前々走は出遅れに泣いたコパノリッキー。前走大井戦にしても、若干ゲートが慎重になり、好発のホッコータルマエを叩いて行く形。序盤のロスは大きかった。前々走の再現を危惧しない訳ではないが、五分なら力が違う筈。
対抗はインカンテーション。これも結局はコパノリッキーの出遅れに泣いたクチで、要はドスローの大外枠、しかも4角13番手では手も足も出なかったのは致し方ないところ。前々走京都戦から力は通用するのは証明済み。
3番手がナムラビクター。こちらは逆にコパノリッキーの出遅れで儲けた方。ただ、外から被されただけでもサッパリだった馬が外に馬を置く形でも伸びていた。レース内容に進境も有った。あとは馬体重。前走は明らかに太かっただけに、出来れば絞れて欲しいところ。
押さえがニホンピロアワーズ。流石に衰えが隠せなくなって来たが、特に高齢馬に有りがちな時計勝負で苦しくなっている。前走名古屋戦は相手にも恵まれたとはいえ、地方の馬場なら時計が掛かってやれるということなのだろう。今回は不凍液を撒いた馬場で良馬場。条件は悪くない。
昨年のこの時期に、この組み合わせでやれば激戦だが、キャトルフィーユの成長は目を見張るモノが有った。今なら力は断然といえる。ただ、冬場で少し渋化が残りそう。56kgだけに全幅の信頼と迄は行かないのだが。
春迄ならケイアイエレガントも五分かそれ以上の馬だった。ただ、前走に関しては休み明けの上に、行けないと脆い部分も有り、参考外にして良い。これも56kgだが、馬格は有るので、キャトルフィーユよりはこなせる可能性が高いが。
アロマティコの昨年は只管イン強襲に拘った年になった。小回りでの直線勝負が多く、ほぼ終わった位置から瞬発力だけで追い込んでいる。最後方に下げるので枠順もあまり関係ない。一般的に考えれば京都外回りで届く確率が高くなるが、使える脚が一瞬しかない可能性も。
ウリウリも牝馬戦なら圏内。ただ、前走阪神戦は期待した割に案外の内容。牡馬相手とはいえ、1番枠から最高に立ち回って4着。イマイチ感は残った。他馬が背負っているだけに、54kgは有利となりそうだが。
恐らく京都大賞典が代表格になるのだろうが、GⅠブッツケが増えて、このレースも地盤沈下が激しい。レベルが低い時は波乱が前提で、コウエイオトメに期待してみたい。毎回後方から最内を突く競馬だが、上がりは最速に近い脚を使っており、このハンデでハマれば。
ホーカーテンペストは前走阪神戦が好内容。折り合い面には課題が有りそうだが、それでも直線は軽快に抜け出して3馬身差。これならオープンでも力は足りる。近況はデキも抜群で、一目で分かる踏み込みの力強さ。インで折り合えば再現出来る。
サトノノブレスも馬券からは外し辛いところ。ただ、前走中山戦は後方からの着狙いで参考外としても、前々走中京戦でラストインパクトに完敗。程度は知れている。昨年の覇者だが、逃げた利も大きく、今年3kg増で、かなり厳しいのも確か。
タマモベストプレイも先行の利は有る。血統から2400mの馬ではない筈だが、折り合いに課題がないのと、器用さ一本でここまで勝ち上がって来た。人気背負ってどうかだが、最近は人気になることも多く、今の馬場でマイペースならば。
オーミアリスの前走阪神戦は全く競馬にならなかった。出遅れ、挟まれで最後方からの競馬になり、道中で落鉄。9着の1.1秒差ならむしろ良く走っている方だろう。差し一手で中山は課題となるが、ハマれば突き抜ける力は有る。
コートシャルマンはオーミアリスから0.1秒差。ファンタジーステークス2着のダノングラシアスを寸法に取れば、この相手でも足りる計算は成り立つ。しかも、内枠の先行脚質。前走は前へ行って止まったが、この点も有利となりそう。
赤松賞組ではカービングパス。テンダリーヴォイスの方が着順は上だったが、向こうには枠の利も有ったか。今回も枠順的には同じ位置関係で再現も有り得るが、能力的にはこちらの方が上。
穴は内から逃げるヤマタケマツリ。前走は一息入った分と先行出来なかっただけに参考外としていいだろう。砂を被るとサッパリの様。ここもトラストレイカの出方次第になるが、出脚は速く、ゲートさえ決めれば行ける筈。
ナヴィオンが本命。要は怖がりで、行かせると引っ掛かるタイプ。難しい面が有るのは確かだ。ただ、その辺りのマニュアルは出来て来たのと、ここは少頭数の大外枠で、弱点がカバー出来る条件が揃った。強敵相手に闘って来た経験も大きい筈。勝ってクラシックへの権利を確保したい。
対抗はダッシングブレイズ。新馬の内容が秀逸で、この時からオープンで通用する脚を見せていた。前走中京戦は完全な捌き損ね。出来ればゲートを五分に出る様になってくれれば文句ないのだが、現状でもナヴィオン以外には何とかなりそう。
穴はレンイングランド。前走中山戦は1200mで、例年なら飛ぶパターンだが、元々今の京都はインが有利なのと、前走は外枠から結構強引に先行しており、しかもトビが大きい走法。マイル迄なら充分保ちそうなレース内容だった。ここはバレバレのハナで、単騎なら簡単には止まらない筈。
グァンチャーレはこの世代に多い、能力の片鱗を見せつつ、気性面に問題が有るタイプ。前走東京戦は前が閊えたのだが、乗り易さがないので、走る位置を悪くしている。少頭数は歓迎だが、あとは展開。
毎年のパターンで先行有利と取るならば、ハナなら強いウインフルブルームが本命。前走阪神戦はエイシンヒカリが行くのが戦前から見えており、好位で止まるのは仕方がないところ。ここもホウライアキコの出方次第とはなるが、枠の差がこれだけ有れば行ける筈。
無難なところではグランデッツァ。前走はGⅠで3着。2着のフィエロとは少し決め手の差も有ったが、少なくとも悪い内容ではなかった。アグネスタキオン産駒で見た目よりパワーがないので、冬場と57.5kgがネックになるが、良馬場で出来るのも何より。
エキストラエンドは冬場になると調子を上げるタイプ。前走5着で復活のキッカケも掴めた。ただ、その5着で今回はソコソコ人気になりそう。あくまで最内を突いての結果で、今回も同様の競馬は期待出来るが、過信も出来ず。
穴はショウナンワダチ。前走は東京1400mの割には流れた競馬になったが、基本的にはマイルの方が良い馬。多少折り合いで怪しいが、内枠で前を壁にすれば我慢出来るタイプ。負けている時は不利も多く、54kgなら。