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競馬回顧 2006年1回京都・1回中山

平安ステークス(GⅢ)

タガノゲルニカ

毛ヅヤ絶好。前のマイネルボウノットとは60kg差有るのだが、馬体は全くヒケ取らない。本当にデキが良い。主張した最内のマイネルボウノットに行かせて2番手。4角でマイネルボウノットに手応え充分に並び掛けたが、右手前のままでヴァーミリアンに詰められた。持ち時計を3秒近く短縮していて、重賞初挑戦でダート負け無しの5連勝と話題には事欠かないが、直線手前が替わらない辺りは時計面に天井が有るのだろう。

ヴァーミリアン

+20kg。重い事は重いが、元々が細手。それよりも、今日は歩様にバネを感じさせてくれたのが良い。ゲート後手を踏まされ気味だったが、出脚利かせて好位を取りに行く策。 今日はレースの上がりが36秒を切るスローで、これを読んでいた武豊騎手の好騎乗も相当だが、道中落鉄していた分、ゲートが甘かったのを出して行ったロス、タガノゲルニカとの回った位置の差、そしてトドメに馬体増と、全部合わせれば3馬身位は違う筈。今日は圧勝に等しい内容。

ハードクリスタル

この馬にしては歩様もスムーズ。+6kgでも、馬体締まっていたし、悪くない。好発。外のヴァーミリアンが行った事も有って、1角迄は付き合っていたが、そこで引いて中段。ただ、道中上手くインへ潜り込んでいて、スローだけにこの差は相当大きかった印象。昨秋にはグラッブユアハートに叩きのめされたりと、情けない競馬も多い馬だが、時計が掛かるダートも合わない。

アンドゥオール

-4kg。もう一張りだが、叩いた効果は相当。出負け気味だった事も有るが、出脚でも分が悪く、中段やや後方。4角でも反応悪かったが、その割に直線は一番外から詰めて来た。こちらはハードクリスタルとは逆に、時計掛かってこその馬で、今日は良く走っている。下見はそこ迄とは思わなかったが、完全復活と言って良いのだろう。

ヒシアトラス

気配は良かったが、造りは悪い時のこの馬。張りが無いからそう見えるのだと思うが、540kgの割に芯が無い様な印象。これも出負け気味。戦前懸念した様に、今日は内枠に先行馬が揃い、終始外々を回されてしまったのが、スローで余計に痛かった。ただ、この馬はこの形になると脆い。ヴァーミリアンが出して正解だっただけに、騎乗ミスと言わざるを得ない面も。

ワイルドワンダー

気合乗り満点。デキ絶好! ただ、如何せん冬場のダートをこなすには馬格が無さ過ぎる。ゲートも甘かったが、外枠で後方からの競馬を余儀無くされる形。4角でも後方に居たが、直線向いてからの脚は凄みすら感じさせた。ルメール騎手、小倉の騎乗を断ってこの馬に乗ったそうだが、それだけの価値は有る馬。次走狙い目。

マイネルボウノット

2人曳き。毛ヅヤ良い。一枚重いが、それをカバー出来るだけの張り。デキが余程良いのだろう。最内枠でハナへ。上手くスローに落とせたが、4角ではタガノゲルニカとは手応えの差が有り過ぎた。時計の速い競馬が得意とは思えず、スロー過ぎて上がりの速い競馬に対応出来なかった面も有るのだが、それはタガノゲルニカにも言える事。意外な敗戦。

アメリカジョッキークラブカップ(GⅡ)

シルクフェイマス

前走の京都戦よりは落ち着いている。馬体自体は元々がそれ程見栄えしない馬だが、毛ヅヤも良かったし張りも良化。好発。誰も行かないのを見てハナへ。先行策を示唆していたハイアーゲームが出遅れ、フサイチアウステルも坂が気になって大事に乗らざるを得ず、道中も楽。稍重でも乾き掛けで実質は良馬場。折り合いは前走でも付いていたし、4角でタメも造れただけに、1000m通過61.3秒のペースなら逃げ切って当然だが、最後フサイチアウステルを突き放して欲しかった。まだ完全復活とは。

フサイチアウステル

2人曳き。歩様がイマイチだが、これは気負っていてそう見える分も有ろう。デキ自体もまずまずだが、トモにもう少し筋肉が付いて欲しい。この辺りが坂を苦にする要因。主張したシルクフェイマスには譲ったが、ジワッと2番手へ。直線向いた時には捕らえた様に見えたが、坂で外へモタれ加減。上り切ってからは再度詰めているのだが、ただ、この先行力は結構武器になるだろう。何故平坦に使わないのか。

ハイアーゲーム

左側だけの遮眼革。+24kg。重いからそうなのかも知れないが、歩様が硬い。元々良くない馬だが、今日も作法が悪く出負けし、道中は最後方。3角過ぎから徐々に進出し、4角では3番手の一番外。やはり右回りは外へモタれ加減だが、この競馬が板に付いて来ただけでも収穫の有った一戦。これでこの馬、寿命が1年延びた。武豊騎手には足向けて寝られない。

グラスボンバー

2人曳き。-4kg。まだ少し重いのかも知れないが、気配を表に出して、デキ自体は上々。中段やや後方。道中ずっと外を回された分も有るのだが、更にその外をハイアーゲームが来ているだけに、案外の結果。戦前は、1F長いこの距離を気にして折り合いに専念し過ぎる展開を案じていたのだが、手応えそのものが良くなかった。敗因不明。

オペラシチー

-8kgは絞れただけ。気配を表に出すのは何時も通り。かなり良い線迄戻って来た。離れた2番手のフサイチアウステルを眺めながらの競馬。それだけに展開有った筈だが、勝負どころから手応えが怪しい。矯めて乗られないと切れない馬では有るのだが、それにしても伸びなかった。中山2200mはダメ。

日経新春杯(GⅡ)

アドマイヤフジ

+12kg。昨秋の中山戦時にも述べた様に馬振りが良く、それ程極端では無いのだが、重いのは確か。ゲートが甘く、一旦引いてインへ潜り込む形。上手い事中段に付けられた。例に依って坂の下りでの反応が悪いのだが、前走同様インを立ち回った利と、スタート直後に可能な限りポジションを稼いでおいた分が届いた印象。今日は乗り役が上手かった。

スウィフトカレント

例に依って気合乗り過ぎの嫌いは有るが、デキは抜群。馬体自体も上位。折り合いに専念して後方からも、ロデオ状態のシーンも。ただ、見た目が不恰好なだけで、矯めは利いていたし、下手に内外馬が居ると人馬共に気疲れしてしまう事を思えば、馬群がバラけていたのは不幸中の幸いだったか。最後は良く伸びているが、アドマイヤフジを交わす迄には至らず。悪くない内容では有るが、今日は状態面そしてハンデの差が有るだけに、アドマイヤフジを負かさないと値打ちが無い。

インティライミ

2人曳き。+12kg。細身に映るのは昨春時と変わらず、もう少し馬体の成長が欲しい。歩様は悪くない範囲だったし、気配を表に出していた点も休養明けの馬としては好感が持てるが、発汗が目立つ。好位直後。折り合い付いたし、4角の手応えも良く、前走の東京戦同様にインから一旦は抜け切っているのだが、最後にアドマイヤフジとスウィフトカレント。2回続けて同じやられ方というのは宜しくないが、今日は休み明けで言い訳の許される範囲。

マーブルチーフ

トモは甘いが、これは何時もの事。休み明け初っ端はどうなるかと思ったが、ここ目標にキッチリ仕上げて来たのだろう。スタート直後はハナも覗かせていたが、1角でキョウワスプレンダに譲って好位のイン。流石にこの距離なら追走が楽。例に依って坂の下りで惰性を付け、直線粘り込む策は戦前の目論見通りだっただろうが、最後は決め手の差。昨年の3着馬ストラタジェムには先着していて、今年は昨年よりレースのレベルが高かっただけでこの馬自身は力を出し切っている。馬鹿にされ続けた明け4歳馬に、逆襲食らった形。

ストラタジェム

馬体の造り良く、デキ自体は良さそうだが、一年経っても歩様の頼りなさが残っているのと、もう一気合欲しい。出脚良さそうだったが、行く気が無く中段から。ただ、少し引っ張り加減。最後、この馬なりに伸びてはいるが、終始外を回された分も有って伸びを欠いた。マーブルチーフの項でも触れたが、昨年より相手が強かった印象。

トウカイトリック

多少チャカつくのは何時も通り。毛ヅヤも良かったし、数字の無い馬にしては上々の造り。出脚の良い馬では無かった筈だが、無理やり押して2番手。この距離でも行き振りが悪く、終始追い通し。直線もバテず伸びず。今日は評価のしようが無いが、前走の阪神戦の方が追走楽に見えたのは確か。戦前には馬格が無いだけに、コース替わりが良い方にと述べたが、意外に時計の掛かる馬場の方が良いのかも。

エルノヴァ

+8kg。この馬にしては良い方の歩様。毛ヅヤも良かったが、一枚重いからそう見えるのかも。出脚無いのは何時もの事だが、この馬も道中押し通し。直線も全く動けなかった。武豊騎手に言わせると3600mの後で馬がボケていたとの事だが、それにしても負け過ぎ。連闘で中山へという話も有り、そこへの叩き台だった可能性も。

京成杯(GⅢ)

ジャリスコライト

落ち着いていたのは何よりだが、余裕残しの造り。内外の出方を窺いながら中段。前半1000mが63秒のスロー。それでも折り合いスムーズで、4角はむしろズブい位だったが、直線向いてアッサリ。今日は完勝といって良い内容だが、相手が相手だけに。

トウショウシロッコ

ハミを弄んで集中力を欠く。毛ヅヤはまずまずも、スケールで疑問。道中はジャリスコライトと前後する位置で、折り合い付いていた。直線迄インを立ち回り、坂下で外に出す理想的な競馬が出来たが、決勝線寸前迄逆手前だった分、伸びを欠いた。勝ったジャリスコライトは抜け切ってから遊んでいたそうで、それが無くても着順は変わらなかっただろうが、悪くない内容。とにかく相手なりに走る。

ネヴァブション

コンパクトに纏まっているのは良いが、後肢のバンテージの所為か、踏み込みがもう一つ。ゲートも良くなかったが、出脚が全く無く後方から。その割に、向正面では行きたがってみたりと、競馬がチグハグだったが、4角大外へ持ち出してここ迄。出脚が無かったのが道悪の影響だけなら、今日は好内容。ゲートが不安定なのが課題だが、サクラメガワンダーに0.7秒の看板は伊達では無い。

シベリアンビート

-8kg。大分締まって来たが、多少歩様が頼りない。出脚利かせてハナを覗かせていたが、大外のディープウイングが主張して2番手。折り合い付いたし、4角並び掛けた際には一瞬勝ったかに思えたが、追い出してから頭が上がってしまい伸び切れず。見せ場は造ったが、もう少し決め手が欲しい。

ディープウイング

2人曳き。+14kg。多少重いが、殆どが成長分。ただ今日はそれ以前に、イレ込み過ぎ。出脚はそうでも無かったが、意図的にハナへ。下見は煩かったが、上手くスローに落として折り合えたが、最後は止まった。まずはイレ込みがマシにならない事には。

ニシノアンサー

集中力無い様に見えるが、これは前走と同様。ただ、歩様の硬いのも相変わらず。ゲート開いた瞬間に横にブツける形で出たし、大外のディープウイングが主張して2番手。少し行きたがっていたのはそれ程影響無かっただろうが、直線は戦前にも述べた様に決め手の差。見た目はダラしないが、これでも数字上の脚は前走と一緒。ハナ切って何とか上がりの掛かる展開を造らないと勝機が無い。

日刊スポーツ賞シンザン記念(GⅢ)

ゴウゴウキリシマ

+12kg。多少重いが、張りが有ったし、歩様に柔らか味が出て来たのが良い。出脚良くハナへ。例に依って頭の高い走法だし、内にモタれ加減に見えたのだが、それでも終い渋太く押し切った。力が有るのはデビュー時から解っていたが、競馬が雑なのもデビュー時から相変わらず。頭の高いのは仕方が無いにしても、差し当たっては真っ直ぐ走れる様にならないと今後が厳しい。

グロリアスウィーク

スカッと見せるのは良いが、例に依ってトモが甘い。前走の阪神戦は2000mで引っ掛かっていたが、今回もペースは遅いにしても前走程では無く、今日は折り合えた。ただ、直線向いて前のゴウゴウキリシマがフラフラ。今日はスムーズなら勝てた競馬だっただけに勿体無い。トモが甘く、平坦に替わって、チャンスだったのだが。

ロジック

多少余裕が有るし、歩様が硬い。好位の外。向正面は掛かり気味に見えたにせよ、4角は手応え充分だった筈が、伸び切れなかった。元々が詰めの甘いタイプでは有るが、ダメさ加減では前の2頭も大差無いだろう。距離云々を言い訳にする向きも有るが、それ以前の問題。

イースター

2人曳き。集中力有ったし、造りも悪くない。道中は好位直後。首を上げて思い切り行きたがっていたし、直線も手前を替えずに伸び案外。今日は一応度外視出来るが、それ迄がもう一つの競馬。過信は禁物。

ディープエアー

これもロジック同様、もう一締まりほしいのと、歩様が硬い。ゲートイマイチも、出脚付けて中段へ。折り合えたし、能力的にも一枚上だと思ったが、その割に追ってからがタルい。ただ、普段はこんなに硬い歩様の馬では無いだけに、今日は2走目の反動が有ったかも。

ガーネットステークス(GⅢ)

リミットレスビッド

シープスキンノーズバンド。見栄えするのは何時もの事だが、トモが盛り上がって如何にも短距離馬。芝で出脚を利かせ、中段でこの馬だけ引っ張り切りの追走。狭いところに突っ込んで一瞬手綱を引くシーンも有ったが、直線は切れた。前がやり合ってくれた分を差し引いても、今日に限っていえば悪くない内容だが、最初からダートの競馬でもこの手応えで追走出来るかどうかが今後の課題。

シルヴァーゼット

2人曳き。やや煩い。芦毛だが、張りが有って毛ヅヤも良い。押して押してハナへ。その分、ペースが速くなってキツくなったが、最後コパノフウジンに交わされ掛かって差し返す根性を見せた。今後は出脚が甘いのが課題となるが、並んでの渋太さという点ではダートの方が適性有りそう。

コパノフウジン

歩様スムーズだったし、馬体締まって気配上々。好位のイン。楽に追走出来たし、4角持ったままで上がって来た時はこれが勝ったと思ったが、シルヴァーゼットに並んだところ迄。ダートの方が安定して走れるのは確かだが、今日のやられ方は些か情けない。

サイモンセッズ

シープスキンノーズバンド。+18kg。多少重いが、数字程は。ただ、今日は馬に集中力が有った。芝で置かれ掛かって中段のイン。終始インを立ち回り、ジワジワ脚を使ってここ迄。元々が器用なタイプで、今日の競馬が出来ればオープンでも通用しそうだが、今開催は外差し利かない馬場。この分は一枚割り引いて考えておきたい。

ブルーコンコルド

+15kg。元々は芝馬でスカッと見せるタイプ。今日は太い。1200mだけ有ってやや置かれ気味に中段やや後方。今日は終始外を回されたし、直線も逆手前のまま。馬体増の影響も有り、今日は言い訳が許される範囲の負け方だが、冬場は元々走らない傾向。

オフィサー

2人曳き。馬体そのものはここでもNo.1に近い。ただ、ダートの短距離を走る馬にしてはステップが軽過ぎる。例に依って後方。4角で置かれるのも何時もの事だが、良く差してはいてもオープンでは前も止まってくれない。次走直線延びる東京1400mでという事になるのだが、戦前にも述べた様に左回りがもう一つ。

ディバインシルバー

歩様硬いのは気にならないが、腹袋が大き過ぎて不恰好。出脚利かせて2番手。横見ながら行っていただけに、最初から喧嘩するつもりは無かった様。4角並び掛けてこの馬のパターンには持ち込めた筈だが、追って案外。馬体が絞れない事には。

スポーツニッポン賞京都金杯(GⅢ)

ビッグプラネット

2人曳き。-4kg。前走の中京戦は太かっただけに、この数字は好材料。戦前の予想通りの単騎。ゲート,出脚共そうでも無かったが、外の馬に行く気が無かった。直線向いて早目にニューベリーに来られたのを差し返した形だが、1000m通過が59.1秒と遅く、しかも外しか伸びない馬場状態。今日はニューベリーも情けなかった。実力馬が走っていないのがこの馬にとっては幸いしていて、凡戦の誹りは免れない。

ニューベリー

この馬にしては歩様がスムーズ。この時期にしては皮膚を薄く見せ、デキは良さそう。元々出脚の良い馬だが、今日はそういう感じでは無くジワッと先行。直線迄大事に乗り、向いてからビッグプラネットに並んだ時は乗り役もやったと思っただろうが、後方の馬に差されるなら未だしも逃げたビッグプラネットに差し返されたのは頂けない。相変わらず良い脚が長く使えない。

アルビレオ

多少硬い歩様は何時もの事。気配自体ももう一つ。好発も、外々回されるのを嫌ったのか、一旦下げる形。上手くインへ潜り込み、ここ迄伸びて来た。歩様が硬く、下見からは飛び付き辛いのだが、今日は内枠で最初からこの競馬なら勝てていただろう。次走狙い目。

グレイトジャーニー

今日は一枚重いかも知れないが、馬体の充実振りは目立つ。ただ、その割に非力な歩様。ゲートも甘かったが、何れにしても近走通りに差しに回って後方から。終始外を回されただけに、今日はこの差でも悪くなく次走狙いたいところだが、京都は前々走がそうだった様に直線半ばで手前を替えてしまう癖が。アルビレオと違い、馬場からの狙い馬は人気になり難いだけに、余計に狙い目なのだが、直線の長いコースは疑問。

ウインクリューガー

戦前にも述べたが、今がデビュー以来一番デキが良い。中段のイン。気難しい馬では有るが、道中はスムーズだった筈で、それを思えば案外の伸び。現状マイルはダメ。1400mの方が切れる。

ディアデラノビア

毛ヅヤがイマイチだったし、歩様が硬い。中段のイン。折り合ってはいたが、頭の高い走法でフォームそのものがイマイチ。直線向いてからも、インへモタれキネティクスと接触と散々な内容。今日は休み明けという言い訳が有るが、デキそのものに疑問。叩いて即となるとどうか。

チアフルスマイル

前走の阪神戦はそうでも無かったが、間隔詰めた方が良いのか、馬体が締まって来た。中段馬群の中。器用さ身上のタイプで、上手く流れに乗り、差し場探して抜け掛かったところで、エイシンドーバーに寄られる不利。結構良い勢いだっただけに、勿体無いの一言。

シルクフェイマス

2人曳き。テンション高いのもそうだが、以前はもっとドッシリと見せていた。ジワッと好位。今日は折り合いスムーズに付いたが、その割に追ってサッパリ。折り合い面気にしてマイルへとの事だが、それだけに今日は情けない内容。次走以降は全て見送り。

オレハマッテルゼ

-2kg。絞れなかったし、馬に張りが無かった。好位の外で前半掛かり気味。それでも4角の手応えは悪くない様に見えたが、外々を回されてしまったのと、一枚重かった分で、終い伸び切れない。今日は仕方が無い。

キネティクス

メンバー中、一番気配目立った。とにかくデキが良い。出脚良く好位のイン。直線向いて外のディアデラノビアと内のウインクリューガーで挟み撃ちになったが、この段階で既に脚が無かった。敗因不明。

エイシンドーバー

以前はもっとトモが頼りなかったが、大分しっかり。スケールでどうかだが、デキは良い。好位直後。スローだったのも有るだろうが、2000mの後でも流れに乗れた。直線向いて手前を替えずに外へヨレてしまい、4位入線から12着へ降着になったが、それでいてこの着差。戦前に述べた様にオープンでもやれる。

日刊スポーツ賞中山金杯(GⅢ)

ヴィータローザ

-12kg。一応絞れた形。歩様はイマイチだが、叩いて毛ヅヤが良くなった。時々下見で煩いので、今日はそれが無いのも好感。中段のイン。この馬、この一族の割にズブいのが特徴で、今日も3角から追い通しなのだが、今日は各馬がメジロマントルを意識した早目の仕掛けで上がりが掛かってくれたのが幸い。最後はアサカディフィートに急追されたが、道中のコース取りの差も有って押し切った。漸くにしてデキが戻った印象だが、今日は展開利も相当、まだ半信半疑。

アサカディフィート

今季は歩様がマシになっているし、デキの良さは何度も述べている通り。今日はゲート五分。ただ、出脚が無く、最後方から。最後迄手前を替えなかったにせよ、4角一番外へ回して良く差して来ているが、今日は前述した様に上がりが掛かったのが幸いした。まあ、今季使えている脚は毎回同じで、展開で着順が違うだけだが、最近こういう流れになり難いのは確か。折角のデキも、受難の日々が続きそう。

カナハラドラゴン

2人曳き。前走の中京戦でも褒めたが、下見は何時も良く見せるタイプ。これも道中は中段。これもヴィータローザ同様、終始馬群の中で運び、ここ迄。前走も上がりが掛かったが、今日も上がりの掛かる展開。惜しい競馬なのだが、重賞は何時もこういう結果。この馬が勝ち切る事は余程の事が無い限り今後も無いだろう。

コンラッド

遮眼革。多少集中力に欠ける嫌いも有るが、毛ヅ良かったし、前走の中京戦より馬を大きく見せる。例に依って後方から。4着だが、4角外へ回し、更に後ろでしかも3kg重いアサカディフィートに伸び負けたのだから、程度が知れている。モタれた前走の中京戦とは違い、今日は真っ直ぐ走っていただけに、余計に情けない。

メジロマントル

+18kg。デキが良いのは解るが、流石に一枚重い。出脚でコスモオースティンに叩かれる展開を懸念していたのだが、相手が引いてくれた事も有ってハナへ。ただ、2回続けて中々楽に逃がしてはくれず、前述のコスモオースティン含めて、各馬早目の仕掛け。それでも前走より2kg増のハンデで一枚重い状態なら、今日は一応良く走っている方だろう。今季のデキは本物。

キングストレイル

+2kg。結局絞れず。藤沢和雄厩舎は年末からの攻め強化策が尽く裏目。戦前の目論見通りに好位から。ただ、前半少し掛かり気味で、外々を回され、そして一枚重いという三重苦が重なってしまって伸び切れない。一番人気だっただけに、不甲斐無いやられ方では有るのだが、一応今日は言い訳が許される範囲。

マイネルレコルト

然程変わらず。悪くは無い程度。中段やや後方のイン。道中は内にモタれるのを矯正しながらの追走で、競馬どころでは無かった。右回りは前走の京都戦の様にロス覚悟で外を回さないとダメ。

ユキノサンロイヤル

2人曳き。シープスキンノーズバンド。元々見栄えの良い方だが、一応及第点。欲言えばもう少し張りが。ゲート五分。無理せず後方から行っていたが、少し掛かり気味。4角反応が無くなり掛けて最後多少盛り返した形。1年弱休養していた事を思えば悪い内容では無い。使って良くなる増沢厩舎だが、高齢馬でも変われるのかどうか、馬券度外視で注目したい。

コスモオースティン

今日は馬に集中力。歩様もスムーズ。メジロマントルに出脚でやられる形で、2番手。それでも道中の兼ね合いは付いていて、流れに乗れていたが、シルクネクサスに早目に来られて4角でアラアラ。前の馬にキツい展開だったのは確かだが、それにしても案外の内容。

カンファーベスト

遮眼革。2人曳き。気合を内に秘めて、馬体に張り、下見だけならコレ。道中は中段。ただ、今日は外枠で終始外を回されてしまい、馬が自分から競馬を投げた様な止まり方。今日はメンバー中一番気配良かった程で、次走狙い目。