モズスーパーフレア◎。新馬は3角では2番手だったが、逃げた馬を早々に交わすと、2着のジャスパープリンスが来たら来ただけ伸びた。3着以下には7馬身差を付けていた。馬も時計も単純に抜けており、フルゲートで波乱要素が有るにしても、素直に本命視。
逃げて勝った馬が多い中で、未勝利とはいえ、追い込んで勝ち上がったタイセイソニックは異質な存在。時計は威張れたものではないが、追い込み馬には罪はなく、4角で内の馬と接触しながら、最後は余裕が有った点も評価出来る。縺れる展開になれば浮上も。
鞍上で人気しそうだが、フローラルシトラスも狙ってみたい馬。新潟直千で未勝利を脱出したが、16頭立ての3番枠から出脚で決着を付けた。300mも満たず、外ラチ沿い迄行けており、出脚ではNo.1かも。1200mでどうかだが、内枠でも有り、出脚でハナ争いを決着付けて馬場を選べる様なら粘り込みも。
スーサンドンももっと時計は詰まりそう。内枠故にハナへ行った様な形だったが、むしろ物見をしていたとのことで行き振りが若干悪く、4角でも外へフクれ加減だった。その割に直線は大きいストライドで伸びている。一度使った経験も大きい筈で、スムーズに運べば。
毎年述べている様に、新馬で1分50秒を切るのが一応の目安。だが、他場デビュー組が増えて、物差しが使えなくなった。新潟デビューの馬が小回りで走れる保証はないのだが、一応の中心はロックディスタウン。前走に関しては着差こそ3/4馬身でも、大型馬の初戦だった割には好内容。馬振りはここなら最上位。
クリノクリーニングは物差し通りに1分49秒7でレコード勝ち。尤も、今年の函館は馬場が良かった上に、札幌と開催が入れ替わって以降、1800mの競馬があまり開催されていなかった面は有る。それでも、レースセンスは感じさせる内容。前で流れに乗れるのも強み。
穴は唯一の未勝利馬、マツカゼ。勝ったフラットレーが強いとはいえ、新馬の2着がお世辞にも惜しいとすらいえる内容ではなかったのだが、それでも使って来る以上は有る程度の勝算が有ってのことだろう。人気薄確実で、今の馬場なら外枠も有利では?
ファストアプローチも圏内。前走は札幌1500mの大外枠だったが、外から力任せにマクッての勝利。コーナリングが雑だったり、粗削りそのものだが、能力は間違いない。過去の事例から、1500mからの転戦が良い方に出るケースも少ないが、今年のメンバーなら。
新馬が単純に一番強い競馬だったのはグランデウィーク。出遅れ、道中で引っ掛かってと、致命傷になる様な問題を複数抱えているが、4角で他馬が外へフクれた件に巻き込まれながら勝ったのだから文句なし。あとは新潟のコース形態が良い方に向けば。
グランデウィークは福島デビューだったが、対抗も他場デビュー組からフロンティア。中京1600mということで出脚というよりは枠の利でハナへ行った印象も有ったが、先手取ってからはマイペースに持ち込み、最後迄脚取り確かだった。ここも行こうと思えば行ける組み合わせ。450kg程度の馬だが、馬の完成度が高そうなのもセールスポイント。
トッカータも勝ってもおかしくないレベルの馬。新馬はグランデウィークと同タイムの競馬。尤も、グランデウィークと違い、こちらは逸走に巻き込まれていないのだが、前走が好内容。出入りの激しい競馬になり、好位に居たこの馬には精神的にキツい展開になりながらも、終いに良い脚を使って快勝。新馬でも最後に一瞬の脚を見せており、この決め手を新潟で行かせる様なら面白い。
もう1頭挙げるならテンクウ。他場からの転戦組が多い影響も有るが、上がり33秒台で勝ったのがこの馬しかいない。全体の時計が1分37秒5と遅く、更には追って一瞬の反応が甘い等、これも課題は残っているが、今年のメンバーならば。
一筋縄では行かないレースだが、フレッシュさでトウカイセンスに期待してみたい。前走福島戦が休み明けで0.2秒差の4着。9頭立てとはいえ、20kg増の割にはソコソコ走っていた。今年の夏は雨が多かったイメージも有るが、小倉の馬場は比較的良好。有る程度の時計を持っている点も強調材料。追い込み一手故に連の軸にはし辛い馬だが、この人気なら単勝で。
時計勝負になれば若い馬が有利で、4歳馬ファインニードルが対抗。6月17日以来と間隔が開いた点も夏場だけに好材料といえる。どちらかといえば道悪巧者の印象だったが、前走阪神戦で1分07秒1と好時計で勝って成長の跡を窺わせた。馬振りも元々オープン級で、あとは経験値の問題。
キングハートは前走函館戦が好内容。今年の函館は史上最速に近い馬場で、斤量の軽い馬にやられたのは仕方がないところ。重賞でも充分足りるところを示した。前走だけ走ればここでも勝ち負けということになるが、枠が遠くなったのと、輸送続きなのは一応の懸念材料。間隔を開けて使っており、余程影響はないと思うが。
押さえがアクティブミノル。前走新潟戦に案外感がない訳でもないのだが、不慣れな直線競馬が合わなかった印象も。ここはラヴァーズポイントさえ叩けば楽逃げの形に持ち込める筈で、周回コースで改めて巻き返したい。
乗り役の意識が強過ぎるのか、意外に先行有利が毎年の傾向だが、地力最上位はロードクエスト。前走東京戦がもう少し走って欲しかった気もしないでもないが、安田記念を使えない状態で、本来の走りを期待するのは酷だったか。今回は順調に来れており、マトモなら突き抜ける。
先行馬という点ではマルターズアポジー。前走福島戦はシルク勢の連係プレーにやられた格好。逃げ馬にとってスタート直後に競られるのが一番応えるのは今も昔も一緒。斤量を背負っていただけに尚更だった。今回はマイル戦になるのが鍵となるが、新潟で主張すれば楽にハナへ行ける筈。
ヤングマンパワーも実績上位。器用さ身上のタイプで、前走東京戦の様にGⅠで外を回される展開になると勝ち負けに持ち込むだけの地力はないが、この相手ならむしろ地力は上だろう。外にマイネルハニー、ウインガニオンと枠の並びに若干恵まれなかったが、そこさえ上手く立ち回れば粘り込める。
ダノンプラチナ、ダノンリバティも差はないが、1頭穴を挙げるならトーセンデューク。近走は掲示板を外しているが、道悪と展開が大きかった。特に前走の中京戦は内で決まる展開で大外へ飛ばされる格好。それでも0.4秒差迄詰めて来ており、流れ一つで馬券圏内充分。
能力最上位はバンドワゴン。気性面に難しい面が有って、前走阪神戦の様に少しでも嫌気を出すとサッパリだが、力さえ出し切れば重賞でも勝ち負け出来る筈。大外枠が若干微妙だが、ゲート最後入れというメリットも有る。揉まれずに行ければ。
ストロングタイタンは小倉に良績。前々走で初めて土が付いた形となったが、それ迄は3戦3勝だった。といっても、前々走はマルターズアポジーに逃げ切られる展開の中、4角で少し待たされたのが応えただけ。相手も軽くなっており、今度こそ。
ベルーフは昨年2着。臨戦過程は昨年より悲惨で、それが人気を落としている一因だろうが、冷静に判断すれば前々走京都戦は不良馬場、前走東京戦も前の馬がインを開ける展開で大外へ行ってしまい何も出来ずと敗因は有る。差し馬にとっては頭数が少なくなるのも好都合。雨さえ降らなければ。
押さえがタツゴウゲキ。前走福島戦は勝負どころで前の馬が下がって来て、仕掛けを待たされる場面。小回りだけにこの手の不利は致命傷になり易く、3着馬辺りとはそう差はないところ。前々走阪神戦も準オープンとはいえ、相手が4連勝のシルバーステートではどうしようもないところで、ローカルハンデ重賞なら展開一つ。
雨が降ってどうかという部分は有るのだが、"直千"に良績が有るアースエンジェルに期待してみたい。前走は冴えなかったが、道悪で外しか来ない展開になってしまい、最内枠のこの馬にはキツかった。今回も内枠だが、そこ迄悪くならない筈で力さえ出し切れれば。
フィドゥーシアは前回初めてこのプラットフォームで走って1馬身半差の勝利。ゲートも速くスッと外ラチ沿いを確保出来る出脚が魅力。春の新潟開催は芝が揃わず時計が掛かることを考えると、まずまず速かった。道悪もこなす。
実力最上位はネロで異論はないところだろう。昨年はベルカント相手に少しガッカリ感も残る2着だったが、今年は数ランク落ちるメンバー構成で何とかなって不思議はない。道悪もこなすが、やはり58kgは鍵。出脚が鈍る危険が高い。
一発ならレヴァンテライオン。ダートだった前走中京戦は、良いスピードを見せながらも競馬を投げた様に見えた。これがダートだった影響なのか気性面なのかが不明だが、何れにしてもゲートの速さとスピードは直千向き。初遮眼革で最後迄諦めずに走れさえすれば好走充分。