一応は良馬場見込みだが、土曜日は重馬場での施行となり、多少力の要る馬場となりそう。最近、堀厩舎の1番人気2着が多いこともあり、何かにやられる危険は有るのだが、連軸はドゥラメンテで揺るがないところ。前走UAE戦は激しく内にモタれていたが、落鉄に原因を求めたい。マトモに力を出せさえすれば。
道悪ならマリアライトが浮上。良馬場でもソコソコ走るが、出世レースは稍重だった昨秋の京都戦だった。その後、牡馬相手にも互角に駆けている点も評価出来る。56kgを背負い慣れているのも見逃せない。
キタサンブラックも実績を考えるとこれ以上評価は落とせないところ。ただ、前走京都戦は最内枠を引いての好発。誰も競り掛けに来る馬も居らず、全てが上手く行った感も有った。器用さは評価するが、カレンミロティックとのハナ差がこの馬の限界でも有る。今回は内の馬場が悪いだけに、ラチを頼り辛い点もマイナス。
2,3着候補にサトノノブレスも欠かせないところ。3走前に中京でハンデ58kgを背負って完勝。これが何より評価出来る。前走56kgはGⅢなら勝って当然だった。基本的には暖かい時期の方が走る馬でも有り、この人気なら狙える。
ストロングバローズは前々走の東京1600mで負けて中山1800mで勝利。その点に微妙な面も有るのだが、どうもあまり時計勝負は歓迎しない様。前走も稍重とはいえ、1分52秒台の決着だった。梅雨場ながら良馬場でやれそう。先行脚質でも有り、馬券から外れることは考え辛い。
そのストロングバローズに先着しているゴールドドリームが対抗。前走の交流戦で2着ながら東京戦4着のケイティブレイブに7馬身差のボロ負けと、格好は悪いのだが、少なくとも力の要る馬場が向かなかったということはいえる。前述した様に今回良馬場見込みだが、東京なら良馬場でも。
条件上がりではピットボス。これも東京1600mで負けて格好悪い部分が有るのだが、ここに出走しているイーグルフェザーとは同タイム。前走京都戦が強い内容で、4角で前の馬が邪魔になり2着馬に4〜5馬身差を付けられながら捉えており、決め手は相当だ。良馬場で切れたのも評価出来る。
押さえがクインズサターン。前走は後続に5馬身差だから圧勝といえる勝ち方。ただ、遮眼革着用の馬で能力は有りそうでも、気性的な問題は有りそうで外枠が向いたともいえる。16頭立ての11番枠だから今回も何とかなりそうだが、軸としては推し辛い。
1番人気が大敗することが多く、昨年のマリアライトですら2着と、それ毎年ロクな結果にならないレース。基本的には先行馬有利といった印象も有るのだが、揃ってしまった印象も強い。無難な本命はハピネスダンサー。近走は小回りで力を出し切れていない印象も有るのだが、広いコースなら確実に脚を使える。尤も、トビが大きいこの手の馬はこのレースと相性が悪い嫌いも有るのだが...。
先行馬ではナムラアン。他の先行タイプが外枠に回ってこの馬だけが内枠を引けた。早目に隊列を決めてしまえば単騎で行ける可能性も高い。スムーズならそれなりに走るのは間違いないが、ゲートは課題。アオって出遅れる場面も少なくない。
外枠だが、リラヴァティも先行して渋太い。前走京都戦は2番手からの競馬だったが、今回出走のレッドオリヴィアを差し返している。ベストはハナでも、2番手で競馬出来る点も安心感が有る。昨年大敗しており、ゲンの悪さは有るが、阪神も問題ない。
大穴はゴールドテーラー。前々走京都戦の様に良馬場発表でも下が渋るとサッパリの馬だが、何とか良馬場で出来そうなのは何より。重賞初チャレンジの身だが、6戦2勝の阪神でこのハンデなら一発有っても不思議はない。
安田記念が12頭立てとなるのはニッポーテイオーが制した昭和の時代の1988年以来。ちなみにこの時は単勝1.5倍の支持に応えて快勝。2着も2番人気のダイナアクトレスが入って連複230円の大本命で決着している様に、GⅠの少頭数は基本的に堅い。今回の大本命モーリスも特に死角はなく、人気に応えてくれるだろう。
対抗も2番人気のリアルスティール。国内GⅠで勝ち切れない馬が海外で初GⅠ制覇を果たすというのはエイシンヒカリ等、最近良く有るパターンだが、この馬の場合は外国人ジョッキーを配して折り合いが付いたのが大きかった。今回は何時もの乗り役に戻って折り合いが課題となるが、マイルと少頭数は歓迎。
一角崩すならダノンシャーク。好走例はほぼ毎回イン突きのみといって良く、上手く乗られた一昨年のマイルチャンピオンシップが例外位のモノで、一桁馬番が必須条件。今回は出たなりで行ける2番枠。これも捌き易くなる分、頭数減は歓迎では?
フィエロもここ迄人気を落とせば狙う価値が有りそう。細かいところで競馬が下手な馬で、前走京都戦にしても出遅れて坂の下りで掛かってと散々な内容。インで決まる展開だけに余計にキツかった。クドいが、これも少頭数は有利。不器用なタイプだけにこの馬が一番恩恵を受けるかも。
無難な本命はサトノノブレス。多少決め手不足のところが有り、開幕週の馬場が裏目に出る危険も有るのだが、このメンバーでは実力上位。阪神は走る機会が少ないものの、坂が有るコースも得意としている。何より近走は58kgで競馬していた馬が56kg。課題を探せば、前走京都戦で3200mを走った疲労ということになるが。
対抗はステファノス。前走香港戦はエイシンヒカリが逃げ切る展開で、外を回されたのがキツかった。3戦連続橙帽と、外枠ばかりだが、今回は頭数が少なくなったのが何より。あとは休み明けの影響がどうか。
ヤマカツエースも休み明け。3歳春はマイラーのイメージだったが、オープンで闘っている内に馬力が付いて距離も保つ様になった。気のいい馬でステファノスよりは休み明けのリスクも少ない。ただ、あくまでGⅢレベルの馬。上位2頭とは器の差を感じなくもない。
押さえがメイショウナルト。近走サッパリ、しかも厩舎解散による転厩も有ったが、そもそもハナが切れていない状況でも有る。今回はハナへ行ける組み合わせで最内枠、元々夏場が得意な馬でも有り、狙う価値は有りそう。