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競馬予想 2003年5回阪神・6回中山

有馬記念(GⅠ)

エリザベス女王杯が3歳馬のワンツーで決まり、マイルチャンピオンシップが3着、ジャパンカップで2着と、今年の3歳勢は案外強い。ならば、世代最強馬ゼンノロブロイが掉尾を飾ってくれよう。コーナー6回の中山2500m、器用さをいえば現役トップクラスで、この点も有利だ。

相手にそのジャパンカップ2着馬ザッツザプレンティ。こちらも中山2500m向きの器用さを持ち、この雪で少しでも馬場が悪化するなら更に有利。スローで決め手勝負になった時は課題だが、そうなる可能性は案外低い。

今日引退式を行うシンボリクリスエスの評価に迷う。クルクル回る中山2500mは今のこの馬向きでは無いだろう。まあ、歩様硬いだけに大外枠は悪くない筈だが、人気で自力勝負になりそうで、この点もマイナス材料だ。

タップダンスシチーも中々狙い辛いところ。あの圧勝劇を見せられると無視はし辛いのだが、流石にデキが良過ぎた印象で、反動を案じられるケースでも有る。馬場悪化は案外好材料だとは思うのだが、今回はシンボリクリスエスも早目に仕掛けてくる筈で。

5番手評価だが、リンカーンもほぼ互角の扱いが必要。ノドの病気から完全に立ち直り、菊花賞はむしろデビュー以来最高のデキ。結果はザッツザプレンティの距離適性が優った形だが、中山2500mなら互角以上のパフォーマンスが可能だろう。極端に乾燥すると、ノドに影響が出て来るケースも考えられるが、それさえ無ければ突き抜けても。

馬単
2=8 2=12 2=6 2=3 8=12 8=6 8=3 12=6 12=3 6=3

ラジオたんぱ杯2歳ステークス(GⅢ)

道営コスモバルクがここもノンストップ。前走は上手くスローに落とし、後続をシャットアウト。栗東に入厩してから食いが落ちたそうで、下見には留意したいところだが、器用なタイプだけに、距離も心配無いし、展開も向く筈。

相手にハイアーゲーム。前走はコスモバルクの前に成す術無かったが、スローだっただけに止むを得ないところ。出遅れ癖は解消の兆しも見えず、馬体も若過ぎる現状だが、他馬の早仕掛けに乗ずればチャンスは有る。

人気に推されるブラックタイドはここが試金石。新馬の内容は確かに強かったが、例年を思うと馬が小粒だった印象。多少馬体を持て余し気味に走る嫌いも有り、今回はこの評価に留めておきたい。

大穴にナムラシーザー。前走は道悪ながら中々の決め手。前々走は前が詰まって追えなかっただけで、これは度外視して良いだろう。距離延長も問題無い筈で、差し生きる展開なら浮上するケースも。

馬単
2=9 2=13 2=3 9=13 9=3 13=3

CBC賞(GⅡ)

昨日はダート変更となってしまったが、考え様に依っては、本来悪化していた筈の芝の状態が一日分維持出来たとも考えられる。ならば、絶好枠を引いたカルストンライトオから入るのも一つの手だ。ここに来てデキも急上昇。まあ、力量不足はいうまでも無い話だが、中京1200mでこの相手なら逃げ切って良い。

相手筆頭はリキアイタイカンを。前走は全く動けなかったが、休み明けでデキ自体が無かった。マイルチャンピオンシップを回避し、漸く立ち直って来ただけに、一昨年このレースを勝ち、高松宮記念3着の実力を無視出来ない。

人気のテンシノキセキはこの評価。セントウルSでビリーヴを負かし、スプリンターズSで5着に粘った実力は当然評価に値するモノだし、ここに来て馬に重量感が出て来たのも好材料なのだが、前走の差す競馬が小回りコースでアダとなる可能性も。人気になっているだけに、大事に乗り過ぎた時が怖い。

昨年の覇者サニングデールも大差無いところ。確かに多少成長力に欠ける嫌いは有るのだが、1200m専用馬だけに、1400mの近走は全て度外視して良いだろう。デキ自体は悪くないだけにこの外枠を克服出来れば。

馬単
2=11 2=8 2=15 11=8 11=15 8=15

ディセンバーステークス

どう考えても前が速くなりそうにないメンバー構成、能力は多少落ちる嫌いも有るが、マイネルモルゲンが逃げ切りそうだ。以前は歩様の硬い馬だったが、この秋はそんな気配も見せず、その分レースに自在性も出て来た印象。まあ、今冬一番の寒気が歩様にマイナスに働く可能性を否定しないが、一応の中心馬。

相手に能力最上位馬トラストファイヤー。骨折して、今年一年の殆どを棒に振る形になってしまったが、このコースは昨年の中山記念2着が有って、小回り1800mは一瞬の決め手を生かせる舞台。まあ、スローになってしまえば、追い込み一手のこの馬が台頭してくる余地は全くといって良い程無いのだが、展開縺れる様なら単まで有る筈。

3番手評価は総合力で台頭するマイネルアムンゼン。エプソムカップを勝ち、今年漸く軌道に乗った印象だが、前走はハンデ見込まれて惨敗。当然、別定戦なら巻き返す可能性充分だ。多分に東京向きな点は課題だが、大崩れは無い筈。

ダンツジャッジの1800mは長い印象も有ったのだが、復帰2走を見るとその考えも改める必要が有るのだろう。まあ、あまり時計勝負を歓迎しない点が今の中山でどうだが、馬体さえ絞れれば前走以上は可能。

アサカディフィートも侮れない。何だかんだで堅実に駆けていて、ジャパンカップ馬タップダンスシチーから0.5秒の金鯱賞が光る。スローよりはハイペースを頑張り通す競馬の方が向いているのだが、それでも力は有るだけに。

馬単
13=9 13=7 13=6 13=8

朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)

4連勝中メイショウボーラーは外枠を引いてしまったが、先週のヤマニンアルシオン同様、先行馬はその不利も比較的軽微。スピードの勝ったタイプで、目標にされた時が中山の坂で課題だが、連は確保出来る筈。

相手は中山マイルの定跡通りにコスモサンビーム。前走は東京1400mという事で、速い流れではなかったが、それでも折り合いピタリで、この気性が中山マイルで有利。メイショウボーラーに完敗した小倉時はまだ競馬が若く、仮令0.9秒差有ったとしても競馬の上手くなった今なら逆転可能。

立て直したキョウワスプレンダにも大逆転の可能性が。前走は下見で妙に馬が緩く見えたのだが、輸送に失敗したという話も有り、ならばヤマニンシュクルを全く寄せ付けなかった力を見直す手は充分。多少不器用なところが中山マイルで不利だが、能力だけならメイショウボーラーより上かも。

アポインテッドデイも侮れない。コスモサンビームと0.2秒差の馬だが、ゴマカシの利く中山マイルだけに、センスの高さが生きるシーンも。一瞬の決め手の無さは多少課題だが、比較的雪崩れ込みの利く馬場で、この点も有利だ。

各馬がメイショウボーラーマークで動いた際にはフォーカルポイントが漁夫の利を得るケースも考えておきたい。確かに、一瞬の決め手という点では物足らない部分も有るのだが、前走はスタート直後にアドマイヤビッグと接触するアクシデントも有っただけに、マトモなら巻き返しても。

大穴がマイネルパナシュ。アイビーステークスでナムラビッグタイムに勝ち、決め手だけをいえば差は無い筈。まあ勿論、この馬の場合は折り合いが課題となる訳だが、前走は1800mだっただけに、今回はメイショウボーラーのペースに乗り切ってしまう可能性も。脚を溜め易い内枠でも有り、馬群さえ捌き切ればチャンス有る筈。

馬単
15=1 15=9 15=2 15=8 15=4 1=9 1=2 1=8 1=9

中日新聞杯(GⅢ)

朝日チャレンジカップ勝ちカンファーベストを中心視して良さそうだ。相手が弱かったとはいえ毎日王冠で4着、天皇賞で5着と、力量的にも上位だし、小回りも左回りも合う。まあ、中日新聞杯に藤田騎手というのはどうかという気もするのだが、それでも力を信頼して。

相手にマイネルソロモン。気負って走る癖は直りそうに無いが、小回り独特のハイペースになれば折り合い付く可能性も。前走は道悪で競馬にならなかったし、今回良馬場なら巻き返して当然の能力の持ち主。外枠がどうかだけだ。

昨年の覇者マイソールサウンドを無視出来ない。今季はそれ程デキが良い訳では無いのだが、それでもこのレースを勝った後はフロックながら京都記念を勝ち、それなりの実績を残している。58kgを克服してデキが戻っている様なら。

一発の魅力はプリサイスマシーン。前走のカシオペアステークスはスローにまんまと落とし、上がり3F33.6秒。多少歩様の硬いところの有る馬だけに、下手なスローよりはハイペースを前で頑張り通す競馬の方が向く筈で、小回りの方がむしろ合うと見た。

夏には重賞で勝ち負けしていたエイシンハリマオーのデキが漸く戻って来た。前走は道悪が全てで、勝ち馬の道悪適性が高過ぎただけの話。マイルは追走に骨を折るだけに、1800mの距離も手頃で、左回りも得意だ。

馬単
8=14 8-11 8-7 8-9 14-11 14-7 14-9

阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)

今週は3年前の覇者テイエムオーシャン登録抹消というニュースも有ったが、そのテイエムオーシャンと全く同じ札幌2歳S3着というステップを踏んで来たヤマニンシュクルに期待。テイエムオーシャンの3着はジャングルポケットにタガノテイオーだから相手が悪かったという事になるのだが、この馬の3着はトウカイテイオー産駒の道悪という事。例に依って前の止まらない阪神コース、多少枠が外過ぎる嫌いは有るのだが、良馬場なら力が一枚上。

相手難解だが、一応の筆頭がスイープトウショウ。京都1400mの2走は殆ど同じ様な内容での圧勝となったが、この内枠で極端に位置取りが悪くなると前に残られる可能性も。如何にも非力そうな馬体で、直線の坂も課題。

前で有利といえばマルターズヒートだろう。前走は馬体も緩かったが、歩様冴えなかった分が決め手勝負の馬場で泣いた印象。今の阪神は、一瞬の決め手というよりは前へ行って粘り込める根性の方が余程重要で、前へ行って我慢させるのが上手い安藤騎手というのも強調材料だ。

大外へ回されたが、ロイヤルセランガーの将来性も侮れない。前走のファンタジーステークスはスイープトウショウの前に鋭さ負けした様な形だが、阪神マイルなら当然逆転は可能。福永騎手、コースロス最小限に抑えてくれるなら、単まで有りそうだが...。

押さえがフィーユドゥレーヴ。前走は明らかに調整途上で、ファンをバカにしているのか、ロクに仕上げる技量が無いのかは解らないが、とにかく勝ち負けは最初から無理だと思える様な仕上げ。下見次第で。

馬単
16-4 16-9 16-18 16-7

スポーツニッポン賞 ステイヤーズステークス(GⅡ)

出走すれば勝利間違い無しだったホットシークレットの回避は残念だが、それでも中心はイングランディーレで揺るがない。前走のJBCクラシックはゲートを失敗し、位置取りが悪くなってしまっただけに仕方が無いところ。ダートで堅実、芝の長距離も堅実で、この距離でこの相手ならば。

相手にニシノシンフォニー。相手の強過ぎた菊花賞はともかく、前走の福島記念にしても荒れ馬場で力の要る馬場状態だったにも関わらず先行してソコソコの粘り。中山コースもセントライト記念を見る限りでは向いていそうで、力量不足を承知でも狙ってみたい。

逆に力量をいえばナチュラルナイン。札幌の2戦は評判程では無かった筈だが、船橋へ移籍して迎えた前走のアルゼンチン共和国杯が強かった。ただ、3000m以上を走った経験が無い上、父トウカイテイオーは天皇賞でメジロマックイーンに成す術無く敗れた様に、3000mを超えると流石に長い嫌いも。まあ、2500mならばまず勝てる相手なのだが。

ファストタテヤマは菊花賞を2着、阪神大賞典を3着と、3000m以上となるとそれなりに堅実。今季、完調では無いにしても、エアエミネムに0.1秒差の競馬が有り、やはり地力は上位。従って、距離適性、能力と、条件は揃っている事になるのだが、ただ他力本願な脚質は課題。特にこの距離は自分で動ける馬でないと中々勝ち切れないだけに。

一応の押さえがチャクラ。菊花賞以降、妙に歩様が悪くこの分が前走の不可解な惨敗に繋がった様に思うのだが、この点さえ解消されていれば纏めて面倒を見る可能性も。相手関係よりもまずは下見の気配に注目したい。

馬単
6-9 6-5 6-1 6-8