ジェンティルドンナのベストパフォーマンスは、東京2400mのオークス。同じプラットフォームなら、牡馬相手でも同世代なら確実に勝てる強さを見せた。前走4角で手応え悪かったのも、直線向いてからの馬だからだろう。今回は53s、古馬相手でも足りて良い筈だが。
対抗がルーラーシップ。前走は明らかに太目残り。出遅れすらも、そこに原因を求めて良さそうなレベルだった。それでも終いは追い込んで3着。決め手負けする可能性はが有り、2400mでどうかだが、この馬自身は前走以上に走れる状態だ。
オルフェーヴルは評価を下げた。東京適性云々はそこ迄大きな問題ではないのだが、遠征帰りはやはり不利。ただ、今春の京都は馬場がおかし過ぎた。それがなければほぼ勝ちっ放しの馬。圧勝でも不思議はない。
穴はトーセンジョーダン。前走は状態が本当ではなかったが、攻め馬サッパリでも元々が動かないタイプ。叩いて少しはマシになっているだろう。昨年2着馬でも有り、本調子なら差はない筈。
同路線組は皆大差ない組み合わせ。しかもGⅠ帰りに良績なし。ならば、斤量利の大きいハナズゴールの一発に期待した方が良さそう。京都1200mの大外枠は絶望的に不利だが、それでも53sなら。
ハクサンムーンが対抗格。前走は、トシキャンディとマトモに競り合って共倒れ。今回は最内枠。しかも、パドトロワが58sを背負い、テイエムオオタカも1400mをスローで逃げた後。母チリエージェそのままの特攻隊の様な馬だが、条件は揃った。
そのハクサンムーンが共倒れした京洛ステークスを勝ったのがサドンストーム。今春中京戦で先着したレオアクティブが中山でレコード駆け。今の力通りに決まる中京でのモノだけに評価出来る。差し一手だが、内から上手く捌けるなら。
同じく京洛ステークス2着のジュエルオブナイルも圏内。オープンでは六に走れていないが、前々走に関しては明らかにハイペースが祟った。この枠でスンナリならもう少し走れて良い。
毎年馬場状態に左右される面が有って、それが激戦度に拍車を掛けているが、勢いを買ってみたいのはファイナルフォーム。前走東京戦はクラレントに上手く乗られた感も有ったが、こちらは休み明け。叩いた上積みも見込め、一気に頂点迄。
対抗がグランプリボス。前走は掛け値なしに強かった。1600m自体に問題はないにせよ、距離延長という部分に折り合い面での課題も見え隠れするのだが、力の要る馬場も有利。アッサリは充分。
ストロングリターンも実績馬だが、やはり内弁慶感は否めない。ただ、これも休み明けが決して良いとは言えないタイプ。今春でも京王杯スプリングカップと安田記念では馬が違っていた。今回もまずは下見に注目。
穴はシルポート。穴といっても、単勝だけは妙に売れているが、ここ2走、暴走して失速しているとはいえ、今回距離短縮になる点は良い。同厩舎コスモセンサーが壁になる為、単騎もバレバレ。最近GⅠで、この手の穴馬が逃げ切っていないだけに、忘れた頃の一発は怖い。
昨年の土砂降り程ではないにしても、雨となって少し馬場状態が微妙だが、はコディーノが断然の中心。馬体の完成度も高く、前走札幌戦の競馬内容も圧勝。馬の規格が違うと見たが。
少しトモが甘い面は有るのだが、サトノプレスが対抗格。新馬、前走と何れも33秒台の脚。良い決め手は持っているが、現状速い流れは歓迎しないタイプだろう。ここもスローと見て2番手評価に。
ケンブリッジサンは、未勝利上がりながら馬は目立った。少し腹回りはボテッとしているのだが、トモにボリューム感。この相手でも上位の存在だ。今回も楽にハナ行けそうなメンバー構成。粘り込みは充分。
ジェンティルドンナが東京戦回りとなり、低レベルな激戦となったが、それでも牡馬相手に通用するところを見せたという点ではフミノイマージンだろう。前走は少し太い印象も有った。距離が微妙では有るのだが、絞れさえすれば。
相手は一応ヴィルシーナ。ただ、前走は勝たないといけない展開。能力云々よりも勝負運のなさが露呈した。距離面も、競馬の上手いタイプでは有るが、母系の短距離志向は如何ともし難い様。単勝では買えないタイプ。
あとは低レベル戦の常套で、穴は先行馬。特にスマートシルエットには注目が集まるところだろう。前走東京戦は力の要る馬場でマイネイサベルの強襲に屈したが、京都なら一踏ん張りが有って良い。トビが大きいので、距離延長も悪くない筈。
ハナへ行くレジェンドブルーも馬券は押さえたい。単に逃げ馬というだけの理由だが、このレースはそれだけでも通用する時がしばしば。ただ、出脚の速いスマートシルエットを叩いて行く必要が有るのはマイナス。その分だけスタート直後のロスが生じる。
先週の東京戦よりはメンバー揃った印象。その分、難しいのだが、馬券の狙いはディアマイベイビー。重賞好走馬もいる中での、未勝利上がりだが、その未勝利の時計が優秀。休ませて馬体が増えて出て来た点も好感。好位で流れに乗って、この乗り役なら。
相手が函館戦の覇者ストークアンドレイ。例に依ってレースレベルの問題にはなるのだが、4角で事故を避ける場面も有り、内容としてはまずまず良かった。折り合いも付く馬で、1400mなら何とかなる。あとはレース間隔の問題。
3番手がプリンセスジャック。レースでそれ程インパクトの有る勝ち方ではなかったのだが、オープン勝ち。勝負強さは見せている。勝ち切る迄は難しい気もするが、折り合いも付くので、大崩れはしない筈。
サウンドリアーナは、前走が案外。ただ、折り合いがネックの馬で、外枠も良くなかった。馬と喧嘩している内に後方迄下がってしまい、上がりの速い競馬で苦しくなった。再度の外枠だが、1400mに短縮されるのは悪くない。一応の押さえ。
ローマンレジェンドはほぼ毎回の様に圧勝の競馬。前走札幌戦こそ、エスポワールシチーに梃子摺ったが、逆にいえばエスポワールシチークラスの馬だ。GⅢなら再度の圧勝劇だろう。
連一番手がグレープブランデー。前走阪神戦が58kgでの敗戦、今回も同じ58kgを背負ってどうかという面は有るのだが、前々で戦えるならもう少し走れて良い筈だが。
ホッコータルマエは強さを感じさせないタイプの馬だが、相手なりには走る。それだけに、いきなりの古馬相手でも何とかなる確率は高い。前走新潟戦は少し太い印象も有っただけに、絞れれば前走以上も期待出来る。
穴はフサイチセブン。一見終わった感も有るのだが、前走阪神戦は最後迄諦めずに走れていた。実力は元々確かな馬。今回、叩いた上積みも見込めるだけに、前進必至だ。
まだ馬は子供子供したコレクターズアイテムだが、ハーツクライ産駒らしい瞬発力は見せた。前走京都戦は牡馬相手の好走でも有り、東京の限定戦なら突き抜ける。
エイシンラトゥナは左回りで2勝。左回りは皆直線の長いコースだが、先行して粘り切る競馬。前々走中京戦のペースはかなり遅く、東京でもマイペースで行ける様なら逃げ切り迄。
ネロディアマンテも圏内。前走は出遅れた上に、決勝線手前で挟まる不利も有った。これがトラウマになる危険も有るが、まだ馬の造りが若いので、ゆったり運べる分、距離延長は良い方に出ると見たい。