毛ヅヤも含めて馬のシルエットは何時も大差無く、何時も通りの細身に見せるトニービン産駒の典型。とはいえ、前走よりは下見や返し馬で落ち着いていて、気合を内に貯める事を覚えた印象。菊花賞程では無いにせよ、今日もスロー。それでも、ガッチリ折り合っていた。トゥザヴィクトリーの乱ペースにも慌てず騒がず、直線勝負。早めに抜け出したテイエムオペラオー、そしてそれを猛然と追うジャングルポケット、最強世代が紡いてきた物語も役者が違うとこうも上手くいくのか。「一旦は諦めかけたけど、ラスト1ハロンは必死で追った。やる気を出せば出来ないことはないと感じたよ。(ペリエ騎手・週刊競馬ブック)」
岩元市三調教師、ジャパンカップウィーク恒例のレセプションをキャンセルし、この馬に付きっ切りだったそうだが、レース前はカイバ食いが悪くなリがちなこの馬がしっかりと食べ+10kg。例の重量感が完全に復活。加えて今日は、晩秋の西日に栗毛が良く映え、馬体が輝きが。前走、前々走と引っ掛かるシーンが有ったが、今日はとにかくデキが違うだけに、そんなシーンは一切無し。直線向いてからも今年のオペラオーとは反応が全く違う...まではこの馬の勝ちパターンだったが、抜け出してから馬が手前を替えて遊んでしまった。展開のアヤと言えばそれまでだが、今日は是が非でも勝ちたかっただろうに、あまりに勿体無い。
毛ヅヤ一息の印象だが、時期が時期なのと、今日は他の日本調教馬が凄まじいデキを誇り、こんなものと言えばこんなもの。この馬何処でもそうだが、東京は普段以上にゲートの出も悪く、加えて今日は騎手が前に行く気が無い。それでも、何時もならばこの馬が最初に先団に取り付きに行くのだが、どうも反応悪く3角から押し通しにも関わらず、置かれてしまって4角最後方。バテないのはこの馬の強みなだけにそこからでもここまで押し上げては来れるのだが、何時もと違うレース振りだった。単にデキが足らないだけなのか、後遺症かどうかはあと一走見たいところ。「ここ何走かはなかったことだが、3コーナーで手応えが怪しくなった。こういうことも前走の影響なのかも知れない。直線は地力で差を詰めてくれたが...。この後、そういう精神的なことが無事なら期待できると思う。(渡辺騎手・週刊競馬ブック)」
絶好調続き、判で押した様に秋3走同じデキ。7歳にしてピークが来たのを見た目からも裏付ける。とはいえ、ピークが来たのは良いものの、あまりにサンデーサイレンス産駒らしくなってしまい、良くも悪くもズブさが消えてしまった。こうなってしまうと、乱ペースでは辛くなってしまう。直線、妙に真っ直ぐ走っていたが、ブリンカー効果では無く、馬が真面目に走っていない証拠。
気負い無く、デキ更に良化。前走の轍を踏まない様にと押える競馬だったが、これが裏目。立ち上がるシーンが何度か有ったし、直線はインディジェナスに外から寄られた。最強クラスの一角と言えども、こうなってしまっては。
外国招待馬は尽く気配が薄いのだが、この馬も例外では無く、馬が緩んでいた。ジャングルポケットと同じ位置にいて、伸び切れない。一時期「ヤル気と東京適性のJC」というフレーズがJCのキーワードになっていたが、底力が無いと、勝てないどころか掲示板すら載れなくなってしまった。このフレーズはつい10年程前から言われだし直ぐに死語になってしまったのだが、この10年でそれだけ劇的な変化が有ったということ。
−6kg。今日はスカッと見せて、前走指摘した毛ヅヤは、叩いた効果が有ったのか大分良化。スローで一気に持っていかれた。最初から普通に出すか、前へ行けばそんな事は無かった筈で、今日は色気を出したのが失敗。
NHKマイルカップ時に、「大型馬にして手足の素軽さを指摘される事が多いが、芦毛にしてあれだけ皮膚の薄さを感じさせる馬も珍しい。加えて本馬場入場の際、ファンの歓声に全く動ぜず歩いていたのが印象的。」と述べたが、今日もそのままで、一頭だけ王者の風格といった感じ。加えて、今日は返し馬の際の脚元の軽やかさ。砂の跳ね方が他馬とは全く違っていて、本当にパワーが違うのだろう。スタートで安目を売るのは何時もの事。昨年の猛ラップ程では無いだけ、前半多少行きたがっていたのは事実。が、押えても無駄と判断して、向正面で馬任せ、3角から気合をつけて進出、3〜4角中間で先頭、4角では2番手に3馬身差、そして直線は独走。今日は勝つ為のレースでは無く、強さを見せ付ける為のレースだった。「ペースとしては前走同様、少し早いかなと思ったけど、デキが凄く良かったのでこれで止まったら仕方ないと思って動いた。今日は乗っていてレコードだと感じたし、本当に気持ちが良かった。来年は海外の強い馬との対戦になるでしょうが、本当に楽しみですね。(武豊騎手・週刊競馬ブック)」
比較的硬い歩様の馬だが、今日は力強く踏み込んでいた。それだけの仕上げをしてきたのだろう。昨年は置かれ加減だったが、今年は意図的に下げ、後方からジックリ構え、インで我慢する競馬。インにいても昨年同様にバラけてくれるから、捌き易いしスムーズに上がってこれる。簡単にはバテないというよりは、今日は上がり3F35.8秒で詰めたのだから、相当良い脚を使っている部類。昨年も凄まじい時計と言われ、その時計は更新した訳で、前に一頭化け物がいたとしか思う以外無くて。
気持ち踏み込み浅い気もするのだが、ダート馬だけにこんなもの。それ以外はケチの付け様が無い。これも後方から。ウイングアローよりワンテンポ早く仕掛け、直線だけ外に出す競馬。勝ち馬はともかく、寸前でノボトゥルーを捕らえたまでは良かったが、更にウイングアローの強襲。とはいえあれが東京のGⅠで、経験と底力が生きるところ。とはいえ、今日もこの馬の経験として、今後乗り役共々糧になれば。
少なくともフェブラリーS以上のデキ。馬体も成長した。クロフネが3角から来ただけに今日は辛い流れ。最後は展開の綾と距離適性だが、それでも寸前までは2着確保の体勢。ペリエ騎手で無いと走らないかも知れないが、今日はかなり強い競馬をしているだけに、クロフネ抜けた後の国内ダート路線はこの馬のモノになりそう。
昨年より成長している。ノボトゥルー同様に、前での上位入線組。昨年のこのレース、「3年位ダート牝馬路線の頂点に立ち続けられるかも。」と述べたが、今年がその一年目でその通りの結果。あと2年有るが、当面はその地位も安泰そう。「女の子だから凄いよね。(蛯名騎手・週刊競馬ブック)」
戦前の不安説はさておき、何処も悪くない様に見える。ただここへ入ると、あくまで遜色無いといったレベルで、目立たないのも確か。仮にクロフネの早目進出で展開向かなかったとしても、同じ様に前にいたノボトゥルーやプリエミネンスにも先着出来なかった。外国招待馬最先着で力を出し切っていないとは思えないだけに、これが日本調教馬の底力なのだろう。
この馬としては、落ち着いていた。前走控えての勝利だったが、押してでも行かないと持ち味が出ない。何の為に、昨年の経験が有ったのか...。
当時、あまりに良く見えたのでスプリンターズSのデキは望めないと思っていたが、あの時に「全てに文句無く、恐らく生涯最高のデキ」と述べた、正にそのまま。長距離輸送を挟んでプラス体重、これこそが気性の成長の証。スタート決めて2番手。前半4F47.3秒だけに、押し切って当然と言えばそれまでなのだが、前走でスプリントのハイペースに戸惑って伸びず、今回は予測された通りのスローという事で、折り合いを欠くシーンも想定された訳で、その辺クリアしてきた辺りは、やはりこの馬の気性の成長。そして、上手くテンション上がらない様に仕上げた藤沢調教師の手腕を高く評価。
流石に攻め馬動いただけの事は有る。生涯最高といって良い程。もうゲートの心配は消えたのだが、戦前外枠希望と述べた通り、道中馬群の中で、動くに動けなかったのが痛い。坂の下りで一回下げなければならなかったし、4角も前が壁、直線ももう一回壁。これでもうちょっとペースが速ければ問題無いのだが、今日はスローで上がりが速いだけにかなり応える。その辺を考慮すれば、一番強い競馬をしているが、今日はこのレース相性の良い藤沢厩舎の運にやられた印象。
函館時と比べるとやはりそこまでは、といった印象。少なくとも、前走よりは上なのだが。ダイタクリーヴァを思えば比較にならない程マシとはいえ、スプリンターとしてはゲート不安定な部類で、スプリント戦だとレース振りが安定しないのだが、マイル戦ともなると、その不安が消えるのは有り難いだろう。マイルは昨年春以来だけに、少々掛かるのは仕方が無い。むしろスローの中、良く我慢していた部類。インから一旦は2番手だったが、外からエイシンプレストンの底力。
テンション高くならず、落ち着いていた。スマートに見せて、如何にもキレ者と言った印象。好気配。例に依って待機策だが、スローで思ったよりも前に付けられた。絶好の手応えだったが、前も止まらないのか、インの馬場状態が良くないのか、そこからが 伸び切れない。4着〜13着までが0.1秒差の大激戦だったのだが、それを制すのがやっと。
-6kg。菊花賞時は種馬と見間違う程だったが、今回はそこまでは言い過ぎといったレベル。何れにせよ、これで使ってくるとはどうかと。3000mで超スロー(しかも最後方から!)の後だけに、追走に苦労するのではと案じていたが、スローだからなのか、思ったよりは楽について行けた。伸び切れなかったのは太目の影響としても、追っ付け気味の方が伸びるのは確かで、その意味ではマイル戦は合うのだろう。それはともかく、今日は太目で走れる状態では無かっただけに、逆に最強世代の底力を改めて認識。
近走充実一途。そして地味に堅実で、メンバー中最速の上がり。とはいえ、追い込み馬の悲しさが...。
前走時と変わらず。ただ、前走時も落ち着きを褒めた訳で、気性の成長の跡が窺える。まさかこの馬34秒前半で上がれるとは思えず、切れる脚が無いだけに、飛ばして逃げないと勝ち目が無い。その意味では、前走控えて勝ったのが裏目。
馬体回復。叩いて順当に良化しているが、今日はちょっとテンション高い。相変わらず発馬機内の作法が悪い。スローで団子の展開、動くに動けず、また動いて勝てるだけの力量差も無い。着順程は負けてないのだが、これが戦前指摘した橋口調教師の巡り合わせなのだろうか?
前走、完璧では無い状態での激走だけに、2走目の反動を案じていたが、それは杞憂だった様。エイシンプレストンの外にいて、例の4着争いの一角にはいたとはいえ、伸びあぐねた。距離も有るだろうが、インから抜け出す形の方がこの馬の根性を引き出すという点では良いのだろう。
太い事は太いのだが、走れなくは無いといった感も。ただ、もうちょっと気合は出して欲しかった。ゴチャ付いたのは確かなのだが、戦前指摘した通りちょっとの不利で競馬を止めてしまう。これを解消しない事には、成績が安定してこない。
無論、一人だとチャカつくのだろうが、二人曳きで落ち着いていた。今日は比較的速い流れの割に、多少行きたがるシーン。それでも直ぐに折り合いは付いたが、大事に乗って4角大外。直線は坂下で既に勝利を確信出来る決め手。ただ大トビなので、外枠で揉まれず競馬出来たのも向いた。
先入観無ければイレ込みと受け取るかも知れないが、むしろ落ち着いている部類。とにかく最内枠を最大限に生かす乗り方。前で完全に乗り切って、追い出しも我慢出来た。追って甘くなる事無く、中々渋太い。古馬の様な強かな競馬だが、この競馬が出来れば、何処のコースへ行っても信頼性が出てくる。
下見でも多少気負い過ぎの印象が有ったが、実戦もそのまま。外枠で馬が喜んで前に行ってしまった印象。しかし、ここまで残したのだから、かなりこの馬強い。これで馬に我慢が利いたら、この馬相当化けそう。「レースを使う度にテンションが高くなって...。(北村騎手・週刊競馬ブック)」
毛ヅヤ冴えているし、品の良い馬だが、もうちょっと力強さが欲しいところ。一回立て直す不利もあったが、この時期はそれなりに差せる脚が有るだけで充分で。
馬体回復。今日は踏み込みマシ。前走揉まれ込んだだけに、二の轍を踏まずに大事に回って来たのが好結果。これでトモにもうちょっと力が付いてこれば更に切れるだろうが、現状それは高望み。
物見激しい。初東上だけに一概には責められないが、レースはまともに掛かってしまって競馬になっていない。
イレ込みキツい。距離とか言い様が無い。
馬は素晴らしいが、今日は下見から完全に気負ってしまっている。ペースは平均ペースなのだが、こうなると厳しい。まして重賞。馬のプレッシャーも違うだけに。
お馴染みの黄色いシープスキンノーズバンド。イレ込みに関しては昨年の事を思えばまだマシ。シルエットは良く出来ていたが、冬毛も目立ち始めて、毛ヅヤは一息。微妙な評価だが、戦前の印象はこんなところ。内枠だったら何が何でも行くつもりだっただろうが、外枠だけに無理に行かせると角が立つだけに、押える作戦を選択。スタートしてから1角まで、馬群に寄っていこうとする彼女を敢えて真っ直ぐ走らせて、馬の気持ちを落ち着かせていたのは巧判断。従って道中10番手からだが、こんな位置でもユッタリ追走出来たのだろう。それにしても、追い出してからの一瞬の脚は素晴らしく速い。武豊騎手が出来るだけ手を伸ばして、必死で頭が上がらない様に追っていたのが印象的だった。
橋口調教師は毛ヅヤの心配をしていたが、他馬の方が余程酷く、こちらは取り上げる程でも無い。フックラ見せているし、現役屈指の見栄えを誇るトゥザヴィクトリーは別格にしても、秋華賞と同様のモノ。馬も心得ていて、押えなくても後方からの競馬。道中はインだったが、インの馬場状態を嫌ったのと、多頭数でも縦長の展開だっただけに、捌き易くなっていた分、直線は外へ。追えば確実に伸びてくれるが、最後はトゥザヴィクトリーがギャンプルをしていた分の差。このレースを見る限りにおいては、乗り役とのパッケージという点では現3歳世代No.1と思える。
チャカついていたが、昨年の秋華賞を勝った時もこんな感じ。中段の外目からジワっと流れに乗っていた印象。トゥザヴィクトリーと同じタイミングで追い出し、同馬とテイエムオーシャンを挟み撃ちにする様ににして伸びてきて、一瞬だけハナを覗かせ、勝ったと思ったシーンも、最後は勝ち馬の根性と兄の意地。インの馬場状態は仕方が無い。非力な武幸四郎騎手としては、最高の競馬はしているのだが。
チャカつくといった程ではないが、イラついていたのも事実。前走外を回って伸びあぐねた印象が強烈なのか、終始インを回っていた。ハイペースで縦長の展開だけに、それでも揉まれ込む様なシーンは無く、その意味では前走の反省は生かせたが、馬場の中程に馬が集中していた為、前がガラ空きの状況では目標感を喪失してしまう。そういう意味では外を回った方が良かったのだろうが、良い経験になったのは事実。
落ち着いていたが、各馬がそうで有るように毛ヅヤは落ちてきた。加えて、もうちょっと踏み込みに力強さは欲しかった。レースは、結局オークスと同じ敗因。ハイペースといっても、行きたがるなら行かせたら良いのだが、変に押さえるから終い保たなくなる。微差だけに「ポイントフラッグが来なければ」といった同情も無い訳では無いが、あの自信はどこへ行ったのか?
馬体フックラ。例の競馬だが、追い出してからは何時も通りの伸びは無かった。一気の斤量増と、GⅠのペースという事か?
珍しく気合を表に出していたし、芦毛でも毛ヅヤ目立っているのだから、余程デキが良いのだろう。道中も絶好位で、見せ場は作ったが、追ってからが一息。上位馬との差は認めざるを得ないだろう。
流石にアメリカダート血統。骨量豊富で、見た目に馬力が有りそう。最近、滅多にお目に掛かれなくなった不良馬場。2番手で前受けして抜け出しただけの形だが、結局この馬が道悪適性が一番高かった以外に考え様が無いだろう。
垢抜けた馬だが、イレ込みキツい。スタート直後は頭を上げていたし、口を割って折り合いを欠くシーンも有った。今季乗れている横山典弘騎手、それを何とか宥めての競馬。道中は、大外枠で馬場の良いところを選んで来れたし、直線も思い切って大外に出した。大外だけに一頭だけで追い込む形になってしまったが、、最後まで良く詰めている。今日は実に良く走っていて、能力は充分見せ付けた。
一息入った後だが、良く出来ていたし落ち着いていた。父(タヤスツヨシ)に似ず、母(アイアムザウィナー)に似たのかゲート速い。母同様に、首を使わない走法だけに、道悪やダートは合うのだろう。決して伸びている訳でも無いのだが、渋太く食い下がっていた。
地味。ゲートは互角に出ていたが、完全に置かれていた。エンジン掛かってから伸びてきたが、競馬が終わった後。馬場の所為なのかは良く判らないが。
ちょっとテンション高いが、初めての輸送競馬で許容範囲。馬体は出来ていた。とにかく追って右へ左へ忙しい。函館時はそんな素振りが無かっただけに、道悪が応えたのだろうが。
今日はまともに競馬出来なかったので、レース内容の話をしても仕方が無いのだが、トウカイテイオー産駒は意外に例の帝王ステップは受け継いでいる事を考えると、もうちょっと踏み込んで欲しい気がしないでもない。初関東遠征にも関わらず、イレ込んでいなかったのは、好感が持てたが。
好調だが、もう一絞り有っても。
北海道時の状態は良く分からないが、滞在競馬と輸送競馬の違いだろう。好発馬も馬任せが3番手。言い換えれば、良いスピードが有る。あれで後ろから来られると、仕掛けが早くなりがちだが、後ろから来ないので、ユックリ捕まえに行けた。直線遊ぶシーンも有ったが、後ろから来てもう一伸びが利く。完勝といった内容。次走GⅠだろうが、自在に流れに乗れる点は好感が持てる。
増えていたが、それ程気にならず。馬場の良いところを選んで走っていたが、それが馬は気に入らなかった様で、若干インにモタれ加減。それ自体は特殊な事をしている訳で、止むを得ないだろう。スパッとは伸びないが、ジワジワと伸びて2着確保。
若干テンションは高いが、許容範囲。道中中段だったが、これも良い所を選びながらの競馬。最後までしっかり伸びている。ただ小倉2歳ステークスで最内枠の道悪に泣き、惨敗した馬。荒れ馬場や下の渋った馬場は得意では無いだろう。そう思えば、良く頑張っているが。
二人曳きでも、イレ込み激しい。大事に乗っていただけに、もうちょっとビュと伸びて欲しいのだが...。やはり、現状は気性がネックなのか?
既に真っ白だが、流石に馬は目立つ。掛かっている訳では無いのだが、力んで走っているのは確か。それでもパンパンの良馬場ならば逃げ切っただろうが...。
密かにこの馬の走る気に満ちた目が気になっていたのだが、ちょっと気負い過ぎていた印象。そして、また出遅れ。一気に動いていったが、それでは止まってしまう。
太い上に、冬毛目立つ。今日は不利に尽きるが。
下見ではツル首で、気合が乗っている。これならばとも思っていたが、ついていけない程では無いにしても、相変わらず道中は押し通し。3〜4角からはもっとアクションが派手になっていて、直線入り口からステッキが何発飛んだ事やら。ただ、最近ステイゴールドがそうで有る様に、ズブいサンデーサイレンス産駒は実は存在しない。存在している様に見えるとしたら、それはただ単に本格化前の馬。それだけに、この馬もまだまだ本物とは言い難く、逆に将来性の高さを感じさせてくれた。
馬が硬い印象なのだが、こんなものなのか。今日は決め打ちして、最後方待機。直線入り口まではそのまま最後方で、インを突く形。インを捌いて一旦は抜け出しているが、トウカイオーザが外からスッと。セコい競馬が功を奏したとはいえるが、相手が悪かったのも確か。
最近500万下から重賞に使ってくる馬は、流石に使ってくるだけの事は有るのか、重賞のメンバーでも見劣りしないどころか、上位の馬振りだったりするのだが、この馬も例外では無い。江田照騎手が通常何キロまで大丈夫なのか知らないのだが、49kgというのは記憶に無いだけに、恐らく勝負駆けだったのだろう。道中はインで流れに乗り、江田照騎手らしく追い出しを我慢してイン強襲。勝ハッピールックと併せ馬になったが、あと一歩で追い負けた。勝ち馬は別格としても、何処かでもっとゴマカシが有れば2着も、といった印象。惜しい。
変わらず。この馬としてはマイペースだろうが、この距離としてはソコソコ速いペースを演出。上手く4角で矯めも造った。最近は少々人気薄でもマークがキツいだけに、久々に伸び伸び走れただろう。レース後、急性心不全で死亡の報も有ったが、最後これだけ伸び伸び走れたのは不幸中の幸いだった様に思える。
まだ馬が若く物見していたのだが、馬体減は絞れたもので、好調といえる範囲。インにササろうとするのを、後藤騎手、必死で御していたが、とにかく左回りは全くダメ。
馬体減。ハイペースも合わないのだろうか?
これも馬体減では競馬になっていない。
姿勢の高いのはともかく、良く見えるのだが...。絶好の手応えでインから伸び掛かってはいても、そこまで。どうも気ズルい面が。
今日はこの馬としては落ち着いているし、馬体は締まってきた。前を眺めながらの競馬。切れる脚は無いだけに、ジワジワとしか伸びないが、今日はこの雨に助けられた。ラスト1Fはメイショウラムセスとビッシリ馬体を併せての叩き合いだったが、持ち前の渋太さで凌ぎ切った。
馬体は良いのだが、今日は何時にも増してイレ込んでいた。道中は後方グループのインで我慢して、直線だけ外に出す競馬。雰囲気は突き抜けるかといった感じだったが、馬場悪化が相当に応えた。まさか、エイシンスペンサーと叩き合うとは思ってもみなかっただろう。とはいえ逆に言えば、この道悪でも惜しい競馬が出来た。という事は、ここでは一枚地力が上という事。
やや重目といったレベル。エイシンスペンサーと同じ位置で多少掛かり気味での追走。直線もエイシのインから併せて、よく伸びていたが、寸前で止まってしまった。前半のロスが最後に響いた印象。
追い本数が足らないのは牧場で乗り込んできたから。多少気負っているが、キッチリ出来ていた。先団のインを通っていたが、4角からインにササり出した。今日はラチ沿いの馬場が悪く特殊な競馬だったのは確かだが、これまでそんな素振りは見せてこなかっただけに...。何れにせよ、非力なのは確かなのだが。
変わらず。これも非力なだけに、こういう馬場は辛い。加えて58kg。今日はむしろ良く走っている。
多少緩んでいるといった程度。4角躓く不利が全て。
出来ている。逃げる逃げないの以前に、これも良馬場でこその馬。雨で乗り役が戦意喪失した印象も。