馬場がどれだけ乾くかが鍵となりそうだが、いい枠が当たったのはモズスーパーフレア。昨年は2番枠でハナを切って失速したが、通常の逃げ馬と違い、ジワッと行ける外枠から逃げた方がプレッシャーを感じないのか、明らかに粘りが違う。基本的には晴雨兼用のタイプでも有る。
対抗はダノンスマッシュ。勢い有って勝って来た3〜4年前なら良馬場の方がいいだろうが、今なら少々馬場が悪くともこなしてくれる様になっている。GⅠだけ中々手が届かなかったが、昨年の香港戦でひと山越えたのも大きく、ここも立ち回りひとつ。
レシステンシアも前走中京戦は強い内容。中京で前半600m32.8秒は猛ラップに近い流れだが、それを2番手で楽々追走。最後こそ詰められたが、一旦は突き放す登坂力も見せていた。GⅠだとどうも詰めが甘い面は有るが、中山でも大崩れは考え辛い。
穴はファストフォース。前々走小倉戦がJRAレコードだっただけに、同じく小倉の前走は反動を案じたが、渋太く走って2着は確保。道中は少し行きたがっていた面も有り、その影響で勝負どころは手応えが鈍くなった割には良く頑張っている。勿論、ここは一気に相手が強くなるが、内枠も無駄にしないタイプでも有り2,3着なら。
良馬場見込みだが、ロートルが多く、しかもそれらはハンデをがキツい。ならば56kgで4歳馬のサンライズホープに期待する。前走小倉戦は時計が速過ぎて元々が参考外だが、スタート直後に躓いたことが時計勝負で余計に響いた感も。ここはリアンヴェリテの2番手だろうが、早目抜け出しから粘り込む。
3歳馬のゴッドセレクションが対抗。こちらは更に軽く54kg。前走大井戦も逃げたキャッスルトップは捕まえ切れなかったものの、惜しい2着。3歳馬にしては距離を経験しているのは強み。ただ、ダート重賞の一般的傾向として、芝スタートの阪神2000mだとスピード優先の結果になり易く、3歳馬が良く通用するが、中京1900mだと微妙な面は有る。
ロートルではウェスタールンドが筆頭格。小回りでも走れないことはないのだろうが、マクり切る迄の回り脚はないだけに、届かないのは仕方がないところ。中京は実績の有るコースでも有り、展開一つ。
穴はアシャカトブ。前走新潟戦は休み明けで終い失速。裂蹄とのことで馬を追い込めない面は有っただろう。それでも先行力は見せており、能力そのものの衰えはなさそう。今回は中間の攻め馬から明らかに上向き。ハンデ56kgなら粘り込める筈。
力不足だろうが、人気どころに死角有りとみて、イクスプロ―ジョンに期待する。前走新潟戦は1000万で伸びあぐねた形でダラしなかったが、下見は明らかに馬が緩く、前走よりは動けるだろう。500万とはいえ、中京2200mで勝った点はこれ以上ない強調材料。
対抗は一応シャフヤリール。ただ、今年のチャンピオンとはいえ、前走東京戦はエフフォーリアの早仕掛けが幸いした形で、漁夫の利感も有った。1F短縮は歓迎だろうが、一瞬の脚が武器のタイプで、外枠も歓迎材料ではない。
キングストンボーイが3番手。馬の見た目だけをいえばこれが一番迫力が有る。前走東京戦は道中で行きたがって、結果的にタイミングが早くなり、終いが甘くなった格好。折り合いはカギとなるが、内枠と1F短縮は好材料。東京戦スキップもいい方に出る筈。
ピッチ走法のステラヴェローチェも距離は長いと苦しくなって来るタイプ。それでも勝負強さが最大のセールスポイントで、大崩れが少ないのはピッチ走法故ともいえる。何とかシャフヤリールには先着したいところ。
人気でも、無難な本命はタイトルホルダー。前走東京戦はスローの決め手比べが応えた印象。前には居たが、一つ間違うと引っ掛かるとのことで、大事に乗られたのもいい方に出なかった。中山2200mなら強気に乗れる筈で、押し切り期待。
ルペルカーリアは血統馬。休養前の前走中京戦は他馬と接触してムキになり、最後はラチにヘバりついてと、子供だったが、それでも2着は確保。外れも多いシーザリオ産駒だが、馬格が有った方が明らかに走る傾向で、この馬も能力は秘めている。その春の段階で動きはまだ甘かったが、ひと夏越して良くなっていれば、先のGⅠ迄。
長打ならノースブリッジ。前走福島戦は鞍上の無駄な動きが脚を引っ張った感が有り、それで3着なら良く走った方。マイラー体型では有るが、その前走は立派過ぎた印象も有り、絞れていれば全身必至。
中山ならグラティアスも見直しが必要だろう。これもタイトルホルダー同様、東京の瞬発力勝負は分が悪かった印象。多少外枠過ぎる嫌いは有るが、立ち回り一つで粘り込む。
台風接近の為、土曜日は開催そのものが危ぶまれた程だったが、何とか良馬場でやれそう。とはいえ、時計は多少なりとも掛かりそうで、馬格の有るクールキャットに期待する。前走東京戦に案外感は有るのだが、不慣れな逃げる競馬がアダとなったと見たい。ここはエイシンヒテン辺りが逃げそうな組み合わせで、好位からの競馬で今度こそ。
対抗はアールドヴィーヴル。春は阪神戦、東京戦とGⅠで何れも掲示板を確保。ダービーへ使ったサトノレイナスは別にして、2戦共掲示板に乗ったのはアカイトリノムスメとこの馬しかない。その春は特に東京戦がヒドかったが、デキが一息の状態。それで掲示板なら底力は相当秘めている。立て直して馬体増なら突き抜け迄。
タガノは2頭出しだが、タガノディアーナを上に。4着だった春の阪神戦が好内容。勝ち馬から0.1秒差だったが、大外枠のロスを考えればほぼ勝ちに等しい。前走新潟戦にしても32.7秒の脚で届かなったのだから展開が悪かった以外になく、差し比べなら台頭。
プリュムドールも中々手堅い。新馬の小倉戦だけ掲示板を外したが、3戦目の未勝利京都戦から全て馬券圏内。未勝利時代には2400mも走らされていたが、器用さが有るのでこなせるものの、2000m位がベストだろう。
無難な本命はレシステンシア。スプリントを使い過ぎて、マイルに対応出来なくなっている面は有るのだが、前々走にしてもキツい展開、馬場状態を良く踏ん張っていた。気のいいタイプで、休み明けも苦にせず、しっかり勝ち切りたいところ。
対抗は軽量の3歳牝馬、シゲルピンクルビー。前々走函館戦は追走に骨を折ったが、前走小倉戦は1200m2戦目ということで、大分楽に付いて行ける様になっていた。ここは勝てばサマースプリントシリーズのチャンピオンが確定。その点でも気合が入る。
同じことはカレンモエにもいえる。前走札幌戦は外枠で掛かり気味になり、逃げ切られたビアンフェを楽にしてしまった。歩様が硬いのがネックの馬で、休み明けは歓迎材料。あとは今度こそハナを切りたいところ。
押さえがラウダシオン。昨春東京戦は別にして、GⅠだとサッパリだが、GⅡ,GⅢは全て馬券圏内。出脚が抜群に速いというタイプではないだけに、ジワッと行ける外枠の方がいいだろうが、序盤の立ち回り一つ。
500万を勝って休み明けだが、メイサウザンアワーに期待する。その前走東京戦も強かったが、前々走の同じく東京戦は直線で不利が有りながら、ユーバーレーベンと同タイム4着。中山で未勝利脱出して、一度走っている点も好印象。
対抗はクリーンスイープ。前々走東京戦は前述メイサンザンアワーに0.1秒差の2着。前走福島戦は稍重の馬場を気にしながらも完勝だった。470kgの割に線が細い印象も有るが、間隔を開けて少しでも馬がしっかりしてくれば。
スライリーが3番手。前走東京戦はGⅠで引っ掛かってしまい参考外。最初から前で流れに乗れれば前々走東京戦2着が見直せる。あとは道中の折り合いと成長。これも春は細い印象が拭えなかったが...。
ホウオウイクセルが押さえ。中山で重賞勝ちの実績は尊重したいところだが、これも馬格がないタイプ。見た目的にはしっかりしているものの、馬格の有る馬がひと夏を越して成長して来る可能性は高い。一瞬の脚だけは有るので、そこを生かせるかどうか。