ジャパンカップ同様多少緩い程度。この仕上げが正解だとしても、馬の見栄えだけをいえば3歳時の方が良かった。珍しくゲート良くなかったが、内を徐々に上がって道中は2番手。昨年同様の内枠で競馬の上手さをフルに生かした...様に見えるが、1000m通過が60.3秒,2000m通過が119.7秒で、実際は結構キツいペース。馬場が違うとはいえ、昨年はハイペースで流れが向かなかったなんて話も有ったが、今年はそれ以上のペースを2番手で受け、相手の土俵で闘って勝ったのだから、半馬身差でも圧勝だろう。前走はちょっと強さを見せたとはいえ、強さを見せないのがこの馬の強さで、その分消耗も少なくて済む点が良い。ニュータイプのチャンピオンの誕生だ。「今日はスタートが良くて前々でレース運び。このペースでも馬がとても気持ち良く走っていたからね。直線はこの馬も伸びてはいるがタップダンスシチーが頑張っていたので、ギリギリ交わしたという感じ。でも、いい瞬発力だったね。今日は強いチャンピオンホース、ゼンノロブロイの姿をファンの方々に見せることができて嬉しい。僕自身も凱旋門賞と有馬記念という日仏の大レースを3連覇できたからね。(ペリエ騎手・週刊競馬ブック)」
シンボリクリスエスやキングカメハメハが引退して、グッドルッキングホースNo.1はこの馬だろうが、その座が維持出来る程には出来ていた。迷わずハナへ。昨年はデキが無かった上に行きたがったザッツザブレンティが居て競馬にならなかったが、今年はスムーズ。何度か述べている様に勝てる展開の狭い馬で、その分が遠征で泣いてしまったが、この展開に持ち込めさえすれば強い。あとちょっとだったが...。
+12kg。数字だけで無く中身も春に戻った。道中は中段のイン。勢いだけの馬だと思っていたが、人気より着順が先行する事が多く、それだけ器用という事なのだろう、今日も器用さをフルに生かす策。4角も上手く捌いて、直線伸びて来た。この馬もゼンノロブロイ同様、見た目に強さを感じさせるタイプでは無いのだが、とにかく実戦に行って強か。
良かった前走の状態を維持も、多少歩様が落ちた気が。何時もは押さえ切れない手応えで行く馬だが、今日は割とスムーズ。ただ、マクるにしても直線勝負にしても、本質的にはスローの差し馬で、こういう流れだと済し崩しに脚を使わされてしまう。逆に言えばその展開の中ここ迄詰めて来たのだから、地力は相当。もう本物。一昨年1番人気で敗れた天皇賞・春も今なら勝てる筈だ。
+18kg。菊花賞より良く見せるが、恐らく重い。またゲート失敗も、今日は行き脚良く好位の外へ。今日はこの位置で競馬出来ただけでも評価の対象だが、流石にこの流れを好位追走となると道中手応えに余裕が無い。最後はモタれてしまったが、これは仕方が無いだろう。キングカメハメハ抜けた後の3歳世代では抜けたNo.1だ。
+12kg。造りはダービー時と遜色無いが、歩様が多少硬い。これでも最近のこの馬にしてはゲート上手く出た方だが、何時も通りの待機策。今日の様な流れはハナへ行くか、後方で死んだ振りが常套手段で、その意味では展開向いたといえそうだが、右回りでこれだけやれたのだからそれなりの進境は認めて良いだろう。中々仕上げの難しい馬で、来年もデキに泣かされるケースが有るだろうが、最悪のセントライト記念からここまで立て直した訳だし、キッカケは掴めた筈。
2人曳き。+6kg。重く映ったし、馬が気負っていた。中段で折り合う競馬。ただ、今日は3角で既に手応えが無かった。ここ迄全レース全力投球だっただけに、最後の最後で糸が切れた印象。過去の有馬記念で何度と無く見られたシーンで、今日は仕方が無い。
歩様がもう少しだが、雰囲気が良くなった。ゲートも良かったが、スッと2番手。流石にこの時計になってしまうと苦しいが、今日はコーナーでも速く走る事が要求された特殊な流れ。皆が押さえている京都の下り坂ならともかく、こういうのは得意では無いだけに仕方が無いが、何度も述べている様にこの位置で競馬出来るだけでも今日は凄い事。もう完全復活といって良いだろう。後は結果を出すだけ。
2人曳き。エルコンドルパサー産駒は見た目より走らない馬が多いとはいえ、見栄えはする。道中は2番手。前走は多少行きたがる素振りも見せたが、この点もスムーズ。4角手応え充分だったし、直線向いてもその通りに伸びて快勝。ただ、今日は明らかにメンバー恵まれたし、前走やられたローゼンクロイツもマトモに走っていない。出世レースを制した事で次走以降人気になる様なら嫌ってこそ妙味。
造りはそれ程悪くないが、相変わらず非力な歩様。例に依って待機策。ただ、前走と違って多少行きたがっていたのと、坂で一瞬ヨレるシーン。スローで展開不向きという見方も出来るだろうが、それでは前走で0.3秒有った上がり時計の差が今回同じだった説明が付かないだけに、坂に原因を求める外無いだろう。とはいえ、母ロゼカラーはともかく、伯父のロサードやヴィータローザは本格化した後なら坂をこなせる様になった。この馬も長い目で見ておきたい。
2人曳き。増減こそ無いが叩いて馬がシャキッとして来た。また出遅れ。新馬ならこれでも良いが、重賞となるとマクる形迄造れない。直線、それなりには詰めているが、サンデーサイレンス産駒の割に良い脚を長く使うタイプの様だし、まずはゲート難の解消から。新馬勝っていきなり重賞3着でも、ここはあくまで空き巣。このままでは重賞級とはいえない。
2人曳き。多少馬が小さく映るが、落ち着いていたのは良い傾向。こちらは意図的にゲート遅らせた様な感じで後方から。デビュー当時はメチャメチャだったが、ここに来て折り合いも付く様になったし、馬を外に置いても嫌がらなくなった。直線伸びるイメージも出て来て、今日は進境認めて良いだろう。馬振りも良いだけに、今後やり様によっては化ける可能性も。
相変わらず歩様が怪しい。戦前の予想通りハナへ。1000m通過64.9秒はスロー過ぎる程だが、2歳戦だけにこれは仕方無いところ。直線向く迄誰も競り掛けて来なかっただけに、一瞬やったというシーンも有ったが、最後は決め手というよりは絶対能力の差。失望。
前駆に集中し過ぎている嫌いは有るが、デキは良さそう。中段のインで、2週間前のショウナンパントルのイメージ。松永幹夫騎手、普段はこういう乗り方をしないタイプだが、直線上手く間を割って伸びて来た。阪神マイルのこの策は中山のそれよりは決まり辛いのだが、今開催中山でこれをやると前が詰まり、阪神でハマるという珍しい現象が。この馬も能力最上位では無い筈。
連闘。流石に前走の様な落ち着きとは行かなかったが、武豊騎手、それを好位で宥め切った。直線も、今迄のこの馬とは違って伸びるイメージが有ったし、今日は収穫の多い内容。後はこれが他の騎手でも出来る様になればだが、連闘で出てきた以上は勝利が至上命題。その意味では一概に喜んでも居られない。
2人曳き。他所とは鍛え方が違うだけ有って、馬振りは断然。大外枠で行き切れなかったが、何時も通り前へ。ただこれ、相当脚を使っているのだろう、直線向いて思った程伸びてくれなかった。今日は割とスローになって、その意味で助けられた分が有るとはいえ、今更ながら阪神マイルの外枠は不利過ぎる。再来年に阪神コース改造だそうだが、大英断というよりは必要に迫られてといった印象。
2人曳き。今春を思うと大分マシになったが、まだ多少トモの甘さが。道中は中段。直線変なところへ突っ込んでしまい、多少狭いシーンも有ったが、坂でも伸びて来たのは収穫。内々立ち回った利は否定しないが、悪くない内容。
2人曳き。下見所の真ん中をクルクル回っていたが、落ち着いていたし、この馬なりのデキ。歩様もソコソコ良かった。先行策のダイワエルシエーロに外からコスられ、これで行きたがった分が痛い。元々スパッと切れるタイプでは無いが、伸びあぐねてしまった。
2人曳き。これだと案外落ち着き過ぎではと思える程。最内枠で思い切ってハナ。ペースそれ程速くなかったし、この馬なりに脚は使っている筈だが、この馬にとってはマイルが短過ぎる。1800〜2000mでもっとユックリ行かせた方が。
-4kg。細く見せた方が走るという珍しいタイプだが、その点ではまあまあ。道中は中段。良い時の掛かり気味に追走するイメージが出て来たし、直線向いて弾けそうな気配も有ったが、前が壁。結果は仕方が無いが、キッカケは掴めた。
一息入って+6kg。張りは有っただけに、デキは良かったのだろうが、休み明けの分が歩様がイマイチ。道中は中段。結構揉まれていたし、直線向いても前が開いたのはラスト150m地点。初重賞挑戦でいきなりの形だが、これは単純に能力だろう。次世代のチャンピオンになれる器。
2人曳き。今日はトモに張りが有ったし、気合も充分。好発。何が何でものギャラントアローに譲って2番手。ギャラントアローの逃げがそれ程速くなく、展開絶好で一旦は抜け出しているのだが、最後はプレシャスカフェの決め手。今迄重賞2着は有っても、タイトルの無かった馬、それだけに千載一遇のチャンスだったが...。
シープスキンノーズバンド。以前はもっと煩かった馬だが、スッカリ大人に。好位の外で、良過ぎる位の手応え。ただ、直線向いてその手応えより伸びていない印象。前走がハンデ戦で54kgだっただけに、ここらが現状の天井か。
2人曳き。+6kg。良く見せるタイプだけに、こんなモノ。近走スプリントに使っていなかった上に、大外枠。行けずに終始外々に振られてしまった。最後は力で差し込んできたが、今日は展開に尽きる。
2人曳き。良い時はもっと重心を低くしているのだが、今日はそれが無かった。メイショウボーラー同様外々回されたとはいえ、中京も得意な武幸四郎騎手、ゲートも上手く出したし、流れに乗れていた筈だが、不本意な競馬のメイショウボーラーに差されたのは頂けない。こういうタイプの馬とはいえ、ムラが有り過ぎる。
オーストラリアンブリンカー。恐らくだが、攻め馬でも本気で走っていない分が本当に良かった時と比べると張りで見劣る。例に依ってダッシュ力こそ甘いが、押してハナへ。ただ、往時の力が無いのか、前半600m33.9秒は遅過ぎる。もっと後続に脚を使わせる逃げが以前は打てていた筈で、これが出来ないのなら衰えたという事だろう。左回り云々以前の負け方。
冬場は良くないのか、毛ヅヤが一気に落ちた印象。張りという点でもイマイチ。最近、外に馬を置かない事が好成績に繋がっていたが、今日はそれが出来なかった。何度かイヤイヤをするシーンが有ったし、デキが無いから余計に我慢が利かない。また暫く低迷の日々だろうが、暖かくなれば大丈夫。
張りも無かったが、今日は歩様が冴えない。前半から舌がハミを越しながらの追走。直線向いて前が詰まり加減だったとはいえ、あくまでプレシャスカフェと前後する程度の位置で、その伸びは対照的。昨年の覇者だが、今年はデキの無さに泣かされた。
2人曳き。今日は全くデキが無い。このクラスの馬をこの状態で使ってくるのはファンに失礼。全くリズムに乗れず、途中からは外に逃げ加減。全く競馬になっていない。
2人曳き。+4kg。増えたのは良い傾向だが、ちょっと気負い過ぎ。中段のイン。マイルだと行きたがるところの有る馬だが、1200mで前半600m通過が33.2秒で折り合いスムーズ。ただ、今開催の中山はインを通った馬が外へ出せずにそのまま終わるケースがとにかく多いのだが、そこは流石に横山典弘騎手、スムーズに外へ出して、前が壁になっているカシマフラワーを尻目に一伸び。話題の新潟2歳ステークス組だが、この馬も恵まれた印象有って、能力最上位では無いだろう。ちょっと話が出来過ぎ。
新馬後間隔開いていきなり重賞。悪条件揃った形だが、造りが良かったし、何より落ち着いていた。中段の外。このハイペースだし、折り合い面では助かっただろうが、スムーズに競馬出来た。4角から強気に動いて、勝ちに行った分が最後差されたが、これはご愛嬌の部類。あとは距離延びてどうかだが、性能高い。
+4kg。前走時にも述べたが、単に調教技量。休み明けの前走こそ歩様冴えなかったが、今日はそれもスムーズ。最早お馴染みの好発だが、控えて好位。このハイペースでも手応え絶好で、4角では乗り手も勝利を確信していただろうが、直線向いてポケットにハマッてしまい万事休す。今開催の中山はこの形が多い。
+6kg。やや重いだろうが、緩んではいない。スプリント戦だけに、多少気負うのも許容範囲。好位のインで我慢。直線向いて狭いところを割って一旦は抜け出し掛かったが、そこ迄。最後は能力差だろうが、芝でも有る程度前へ行けたのは収穫。
増減こそ無いが、大分トモがパンとして来た印象。この時期にしては毛ヅヤも良い。近走スローで行きたがって仕方無かったが、流石にこのペースだとオッツケての追走。以前なら坂で完全に止まっていたと想像出来るだけに、今日の伸びずバテずの状態でも進歩している部類だろう。確実に良い方向に向いて来た。
500kgの馬だが、例に依ってスカッと見せる造り。歩様もこれなら許容範囲。ゲート遅らせて、後方のイン。スローを早仕掛けの展開で、4角団子となり前との距離が少なかったのも向いたが、インから一瞬の脚。スローで今までと流れが変わらなかったのも良かったし、多少展開ハマッた感も。ただ、今日は余興の2000m。ディスタンスで重賞級相手にやってから評価を確定させたい。
2人曳き。多少重いかも知れないが、歩様はスムーズ。道中は中段。馬群の中でもスムーズだったし、直線の捌きもスムーズ。以前にも述べた様に、抜けてからソラを遣う癖が有る馬で、これは上手く乗れている筈だが、サクラセンチュリーがラチ沿いから抜けて併せるシーンが無かったのが痛い。馬の癖は中々一朝一夕とは行かないだけに、今日は止むを得ないところ。
まだ緩いが、歩様は良化。最悪は脱した様。珍しく気合付けて2番手。4角も積極的に動いて先頭へ並び掛け、一旦マイソールサウンドに交わされ掛けながら差し返した。まだ調整の甘いところは残っているが、キッカケは掴んだか。
張りも有ったし、悪くないとは思うが、良い時はもっと良く見せる。道中は好位。道中悪くなかったし、久々に自分の競馬が出来たと思うのだが、エイシンチャンプにやられたのは不満が残る。阪神はマイラーズカップでローエングリンを負かしたコースだが、2000mとなると平坦の方が良いか。
これもマイソールサウンドと同じ事が言える。良い時を知っているだけに不満が残る。最近は何故か毎回出遅れ。後方から直線馬群を割って来たのは進境窺えるが、本質は小回りのハイペースをマクるタイプの馬、ゲートが良くならない事には話にならない。
毎日王冠同様、下見に入って来て直ぐが煩過ぎる。道中は中段。この策で良いと思うのだが、4角の反応が悪過ぎた。あまりに案外な内容。
2人曳き。デキで他馬を圧倒。道中は中段の外。中山マイルのこの形は見た目以上にキツいのか、案外伸びないケースが多いのだが、今週はインが利き過ぎて馬群が密集、結果外がというケースが多く、このレースもそのパターン。時計も優秀、見た目も派手、懸案だった手前の変換も以前よりはスムーズと一見申し分無いのだが、不利を食らった馬も少なからず居る筈で、更に上を行く馬が複数居ても不思議は無いだろう。左回りも手前の分が怪しいだけに、世間のイメージよりは手控えて見ておいた方が。
2人曳き。この造りで仕方無いのだろうが、イレ込み対策で多少調整に手加減が有る分が緩い。前半1000m通過57.4秒。ジャパンカップダート同様、このレースも毎年何故かハイペースで、逆にいえば近年の朝日杯フューチュリティステークスを思えば平均的な流れ。その意味で、ペース自体は問題無かったが、テイエムヒットベにハナを譲るつもりがムキになってハナへ行く形。ハナへ行けばスムーズでも、そこ迄が脚を使っているだけに、最後の我慢が利かなくなってしまう。現状だと、2000mをスピードの違いでモノ言わす競馬の方が良いかも。
ここに来て歩様が悪化しているのが気掛かり。例に依って後方。このハイペースで折り合い面はスムーズだったが、壁が欲しかったのかインに拘り過ぎた。結果、エイシンヴァイデンらを一旦行かせてからの進出となり、これは如何にも遅過ぎたが、前走の東京戦ではラスト脚が上がり気味。普段は乗り役にも優しい橋口調教師、珍しく次走のシンザン記念は小牧騎手を降ろすそうだが、ひょっとすると良い脚が長く続かないのかも。
コンパクトに纏まって如何にもラフィアン好みの馬という雰囲気。武豊騎手、今日は無欲の後方待機策。4角、隣のペールギュントと併せ馬の形で伸びて来たが、ここまで。この馬なりには詰めている。
抜群だった前走の状態は有ると思うが、今日は重い。今日は控えて中段のイン。慣れない策で多少頭上げ加減だったが、矯めたスキップジャックとは対照的に4角無理やりクビだけ突っ込んだのが幸いで、何とか前詰まらずに差して来れた。まあ、これがベストの策では無いだろうが、この競馬が出来ただけでも良しとすべき。
-6kg。叩いた効果は絶大だが、やはり馬自体に差。道中は後方に近い位置。終始外々を回され、マクる形になったのは痛かった。折り合い面で不安が一掃出来たのは収穫だろうが、現状力量差有るだけに、真っ向勝負は辛い。
2人曳き。デキは良かったが、今日は気負い気味で歩様が解らず。好発過ぎて一瞬行きたがったが、好位のイン。中山マイルのベストの策が出来たが、外を回っていた後続が早目に動き、マクリ合戦。元々イン有利で馬群が密集する中、これで前が開かなくなってしまい、万事休す。今日は仕方が無い。
馬振り断然。デキも良かったし、何より歩様が良くなった。道中は中段の外。3〜4角中間から一気に進出し、直線もアッサリと。レコードは馬場が良いだけに一概には評価出来ないのだが、毎日王冠4着,マイルチャンピオンシップ5着と近走上のクラスでもそれなりに闘って来た力を見せた。昨年よりは確実に強くなっている。
とにかく落ち着いていたのが良い。絶好の内枠も外からマイティスピードが何が何でもの構えで主張し、控える形。マイティスピードは離して逃げてくれていたが、気合パンパンで行くタイプの2番手はどうしても前を追い掛けてしまう。トラックバイアス生かして良く粘っているが、最後は道中の差。ただ、牡馬相手にこの斤量を克服したのは立派。連闘で阪神牝馬ステークスという話も有る様だが、意外にアッサリでは。
全体のバランス良かったし、一昨年3着のデキは有る筈。道中は最後方に近い位置。一昨年のこのレースの3着馬で、当時は手前を替えずにモタつくシーンも有ったのだが、今年はスムーズ。実は当時より前とは離された形にはなっているが、勿論相手は今年の方が一枚上のメンバー。それを思えばほぼ一昨年と同じパフォーマンスが出来ている。
-14kg。絞れたと見て良いだろうが、トモの甘さはまだ残る。ゲート良かったが、外の馬に行かせて好位のイン。乗り易いタイプの馬で、その点でスムーズに運べてはいるが、トモが甘い分が決め手不足。もうちょっと鍛えないとオープンでは通用しない。
何時ものこの馬。デキも良さそう。遮眼革着用の馬で、揉まれるシーンは無かったにせよ、気を遣っただろうが、そのまま馬群を割ってこの馬なりの伸び。悪くない内容だが、オープンではこの馬も厳しいか。
+6kg。もうちょっと歩様良ければとは思うが、前走とは中身が違う。出負け。ただ、今日は追い込み馬が前詰まった昨年とは違い、平均ペースの縦長で展開がハマッたし、終始内々を立ち回り、各馬早目に動く展開も向いた。今日は展開一本。
2人曳き。+22kg。デビュー時の数字に戻した形だが、中身は別物。好位のイン。折り合いこそスムーズだったが、1200mまでしか経験の無い馬で、馬が待ち切れなかった分が早目の進出。結果的に坂の途中で抜け切る形になってしまい、これは如何にも早過ぎた。今日は勝ち馬より遥かに強い内容。
相変わらずトモに力が無い。好位のインで掛かり気味だったし、2角過ぎに一瞬グラッと来るシーン。センスの高さを評価されていた馬だが、こうなると辛い。ただ、この展開を最後迄諦めずに伸びているのだから、根性も大したモノ。トモが甘く、坂を懸念していたのだが、それも然程苦にしていない様に見えるし、とにかく実戦に行って強か。
馬自体には差が有るが、キビキビ歩いていて好感。これも好位のインに居たが、この馬は折り合いスムーズ。直線向いて隣に手応え良いショウナンパントル、前も開いていただけに乗り役は一瞬夢を見ただろうが、1戦1勝の馬が突っ込んで行ける迄のスペースでは無かった。この経験を今後に生かせれば。
2人曳き。-8kg。テンションも高かったが、数字よりは中身が有りそう。下見で気負って外枠、折り合いが問題だったが、2角迄多少行きたがっただけで、意外な程スムーズ。ただ、今日の馬場と展開で外へ回すと勝ち負けに参加出来ない。逆に言えばそれで居てこの着差だから、能力は相当。
前走は多少細く映ったが、今日はまだマシ。道中はショウナンパントルと前後する位置。折り合いは付いていたが、4角通った位置がこの着差。直線もポケットにハマってしまった嫌いも有り、今日は仕方が無い。
2人曳き。今日は歩様も問題無し。ゲートも良くなかったが、2角で外へ膨れてきた馬に寄られる不利が有り、更に位置取り悪くなってしまった。直線も外へ回す展開になってしまい、最後来てはいるが、詰め切れない。この馬も今日は仕方が無い。
-6kg。造りは悪くなかったが、今日は歩様に力が無かった。後方のイン。直線もインを突いてそれなりには伸びている。ただ、何時もはもっと切れる印象で、坂適性に疑問。
馬格の無い馬だが、相変わらず仕事が丁寧。ただ、今日は歩様が一息。最内枠だけに前を壁にすれば折り合える筈だったが、内から引っ掛かったエリモファイナルに連られてしまった。能力と展開からして、折り合えてさえいればチャンスは有っただけに、最内枠の馬が何故インを譲ってしまうのか、今日は乗り役の仕事が雑だったと言われても仕方が無かろう。
-6kg。デキだけをいえばコレ。好発も、控えて後方に近い位置。インを突いた判断は良かった筈だが、坂でバッタリ。この馬も坂適性に疑問。
最近稽古動かなくなっているが、毛ヅヤが落ちた以外は文句無し。例に依って後方。ペースの緩急には強いタイプだが、道中押さえ切れない位の手応えで、2周目3〜4角中間から一気にマクって後続に3馬身差。瞬発力で勝ってきたタイプだが、デビュー以来初めて強さを感じさせる内容。トモの状態が良くなった今なら有馬記念でも。
今日は歩様がスムーズ。これも後方から。ワンテンポ早く動いたダイタクバートラムを追い掛ける...意思は見えたが、行き脚の差が歴然。最後はダイタクバートラムが抜け切って突き放す展開に助けられただけで、今日の2着は能力に依るモノでは無い。この競馬が出来る中山適性は評価するが、能力そのものは準オープン級。
気配地味だし、歩様も一息。ペースの緩急のキツいコスモステージの逃げを前で受ける策。折り合い面の強みは条件戦時代から定評の有るところで、ダイタクバートラムに早目に動かされる展開も、望むところ。ただ、最後は決め手の差。実はこれも条件戦時代から定評で...。
2人曳き。-8kg。一回使って絞れたが、デキは平凡。道中は中段やや後方。1周目は多少折り合い怪しかったが、2周目2角辺りから徐々に前へ。トニービン産駒らしく直線一本の嫌いが有って、今日はそれを意識した競馬だが、小脚を使い過ぎた印象。
シープスキンノーズバンド。気合乗っていたし、デキは良さそう。好位のイン。前に壁が有るから何とかなっているだけで、行きたがって仕方が無かったが、終始インを立ち回って一応最後まで伸びている。中々渋太い。
+14kg。悪い時の流れる歩様では無くなったのが良い。道中は後方。折り合いに心配の無いタイプだし、これで良いと思うのだが、ダイタクバートラムとは行き脚に差が有り過ぎた。一応審議対象となり、不利を食らった形では有るが、動けないから不利を食らう位置に居ただけの話。物足りない。
-6kg。多少細い。道中は中段。大外枠を上手くインへ入れたが、2周目3角で既にアラアラ。馬体減が全てだろう。