同じ道悪でも、函館では2000m2分15秒掛かったのに対し、小倉は1200mで1分7秒5。但し、道悪はあくまで道悪。函館の様に皆がバテる展開ならともかく、1200mなら先行不利なのは間違いないだろう。そこで中心はベルカント。新馬は逃げて勝った形だが、坂路でも終いを伸ばす形で攻め馬をこなしており、この枠なら差す形になりそう。土曜日1200mで3戦2勝の武豊騎手ならコース取りも間違いはない。
ラブリープラネットは前走中京戦が稍重。1400mだったが、折り合いも付き、反応も抜群だった。1200mに替わって忙しくなる点がどうかだが、土曜日は内も利いた。中段のインから抜けて来れるなら。
未勝利上がりでも、ハッシュは新馬がダート戦。実質的には初戦の様なモノだった。600m33秒を切るハイペースだったが、追ってキッチリ捕らえた。時計的にもまずまずだろう。今年は例年以上に逃げて勝った馬が多いだけに、立ち回りの上手さを生かしたいところ。
オールステイの前走はハナ切って逃げただけだが、単にトビが大きいというだけでなく、可動範囲の広いフォームには素質を感じさせた。馬場の悪化がどうかだが、そこさえクリア出来れば勝てる筈。
マイネルロブストはメンバー中唯一の2勝馬。2走共、好位から抜け出す危なげない勝ち方でセンスは有りそう。馬場状態を別にすれば差し当たっての減点材料はなく、馬券圏内から外れることは考え辛い。
バウンスシャッセは1800mの大外枠で勝ったのが評価出来る。結構フラフラしていた様にも見えただけに、時計はもっと詰まる筈。道悪も、デビュー戦の追い切りが重馬場ながら軽快な動き。苦にはならない筈。
ハープスター◎。勝ち振りは皆似たり寄ったりだが、1番人気でも調教が抜群に見えた。時計よりも、全身をちゃんと使えているフォームが新潟向き。ただ、出来ればトビの良さを生かすには良馬場でやりたいところ。天候が微妙なのが。
アポロスターズの前走は直線で前が詰まる不利。僅かに届かなかったが、最後猛追しており、脚は持っている。ダリア賞組ではこれが一番強い競馬をしている。攻め馬も特に問題はなく、スムーズなら巻き返せる筈。
ウインフェニックスも新潟外回りで良さが出そう。前走は福島で外をマクりながらの勝利。良い脚を長く使って見せた。ただ、出脚とゲートがサッパリ。他の17頭を如何に捌くかがカギとなる。
面白いのはセトアロー。デビュー戦が新馬ではなく、中京2歳ステークスだった。ダートで未勝利脱出して、再度の芝挑戦だが、坂路の動きは相変わらず強烈。中京戦は出脚が付かなかったが、本来の先行策なら。
例年なら函館巧者を買うべきだが、前走で函館にもメドが立ったと見てブライトラインが中心。3歳時に中京で重賞を制した印象から差し馬のイメージも強いが、前走は前で流れに乗って圧勝。出脚が来る様になっており、ダート適性は相当だろう。ここも通過点。
相手は逃げるエーシンモアオバー。こちらは正に函館巧者。昨年は4着に終わったが、先行力で函館、札幌は堅実に走っている。今回も大崩れなく走ってくれそうだが、ブライトラインがチギる展開となると追っ掛けバテの危険も。
グランドシチーは今回が門別からの転戦で実質的には連闘。ただ、少し太いのも確かで、この連闘はマイナスにはならない筈。差し馬だけに展開に左右されるが、前述の通り、ブライトラインの圧勝も予想されるメンバー構成。バテない強みで浮上狙う。
妙に人気割れしているが、マイネルエテルネルの性能が一枚上。デビュー当時から素質を評価されていながら気性面が直らず、途中苦労したのだが、ここに来て本格化。当初の狙い通り、中距離とは行かなかったが、1200mで活路を開いた。
スギノエンデバーが対抗。追い込み一手で中々難しい馬だが、近走は堅実。展開で着順が変わっているだけの話で、自分の力は毎回出し切っている。小倉も当初程先行有利ではなくなってきており、大外枠も不利なく回って来れる。
穴がアイラブリリ。前走中京戦は+14kgの馬体増と敗因は明白。馬主が鹿児島で、考え様に依ってはここが最初から目標だったとも考えられる。マイネルエテルネルを除けば、能力面では似たり依ったりの組み合わせ。最内枠を上手く捌き切れれば。
ニンジャは1000万を勝ったばかりだが、前走が好時計。同じ1分6秒9でも、バーバラの方が前半のペースが速く、スローを上がりの速さでここ迄押し上げた点が評価出来る。外枠に先行馬多く、上手く流れに乗れるなら。
このメンバーなら、単純に一番強いのはジャスタウェイ。時々ポカも有るが、基本的には後方から届かずの競馬が大半。前走東京戦にしても必勝態勢で臨みながら出遅れてしくじった結果だ。マイルは昨年春東京戦以来になるが、距離が延びるよりは良い筈。新潟なら何とかなるだろう。
対抗が昨年の覇者、ドナウブルー。今年はデキ一息ながら、好位で流れに乗れていることも有り、大崩れせず堅実には走っている。前走中京戦は今年の中では一番マシだった。勝ち切る場面は想像し辛いが、ベストの新潟なら一踏ん張り期待。
穴は逃げるナンシーシャイン。新潟なら絡んで来るのは精々レッドスパーダくらい。楽に行けるのは間違いないだろう。前走福島戦はアッサリ止まったが、折り合いが付いていたのは収穫。51kgの軽量も、極端な脚質に有利に働く。
押さえがミッキドリーム。前走中京戦はフレールジャックが引っ掛かり、好位から外回される形。当時の中京で展開的には苦しい様にも見えたが、フラガラッハとの併せ馬に持ち込んで2着確保。強い内容だった。新潟ならゆったりした追走になる筈で、前走以上も。
雨が降って激戦。雨の適性だけを買ってマックスドリームを本命に推す。前走福島戦は初重賞挑戦で4着。ただ、一息入った影響も有ったか。叩いた2走目は上積み有る筈で、前走以上に走れば勝ち負け。
マイネルラクリマは前走福島戦が圧勝。良馬場発表ながら道悪に近い馬場状態で行われており、その上での勝利は評価出来る。マクり合戦の多い福島で、前に居て早目に来られる展開を凌いでおり、内容的にも優秀。ただ、道悪で58kg。条件は厳しい。
エクスペディションは昨年の覇者と同時に小倉巧者。水を得た魚の様に走っているが、理由を探せばマクる脚が速いのが一番なのだろう。ただ、前走福島戦を見る限り、デキがなさそうにも見える。昨年以上はないという見方も。
ラブリーデイはコロンとした体型でマイラータイプ。ただ、前走東京戦は折り合いが付いて、終いに脚が残せた。距離は2000mなら何とかなりそう。道中はキズナと同じ位置に居て0.4秒差なら、ここでも通用の目は充分。
毎回、何だかんだで勝つ斤量利の大きい3歳馬が不在。ただ、有力どころも微妙に死角が有り、中心はスギノエンデバー。前走函館戦は外を回され過ぎた影響が大。元々が小回り向きではない。どれだけ前に行けるかという問題は有るが、新潟"直千"なら条件好転と見て。
人気のハクサンムーンは対抗評価。前走中京戦は良く踏ん張ったが、出脚自体は速いものの、ゲートの一完歩目が毎回遅いのが気になるところ。そこさえクリア出来ればアッサリで当然だが、単純計算で考えても距離が短くなればなる分だけ、ゲートのロスが大きくなる。
"直千"巧者ならアフォード。昨年の9着に案外感も有るのだが、この経験が大きいのと、メンバー的にも今年の方が遥かに楽。近走サッパリでも、この条件はそれだけ特殊。
穴を探せばリトルゲルダ。これも"直千"を4走経験しており、(2,1,1,0)。あくまで条件戦だが、前述の通りで経験がモノをいうプラットフォーム。土曜日の"直千"はいきなり15-18と外枠で決着。この枠も有利に。