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競馬予想 2004年1回阪神・2回中山

阪神大賞典(GⅡ)

勝てば初重賞制覇となるリンカーンだが、そんなレベルの低い話は最早どうでも良く、昨日のダンスインザムード同様ここはあくまで通過点。まあ、有馬記念2着馬といっても、シンボリクリスエスからは9馬身チギられたモノだが、自分から仕掛けての結果だけに中身は濃い。シンボリクリスエスが抜けた今ならこの馬がカテゴリーリーダーだ。

相手もこの世代の菊花賞馬ザッツザプレンティで一騎打ちムード。有馬記念は気性の若さを露呈してしまったが、安藤騎手、今回はこの点を考慮しての騎乗となる筈で、ならばこの馬の距離適性を無視出来ない。リンカーンより自力で仕掛ける競馬が出来るなら、先着の可能性僅かに残して。

馬単
5=6

時事通信杯 フラワーカップ(GⅢ)

クイーンカップは惨敗したが、ツィンクルヴェールもソコソコの馬、ならばダンスインザムードはここを通過点に出来るだろう。折り合い付く馬で1F延長も気にならず、ここは他に強力な馬も不在。単は不動。

2着争いも単純にヤマニンアラバスタ。ジュベナイルフィリーズにしても、前が詰まり掛かっていての7着だし、前走にしても牡馬相手での2着。少なくともダンスインザムード以外には先着出来る筈。

まあ、この2頭で決まると思うのだが、一応の押さえがフォトジェニー。多少非力な印象も有って中山の急坂は微妙だが、前走は中々の末脚を披露。今の中山コースは前が止まらない馬場状態とはいえ、決め手だけなら最上位クラス。

馬単
10-4 10-14

報知杯 フィリーズレビュー(GⅡ)

胴長に見せ、歩様に柔らか味。如何にも走るサンデーサイレンス産駒、ムーヴオブサンデーがここも連勝を伸ばす。小倉2戦という事で、1200mを使われて来たが、折り合って4角外へ出して差すセンス溢れる競馬。これならば距離延長で馬が戸惑う事も無い筈。

相手にマルターズヒート。中間一頓挫が有った様だが、デビュー当時硬かった歩様が良くなって2連勝。これも競馬に自在性が有るタイプだが、前走の内容を見る限りではマイルでギリギリ、ベストパフォーマンスを発揮するには1400mまでだろう。力量的にも2番手評価が妥当。

ロイヤルセランガーは折角の馬体なのだが、近走馬が緩く、馬の良さが生かし切れていない。ただ、漸くビシッと追って来て今回こそはの感も。実績、素質含めてこの世代上位で、ソロソロ何とかしたい。

馬単
7=3 7=13 3=13

ローレル競馬場賞 中山牝馬ステークス(GⅢ)

スマイルトゥモローの出方次第で結果が変わりそうだが、この馬がハナへ行くなら本命はチューニー。クルクル回る中山1800mの絶好枠、内々を立ち回る利が有って、そして一瞬の決め手を行かせるハンデ53kg。中山巧いバルジュー騎手、乗り役のプラスアルファにも期待して。

一応の相手筆頭がマイネアイル。1800mが多少長いのと、理想とするハナへ行く展開が望めない分評価を下げたが、メイショウバトラーとは違って、決してハナ行かなくとも競馬になるタイプ。上手く折り合えば台頭可能。

この外枠は課題だが、今回引退レースのハッピーパスを見限れない。前走は牡馬相手で、レコード駆けサクラプレジデントから1.2秒差なら悪くない内容。前々走の限定戦にしても57kgだっただけに、今回55.5kgなら充分好走の目は有る筈。

ガサの無い馬で、連続好走は中々厳しいが、オースミコスモを侮れない。ガサが無いとは述べたが、この馬フックラ見せる430kg台よりはスッキリ見せる420kg台の方が好走例が多く、結構珍しいタイプ。良い枠引いたし、ハンデ据え置き55kgならば。

一応の押さえがチアズメッセージ。前走が初重賞制覇となった訳だが、ただ単に雪崩れ込んだだけという印象で、インパクトの無い勝ち方。正直、評価に迷っているのだが、相手もソコソコ揃っていただけに、弱くは無いと判断してこの評価に。

馬単
3=1 3=15 3=4 3=6

トヨタ賞 中京記念(GⅢ)

前走は惨敗といえば惨敗だが、馬自体が多少萎んでいた嫌いも有ったし、道中は折り合いを欠くシーン。改めてウインシュナイトの底力に期待する。陣営が言う様に並んでこそ渋太い馬、内外均等な馬場状態で、馬群がインへ密集するのもこの馬には向く筈。

2番手以下は難解だが、一応の筆頭が昨年の覇者タガノマイバッハ。今季はとにかく歩様が悪く、その分難しいハンドル捌きを要求されているが、ただ一つ救いはこの馬が逃げ馬だという事。乗り替わりもこの分競馬し易く、今の馬場状態も味方して。

カンファーベストの評価に迷う。中日新聞杯の取り溢しは正直意外な印象、やられたプリサイスマシーンが先週サクラプレジデントに完膚無きまでに叩きのめされ、朝日チャレンジカップも相手が弱かった事を思えば、この57.5kgは苦しい。天皇賞5着が本物ならば勝っても不思議は無いのだが...。

距離延長を小回りのハイペースで相殺するクラフトワークを侮れない。まあ、折り合いに専念する余り位置取りが悪くなるケースも有り得るのだが、左回りは決め手の鋭さが違う。少しでも前に付けられる様ならば。

アサカディフィートは今年に入ってイメージ一新、いや昨年暮れのディセンバーステークスから変化の胎動は有ったのだが、前走にしても特殊な馬場状態を逃げ馬が生かし切っただけ。上手く馬群を捌く必要は有るが、それさえ可能なら面白い。

穴候補筆頭はゼンノショウグン。この馬基本的に良馬場しか走らず、それを加味してテンザンセイザから0.2秒差は評価して良いだろう。前走はアサカディフィートの項で述べた通り、レース自体が特殊、この距離は1F長い嫌いも有るが、自在に動ける強み生かして何処迄。

穴候補2頭目がタニノエタニティ。前走は距離が長かった様な負け方で、この距離なら少なくとも自分の競馬はさせて貰える筈。左回りの方が明らかに競馬振りが良く、54kgで外枠なら一発有っても。

馬単
8-7 8-2 8-6 8-5 8-9 8-12

チューリップ賞(GⅢ)

今年もクラシックトライアルシーズンがやってきたが、勢力図に変化は無さそうで昨年の2歳女王ヤマニンシュクルが勝つだろう。前の止まらない阪神マイル、この外枠は課題だが、それを阪神ジュベナイルフィリーズで克服したのがこの馬だ。勝って桜花賞、そしてオークスへ王手。

相手にスイープトウショウ。前走の内容がどうというよりは、競り落としたダイワエルシエーロがクイーンカップで圧勝。2歳時は過剰人気のイメージも持っていただけに、少しはこの点を払拭してくれた。ただ、転厩云々は馬に訊いてみなくては判らない部分では有るとはいえ、乗り難しい阪神マイルの外枠で、テン乗りというのはマイナス材料。

上記2騎で決まりそうなムードだが、面白いのはパラダイスバード。前走で漸く競馬を理解した様で、真面目に走って未勝利脱出。正直、レースの印象は1F長い気もするのだが、秘めた決め手はスイープトウショウ以上のモノが有る筈。限界まで矯め込む競馬なら。

馬単
15-13 15-7

阪急杯(GⅢ)

人気になるギャラントアローだが、要はハナ切れるかどうか。近年のスプリントは以前程テンから行く馬少なくなっただけにハナ切れているが、今回でも枠の差利してドローアウターに主張されると結構辛いモノが有る。ただ、それでも人気通り力は断然。重馬場も得意で、他に本命に相応しい馬もいない。

相手には立ち直り気配のサニングデールを。前走は多少展開に恵まれた面も有ったが、リズムの悪かった昨秋一連の競馬を思うと、3着に来ただけでも良しとすべきだろう。ガサが無いだけに0.5kgでも軽くなるのは良いし、今の馬場状態を思うとこの枠も好材料。

枠が外過ぎる嫌いは有るが、テンシノキセキもチャンス有りそう。まあ、この雨は良い方に出ないとは思うが、好位差しも出来るようになっているし、以前程は悪くない筈。トライアルホースは何時まで経ってもトライアルホースのケースが多いだけに、昨年のセントウルS勝ちのこの馬も当然勝機有る。

追い掛け続けて結果が出ないが、ニシノシタンを押さえておきたい。前走のダート戦は上手く脚を矯めていたにも関わらず案外の内容。最高の競馬をしてあの着順だから案外強くないという見方も出来る訳だが、デキに関しては変わらず文句の付け様が無い。漸くベスト条件の芝6F戦に使えただけに、最後の期待を掛けて。

この雨で、アタゴタイショウが浮上してきた。休養前の福島戦は1分7秒台で勝っていたりするが、これはこの馬が本格化した末の余興で有って、あくまで本質は時計の掛かる馬場状態。休み明けで評価を下げざるを得ない部分も有るのだが、穴で一考の余地は有る。

道悪未知数だが、キーンランドスワンを一応の押さえ。前走は完勝といえば完勝なのだが、昨年圧勝の淀短距離Sの迫力を感じさせるまでには至らなかった。とはいえ、前走発揮した能力だけでもこの相手なら充分通用の余地は有る筈。あとは、前述した道悪と阪神コース適性、後者は本格化前のデータだけに恐らく問題無い筈だが。

馬単
13=2 13=15 13=11 13=3

アーリントンカップ(GⅢ)

競馬内容自体は大した事無かったのだが、ハイアーゲームやブラックタイドを思うとブラッドバローズに期待する外無さそう。まあ、阪神開幕週で前が止まらなかった時は仕方が無いが、今年の3歳限定重賞で一番メンバーが弱いここならば勝ち切れる筈。

アテにはし辛いが、2番手評価はシーキングザダイヤ。上がり3F33.9秒という数字に飛び付きたくなるのも事実だが、後続が誰も突きに来なかっただけなので、こんなモノは評価の対象にしてはいけない。馬は良いので今後化けるケースも想定出来るが、現状ではあくまで前の止まらない阪神という意味での狙い。

以下は大差無い気もするが、シルヴァーゼットのきさらぎ賞はタマモホットプレイとマトモにやり合ってしまっただけに、今回は変わり身見込めそう。まあ、とはいってもシンザン記念4着の馬だからあくまでそれなりのレベルだが、この相手なら連まで有っても。

4着馬を押さえるならば、同タイムのシンザン記念5着馬アーバンエスケープも当然マークしておく必要が有る。ただ、この馬の場合は前走でもシッカリ脚を矯めて最後差して来た。阪神マイルの最内枠だけに少しでも前に付けられる様なら差し込むシーンが有っても。

一応の押さえがビッググラス。多少歩様の硬い馬で、本質はダートなのだろうが、ここは枠が良いだけに主張すればハナ切れそうなメンバー構成。従ってこの距離短縮もプラス材料で、坂さえこなせるなら粘り込みも。

馬単
8=5 8-3 8-1 8-4