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競馬回顧 2014年3回中京

サマーマイルシリーズ第1戦 第62回トヨタ賞中京記念(GⅢ)

サダムパテック

トボトボ歩いていたが、この馬何時もこんなモノ。馬体も目立ちはしないが、悪くない。ゲートも少し悪かったが、58kg背負って出脚が鈍り、押して何とか中段から。ただ、掛かる馬ではなく、あとはブレーキだけ掛けない様に乗るだけ。4角の手応えも良かったが、コースロスも構わず大外、馬場の7分どころへ持ち出した。直線も手応え通り伸びて、大接戦を制し、マイルチャンピオンシップ以来、久々のV。重斤量の鉄則通り乗ったのも見事だったが、基本的には時計が掛かった方が良さそう。

ミッキードリーム

しっかり踏めていた。馬体も緩んだところがなく、この時期はデキが良い。出たなりでジワッと中段。サダムパテックの一歩前での立ち回り。昨年は早仕掛けになったので、オリービンの直後に付けて出来るだけ追い出しを我慢させ、坂上辺りからサダムパテックとの併せ馬。タイミング的にはドンピシャだったが、サダムパテックの底力にやられた格好。昨年以上に走っているが、今年の方が相手が強かったか。

マジェスティハーツ

2人曳き。相変わらずトモが甘い歩様。馬体の雰囲気は相変わらず良いのだが。久々のマイル戦で出脚が鈍り後方から。サダムパテックの様な中段に居た馬が大外へ回しており、さらに広報に居たこの馬はそれ以上外へ行く訳にも行かず、馬群の中へ突っ込む形。スムーズに捌いて、一旦は完全に抜け出しているのだが、抜け切ってから外へモタれたのが痛い。左回りでモタれるのは何時ものことでは有るのだが...。やはりパワー強化が先決だろう。

ブレイズアトレイル

-8kg。多少イラついていた様にも見えたが、キビキビ歩けていた。馬体も絞れたと見て良い。この馬としては少し仕掛けて中段。その分、序盤は掛かり気味。結局、どっちを取るかの問題で、この枠だと両サイドから来られて最後方からの競馬になりなねかっただけに、今日はこれで仕方がなかったと思うのだが、結果的に末をなくしてしまった。もう少し外枠が欲しかったところ。

オリービン

-10kg。背丈は低い馬だが、馬に幅が有る。下見からは復活成った。ジワッと好位。折り合いも付いていた。ただ、好位の外で昨年のミッキードリームの様に目標にされてしまった。直線は左手前のままだったが、この展開を考えたら良く粘っている方。それこそミッキードリームの様に来年が有るなら連穴で一考したい。

第19回エルムステークス(GⅢ)

ローマンレジェンド

2人曳き。この馬にしてはテンションが高い。馬も出来ていた。出脚はエーシンモアオバーにも勝っていたが、行きたい馬に行かせて好位。良い位置で流れに乗れた。3〜4角中間も手応え充分だったが、外のインカンテーションに合わせての追い出し。インカンテーションは直線向いて直ぐに脱落、クリノスターオーとの一気討ちになったが、最後の最後で競り落として約1年半振りの1着。強い内容かといわれれば若干微妙だが、この馬案外こんなモノ。これで完全復活だが、元々が何でも来いという馬ではない。

クリノスターオー

2人曳き。前後肢にバンテージ。今日は落ち着いていた。歩様もスムーズさがキープ出来ている。勝って更に上昇。内からエーシンモアオバーが無理矢理行って、その2番手から。エーシンモアオバーが3角過ぎに甘くなり、ローマンレジェンドには目標にされる形となったが、併せ馬で最後の最後迄粘っていた。前走京都戦の内容だけでは能力を証明したとは言い難かったが、今日は評価出来る2着。賞金が加算出来たのも大きい筈で、交流戦ならJpnⅠにも手が届きそう。

インカンテーション

2人曳き。-12kg。一つ間違うと細身に映る馬。今日も数字通り細く映った。ゲートは速かったが、この馬の出脚と外枠では中段が一杯。それでもローマンレジェンドを目標に、4画は良い形に見えたが、直線向いてから尻尾を振ってステッキに抵抗。時計が速過ぎる様な内容だった。馬体減の影響も勿論有っただろう。基本的には良馬場の方が良いタイプ。

グランプリブラッド

出来ることなら減って欲しくなかったが...。ただ、見た目には決して細くない。出脚でやられ、腹を括って後方のイン。今日は相手が強く、最初から着狙いの競馬に徹したのが奏功。4角で捌く際に少しゴチャついたが、それ以外は問題なく、ジワジワ伸びていた。重賞級ではないが、経験を積んで行けば。

クリールパッション

2人曳き。-10kg。馬体の重量感は残していた。まずまず。ゲートは少し悪かったが、後方は後方だが、中枠のエーシンモアオバーが先行している分、何時もより一歩前で競馬出来た。4角ではインカンテーションも射程圏に捉えたが、そこからがジリジリ。渋太いは渋太いが、9歳馬がこの時計では厳しいところ。

ブライトライン

仕上がり万全。絶好調時と何等変わらない姿。出脚は有る馬だが、行きたい馬に行かせて好位直後。位置取りとしては文句なしだったが、4角手前で既にアラアラだった。道中少し掛かったのは確かだが、こんなボロ負けする程の掛かり方ではなかった。敗因不明。ただ、昨年も重馬場で負けており、芝から転戦ながら、良馬場の方が良いのかも。

JRA60周年記念 サマー2000シリーズ第3戦 農林水産省賞典第50回函館記念(GⅢ)

ラブイズブーシェ

叩いて更に上昇。歩様も今日は悪くなかった。2500m戦の後で出脚が付かず後方から。向正面で何時でも動ける位置へ持ち出し、3〜4角で一気にマクッて先頭。直線もそのまま押し切った。前走東京戦で斤量に触れたが、GⅡを56kgで2着の馬がGⅢで据え置き。ちょっと恵まれていたか、ただ、回り脚は確実に速かった。前に居た馬を全部潰したのも能力の証明だ。力の要る馬場も得意としており、気は早いが、有馬記念で狙い目に。

ダークシャドウ

オーストラリアンブリンカー。前走東京戦より馬体に張りが出て来た。全盛期を望むのは酷だが、大分良くなっている。58kgでも然程出脚は鈍っていなかったが、ジックリ中段から。上手く前に馬を置けた。4角はラブイズブーシェが仕掛けたところでワンテンポ待ち、そこから改めての追い出し。58kgでこれだけ走れれば立派だが、今日は展開も向いた。とはいえ、最近何度か述べている通り、時計の掛かる馬場で好走するのは衰えのサイン。函館で走ってしまうと、時計の速い東京でどうかという疑問も生じる。

ステラウインド

シープスキンノーズバンド。前肢にバンテージ。+12kg。馬体増でもスカッとした造りだが、むしろデキが良い証拠と採りたい。これも割と長いところを使われている馬で、出脚が足りず道中は中段から。4角でダークシャドウはラブイズブーシェに対し、追い掛ける意思を見せていたが、こちらは完全に直線勝負。直線も上手く捌いてここ迄。三浦騎手は函館リーディングに輝いたが、この3着は好騎乗。今日の展開で内ラチ沿いに居たら、恐らく前が詰まっていた筈で、今日は有る程度動ける位置に持ち出していたのが正解だった。馬自身は広いコース向き。

アドマイヤフライト

前肢にバンテージ。天皇賞以来だが、しっかり踏めており、出来ていた。ステラウインドにも出脚でたたかれて後方から。ラブイズブーシェのマクりに乗ったダークシャドウを追い掛ける形で、競馬としては一手後手を踏まされているが、ステラウインドに対し一旦前へ出ているのだが、差し返されている。直線で手前が替わっておらず、ステラウインド以上に小回りは向かない。

シゲルササグリ

今日は硬さがないのが何より。馬体自体は大して目立たないが。出たなりでジワッと中段。位置取りとしてはこれでも良いのだが、今日はラブイズブーシェに対しマトモに抵抗。流石に苦しくなった。重賞だとワンパンチ足らない気もするが、内容そのものは悪くない。ハンデ戦なら馬券圏内は充分有る馬。

第46回函館2歳ステークス(GⅢ)

アクティブミノル

連闘だが、歩様に硬さはない。コンパクトに纏まった馬体。完成度が高い。好発。出脚も速く、スンナリハナへ。ペースは前走より3F通過で0.8秒速いが、単騎で行けたのが大きかった。4角は並び掛けられたというより、脚を矯めて引き付け、再び加速するとそのまま押し切った。ハナへ行けたのが最大の勝因。時計が1分10分台というのも案外で、先々どうかは何とも。

タケデンタイガー

2人曳き。前肢にバンテージ。+12kg。前走が細かった。むしろこの方が雄大に映る。その気になれば出脚は速そうだったが、無理せず中段から。外へ持ち出すタイミングも有ったが、あくまで最内を立ち回って伸びて来た。トビが高いので、それなりに能力は有りそう。距離もマイル迄は保つ筈。

トウショウピスト

2人曳き。前後肢にバンテージ。見た目からスプリンター。テンション高いのはややマイナス。好発も、出脚が速くなく、中段。直線もそれなりに伸びているが、上位2頭が内を回っているだけに、コースロスの差が大きかったということになるのだろう。実力的には遜色ないところ。血統が早熟だが、これで放牧に出すとのこと。

トーセンラーク

2人曳き。まだ馬が若い。その分、歩様にも力がない。見た目通り、出脚も案外で後方から。道中はコースロスなく回して、直線は馬群を縫って伸びて来た。函館でここ迄だが、坂が有るコースなら勝っていたかも。4着でも一番強い競馬をしている。ブリーズセール出身馬で、ダートでも走れることは証明済。馬力が来れば相当なレベル迄行けそう。

マイネルエスパス

前後肢にバンテージ。人気にもなっていたが、馬だけならコレ。歩様が伸びていた。最初からあまり行く気はなかった様だが、どのみちゲートで差が有って行き切れず好位から。ただ、道中はかなり力んでいた。追ってからも内にモタれており、大して伸びず。先々を考えるなら今日の敗戦は仕方がないが、当座の結果に拘るならベストはハナだろう。

エンターザスフィア

前後肢にバンテージ。馬振りは断然。ただ、明らかに1200mの馬ではない。出遅れ1馬身不利。道中も追走に汲々で、最後方にも関わらず置かれ気味。直線も全く伸びずで競馬にならず。馬は良いのでポテンシャルは秘めているが、芝では厳しい様。

JRA創立60周年記念 サマー2000シリーズ第1戦 第49回七夕賞(GⅢ)

メイショウナルト

-10kg。数字は攻め強化して絞ったモノだが、トモの丸みは残しつつも、腹回りはスッキリしていた。好発。この枠でも有り、迷わずハナへ。1000m通貨が58.9秒は馬状態を考えると平均ペースだが、内枠から生き切って、早目に隊列を固めてしまった為、道中は楽が出来た。3角から少し後続を離し気味にペースを上げて、その貯金を最後迄生かし切った。今日は10Rが「韋駄天ツインターボカップ」で逃げた馬が勝ったというのは良く出来た話だが、どちらかといえばツインターボというよりはアンブラスモアの様なタイプで、気が向かなければ平気で投げる馬。今後も気性面をいかにうまくコントロールするかがカギとなる。

ニューダイナスティ

前後肢にバンテージ。一息入った割には悪くない。昨年より良いかも。ゲートは一応五分に出ているが、押しても進んで行かず中段から。道中も結構押していたが、最内をコトコト回って、他馬が脚色鈍る中、最後迄止まらず2着浮上。コースロスなく立ち回った利というのが一番の好走要因だが、もう一つ、昨夏の新潟戦の際にも触れた通り、パンパンの良馬場よりは少し時計が掛かった方が良いタイプ。

マイネルラクリマ

2人曳き。-6kg。悪くない程度。前走東京戦の方が馬に迫力が有った。好発。ジワッと好位。折り合いも付いて、この馬の正攻法の競馬が出来たが、前を掴まえそうで、掴まえ切れなかった。結果的には上位2頭よりは外を回されたのと、斤量の分だろう。もう一つ付け加えるなら、2000mは微妙に長い。昨年の覇者では有るが、乗り方には一工夫が要る。

ダコール

スカッと見せていた。ディープインパクト産駒だけに、これはこれ。出負け。出脚も一息で後方から。渋化が残っており、結果的にはインで決まったものの、内目を開ける馬も億、道中でジワジワ番手を上げ、4角で中段。スムーズに前も開いたが、ジワジワ伸びている。ただ、基本的にパンパンの良馬場でないと脚が生かせないタイプ。新潟の良馬場で改めて。

ミキノバンジョー

歩様のスムーズさがないが、馬体には迫力が有る。メイショウナルトが飛ばし気味に逃げて2番手。この馬にとって辛かったのは、3角からメイショウナルトが突き離しに掛かった為、地力で捕まえに行かされたこと。かなり長い間、脚を使わされる形になった。これもパンパンの良馬場だったらもう少し粘りが違う筈。

第19回プロキオンステークス(GⅢ)

ベストウォーリア

前後肢にバンテージ。流石にここへ入ると馬が抜けている。ただ、腹回りはボテッと映った。もう一絞り欲しい。半馬身程出負けして中断やや後方から。出遅れたコーリンベリーが無理矢理ハナへ行く形。ペースはこのパターンの割には速くならなかったが、基本通り前崩れ。道中は馬群の中で折り合いを付け、直線でスペースを見付けると外へ持ち出し、切れるというよりは力強く伸びた。今日はキョウワダッフィーが勝つ展開で、それを捕まえるのだから強い。

キョウワダッフィー

後肢にバンテージ。多少歩様の伸びが甘いが、馬体はこんなモノ。出脚は有りそうだったが、行きたい馬に行かせて中段。ベストウォーリアの一歩前から。ベストウォーリアとは違い、スムーズに前も捌いており、抜け出した際にはやったかに見えたが、ベストウォーリアの底力が一枚上だった。完璧過ぎる内容で2着。今日のレースからだと重賞級とは言い難い。

ガンジス

遮眼革外す。馬体はそれ程良い様には見えなかったが...。気配だけは良いので80%。ジワッと行かせて好位のイン。少し掛かる位の行き振り。今日の展開だと少し前過ぎる位置だったが、デキが多少怪しいにしても一線級で闘っていた地力の高さだろう。渋太く伸びて馬券圏内は確保した。何処かで一叩きしていたら勝っていたかも。

ノーザンリバー

前肢にバンテージ。下見は最後方を周回。デキだけなら断然。歩様が力強い。もう一歩前で競馬するかと思われたが、意外に出脚が甘く5〜6番手の外。ただ、今日の流れならこれはこれで悪くなかった。直線もジワジワとは来ているが、出脚も伸びも斤量が響いている印象。器用さ身上の馬で底力に欠ける分、余計にカンカン泣きしている。

サクラレグナム

ダートにしても少し馬の雰囲気が硬いが、デキ自体は悪くない。出脚は一番速かったが、うちからコーリンベリーが無理矢理行って2番手。前崩れの展開とはいえ、上手く脚は矯められていた。決め手有る馬にやられた形にはなったが、今日は初のオープン挑戦。これで良く走っている方だろう。慣れてくれば通用する筈。

第63回ラジオNIKKEI賞(GⅢ)

ウインマーレライ

シープスキンノーズバンド。前後肢にバンテージ。重量感はないが、バランスの取れた馬体で見栄えがするタイプ。好発。ジワッと行かせたところ、1角手前で一瞬内へ潜るスペースが有り、上手く潜り込めた。2角でトシザキミが暴走気味となり、3角では既に失速。そこを2番手のカウニスクッカが早目先頭、福島のハンデ戦らしくマクり合戦となったが、好位のインでジッとしていたこの馬が内ラチ沿いから突き抜けた。好騎乗。昨年のケイアイチョウサンもインからの差しだったが、施行時期が開幕週となり、明らかに競馬のパターンが変わって来た。

クラリティシチー

使い込んで、そろそろ歩様が落ちて来た。馬体は悪くないが、硬さが気になった。出脚というよりは、あまり行く気がなく、後方でジックリと。3角の反応も決して良くはなかったが、一瞬反応が悪かった分、結局は大外でも4角ではそれ程外を回されずに済んでいる。直線は渋太く伸びて2着浮上。ウインの親子丼を阻止した。明らかにデキが落ちており、底力でもぎ取った2着。今日のダメージがどうかだが、このレースはソングオブウインドやスクリーンヒーロー等、2着馬の方が出世馬が多い。上手く立て直せるならこの馬もその中の1頭となる可能性は持っている。

ウインフェニックス

前後肢にバンテージ。1年前を考えたら大分成長している。トモにボリューム感が出て来た。出脚は皆目に近いが、枠の利が大きく中段は確保。3角からウインマーレライより早目に動いて、一瞬は先頭。しかし、その刹那に内から死んだ筈のウインマーレライに交わされ、更に外からクラリティシチー。結果的には早漏だった。クラリティシチーとは地力で見劣るのも確かだが、上手く乗れば2着は有った競馬。

オウケンブラック

前肢にバンテージ。-14kg。流石に細く映った。ディープインパクト産駒ならまだしも、ダート血統だけに尚更だろう。ウインフェニックス以上に出脚がサッパリで後方から。ただ、こちらは4角でも浮かず脚を矯めていた。マクり合戦で上手く内も開き、最高の競馬が出来たが、ここ迄。ただ賞金を咥えて来ただけで、競馬としては何の評価にも値しない。やはり馬体細化の影響が大きいと見るが。

ラディウス

前後肢にバンテージ。馬体に幅が有る。ただ、それで454kg。要は寸が詰まってマイラー。出脚は悪くなさそうだったが、掛かりそうになっており、宥めつつ中段やや後方から。クラリティシチーを目標に動いて行ったが、道中だけでなく、追ってからも頭が高い。立ち回りの上手かった馬は別だが、それ以外の上位とは能力差が有りそう。

サマースプリントシリーズ第2戦 第50回CBC賞(GⅢ)

トーホウアマポーラ

前肢にバンテージ。歩様に勢いがなかった。馬体にも少しメリハリを欠く。好発。出たなりで好位から。大してペースは速くなかっただけに、前を壁にして折り合いを付けたのも正解だっただろう。直線もスムーズに前が開き、キッチリ差し切った。ただ、馬が強かったというよりは、一番良い位置に居ただけという印象も。メンバーも今年はスギノエンデバーがトップハンデとなる組み合わせで近年最低レベル。ハンデ差も有り、少なくとも秋が楽しみとなる様な強い内容ではなかった。

エピセアローム

2人曳き。前後肢にバンテージ。元々がスカッと見せる馬だが、歩様は力強い。出脚の速い馬でサッと2番手を確保。逃げたベルカントを相手にせず、4角でも持ったままで回って来て、自分のタイミングで追い出した。それなりに伸びているが、最後はハンデ差だろう。戦前にも触れた通り、パワーのなさから斤量が余計に応えている印象も有る。堅実なのも確かだが。

ニンジャ

大して見栄えはしないが、暖かくなって確実に良くなって来た。皮膚の薄さを感じさせる馬体に。この枠とこの馬の出脚では中段が一杯。それでも外からジワジワ伸びて来た。今日は人気がなかったが、夏場を得意とするこの馬のイメージからはもう少し伸びても不思議ではない。器用さで食べている馬で、内へ潜る場面がなかった影響が有ったとしても、やはりパンパンの良馬場の方がいいのは間違いないだろう。

スギノエンデバー

-6kg。例に依って多少硬さが有ったが、この馬としては悪くないレベル。この馬としては好発も、今日は何時も以上に出脚が悲惨で結局中段やや後方から。ハンデを背負いながらも、ジワジワ伸びていた。出脚がなさ過ぎた辺りに年齢を一応は感じなくもないのだが、トップハンデの貫録は示したか。

ベルカント

2人曳き。前後肢にバンテージ。仕草に堪えは利いていたが、馬体の張りが甘いかも。満点はやれない。ゲートは互角程度だが、出脚でスッとハナへ。600m34.2秒ならスローに近いが、初めての左回りだった影響が有ったか、4角で外に逃げる場面。これでヤル気をなくしたかも。中京1200mは前が中々残れないことを考慮すれば、大きくは負けていないのだが...。開幕週の良馬場でも雨が残っていた影響も有っただろう。一応は言い訳の有る敗戦。

ルナフォンターナ

2人曳き。チャカつくのは毎度。連勝馬らしい馬体の張りは感じさせる。もっと行ける馬かと思ったが、出脚でやられて中段から。1200mでは外へ出す余裕がなく、そのままインを突く形。坂下でラチ沿いを狙った際に前が締まり、ここでブレーキを踏んだのも痛かったが、切れる脚もなかった。毎回上がり32秒台で勝負していた馬だけに、こういう馬場は向かないかも。