2人曳き。前走指摘した左右のバランスの悪さが良化。横にズレる形で出て後方から。皐月賞の直線一気は数多の失敗例が有って、最初から外へ出し、ジワジワ外を押し上げて行って、3角で後方から5〜6番手、4角でほぼ中段。従って、ここ迄でも結構脚を使っているのだが、今日はそこからの脚が更に強烈で、急坂の影響で通常は時計掛かるラスト1Fも、11.3秒と出色の数字。前走気になった手前の問題も、今日はスムーズで、ダービーへ向けて唯一不安が有るとすればアワヤ落馬のゲートだけ。
2人曳き。馬体の良さはデビュー当時から定評の有ったところだが、今年に入って落ち着きが出て来た。中段やや後方。抑える競馬を試みて、失敗続きだったが、今日は上手く前を壁にして折り合えたし、マイネルレコルトを起点とする早仕掛けに乗っかって、4角では目の前にディープインパクトが居た展開もハマッた。今迄教えて来た事が漸く実を結んだ形だが、今日は展開面も大きい。
2人曳き。前走を思うと、ちょっと緩い造り。デビュー以来初めてゲート入りゴネる。横山典弘騎手、最初からこの策を考えていたのだろう、1角でインへ潜り込んで好位。ただ、今日はマクり合戦の形で、この策が完全に当たっている筈なのに、3着止まり。ディープインパクトとの良化度の差を見せ付けられた印象で、ちょっと案外の内容。ゲートゴネたのもそうだが、下見も冴えなかっただけに、ここに来てデキが落ちているのかも。
2人曳き。馬は良いし、落ち着いていたが、相変わらず姿勢が高いのと、今日は歩様が硬目。外から次々に来られ、インに居ては位置取りが悪くなりそうだった為、一旦引いて中段の外へ。前走で折り合い面に課題が有っただけに、外へ出してどうかと思われたが、今日はスムーズどころか、むしろ道中気合を付けられながらの追走。切れる後続を意識して、3角から真っ向勝負に出たが、その後続が強過ぎた。結果は仕方が無いが、皆が納得の競馬が出来た。
多少硬さが有ったのは確かだが、前走から馬体が締まって来た。これもマイネルレコルト同様、外から次々来られて仕方無く後方から。それでも上手く捌いてディープインパクトに連れる形で動いては行けたが、元々勝負どころで遊ぶ癖の有る馬で、ちょっと置かれ掛けた分が届かなかった印象。従って東京なら違った結果も。
-8kg。馬体もギスギスした感じが有ったし、歩様が硬い。中段のイン。返し馬でも引っ掛かっていて、今日は折り合い面どうかと思われたが、1角で多少引っ掛かった以外は意外な程スムーズ。直線もそのままインを突いて一瞬は伸び掛かっているのだが、例に依って脚が一瞬しか続かない。戦前は、折り合えばという甘い考えも陣営には有っただろうが、折り合ってこれなら、2000mではどうやっても勝てない。
歩様も許容範囲だし、スカッとした造り。これも折り合い課題の馬で、その意味で外枠は厳しい様に思われたが、上手く外に馬を置いてスムーズな追走。ただ、4角で目の前にディープインパクトが居て、展開絶好だった筈だが、それでいて伸び切れない。レース後エビが判明したそうだが、無事ならNHKマイルカップで本命にと迄思っていた筈の馬がこのやられ方は頂けない。
馬体・気合・毛ヅヤ・歩様、全てが文句無し。中段の外。道中はスムーズだったが、4角で後方のディープインパクトに急かされて動く形になってしまった。力量差有るだけにこうなると厳しい。
2人曳き。昔のブライアンズタイム産駒を思い出させるコンパクトに纏まった造りも好感が持てたが、何より落ち着いていたのが良い。前走はゲートで煩く、たまたまの好発だったが、今日は最初から大人しく、五分のスタート。内枠でも有り、そのまま逃げの手で、前半1000m通過が59.6秒。これは完璧と言って良い程のペースだったが、前述したマイネルレコルトが早目に来て、苦しくなった。これをバネに今後頑張ってくれれば。
馬振りは良いが、悪い時のこの馬の歩様。例に依って先行策も、外のマイティスピードが何が何でもの構えで譲る形。この馬の2番手の形は、多少前を追い掛け気味になるのだが、今日はこの馬以外の人気馬が差し追い込みばかりで、それでも4角先頭から押し切った。ただ、最後はプリサイスマシーンに詰められる始末。今日は他馬が走らなかっただけと見て良い。
ローエングリン同様、馬は良いが、歩様が硬い。好位の外で、ローエングリン徹底マーク策。そのローエングリンが勝ったのだから、策は正解だったという事なのだろうが、坂の途中で一旦逆手前になってしまった分が惜しい。それでも、坂上でもう一回手前を戻し、クビ差迄詰めていて、前走の中日新聞杯で述べた様に、ここに来て能力そのものがワンランク上がった印象。このレースと安田記念の相性の悪さは毎年述べている通りで、この点は課題だが、今年はデュランダル以外が混戦の安田記念、手前の問題の無い左回りに替わって更に上のステージへ来れる可能性も。
-8kgは絞れたモノだろう。締まっていて、デキは良さそう。ゲートで立ち上がるシーンも有った程煩く、出遅れ。4角でも後方から2番目、というよりは捌き方が下手で、殆ど坂下から追い出した様なモノなのだが、使った脚は強烈。上がり3Fは33.2秒との事だが、ちゃんと乗れていれば32秒台だっただろう。東京新聞杯の内容から、オープンではタルいイメージも有ったのだが、意外な脚が眠っていた。
2人曳き。前走の中山戦で指摘した張りも出て来た。中段やや後方の外目。スローが見え見えの展開を意識して、多少気合を付けた影響も有るのだが、前半は気負い気味。直線向いても伸びそうで伸びず、内にモタれ加減だったし、今日は案外の内容。前半下手に脚を使うと良くないタイプか。
馬体に張りが有ったし、歩様もスムーズ。文句無し。好位のインで、阪神マイルで絶好のセコい策。直線も上手く捌いて、勝っても不思議では無い展開だったが、最後は上がりの競馬に対応出来ず。今日は仕方が無い。
意外な程出来ていたが、昨秋感じた迫力の無い分が休み明け。道中はカンパニーの直ぐ前。ただ、トニービン産駒で直線向く迄追えないタイプ、毎回述べている様に、右回りの方が手前云々はスムーズなのだが、阪神は直線が短過ぎる。次走東京で改めて。
一息入ったが、東京戦と何ら変わらぬ気配。道中は中段。折り合い付いていたが、ナリタセンチュリーの日経新春杯の様に、脚が無くて不利を被る位置に押し込まれる形。ただ、ナリタセンチュリーとは違い、ああいうシーンで手応え悪くなったのは初めての事。不利が無くても意外な内容。
ここに入ると馬自体に差。歩様の悪いのも気になった。道中は中段。馬群を苦にしないタイプで、この策は理想的だったが、坂下で故障したのかズルズル後退。
-6kg。多少硬いのが気になったが、馬の造りは良い方。好発で意外な程前へ付けられたし、暮れに一回阪神マイルを使えたのが大きいのか、折り合い面もスムーズ。直線向いて最後詰められたのは、シーザリオとの絶対能力の差で仕方が無いだろうが、福永騎手、前走は追い込み、今日は先行策と、あの手この手での好騎乗が光る。
2人曳き。前走時より気配を表に出している分、歩様に伸びが無いが、これは許容範囲。馬振りは相変わらず3歳牝馬No.1。これも好発。ただ、ハナへは行きたくなかったのか、無理に引いて、しかも横に同馬主ペニーホイッスルで遠慮した為、更に位置取りが悪くなった。4角でも狭い位置に押し込まれて、ガチャガチャするシーンが有り、ここ迄来れたのは能力以外の何モノでも無い。見た目では無く、能力もこの馬が3歳牝馬No.1で、次走オークスは確勝級。
2人曳き。前走より落ち着いているし、造りも更に良化。好位の外。割に手応え良く進めたたが、多少抜け切るのが早かった気も。その分、ラインクラフトの目標にされてしまい、最後はシーザリオに迄捕まる形。ただ、内容そのものは悪くないどころか、大健闘の部類。ここに来て落ち着きも出て来ただけに、オークスでも。
2人曳き。歩様が多少頼りないが、相変わらずデキだけは良さそうに見える馬体。中段やや後方の外。今日はマトモに外々を回されてしまったし、どちらかといえばジワジワ伸びるタイプで、前の展開になってしまったのも痛い。ただ、相変わらず堅実は堅実、最近、一瞬の脚が身上の馬が強いオークスだが、常識的に考えればこういうタイプがオークス向き。
2人曳き。今日はテンション高い。中段のイン。前半行きたがる癖は相変わらずだが、前に壁で動くに動けない展開で、この馬にしては折り合い付いた方だろう。直線も、エアメサイアと併せ馬の形で一瞬伸び掛かってはいるのだが、坂で逆手前になってしまい、最後はエアメサイアに突き放された。ただ、相変わらず渋太いのは渋太い。現状、これだけスムーズさ欠きながらここ迄来れているのだし、能力は決して低くない。
2人曳き。この中間、不安説が流れたが、歩様もこの馬にしては良い方だし、造りも悪くは無い。ゲート良くなく、後方のイン。ただ、折り合っていたというより、今日は流れに乗り切れていない様な印象。直線外へ回して、それなりには詰めているが、道中の感じがイマイチだった分なのか、伸び切れない。案外の内容。
2人曳き。猛稽古でも+6kg。今年に入って多少硬さが出て来たのは気になるが、造りの良さは相変わらず。好位のイン。この枠にしては理想的な競馬が出来た筈だが、追ってからがサッパリ。時計面に課題か。
2人曳き。-12kg。造りはこれで良いが、歩様が硬過ぎた。ゲートは出ているが、抑えて後方から。直線外へ回したが、内へモタれて全く伸びず。デキに原因を求めた方が良さそう。
2人曳き。-10kg。悪くないが、良くは無い。中段の外。阪神マイルの外枠で、この位置取りは止むを得ない範囲だが、目の前にラインクラフトが居て、展開自体は絶好。これで伸びないのだから、敗因不明としか言い様が無いのだが、本番だけ絞るという調整は結構失敗例多く、今日はこれが裏目だったと見たい。
+6kg。デキ絶好。気配もこの位出してくれて良い。例に依って後方。内田博幸騎手、この相手なら朝日杯フューチュリティーステークスの策で勝てるという計算は有ったのだろう。馬場が違う分、時計は速いのだが、使った脚はほぼ同様で、相手が弱かった分が今日は勝ち切れた。もう一ついえば、基本的には良い脚が長く続かないタイプ。その意味でも、NHKマイルカップは見送りとなるが、思いの外強かったのも確か。基本的にはペールギュントを少し弱くした程度の馬で、ディープインパクトの陰に隠れてスプリングステークスがハイレベルだった可能性も。
休養前の前走も有る程度出来ていたが、更に良化。道中は中段も、3〜4角中間辺りから自力で動いてマクる策。マイネルハーティーの決め手は別格だが、長く良い脚が使えていて、最後迄伸びている。今日は悪くない内容。直線延びる東京ならマイネルハーティーを逆転出来て良い。
2人曳き。馬の造りは文句無しも、歩様に伸びが欲しい。道中は中段。前にイヤダイヤダが居て、このマクりに乗ずる展開は、この枠にしてはズバリだろうが、それでも自力で動いたイヤダイヤダが交わせないのだから不満が残る。この馬体だけにもう少し走って良い筈だが、現状では見掛け倒し。
馬体が柔らか過ぎる嫌いも。トモが薄いと迄は思わないが、非力に映る。好位のインも、前半は前を追い掛け気味。直線向いてイヤダイヤダに早目に来られたのも有るが、最後は決め手の差。前走の時計が1.35.1だった事を思うと、時計的にも足らなかった印象。
今日は何時に無く煩い。前走同様にハナへ。スピードでは外のディープサマーの方が余裕有る様に見えたが、今日の気合なら少々負荷掛けても行き切って正解。最後は決め手の有る馬にやられる形で、これは芝が本職では無い分で仕方が無いが、時計掛かる馬場なら芝でも出番有って良い。
オーストラリアンブリンカー。下見はパッとしないが、これは勝った前走も同様。気合付けて一瞬はハナを覗かせるシーンも有ったが、アグネスジェダイが譲る気全く無く、遣り合うのは避けて2番手。中山マイルの外枠で、この馬にとってはベストに近い策だったし、4角でアグネスジェダイに並び掛けた時は、一瞬やったかの感じだったが、案の定決め手の有る馬が飛んで来たし、しかも最後はアグネスジェダイに迄差し返される始末。ちょっと不満の残る内容だが、マイルは長いという事だろう。
+6kg。馬体に張りが有ったし、デキは良さそうだったが、今日は前走よりテンション高かった。2角で狭いシーンが有って、手綱を引っ張るシーンが有ったし、4角でも前が壁で直線も殆ど追えず終い。今日は参考外。
2人曳き。硬いとは思わないが、歩様にもうちょっと伸びが欲しい。道中は中段。元々が唸る位の行き振りの馬で、折り合い面は常に課題なのだが、この馬にしてはこれでもスムーズな方。前後する位置に居たメガスターダムが一歩早目に動いたのを、末脚信じて直線迄我慢の形も、直線は3年前と何ら変わらぬ脚。3年前の天皇賞・秋の様に早目に動くと良くないタイプで、そこがGⅠの壁という事になるのだが、GⅡ迄なら大将格。
+18kg。相変わらず不恰好な歩様だが、毛ヅヤ・張り共に良くなって、昨秋とは一変の気配。ゲートも有ったが、例に依って後方から。毎回述べている様に、直線向く迄追えない馬で、今日もそのパターン。とはいえ、直線は結構良い脚使っているのだが、昨秋が酷過ぎただけで、デキさえ有ればこの位は充分やれる馬。
-4kg。叩いて馬が締まって来た。思い切ってハナへ。インからトーセンダンディに競り込まれたが、過去に朝日杯フューチュリティーステークスでマイネルモルゲンと56秒台のラップでやり合った事を思えば、今日の1000m通過59.2秒は可愛いモノ。阪神2000mは異様な強さのサンデーサイレンス産駒だそうで、このレースも4着迄を独占の形だが、この馬の場合は決め手に難が有るだけに、この位のペースで後続に脚を使わせる形で丁度だろう。言い換えればデキが戻って、相変わらずの決め手の無さ。ダートはともかく、芝のGⅠは遠い。
2人曳き。+22kgの割に下見が太く見えず、落ち着いている事も有って、却って飛び付きたくなるのだが、昨年の大阪杯もこんな感じ。道中は後方から。折り合い面の心配はもう無くなったと見て良いだろうが、武豊騎手に言わせると、アドマイヤドンに接触したそうで、そこで行きたがってしまった分も有るのだろうが、直線伸び切れなかった。昨年の京都大賞典も競馬がチグハグだったし、牡馬相手では中々競馬をさせて貰えない。
サンライズペガサスとは対照的に歩様に伸びが有ったし、毛ヅヤも冴えて、今日は文句無し。道中はサンライズペガサスと前後する位置。直線迄我慢のサンライズペガサスとは対照的に4角手前から手応え充分に動いて行って、一瞬は勝ったかのシーンも、直線向いて全く伸びず。レース後エビ再発が判明して、引退のとの事。
下見は悪くないどころがむしろ良い方。今日はゲート互角。後方で脚を矯める策。アドマイヤグルーヴの項で述べた様に、接触した分と59kgも有るのだろうが、追って案外。2歳戦を別にすれば、芝は菊花賞4着が一番の実績だが、その程度の馬。
2人曳き。ホライゾネット。煩かったが、最悪に近かった歩様が良くなった。とにかく押さえ切れない手応えで前へ。4角も手応え楽だったし、ラストは抑える余裕。今日は展開関係無くスピードに任せて突っ走ったといった感じで、馬が強かった以外に無いだろう。ただ、一生懸命走り過ぎる嫌いが有るのは確か。皐月賞や今日の様に時計勝負の馬場でワンペースの競馬なら確かに強いが、そうで無ければ脆い危険も。次走東京のスローが試金石。
悪い時はトモを薄く見せるのだが、それが無い代わりに歩様が硬い。多少ゲートが悪かったのも有るが、付いて行けずに後方待機。一応ダイワメジャーがチギる展開で、各馬追っ掛けバテの展開が今日はハマッた形だが、この歩様はひょっとするとトモが良くなる前触れなのかも。中山実績の無さは坂の分なのだが、今後クリア出来る様になる可能性も。
遮眼革。毛ヅヤも良かったが、特筆すべきは歩様の良さだろう。好発切って好位のイン。多少前を追い掛け気味になるシーンも有ったが、今日は中山マイルの最高の競馬。最後は決め手の差で、これは仕方が無いだろう。今日は久々の遮眼革が利いた様だし、集中力さえ途切れなければこの位はやれるのだが、この集中力がこの馬の課題。
-8kg。歩様は許容範囲だが、気配が薄い。道中はチアズメッセージと前後する位置も、4角外を回したチアズメッセージとは対照的に、思い切って最内を突く策。ただ、前が壁になり、一瞬立ち上がるシーン。割と折り合い面苦労していた馬だが、今日はこのペースに助けられたのだろう。これもトレジャー同様集中力が課題。
シープスキンノーズバンド。-8kgも決して細くは無いし、気負うのも何時も通りだが、昨秋から歩様が良くない。中段のイン。多少頭の高い走法は以前からで、折り合いはスムーズだったが、追ってからが弾けない。休み明けの分も有るのだが、割と鉄砲は利くタイプで、時計面で天井が有ると考えた方が良さそう。
-16kg。絞れた印象だし、毛ヅヤも良くなった。意表を突いてハナへ。1000m通過57.8秒は、馬場を考慮しても結構良いペースだが、折り合い欠き加減のダイワメジャーにビッシリ競り込まれたのが痛い。この馬にとって時計の速過ぎる馬場状態だったとはいえ、スムーズなら複勝圏内迄有ったかも。
-8kg。絞れたと見て良いだろう。ゲートも然程良くなく、ジワッと中段。ただ、津村騎手、馬の癖は解っていても、中山マイルの特徴が解らなかったのか、終始外々に振られてしまった。この手の馬は、もっと強引に行く位で丁度だ。
悪くは無いが、ジャパンカップダートはもっと良かった。道中は後方も全く動けず。時計が速過ぎたという事だろう。
2人曳き。-7kg。馬が寂しい。スタート直後に外からダンツジャッジに来られたし、道中スムーズさを欠いた面は有るのだが、それにしてもやられ過ぎ。故障で無ければ良いのだが。
2人曳き。-4kgにしては太く映るが、馬に集中力が有った。好発も、無理せずジワッと中段。直線、手前の替え方がキングカメハメハになってしまったのはご愛嬌だが、2着以下を完全に突き放したのだから立派。前走出遅れただけに、今日は前で集中力が続いたのが大きいだろう。1200mは差す競馬に徹するケースが多かったが、気持ちを続かせる為に有る程度前に行くのが正解なのだろう。言い換えれば、距離延長はマイナス材料で、次走危険な人気馬。
毛ヅヤ・歩様・馬体の張り等、全て平均点以上。CBC賞がワースト級だっただけに、良くぞここ迄といった印象。中段やや後方。前走は好位のインで恵まれ、今日は外差しの馬場で恵まれたが、元々が平坦向きだし、近走デキと不利に泣いていただけで、今年のメンバーなら力量上位。その直線が逆手前だった事を思うと、尚の事評価を上げて良い。
この馬にしては歩様良い方。ゲート失敗も、ジワッと押し上げて中段へ。ただ、カルストンライトオが通った位置を思うと、内目は相当悪い筈で、それで4角インを突いたのだから、今日は騎乗ミスだろう。最後は3着迄押し上げて来たが、これはあくまで馬の能力。
-8kg。馬体絞れ、文句無し。現役No.1のダッシュ力利かせてハナへ。馬場を考慮してか、内目を空けて乗られたとはいえ、単騎という訳には行かなかったし、直線向いた時の手前の替え方も雑で、左回りが良くないのだろう。急に悪くなった馬場状態もマイナスで、今日はツキが無かった。
-8kg。横の比較で目立たないだけで、悪くない。道中は中段。4角で急に置かれてしまい、苦しい位置になってしまったが、それでも直線はここ迄盛り返して来た。相変わらず能力は高いのだが、気性面で課題が有って、どうもアテに出来ない。
デキだけをいえばもっと良くなる余地は有る筈だが、歩様が良いだけでも。ゲートは出ているが、直後に挟まる不利が有って最後方から4角外へ。昨年のデュランダルの様には行かなかったが、この馬なりの伸び。次走怖い。
前走思うと落ち着いていたが、今日は歩様が硬かった。好位のイン。芝だとハナ切る迄のダッシュ力が無いし、歩様にフェブラリーステークスの反動が窺えただけに仕方が無いだろう。立て直して再度の期待を。
-7kg。少しでも絞れたのは良い傾向。今季は歩様も良い。例に依ってズブいのだが、押して押して積極策。道中も結構押していたし、4角の手応えも最悪に近い部類だが、それでも地方とは違い中山には坂が有る。最後はサミーミラクルに詰められたが、一応は完勝。まあ、以前よりはマシになっているとはいえ、外に馬を置くと良くないし、暖かくなって良くないクチだが、今季は冬場絞り切れず力を発揮出来なかっただけに、もう暫く好調期間が続いても。
重く映るのは何時もの事。相変わらず歩様がスムーズなのが良い。最初から行く気無く、最後方から。多少やり過ぎの嫌いは有るとはいえ、前走引っ掛かっただけに、距離延長でこの策も有り得たが、4角でも最後方からこの伸びは強烈。根岸ステークス時に一線級ではどうかと述べたが、折り合いさえ付けば1800mでこの脚。上も見えて来た。
遮眼革。造りはこんなモノだが、今日はテンション高かった。クーリンガー程極端では無いが、かなり積極的な乗られ方。右回りは多少コーナーワークが怪しいのと、1F長い分で最後は止まったが、59kgを思えば上々の内容。今後もアテに出来ないだろうが、一発は常に脅威。
昨夏を思うと一息だが、悪くは無い。大外枠も掛かり気味に好位。終始外を回された事も加味すれば中々頑張っているが、1800mは道中我慢させなければならない分が長い印象。坂の有る阪神1400mを気楽に差す方がベストだろう。
造りは悪くないし、歩様も許容範囲。無理せず後方から。折り合い面は不安無いタイプで、この策も不可解だが、ただ4角更に後方に居たサミーミラクルに並ぶ間も無く、やられてしまったのは頂けない。情けない内容と言わざるを得ない。
遮眼革。-14kg。歩様は変わらず良いが、平安ステークスで指摘した上品過ぎる嫌いが、馬体減で更に強調されてしまった。内枠で好発、迷わずハナへ。道中は折り合っていたが、2番手のユートピアが積極的過ぎて苦しくなった。馬体も減っていただけに、今日は止むを得ない内容だろうが、逃げなくても良いタイプで、好位のインで我慢させるセコい策に徹した方が良い気も。
2人曳き。シープスキンノーズバンド。毛ヅヤ良いし、何時も通り。中段の外。何時ものマクる競馬がしたかった様だが、流石にこの相手だとそうは行かず、4角では押し競饅頭の形に。従って、今日は仕方が無いが、それでも最後迄諦めず伸びていて、根性は中々。牝馬限定戦なら今年もこの馬の天下が続きそう。
-8kg。締まっては来たが、毛ヅヤが冴えない。中段やや後方。3角で上手くインに潜り込み、直線向いて一瞬伸び掛かったのだが、そこ迄。今迄はこれすら無かっただけに、最悪は脱した様な印象だが、気持ちが続かない様にも見えるだけに、根は深い。
好走した根岸ステークスの方が迫力有った気もしないでも無いが、悪くは無い。道中は中段のイン。結構変なところに入ってしまった気もしないでも無いのだが、それでも4角では良い位置に居ただけに、直線の止まり方は意外。色々な距離を使い過ぎた嫌いは有るのだが、敗因不明。
-8kg。テンション高いのは「それはそれで」の部類だが、馬が緩んでいたのは頂けない。1800mなら掛かる位で丁度の馬が今日はオッツケオッツケ。直線も全く伸びず、次走簡単に変われるかとなると疑問の余地も。
2人曳き。オーストラリアンブリンカー。歩様も確かだし、造りも上々。出負けも、押して好位のインへ。道中は割とスムーズだった様にも見えたが、結局は家賃が高かった印象。ただ、今日は出負けのハンデも有り、もう1走猶予を与えてみたい。
2人曳き。-6kg。流石に毛ヅヤは良いが、まだ中身が伴ってない。無理せず後方から行っていたし、今日は付いて回っただけ。次走即変われるかどうかは疑問も。下見の感じからは全くダメという事は無い筈。
甘い事は甘いが、前走を思うとトモの状態もかなりマシに。好位のインで上手く立ち回る形。ただ、直線は馬群を割って抜け切った途端に、大きく外へヨレてしまったのだが、完勝といって良い内容。今日はスローで展開向いたし、相手も相手。一線級となると疑問の余地も。
-10kg。見た目はそうでも無いが、歩様が多少頼りない。戦前の予想通りハナへ。1000m通過62.5秒はスローだし、コンゴウリキシオーが控えてくれて、単騎の逃げ。今日走らなければ何時走るといわんばかりの展開で、展開一本。
2人曳き。変わらず下見は見栄えするが、今日は気負い気味。コスモオースティンに行かせての2番手。この馬の場合は、この形でも折り合い面は不安無いが、坂を駆け上がって来る時の脚が案外。ディープインパクトに1秒違う脚でやられた様に、元々が決め手には難の有るタイプだが、坂は案外良くないのかも。
下見はヤル気充分だったし、今日はデビュー以来最高の状態。例に依って付いて行けず後方から。セコい策で上手く立ち回っているのだが、どうしてもエンジンが掛かる迄に時間が掛かる。折角の距離延長だったが、ここ迄スローになると手も足も出ず。
多少煩いが、馬は悪くない。多少行きたがっている様にも見えたが、好位のイン。直線向いて例の不利という事になるのだが、この馬自身も内へモタれ気味。ただ、初芝を思えば良く走っていて、自己条件ならば。
馬振り上位だが、実戦の跳びを思うと、下見の歩様は案外。2番手の外。直線向いた時の手応えも絶好で、武豊騎手、一瞬は勝ったと思った筈だが、そこからが案外。ただ、フォームはダイナミックで芝でものタイプだし、初芝でこの位置が取れるセンスも評価して良いだろう。もう1走見てから。
シープスキンノーズバンド。一息入った後で、ガタッと来るケースを案じたのだが、相変わらず毛ヅヤ冴えていたし、歩様もスムーズ。1角辺り迄は後方のインで我慢させ、向正面で外へ出して何時でも動ける態勢に。まあ、コスモバルクを目標にマクリ合戦の形となり、展開向いた面は否定出来ないのだが、今の馬場で外へ回して勝ったのだから立派。
今日は歩様スムーズ。デキの良さは伝わって来るが、馬は抜けていない印象。中段馬群の中。2周目3〜4角中間から真っ向勝負のプラズマに急かされる形で動いたが、そのプラズマが坂下で脱落したのとは対照的に、一旦は抜け切っているのだが、最後にユキノサンロイヤル。まあ、少なくとも一番強い競馬をしたのは間違い無いだろう。前走の京都戦は道悪云々の印象も有ったのだが、これは上方修正の必要が。
多少気負うのは何時もの事だが、もうちょっと歩様にスムーズさが有っても。後方で折り合いを付ける策。プラズマとトウショウナイトを追い掛ける形で動いて行ったが、微妙に反応が悪かったし、決勝線手前でユキノサンロイヤルとトウショウナイトのポケットにハマッてしまったのが痛い。ただ、脚が有ればこうはならない筈で、まだ本当では無いのかも。
トモの甘いタイプだが、以前よりはマシに。ただ、今日は妙にスカッと見せていた。道中は後方。オペラシチーやユキノサンロイヤルが動いた内をこの馬も動いて行ったが、挟まるシーン。ただ、その割に直線詰めていて、思った以上に力を付けている印象。トモの甘いタイプは、ああいう不利を一発でも食らうと脆い筈だし、坂も不得意な筈だが、今日はそれらもクリア出来ていた。これはトモの甘さが解消され出した兆候で、本格化のサイン。次走怖い。
-14kg。休養明けにしては出来ているが、歩様が硬い。中段のイン。終始インを立ち回っての入着で、この形は如何なる理由が有ろうと評価の対象にはならない。
毛ヅヤはともかく、今日はデビュー以来一番造りが良かったが、馬場へ出て気負ってしまった。前半グラスボランチに行かせての2番手も、押さえ切れずに1角からハナへ。例に依って前半のロスを思うと驚異といって良い程の頑張りなのだが、それでもロスはロス。世間がいう通り、ハナがベストだと思うのだが...。
-8kgも、もう一絞り。ズブくなっているのか、行けなくなって中段。向正面辺りから徐々に位置取りも悪くなってしまい、4角でも一瞬狭くなるシーン。一応、言い訳が許される範囲のやられ方だが、近走行けなくなっているのは気掛かり。
馬振りはここでも上位。好位の外。マクり合戦の引き金を自ら引いた形だが、坂下で脱落。いきなりの重賞でこれが通用する程甘くは無かったか。