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競馬予想 2004年5回京都・5回東京

ジャパンカップ(GⅠ)

天皇賞はトラックバイアスに泣いたナリタセンチュリー。まだ多少怪しい馬場では有るが、少なくともあの時の様な事は無い筈。ベストの東京、そして2400m。適条件を得て、GⅠ3度目のチャレンジにして最大のチャンス。

相手にゼンノロブロイ。ナリタセンチュリーとは対照的に、スタート直後に内へ入れ、逆にいえばトラックバイアスを生かし切った面も。まあ、2000mなら天皇賞の様な事をしなくても力勝負でも大丈夫だろうが、2400mはセコい競馬に徹しなければならない分がマイナス。堅実タイプで2着は外さないだろうが、条件悪化する分、単迄は。

面白いのはホオキパウェーブ。菊花賞は持てる自在性をフルに生かし、この自在性は東京2400mでも。青葉賞時は歩様も硬く、本格化途上だったが、今季はデキからして違う。青葉賞での対ハイアーゲーム0.4秒差は逆転出来ると見て。

そのハイアーゲームも連圏内。馬体の割に完歩の小さい走法で、3000mは長過ぎた。まあ、2400mでもダービーの様な底力の争いとなると分が悪い嫌いは有るのだが、決め手は現役屈指。あとはデキが怪しいのが致命傷にならねば。

外国招待馬からはウォーサンを。今回の外国招待馬は馬具が派手だったり、競馬振りが荒い馬が多いのだが、唯一この馬だけが日本向きのセンスを感じさせる競馬。今回、この大外枠は痛いのだが、エース不在の日本調教馬だけに、これを上手く乗りこなす様なら久々の外国招待馬勝利も。

馬単
4=9 4=14 4=12 4=16

ジャパンカップダート(GⅠ)

一昨年は3着、昨年は2着のアドマイヤドンが良馬場なら今年こそ。今年は昨年までとは違って馬体重の変動も少なく、頗る順調。まあ、ここ一番での弱さは否定しないが、一応の中心馬。

相手にタイムパラドックス。何度も述べている様に歩様がネックの馬で、大井の様な特殊なコースは乗り難しい。今回は乗り易くなる東京、極端なスローにならねば問題無い筈で、そういう意味では外枠も良い。

一発の魅力はトップオブワールド。今季、多少デキが怪しい面も有るのだが、緒戦を思えば前走は遥かにマシで、一応闘えるレベルは有る筈。その前走は不利に泣いたし、今回外枠でスムーズな競馬ならば。

一昨年の覇者イーグルカフェも圏内。前走の東京戦は出遅れて競馬にならず。今回もゲートの不安は残るのだが、今季は歩様も良くデビュー以来最高のデキ。距離も保つ筈。

馬単
10=14 10=13 10=6 14=13 14=6 13=6

京阪杯(GⅢ)

激戦必至のメンバー構成も、天皇賞3着テンザンセイザが主軸。休み明けは然程実績無いが、前回の休み明け毎日王冠にしても初の東京コースに戸惑いながら5着等、内容は濃い。昨年は道悪に泣いたこのレースだが、3年前の覇者でも有り京都1800mはベストに近い条件。昨年から別定戦に変更され、実績思えば56kgも恵まれた。良馬場なら一枚上の能力を信頼して。

相手にエリモマキシム。休み明けのマイル戦が転機で、中距離に使う様になって成績が安定。前走も相手弱かったとはいえ、使った脚は中々のモノ。今回一気の相手強化で別定戦。力関係は微妙だが、目下の勢いならば。

一発の魅力はタカラシャーディー。折り合いに不安の無いタイプでは有るが、ベストは1800m位。ここは叩いての上積みも見込めるが、インでセコい競馬となると内の馬場が悪過ぎる嫌いも。

富士ステークス3着メテオバーストも怖い。今春は競馬振りが若く、ダートへ使っても詰め切れない競馬が続いたが、前走はサンデーサイレンス産駒らしい決め手。レースそのものはスローの前残りだっただけに、3着でも評価して良いだろう。この大外枠も馬場状態考慮すれば悪くない筈。

58kgはキツいがダンツジャッジも当然圏内。1800mは北九州記念のやられ方が情けなかったが、小回り1800mでのレコード決着は流石に厳しかった。同じハイペースでも京都なら問題無い筈で、内枠さえ捌けば台頭も。

一応の押さえにグレイトジャーニー。菊花賞は距離が全てだが、トモの甘さは残りつつも、気配は絶好。今回距離短縮で、このデキ維持なら一発有って不思議は無い。

馬単
16=14 16=4 16=17 16=6 16=2

マイルチャンピオンシップ(GⅠ)

スプリントよりマイルこそが本質のデュランダル。今年は爪の不安に泣かされ、GⅠのみの参戦だが、漸く回って来たベストのマイル戦。少し時計の掛かる馬場もこの馬向きで、今年も大外一気で突き抜ける。

昨年はフランスからの転戦、今年は天皇賞からの参戦になるテレグノシス。その天皇賞はインしか伸びない馬場状態に泣かされ、大外へ回さねばならない弱点を突かれた形だが、今の京都は外が伸びる馬場状態。トニービン産駒だが、東京一辺倒というタイプでも無く、今季のデキなら台頭も。

一発の魅力はギャラントアロー。逃げ馬に珍しいタイプだが、どうやら休み明けは走らない様。願っても無い最内枠で自分の競馬に持ち込める筈だし、とにかく今季はデキが絶好。道悪は案外だけに、馬場が乾きそうなのも好都合か。

一応の押さえがファインモーション。やはり2000mは小細工の必要が有り、そういう意味ではマイルがベスト。ただ、昨年は競馬がし易かった大外枠、今回も外目の枠では有るが、昨年より気を遣うのは確かだろう。昨年来から指摘している様にデキの怪しさも相変わらずで、下見には注目。

馬単
2=6 2=10 2=3 6=10 6=3

東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ)

今週からCコースを使用。これでイン絶対有利の馬場がどう変わって来るかだが、その傾向は続くと見てメガトンカフェを中心視。直線は外へ出した新馬戦だったが、道中はインで我慢。まだ一枚重い分と歩様が悪かった分でスパッとは切れなかったが、それでも能力は感じさせる勝ち方で。

相手にニシノドコマデモ。父キングヘイローは7年前のこのレースの覇者だが、キングヘイローはシープスキンノーズバンドがトレードマークだった様に頭の高い走法がネックだった馬。逆にこの馬は馬体こそ見栄えしないものの、全身を使った綺麗なフォームが特徴で、距離延長で更に良さが出る筈。

噂のエアサバスだが、イレ込み癖がいきなりの重賞で課題。まあ、姉兄馬エアデジャヴー,エアシャカールと共にイレ込んでも結果を出して来た馬だが、ここは取り敢えず静観が無難だろう。加えて、スローだった割に上がり3F35.5秒も不満。

一応の押さえがカネサマンゲツ。前走はかなりスムーズに運べた面も否めないのだが、ゲートがまず良かった。シープスキンノーズバンド着用で頭の高い分が東京で不利だが、ここは逃げ馬不在のメンバー構成で、一発の可能性が。

馬単
2=6 2=10 2=3 6=10 6=3

エリザベス女王杯(GⅠ)

イン圧倒的有利の東京とは違って、逃げ馬壊滅の京都コース。前売一番人気は被り過ぎでもスイープトウショウに期待。今にして思えばローズステークスは脚を計った乗り方で、乗り難しい京都内回り2000mに対応出来たのは人馬共に大きな収穫だろう。今回は元々が追い込み有利な京都2200m。適条件を得て更に。

相手にアドマイヤグルーヴ。母馬が、エリザベス女王杯→ジャパンカップで結果を出した中1週で、これは全く気にならないが、それよりも天皇賞でダンスインザムードにやられるとは意外。スローの差し馬的嫌いの有る馬で、京都2200mはベストだが、スイープトウショウはそれ以上の脚が使えるだけに。

馬単
7=12

京王杯2歳ステークス(GⅡ)

意外に難解だが、乗り役の技量差を嫌と言う程見せ付けられる今秋の東京開催、先週アルゼンチン共和国杯を制した横山典弘騎手騎乗セイウンニムカウを本命。確かに前走はトラックバイアスも利いていたが、再度東京1400mの最内枠。2番手でも競馬出来るタイプで、人気薄でも。

相手にペリエ騎手騎乗のキングストレイル。この馬、馬振りが良い割に、実戦で集中出来ない嫌いが有って、そういう意味でペリエ騎手は最適任者。集中力を持続させるという意味では、現状距離短縮も良い筈。

新潟2歳ステークスの覇者マイネルレコルトが3番手。ただ、その新潟2歳ステークスは直線で逆手前。加えて、ショウナンパントルがデイリー杯2歳ステークスで力量差感じさせるやられ方。今回左回りの牡馬相手で、多少割引。

まだ1勝馬だがコスモラブアゲインに注目。馬は良いし、抜け出して来る脚は先週のラインクラフトを髣髴とさせるモノ。折り合いもスムーズで、距離延長も問題無い筈。

馬単
1=8 1=6 1=10 8=6 8=10 6=10

KBS京都賞 ファンタジーステークス(GⅢ)

デビュー戦は歩様の怪しいところも有ったライラプスだが、そこは栗東一長い曳き運動の松田国英厩舎、次走アッサリ良くなっていた。馬体はともかく、フォームは最初からGⅠ級で、ここはメンバー弱化の限定戦。あくまで通過点だ。

2番手接戦も、ツルマルオトメを上位。前走は自己条件とはいえ、牡馬相手に3着なら悪くない内容。ただ、トモが甘い影響なのか、マクッて伸び切れない競馬が2走続き、どうやら使える脚は一瞬しか無さそう。そういう意味でテン乗りになるのはマイナス材料なのだが、癖は恐らく伝わっている筈。今回遮眼革着用で直線一気なら。

まだ馬の造りは若いのだが、瞬発力ならリヴァプールも上位。上がりの速くなる東京とはいえ、3F33.7秒は秀逸。今回は牡馬相手に好走のメンバーで相手関係が課題だが、決め手生かせる展開なら。

人気になっていて、配当的には嫌ってみてこそ妙味なのだろうが、新馬圧勝のラインクラフトも押さえておきたい。相手は正直弱かったとはいえ、道中矯めが利いていてセンスの有る内容。この内枠もセンスを生かす意味では有り難い筈。

大穴はマイネマリスタ。前走の札幌戦は勝ち馬が強過ぎたが、前残りの展開を内から伸び掛かる内容。今回はキッチリ仕上げて来るだろうし、1Fでも距離が延びるのも良い。

馬単
8=7 8=4 8=3 8=5

カシオペアステークス

鉄砲実績有るローマンエンパイア。時に行きたがるケースが有って、鉄砲実績有るとはいっても更に確率が高くなっている休み明けだが、ここは相手が軽い印象。勿論下見はチェックすべきだろうが、良馬場だけに一応の中心馬。

相手難解も、エリモマキシムが筆頭格。長距離でも結果は残しているが、歩様が硬い分、多少乗り辛い印象。能力のバランスはともかく、この位の距離の方が乗り易い筈で、この乗り易さは少頭数でこそ威力を発揮。ただ、基本的には時計勝負を歓迎しないクチで、この点はマイナス。

7歳にして京都初登場のロードフラッグも圏内。1800mの方が実績は有るが、折り合いの点でマイルの方がスムーズだし、エリモマキシムとは対照的に時計勝負には自信。ただ、ここは「押し出されてのハナ」になる危険が。

馬単
8=3 8=2 3=2