-4kg。今日は抜群に良かった。キリッと引き締まって、生涯最高のデキ。歩様は少し硬い位の馬だが、その点も悪くなかった。出遅れ1馬身不利。最初からガッチリ押さえて、後方2番手から。道中は引っ掛かりそうになっていたが、最初から押さえている分、まだ我慢していた方か。1000m通過が59.9秒、逃げたホウオウビスケッツが3着に残る展開で、ペース的には厳しいところだったが、上がり3F32.5秒と異次元の末脚で大外から余裕を持って突き抜けた。久々に5歳秋のハーツクライを見せ付けられた。毎度のことながら、勝つ時は常にドラマチックでも有るが、ただ、次走は2400m。折り合い面に不安の有る馬が距離延長というのは歓迎しない。
2人曳き。+18kg。見た目には成長分。皮膚を薄く見せて、緩い印象もなく、キッチリできていた。しっかり踏めていた点も好印象。ゲートは少しヨレ気味だったが、出脚で立て直して、ほぼ労せず好位。器用さ一本の馬だが、すんなり流れに乗れていた。直線に向いてからの反応は決して良くなかったが、坂下辺りでリバティアイランドの内外で迷った場面で、外へ出したのが正解だったか。ドウデュースと併せる形になり、決め手では見劣ったものの、そこで一瞬の反応が有った分の2着。同じダービー馬でも、ドウデュースとは全く違うタイプだが、器用さと勝負根性だけで頑張っている。それだけに落ち込みも激しく、ひとつ間違うと今春の様になるが、走れる間は狙い続けて損はない。次走注目。
2人曳き。馬体の張りはイマイチだが、歩様はキビキビ。気配も良かったが、この中では目立たず。好発。出脚も速く、ジワッと行かせて2角でハナ。前述した様に、今日はスローに落とせたのが大きかった。加えて、人気どころに折り合いの怪しい馬が多く、総じて大事に乗られていたことも、この馬にはいい方に出たか。4角で一旦引き付け、直線入口で突き放す脚も有り、正に逃げ馬のセオリー通り、乗られた。ラスト100mの時点でもまだ先頭だったが、外からダービー馬2頭。惜しい3着だった。マークされる立場になるとどうかだが、この形が東京以外で出来ればGⅠで通用しても不思議はない。個人馬主だけに無謀なことはしないだろうが、名誉だけ求めるなら海外遠征もひとつの手。
シープスキンノーズバンド。スカッと見せて、雰囲気は悪くない。所作もキビキビとしており、気配も良かった。出遅れ1馬身不利。そのまま後方に近い位置。もう少し距離は有った方がいい馬だが、このスローで道中の行き振りは悪くなかった。ただ、ずっと外に壁が有り、直線も一旦外へ出そうとして壁に阻まれ、仕方なしに内を突く形。ブレーキは掛けていないが、一瞬の脚が有るタイプではないだけに、今日の様なロスはどうしても応える。逆にいえば、今日は良く頑張ったといえる4着。次走狙い目。
2人曳き。縦の比較では悪くはないが、このメンバーだと迫力不足。歩様にも力感を欠く。ゲート五分。最内からべラジオオペラが押しており、その直後。全体では5〜6番手辺り。道中の折り合いは全く問題がなかった。直掩に向いての反応はイマイチだったが、最後迄止まらずジリジリ脚が使えた分の5着。性能の絶対値では差が有るが、踏ん張りが利くのはデキがいいからこそだろう。次走、GⅡ以下なら好勝負。
シープスキンノーズバンド。-4kg。戦前は状態面にいい話がなかったが、少し緩い程度。歩様も伸びやかで、中身はともかく、見た目には悪くなかった。ゲート五分。本来なら出脚は速い方だが、押して行って好位。このスローだけに、道中の行き振りは悪くない様に見えたが、いざ追ってからが案外。マテンロウスカイとは正反対で、こちらはデキに問題が有りそう。叩いての良化待ち。
前後肢にバンテージ。前々走から比較して+22kg。明らかに腹回りが緩かった。元々スラッとしたタイプだが、太い印象はないだけに、中身がなさそう。ゲート五分。外枠だったが、小細工せず、この馬の出脚で好位。折り合い面は課題の馬だが、道中はリズム良く走れていた様に見えた。直線に向いた段階の手応えも充分。坂下では楽勝かに見えたが、そこからが案外。下見の見た目通り、中身がなかったか。負け過ぎ感も有るが、ポテンシャルの絶対値は高い馬。次走が試金石。
良くいえば、スマートということになるが、もっと増えた方がいい。ただ、歩様にブレがなく、体幹はしっかりしているのだろう。落ち着いていた点も好印象。ゲート五分。最内のミストレスがハナへ行って、その番手。出脚自体は速くなく、少し押していたが、その分、序盤は少し掛かり気味。それでも3角で折り合いは付き、直線は少し待たされた形になったが、ラスト300mで前が開いて、突き抜けた。スローの展開となり、内に居た利が大きく、大物感はない。ただ、1800mでデビュー前走中山戦、そして今回と、最後迄しっかり加速していた。基礎体力が強い。この手のタイプは、距離を苦にしない。
-6kg。コロンとした体型で、もう少し絞ってもいい。この体型の割には、歩様の硬さはないが。ゲート五分。最初から馬がソノ気になっており、スッとハナ。馬が前向き過ぎたとはいえ、鞍上も押さえ過ぎで、頭を上げそうになる場面。4角も右手前で回って、少し膨れ気味になっており、ちょっとリズムは悪かった。それでも直線に向いてから突き放す脚が有り、ブラウンラチェットには一瞬で交わされたが、そこからも渋太く粘って、ギリギリ2着確保。ペース的には楽だったが、折り合い面を考えるとロスも有った。もう1秒速いペースで飛ばした方が上手く行った感は有る。能力評価が難しい。次走が試金石。
前肢にバンテージ。今日は少し気負っていた。数字の割に幅の有る馬で、見た目は悪くないが、トモは少し甘い。ゲート五分。出脚は少し分が悪く、中段から。鞍上の話では、レース前のテンションが高かったとのことだが、実戦では折り合いが付いた。直線に向いて、一瞬の反応も有ったが、伸びそうで中々伸びず。とはいえ、今日はスローで内有利の展開になったことも大きかった。もう少し落ち着いてくれた方が攻め強化出来て、色々いい方向に向く筈だが、今日のところは力負けではない。先々は走ってきそう。
前肢にバンテージ。前走中山戦と大きくは変わらず。寸詰まりの体型だが、それなりに纏まっている。ただ、もう少し歩様に柔らか味が欲しい。ゲートで微妙に後手に回り、中段から。これも序盤は少し行きたがていたが、ペースが極端に落ちた影響も有ったか。直線は外からカムニャックにフタをされ、前が開いたのはラスト200mを切ってから。それも2頭分もない馬群の間に突っ込んで行く形で、消化不良。未勝利上がりだが、500万は楽勝級。
+12kg。新馬の新潟戦は腹が巻き気味だったが、今日の感じなら悪くない。ただ、トモが薄く、もう少ししっかり踏んで欲しい。ゲートでアオッて、1馬身出遅れ。先々を考えると、出して行く訳には行かず、矯めるだけ矯めて、直線に向いてから大外。上がり3F32.8秒はこのレース史上最速。素質は有りそうだが、新馬も出遅れており、ゲートがネック。
2人曳き。前肢にバンテージ。馬のスケールでは圧倒。2人で曳く分には、落ち着きも有ったが、歩様に左右差が有る。好発も急かさず好位。緩急の激しいこのペースでは仕方がないとはいえ、道中は少し行きたがる場面。それでも直線に向いて、手応えは充分。ジリジリ伸びているが、ラスト100mで左手前になって甘くなった。ただ、トビが大きく、大物の相は有る。回転数が来れば、大化けするかも。
-4kg。元々が太く映るタイプで、少しでも絞れたのはいい傾向。それでも充分パワフルなシルエットだが、今日は少しテンションが高い。ゲート五分。壁がなくて、結構行きたがっていたが、結果的に大外枠はノビノビ走れたという点でいい方に出たか。直線に向いて、前と20馬身近く離れていたが、馬場のいいド真ん中を右手前のままで突き抜けた。ただ、外有利の馬場状態も含めて、色々ハマった感が強い。マイルの京都戦は回避する様だが、暮れの1400m戦なら展開ひとつ。ただ、アテにはし辛い。
+6kg。数字分だけ腹回りがボテッと映るが、馬は張っていて、デキに問題はない。完歩の小さい歩様が何時ものこと。出遅れ1馬身不利。急かさず最後方から。折り合いは付いていたが、油断すると引っ掛かりそうな雰囲気は有った。直線に向いてから進路を探し、これもほぼ馬場の真ん中から伸びて来た。1400mは全く経験がなかったが、気性的にこの距離短縮が上手く行った。ただ、ゲートが悪く、距離短縮で走れたのもたまたま感が有り、これもコンスタントに走れるタイプではなさそう。
数字は一緒だが、前走中京戦と比較して、腹回りがスッキリとした印象。歩様にも勢いが有って、今日の方がデキがいい。ゲートが悪いのは何時ものことで、後方から。しっかり脚を矯めて、直線に向いてダノンマッキンリーの直後。ベストが左回りということで、手前を替えるのに少しモタつき、その間にダノンマッキンリーと離れたのが痛かった。エンジンが掛かってからはダノンマッキンリーと同じ脚が使えている。衰えはない。
前後肢にバンテージ。+8kg。結果は別にして、前走中京戦が見た目的には丁度。馬体の張りは悪くないので、デキ自体は良さそうだが。歩様も問題ない。好発も、出脚が甘く、押して何とか中段。坂の下りの行き振りもいい方ではなかったが、それでも積極的に乗られ、4角で好位。この手応えで流石に伸びる筈もなく、雪崩れ込むのが一杯だったが、それでも前に居た組では最先着。渋太いということはいえる。今日の内容だけをいえば、もう少し距離が有った方が良さそう。
2人曳き。均整の取れた造りで、何時も数字の割に良く見せるタイプ。ただ、気配も抜群に良かったが、競馬で気負うタイプだけに、もう少し落ち着いて欲しい。好発。これも積極的に乗られ、出脚もソコソコ速く、少し促した程度で好位。前述した様に、折り合い面がネックの馬だが、今日は意外な程、スムーズ。リズム良く走れていた。直線に向いてからも、一瞬は2番手位は有りそうな脚勢だったが、最後の最後に甘くなった。もっと軽い馬場の方がいい面は有るとはいえ、ノーブルロジャーに対しては力負け。
+10kg。少し立派過ぎる面は有るが、中身がないということはなさそう。一歩一歩に力強さが有り、見た目には上手く立て直していた。ゲート五分。流石に1400mでは出脚が速く、スッと2番手。道中は流れに乗れていた。ウインカーネリアンは手応え以上に渋太く頑張るタイプで、早目に仕掛けて行くのも当然だが、ラスト300mで既に怪しくなっていた。4週目のAコースで、見た目にも内目が悪かった影響は有るのだが...。転厩してから内容が悪過ぎる。暫く掛かりそう。
2人曳き。トモが張って、馬体は良かった。歩様が硬いのも毎度のことだが、今日は少し煩い。ゲートが微妙に悪く、押して好位。この形でも折り合いは付いていたが、4角の手応えがもうひとつで、直線に向いて一瞬で前に数馬身離されていた。手前も替わっておらず、今日は"家賃が高い"といわざるを得ない内容。
前肢にバンテージ。叩いてさらに上昇。今日は集中力が有って、気配が良かった。歩様にもキレが出て、歩様の甘さも解消。ケチを付けるところがない。ゲートは五分か、少し分が悪い程度。坂を下る迄はジックリ乗られ、1周目の決勝線を通過してから徐々に進出する形。然程、急かすことなく、2周目の3角で好位に取り付き、直線は馬場の4分どころを力強く抜け出した。前走中山戦時に述べた様に、頭が上がり気味になるのだが、追ってからの脚もしっかりしていた。このレース2連覇の鞍上だが、今日は無駄に前でやり合っており、立ち回りの上手さが光った。逆にいえば、それ以上でもない気もするのだが。
-8kg。大物感はないが、数字分だけスッキリとして、長距離仕様。歩様に勢いが有って、気配も上々。ゲート入りに梃子摺って、出遅れ1馬身不利。そのまま後方からジックリと。怪しい場面も有ったが、基本的には折り合いも付いていた。眼前に居たアドマイヤテラの早仕掛けには付き合わず、少し大事に乗って、直線勝負。頭が高いので、スパッと切れる印象はないのだが、ジワジワ伸びてハナ差の2着。何とか我慢したとはいえ、この距離だと少し前向き過ぎる嫌いは有るが、渋太い面は長所。
+4kg。トモが張って、このメンバーでも馬は負けていない。もう少し歩様にバネが有ると尚いいが。ゲートは上手い方ではなく、例に依って出遅れ1馬身不利。1周目は最後方。前に馬を置きつつ、何時でも動ける外。2周目の向正面で番手を上げて中段。4角ではほぼ先頭に取り付いていた。直線に向いて先頭に立ち、ラスト200mでアーバンシックに交わされてからも良く粘っていたのだが、最後にヘデントールに捕まって3着。勝負した結果だけに仕方がないところ。ただ、大分操縦性が良くなっていたのが何より。もう少し歩様が良くなれば、来年は面白い存在となりそう。
2人曳き。+6kg。骨格のしっかりした馬で、馬はいいのだが、前走中京戦位の方が見た目はいい。今日は何時になくテンションが高いのも気になった。出たなりで中段馬群の中。序盤は少し力んでいた様にも見えたが、2周目の向正面でスムーズに。坂の下りでヘデントールと一緒に進出。内に居た分、早く抜け出して来れたが、アドマイヤテラに並び掛けるところ迄、至らず、ラスト200mで甘くなった。今日のところは上位との能力差を認めざるを得ないだろう。それでも、前走を考えればレース内容は遥かに良くなった。これも来年に期待が懸かる馬。
前後肢にバンテージ。トモが付いて来ない様な歩様。毛ヅヤが冴えて、馬体もスカッと見せて、デキ自体は良さそうだが。出遅れ1馬身不利。そのまま後方から。道中はリラックスして、上手く運べたが、2周目4角でゴチャついて、躓く場面。最後は伸びて来ている。トモが甘いだけに、尚のことスムーズに運びたかったところ。昔のファストタテヤマの様な馬。
2人曳き。+18kg。流石に太かった。前走東京戦を考えると、落ち着いていたのはいい傾向だが、もっと気負う位の方が走れるのかも。好発。出脚を使わず、中段のイン。折り合い面に課題の有る馬だが、上手く走れていた。ただ、現代競馬で、4角を回り切って外へ出していては一手遅い。30年前ならこれで届いただろうが、基礎体力が向上した現代競馬では、坂の下りで動かないと厳しい。今日は鞍上の失敗。尤も、折り合いに不安のない馬なら、もっと攻めて乗れたということもいえるのだが。
オーストラリアンブリンカー。+8kg。これも馬体増は歓迎材料ではなかった。腹回りが少し緩慢。気配,歩様はこれでいいのだが。出遅れ1馬身不利。押して挽回しようとしたが、挽回し切れなかった上に、1周目の坂の下りで頭を上げて行きたがる場面。それでも2角の時点では、何とか折り合いが付いた様に見えたが、今度は鞍上が我慢し切れず、向正面で動いてしまい、直線で余力なし。積極策は鞍上の持ち味とはいえ、アドマイヤテラの様に序盤が楽出来ていればまだしも、もう少し丁寧に乗らないと...。能力評価としては参考外。
前走新潟戦と大きくは変わらず。キリッと締まって、雰囲気は悪くない。ただ、少し気負っていた。今日はゲート五分。楽に中段。道中は丁度、セリフォスの真横に居た。4角を回って、そのセリフォスを内に閉じ込め、自らはスムーズに立ち回って、ノビノビ走って突き抜けた。トビが大きく、如何にも東京向き。ラスト200m過ぎて、左手前となり、内にモタれた点は課題だが、直線に向いてからの加速力が違った。ソウルラッシュとの斤量差が有り、その先も考えると、単純に一番強いという評価にはならないが、次走京都戦も圏内。ただ、ゲートが本当に直ったか、未だアテには出来ないが。
前走もそうだが、少し腹回りがボテッと映った。もう10kgは絞ってもいい。ただ、集中して歩けており、気配はいい。歩様もスムーズ。珍しく好発も、無理せず好位直後。ジュンブロッサム程、ノビノビ走れていた訳ではないが、道中の折り合いは付いていた。ただ、直線に向いてからの反応が鈍く、伸び出してからも直ぐに止まってしまった印象。それで1馬身差なら悪くないということもいえるが、内容はお世辞にも褒められたモノではない。次走京都戦は最低でもマイナス体重で出て来て欲しいところ。
+14kg。見た目は数字程、太く見せない。テンションが高いのも前走新潟戦同様。陣営の話程、悪くなかった。ゲート五分。少し出して好位。壁がなかったことも有るが、道中は少し力んでいた様にも見えた。その分、直線に向いてからスパッと切れる脚が使えなかったが、ソウルラッシュ,ジュンブロッサムと両サイドから来られながら、諦めずに最後迄良く粘っていた。イマドキの使い方ではないが、力を付けている。もう少し折り合いがスムーズになれば、勝ち負けに持ち込める。
前後肢にバンテージ。+4kg。少し歩様にキレを欠き、気配は休養前の方が良かったが、馬体はほぼ出来ていた。今日はゲート五分。ただ、最初から行きたがっており、控えて中段から。今日はこれ迄になく、中々折り合いが付かなかった。ただ、4角迄、ジュンブロッサムにフタをされたのがそれ以上に痛かった。直線はジュンブロッサムが抜けた後に、強引に外へ持ち出し、そこから猛追しての4着。過怠金の対象にはなっていたが、能力は証明した。折り合いさえ付けば巻き返せる筈だが、段々競馬が下手になっている点は気掛かり。
数字は変わらないが、今日の方が締まって見えた。歩様もシャキッとして、叩いて明らかに良くなっている。大外枠だったが、出脚が抜群に速く、スッとハナ。1000m通過58.1秒だから、ハイペースではないが、距離に自信がないだけに、道中は少し引っ張り気味。鞍上としてはもう少し矯めて行きたかったところか。それでも直線に向いて、一瞬でも突き放す脚が有り、最後迄決して止まってはいない。1400mがベストとしても、今日は収穫の有る5着。内枠からスンナリの競馬なら、もう少し際どくなっていただろう。次走注目。
+16kg。それなりに成長分も有って、少し緩い程度。歩様は良くなっていたが、発汗が目立つ。出遅れ1馬身不利。そのまま後方から。道中は問題ない様に見えたが、いざ追って案外。今日はゲート五分でも厳しかったか。暫く掛かりそう。
+12kg。春に一頓挫有って、今年初戦。数字は増えたが、スッキリとした仕上がり。歩様にキレが有って、気配が良かったのが何より。中身はともかく、馬にヤル気が有った。この馬自身もゲートが悪かったが、両サイドから挟まれる形にもなり、後方に近い位置。道中は少し良過ぎる位の行き振りで、宥めながらの追走。3角辺りで漸くリラックスして走れる様になり、4角で内の進路がないと見て、直線は外へ。追い出して暫くはステッキに反応して、ヨレていたが、ラスト150m辺りで勝ちを確信して、ほぼ流しており、そこからは真っ直ぐ。決め手一本の馬だが、勝ち切るのだから大したモノ。ただ、次走未定とのこと。ずっと間隔を開けて使われている馬で、毎回フタを開けてみないと分からない部分が有るのが厄介。
前走新潟戦より、集中して歩けていた。今日の方が毛ヅヤも良かったが、このメンバーに入ると迫力に欠く。この馬としてはゲートを出た方だが、出脚がなく、後方から。とはいえ、丁度ブレイディヴェーグが眼前に居て、レースは組み立て易かっただろう。4角もそのブレイディーヴェーグを追う形で大外。良く伸びているが、エンジンが掛かって直ぐの一瞬が違ったか。ラスト200m位からはほぼ一緒で、その分の2着。東京の良馬場とはいえ、上がり32秒台を使える馬は決して多くない。戦績が1800m限定になっているが、末脚に持続力が有るのが最大の長所。
前後肢にバンテージ。+6kg。体幹がしっかりしてブレがなく、それで居て、伸びやかな歩様。馬も数字以上に大きく見せて、実にいい馬だが、少し緩いか。好発。ただ、出脚は速くなく、中段から。今日は少し行き振りが悪く、オッツケ気味。更にその分で、今日は鞍上が慌てたのが失敗。4角で外へ持ち出そうとして、進路がなく、内へ切り替えて伸びてはきたが、早く動いた分、最後は止まった。手順を間違っていなければ2着は有った内容。ただ、偶数枠とはいえ、ゲートでの駐立に問題がなかった点は評価したいが、レース後にエビが判明。これで引退とのこと。
シープスキンノーズバンド。一息入れた分、歩様の硬さがマシになったが、それでも踏み込みは浅い。馬体も少し緩さが残る。ゲートを真っ直ぐ出ず、少し怪しい様にも見えたが、出脚でカバーして好位馬群の中。前に壁が有ったことも有るが、道中の折り合いは付いていた。直線も前が開いていたが、今日は上位3頭に言い訳なしで決め手負け。最後迄ジリジリとは伸びているが、瞬発力不足を露呈した。2走前の様な上がりの勝負にならなければいいが、基本的には東京向きではない。
後肢にバンテージ。舌がハミを越して、今日はかなり煩い。何時になく、スカッと見せて、いきなりから目一杯仕上げて来た感は有るのだが。ゲートは微妙に悪い程度だが、大外枠で行く気もなく、後方から。向正面ではフワッと乗って、直線は大外。今日は位置取りが後ろ過ぎた。最速ではないが、32秒台の上がりは使っているだけに、馬は責められない。ただ、3角過ぎからハミを取って、少し力んでいた様にも見えた。もう少しの間、フワッと我慢させても良かった気もしないでもない。
+20kg。前走と比較して、活気がないのは確かだが、見た目には少し立派になった程度。馬体増は全く気にならなかった。歩様も悪くない。好発。出脚も有ったが、行きたい馬に行かせて好位のイン。道中はフィアスプライドが外からプレッシャーも掛けて来たとはいえ、折り合いは付いていた様に見えたが、4角で手応えサッパリ。脚元がおかしいのか、精神面なのか、暫く掛かりそう。
2人曳き。+8kg。数字の割にシャープな造りの馬だが、今日は腹回りだけがボテッと映った。歩様は悪くなく、気配も問題ないが。ゲート五分。位置取りは特に気にしていなかった様で、無理せず中段やや後方から。外がずっと壁になり、直線は仕方なしに馬群を割る形。今日はハイペースだったとはいえ、微妙に踏み遅れているが、1頭分しかないスペースをコジ開け、前崩れに変えた。ちょっと次元が違う強さ。次走は東京戦。斤量利は有っても、昨年のリバティアイランド程の迫力は感じないが、今年はイクイノックスが不在で、差し引きすれば通用するという計算も成り立つ。
前走中山戦はスッキリと見せたが、今日は増減なしでも、トモが張って見えた。歩様も切れていて、今日は精神面を上手くいいところに持って来れた印象。ゲートでアオッて、出脚が鈍く、後方から。ただ、春は引っ掛かっていた馬だが、夏から折り合いが付く様になっており、少し出して馬群には取り付いていた。3角からクイーンズウォークの後を追う形で、直線は大外。ノビノビ走って2着浮上。クイーンズウォークにはもう少し頑張って欲しかったところだろうが、チェルヴィニアが好位勢を突き放してくれた利も有った。坂が有るコースでどうか等、アテにし辛い面は有る。
2人曳き。シープスキンノーズバンド。後肢にバンテージ。+10kg。毛ヅヤは冴えていたが、全体に緩慢。歩様は悪くないが。出遅れ1馬身不利。チェルヴィニアが近くに居たことも有って、後方から。道中は少し窮屈そうに走っていた。チェルヴィニアが動くに動けない展開で、こちらもずっと待たされ、仕方なしに馬群を割る形。比較的上手く捌いているが、ラスト100mでクリスマスパレードの内外を一瞬迷ったのが結果的に痛恨。スムーズなら2着有ったか。結果的に、出遅れたことで全てが後手後手に回った印象。流石にチェルヴィニアより強いということはなさそうだが、馬は責められない。
前後肢にバンテージ。少し立派過ぎる嫌いも有るが、更にトモに厚みが出た。踏み込みも深く、マイラーとしては上級。気配もいい。ゲートが悪い時も有る馬だが、今日は五分の発馬。馬が最初からヤル気になっており、スッと好位。前が飛ばしてバラバラの展開にはなったが、折り合いは付いていた。その反面、3角から追い掛ける脚もなかったが、最後迄、バテなかった分の4着。ペースを考えれば頑張っているが、直線は外へモタれ気味。準オープンなら何とかなるが、重賞で勝ち負けに持ち込むには、もう一段の成長が欲しい。
何時もと雰囲気が違う為か、今日はテンションが高い。春に細身だった馬体がパワーアップして、かなり良くなっているのだが。ゲート五分。ハナへ行ける出脚も有ったが、大外のセキトバイーストが何が何でもの構えで行って2番手。鞍上の癖も有るが、外枠から押して行っている分、ペースが流れて57.1秒とハイペース。戦前から前がバラける展開は予想出来たが、この馬の位置でも結構速い。それでも強気に乗って、直線も暫く脚が残っており、好内容の5着。兎に角、渋太い。先手が取れる組み合わせなら、楽しみ。
前後肢にバンテージ。気配に乏しいのは何時ものこと。トモが甘い歩様も、春よりマシになったい程度で、ほぼ直っていない。馬のシルエットは迫力が有って、悪くないのだが。スタート直後に躓いて、後方から。向正面で番手を上げ、チェルヴィニアの1馬身後方。ただ、コーナーを逆手前で回って、直線はサッパリだった。右回りもダメなのだろうが、躓いた際に脚元を痛めていなければいいが...。
シープスキンノーズバンド。+14kg。成長分も有るだろうが、もうひと絞り有っても良さそう。少し歩様が窮屈に見えるのは前走同様。ゲートは少し分がいい程度。出脚を使わず、4番手から。前にエルトンバローズを置いて、道中の折り合いは付いていた。恐らくはそのエルトンバローズが直線で動けなかったのは誤算だっただろうが、追い出して直ぐの反応は他馬と似た様なモノでも、ラスト150m辺りからジリジリ伸びて快勝。加速してからは余裕が有った。トビのいい馬で、走ることに対しての才能が有り、クビ差でも、力が一枚上と言わんばかりの勝ち振り。ただ、レース後に脚元の不安が出たとのこと。無事でない馬では名馬ではない。
2人曳き。前走函館戦と比較して、今日の方が歩様がスムーズ。ただ、前走の方が馬体の張りは有った気もしないでもない。好発。出脚は怪しいが、押してハナ。出して行った分、ハナでも鞍上が手綱をかなり引っ張っていた。それでも土曜日の2歳戦と違い、最初に主張しているので、ペースは落とせた。直線に向いて、突き放す脚こそなかったが、2番手に居たエルトンバローズが中々交わせず、最後はむしろ突き放し気味。シックスペンスには屈したものの、大健闘の2着だった。尤も、この鞍上の手腕有ってこそ。次走も東京戦だが、乗り替わりとなりそうで、些か厳しい。
前肢にバンテージ。下見で少し頭が高いのは元々。その分、トモが付いて来ない様な感じも有るのは仕方がないところ。ただ、馬体の張りは人気馬の中では一番良かった。ゲート五分。外枠とはいえ、今日は意外に出脚が鈍く、押して押して2番手。その分、道中は力み気味の追走。直線に向いてからも中々ホウオウビスケッツが交わせず、梃子摺っている間に競馬が終わってしまった。内枠なら結果は違ったか。ただ、先週GⅠ勝ちの鞍上にも、ひと工夫が欲しかったところ。積極的に乗れる点はいいのだが...。
前肢にバンテージ。-2kg。ひと息入ったが、馬体の張りが微妙に甘い程度。数字通り、ほぼ出来ていた。歩様も悪くない。ゲート五分。急かさず、3列目のイン。全体では5番手辺り。道中の折り合いも付いていたが、直線はずっと前が壁。最終的にはシックスペンスの後追いで4着迄、来たが、もう少し早く抜け切って欲しかったところ。完全に脚を余した。尤も、一瞬だけだが、脚が有ればコジ開けられる場面も有った。新潟だと何とかなるが、東京のスローだと、その点はネックになる。
-8kg。数字分だけスッキリ。前走新潟戦は尻尾を矢鱈と振ってイラつき気味だったが、今日は落ち着いていた。歩様がバラつくのは毎度。ゲートは少し怪しい位だったが、少し押して2番手。道中はエルトンバローズと並走する形。ただ、直線でホウオウビスケッツとエルトンバローズが似た様な脚色だった為、前が開かないまま終わってしまった。強引なジョッキーなら、内ラチ沿いへ突っ込む手も有っただろうが、事故になっていた可能性も高い。今日はこれで仕方がない。
前走阪神戦は抜群の気配だったが、今日は物見もして、大人しい。馬体も少し緩さが有り、全体に前走の7掛け程度。ゲート五分。出脚を使わず中段の外。道中は壁がなくて、少し力んでいた様にも見えた。今日はその分、伸びなかった。ここなら地力は上位だろうが、今日はデキも甘かったことも有り、力を出し切れなかった。叩いて改めて。
+10kg。数字の割に馬体重の増減が大きいタイプで、これはこれで悪くない。少なくとも馬は張っていた。今日は歩様にキレが有ったのも良かった。ゲート五分。出脚自体は微妙だったが、行く気もなく、中段やや後方から。ケイアイサンデラが引っ張って、1000m58.7秒。バラバラの展開になったことも有るが、折り合いが付いて、リズム良く運べた。開幕週だが、雨の影響も有ったか、変に内に入れず、ストライド重視で乗られ、直線も最後迄ジワジワ伸びて、最後はアタマ差。ネジ伏せるかの様な強い勝ち方だった。競馬も上手だが、単純に強くなっている。当然、東京戦ということになるが、20年前なら本命級。あとはGⅠ限定で走っているワンランク上の馬との比較がどうか。もう少し瞬発力が欲しい気もしないでもない。
前後肢にバンテージ。+8kg。また馬体増。緩い印象はないが、明らかに太い。歩様にも硬さが有った。ゲート五分。もう少し出脚の有る馬だが、重いのか、行き振りが悪く、押して好位。今日は太くて機動力がなくなっていることが前提の立ち回り。その中で、ケイアイサンデラを追い掛けてくれたバビットはいい目標になったか。そのバビットが中々捕まらなかったが、ラスト150mで交わして先頭。やったかの場面は演出したが、最後にシュヴァリエローズ。この競馬で負けたら仕方がない。太い分、息が長いのだろうが、絞れていれば勝っていただろう。もうひとつ、追わせる馬は得意ではなかった鞍上がこの競馬を出来たのは注目に値する。
+6kg。数字分だけフックラとした程度。前走東京戦と比較しても、大きくは変わらないが、今日は毛ヅヤが良かった。歩様も力強い。出遅れ1馬身不利。恐らくはサトノグランツを意識しつつ、まず内へ寄せてマークする形。ただ、器用なタイプではないだけに、4角で少し外へ持ち出し、直線も外へ。ドクタードリトルと接触しながらも、馬群をコジ開け、際どく追い込んで来た。追い出すと頭が高いのだが、その割にはいい脚が長く使える。特に恵まれた感じもなかっただけに、これが純粋に能力なのだろう。
+8kg。休養前も太かったが、流石に重いか。ただ、馬は張っていて、デキ自体は良さそう。少し歩幅の狭い歩様は毎度。2馬身近い出遅れ。そのまま最後方から。1周目の決勝線の時点で、前とは既に20馬身近い差が有った。途中、ブローザホーンと並走する場面も有ったが、基本的には前走同様、内ラチ沿いを回って来る形。内も開いており、一瞬は突き抜けるかの勢いだったが、最後の最後で甘くなった。ゲートが出るに越したことはないのだが、これも太かった影響が最後に出たかも。展開の助けは要るにせよ、これも充分通用する馬。
+8kg。機動力がネックの馬で、500kgは切った方がいいと思うが、見た目にはこれでもスカッと映る。歩様も悪くない。ゲート五分。意外と出脚は有る馬だが、行く気なく後方から。シュヴァリエローズの一歩後ろから。何時もはズブい馬だが、今日は4角の手応えもそこ迄悪くなく、セコい競馬も出来たが、直線に向いてからが案外。昨秋の阪神戦は強かったが、それからは期待程走れていない印象。最後のギアがない。脚元か何か怪しい部分が有りそう。
前後肢にバンテージ。攻め馬はサッパリだったが、見た目には馬が張って、良く見せた。歩様は少し硬いタイプで、こんなモノ。気配も問題ない。ゲートは出たが、最初から行き振りが悪く、後方から。道中もオッツケオッツケで、最後は追っていなかった。昨年も競走中止だったが、今日は競馬になっておらず、参考外。
+10kg。数字は太目感もなく、ほぼ成長分。骨格のしっかりした馬で、良く出来ていた。ただ、歩様はもうひとつ。新馬の札幌戦よりはマシになったが、まだブレが有る。ゲート五分。出脚も悪くなく、行こうと思えば行けた筈だが、控えて好位。ただ、好位では行きたがっていたことも有り、結局は横に馬が居ない位置迄下げていた。直線に向いてから、中々エンジンが掛からなかったが、馬場の4分どころへ持ち出して、ラスト200mから猛追。ダイナミックな走法で突き抜け、快勝。ここではモノが違った。今日は相手関係が些か微妙で、GⅠとなると微妙だが、インパクトは充分。この時期に真っ直ぐ走れていた点も好印象。時計も優秀。
当然、初コースということになるが、物見もせず、集中して歩けていた。マイラー体型だが、ドッシリと見せて、完成度が高い。一完歩目が躓き気味になり、腹を括って最後方から。向正面では行き振りが悪く、この時点では圏外かに思えた程。4角の手応えも決して良くなかったが、馬群の真ん中が開いており、そこを渋太く伸びて2着。左右にヨレながらの走りで、課題の残る内容だったが、新馬で逃げて勝った馬が、差して来たのは収穫。行き振りの悪さは馬場状態の影響も有った筈で、先々楽しみ。
馬体は迫力こそないが、纏まりが有って、如何にもマイネルの馬といった印象。あとは、もう少し歩様に柔軟性が有るといいが、左右差が目立つ。序盤はハナの譲り合いになっていたが、最終的にシンフォーエバーが行ってくれて、その番手から。ここで矯めが利いたのは大きかった。直線に向いて、坂下辺りでシンフォーエバーに並び掛け、激しい併せ馬。これは何とか競り落としたものの、外から2頭。まだ完成度が低く、ちょっと能力差は有る。それだけに、変に重賞2着で賞金を加算してしまうよりも、これはこれで良かったと思う外ない。500万なら何とかなる馬。
前後肢にバンテージ。+4kg。今日の見た目だけで判断すれば、少し立派だが、2歳馬だけに増えるのはいい傾向。ただ、煩いというより、集中力に欠く。歩様も微妙に甘い。ゲート五分。誰も行く気がなく、一旦はマイネルチケットがハナへ立ったものの、そこで極端に抑えてしまい、馬と喧嘩するよりはとハナへ。1000m通過57.7秒と、譲り合いだった割にはペースが速かったが、ハナへ行ってからの折り合いが付いたことで、中弛みの形には出来た。直線に向いて、突き放す脚も有ったが、マイネルチケットに抵抗するのがやっとで、そのマイネルチケットにも最後は競り負けての4着。最初から逃げていれば、もう少し序盤が楽だった気もしないでもないが、それはあくまで結果論。もう少しパワーアップが必要。
シープスキンノーズバンド。落ち着きが有って、気配は良かった。大物感はないが、緩い印象もなく、馬体にも気になる点はない。歩様も前走新潟戦を考えれば、甘さがマシになっている。ゲートは少し分が悪い程度。それよりも、出脚が少し甘そうで、鞍上にも行く気がなく、一旦は後方から。ただ、行きたがって、3角でフードマンの直後。ここで何とか我慢させて、直線も一瞬は反応しているのだが、ラスト200mで脚が上がった。尤も、折り合い面に関しては、他馬も似た様なモノ。競馬が上手くなるに越したことはないが、力が足りないという外ない。
新馬の中京戦も煩かったが、今日もテンションが高い。馬体は数字の割に迫力が有っていいが、トモが甘い歩様のも気になった。好発。出脚も有ったが、これも逃げる気はなく、あくまで好位。ただ、ずっと壁がない状態で、力んでしまっていた。直線に向いた段階でアラアラ。全く競馬にならず。気性面がネック。能力評価としては参考外。