ビンゴガルーが勝った1979年以来の15頭立てとなった今年の皐月賞。先週と違い、不器用なタイプでもチャンスが出て来たという見方が妥当なところか。ただ、芝を駆った影響なのか、時計が異様に速くなった。となれば基本に立ち返って内々を回れる馬が有利。キタサンブラックに期待する。逆に器用さ一本のタイプだが、前走1800mで早目早目の立ち回りは見事だった。馬群を苦にしないのが強み。あとは何処迄粘れるか。
時計が掛かればブライトエンブレム。前々走阪神戦は追走に骨を折り、前走もコーナーで外へ張られていた。毎回外を回しており、頭数が少なくなったのは好材料だが、あまり上がりが速くなる様だと届かない場面も。
サトノクラウンがこれ迄見せたレースに減点材料はない。折り合い面は全く問題なく、レースに行けば33秒台の脚が使える。昨秋の東京スポーツ杯2歳ステークスで、狭いところをコジ開けて来た点も評価出来る。15頭になったとはいえ、あとは多頭数をどう捌くか。
ダノンプラチナが一応の押さえ。前走は試しに行かせてみたというレースだったが、明らかに引っ掛かっていた。大外枠は最悪だが、矯めて乗る外はなく、これも頭数減はプラスに働く。時計の速い馬場も好材料となりそう。
また週末に雨が降り、少し時計の速い馬場になりそう。そうなるとアジアエクスプレスで仕方がないところ。前走の交流戦は休み明けで多少余裕残しにも見えたが、2着は確保。負けたのは攻め馬が手緩かった東京だけで、しっかり追った今回は好走必至。
対抗はローマンレジェンド。実績はここではNo.1。GⅠだと底力不足を露呈する場面も有るが、この辺りのメンバーなら堅実に走ってくれる。基本は小回り向きながら京都も5戦4勝と好相性を誇る。
穴はタガノゴールド。オープンへ入って2走は頭打ちになっているが、馬そのものはそこ迄見劣らない。ついでに言えば前走阪神戦はスローも応えた。差し一手ながら脚は持っており、1分50秒を切る様な馬場なら台頭充分。
ナムラビクターも地力は確か。以前は外から被されると脆い面も有ったのだが、昨年辺りから大分マシになって来ており、内枠も問題ない筈。ただ、休養前は明らかに太かった。暖かくなって何処迄絞れているかは鍵となる。
ルージュバックは牡馬相手に完勝。精査すれば上手く行った面も有るのだが、それでも牝馬では圧倒的に力が抜けているのは間違いない。トビのスケールが違っており、本物の相が有る。あとは関西への再輸送だけ。この点は決して良い材料ではない。
対抗はコンテッサトゥーレ。前走はもう少し動けて欲しかったところでは有るが、馬場が悪くなった影響は有るだろう。これもトビが大きいタイプで、今回は良馬場で出来そうなのが何より。課題を挙げるならゲートになるが、最内枠なら有る程度カバー出来る筈。
3番手がアンドリエッテ。前走はラチに接触してしまい、ブレーキを掛ける場面も有ったが、それでも挫けずに大外から伸びて来た。道悪適性も有っただろうが、根性を評価出来る。スローになりそうな雰囲気も有るが、差し比べなら。
押さえがレッツゴードンキ。前走は外枠で行きたがって終い失速。最後はラチにヘバりついていた。枠が替わって折り合いは何とかなりそう。2歳時の戦績からココロノアイと能力差がそれ程有る様には思えず、巻き返せる筈だが。
またしても週末が雨になり、馬場が悪くなってしまった。非力な馬では流石に厳しい印象も。馬格が有ってパワーが有りそうなコナブリュワーズに期待してみたい。これ迄全て良馬場だが、北海道等、時計の掛かるコースでの好走例が多い。外枠も有利。
対抗も数字の大きいメイショウマンボ。近走は競馬を投げている様な印象も有るが、デキ自体が悪い様には見えない。勿論、牝馬のこのパターンはそのままサッパリというケースも多いのだが、2年振りの1400mで、900mの短縮が良い方に出る可能性も有る。
馬場が乾いた時の本命は連覇が懸かるスマートレイアー。昨年は当時1400mが未経験だったが、出遅れながらも豪快に突き抜けてみせた。ただ、勝った時は時計が速いケースが多く、1分21秒後半になるとキツそうだが。
ホエールキャプチャも実績上位。道悪も無難にこなす。ただ、目標はあくまで次走東京戦。有る程度結果が欲しい上位3頭とはこのレースの位置付けが違うのは確か。デキ次第の面は有る。
キズナの前走京都戦は明らかに太目残り。腹回りがダブついていた。馬場も悪く、そんな中での上がり3F34.0秒は良く走っていると見て良い。明らかに人気し過ぎなのはどうかだが、マトモなら何とか出来る。
相手はエアソミュール。前走中京戦は最内枠も折り合い面でプラスに働いたが、完勝といえる内容だった。GⅢの相手では格が違ったということ。GⅡでもキズナを除けばメンバーは手薄。再度の内枠で折り合えば。
カレンブラックヒルも堅実には走れるタイプ。渋い馬場も歓迎のクチ。年齢と共に出脚が鈍っており、2000mの延長も楽に行ける分、プラスに働くだろう。あとはGⅡの相手関係。前述した様に比較的軽いのも確かだが、少し相手が強いとサッパリに近いだけに。
押さえがスピルバーグ。前々走、前走と東京での強さは格別。今回は休み明けだが、東京なら本命に出来る程。あとは阪神コースとの適性がどうか。馬場が渋るのも良い方に出るとは思えず。
雨が降るとイン有利になるのが今開催の傾向。中京にしては珍しい。出脚でケリを付けると見て、アンバルブライベンの逃げ切りに期待する。出脚だけなら現役No.1なのは間違いないところ。ここは内にそれ程速い馬が居ないのも有利に働きそう。
相手も枠重視でリトルゲルダが本線。前走中山戦に多少の物足りなさも残るのだが、香港帰りの休み明けというのは言い訳になるか。実際、今週の攻め馬であ坂路で快走した。中京にも実績が有り、荒れ馬場もこなす。
昨年の覇者、コパノリチャードは雨が降ってくれたのが何より。良馬場のスプリント勝負では流石に厳しいところだった。この馬については何度も述べている通り、ダイタクヘリオス的傾向が有り、ジワッと行ける外枠も合う。あとは内外の馬場差の問題。
ストレイトガールも堅実。大外枠が痛いというのか、勝負どころで運に見放されている感も有るが、馬券圏内には確実に持って来る。晴雨兼用タイプで、あとはどれだけ距離損なく回って来れるか。
牡馬牝馬とも、本番出走へのハードルが高いこと話題となっているが、それだけ寡占化しておらず、3歳重賞は今年に入って、ほぼ全て新興勢力にやられている状況。それ故難解な一戦となった。ただ、ここはそういった馬が不在。ソールインパクトに期待したい。前走東京戦は出遅れが響いたモノ。相手も強かった。前々走中山戦から広いコースは向くのは間違いない。
アッシュゴールドは少しずつ良くなっているものの、中々もどかしい印象も強い。前走にしてもハッキリ言ってルージュバックには完敗。ただ、ここは明らかにメンバーが手薄。何とか権利を取りたい。
アンビシャスは前走東京戦でソールインパクトに先着。あの相手での3着は評価していいだろう。ただ、先行して押し切り態勢ながら最後失速した様にも見えた。距離が長い可能性も有り、今回外枠だけにやや微妙な面が有る。
ナヴィオンもここは何とかしたいところ。掲示板には乗るものの、あと一歩の競馬が多いが、前走は捌き損ね。怖がりな気性でラチ沿いへ行ってしまったのも良くなかったか。また内枠だけに難しい面は有るが、差し一手だけに距離延長は悪い方に出ない筈。