◎はジャスティンミラノで仕方がないところ。前々走は超スローだったとはいえ、上がり3F32.6秒。絶対的な脚がないと出せない芸当で、それを証明したのが一転してハイペースだった前走中山戦ということになるだろう。競馬が上手いので、ペースに関係なく強く、今年は2冠が濃厚。
対抗はジューンテイク。前走京都戦は最内を上手く立ち回った利も大きかったが、とはいえ決め手が鋭いというタイプではなかっただけに、間を割って出て来れたのは収穫。ここに来て良くなっているのだろう。馬は2歳時から抜群に良く見せており、今なら通用しても。
コスモキュランダも東京の方がいいかも。前走中山戦は3角から自力で前を追って行ったが、意外な程、コーナーでモタついていた。その分、外に膨れてしまい、ジャスティンミラノにクビ差届かず。強い競馬だが、中山だと器用さの差が出てしまう。結構使っているだけに上積みがどうかだが、ダービーはオーナーブリーダーのビッグレッドファームにとって悲願のタイトル。
シックスペンスも前走中山戦が強かった。重心の低い走りは父ディープインパクトを彷彿とさせた。馬はまだ良くなる余地を残しているが、中3週の中山戦をスキップして来ただけに有る程度の上積みは有る筈。あとは早仕掛けが目立つ鞍上がどう乗るかだが...。
厩務員ストライキに依る開催中止という事態は避けられそうなのは何よりだが、オーキッドロマンスに期待した。前走中京戦は1200mからの馬も多かった中で、出脚で勝ってハナ。最後は外から来たダノンマッキンリーに捕まったが、良く踏ん張っていた。時計も1分20秒3と、馬場状態を考慮してもソコソコ優秀。同型は多いが、先手は取れる筈で、押し切り濃厚。
枠有利とみてナムラアトムが対抗。これも中京戦からの参戦だが、前走は坂が上り切れなかった様にも見えた。小倉,当地で勝っており、平坦ならひと踏ん張りが期待出来る。上手く脚を矯めて、馬群を捌けば。
ガロンヌは前走が強かった。外は回されたが、時計もソコソコ速い。1200mが未経験となる点がどうかだが、行き振りが良過ぎるタイプだけにマイナスにはならないだろう。前走は特に坂の下りで引っ掛かった点からフルフラットの内回りに替わる点もプラス。
穴っぽいのはシカゴスティング。前走阪神戦は前に行ったはいいが、後続の競り掛けが早く、却ってキツい展開になった様にも見えた。今年に入って数字が増えている様に、馬は間違いなく良くなっている。折り合って上手く運べさえすれば。
同グループのアスコリピチェーノを引っ込めた以上、ステレンボッシュにとっては負けられない一戦になった。前走阪神戦は例の鞍上だが、それでも決してスムーズな立ち回りだった訳ではなく、馬の底力がモノをいった勝利。間違いなく馬は強い。ただ、少し歩様が硬いタイプの馬。2400mの適性という点ではアスコリピチェーノの方が有った様な気もしないでもないのだが...。
タガノエルピーダが対抗。所謂「残念桜花賞」を勝っての参戦だが、その前走阪神戦は、4角手前から抑え切れない手応えで回って来た様に、圧勝といえる内容。壁がなかった前々走が少し力んでいた点も含めて、行き振りが良過ぎる点が2400mでどうかだが、折り合いさえ付けば。
穴を探せばホーエリート。前走中山戦はチグハグな競馬。スタート直後に外から押して行ったが行き切れず、向正面ではズブさも見せて、コーナーで大外。良く2着に来たといえる内容。ただ、重心の低い走りで、素質は高い。距離も保つ筈で、最近話題の鞍上にとっても何とかしたい一戦。
コガネノソラも面白い存在。前走はペースが速かったことも有るが、1分45秒6はこの時期の3歳馬としてはかなり速い時計。直線に向いてラスト250m辺りで左手前になりながらも、力強い走りは目に付いた。少し気負うタイプだけに下見で落ち着いていることが条件だが、馬の完成度は高く、折り合いさえ付けば、距離も歓迎材料。
無難な本命はハギノアレグリアス。前走阪神戦は勝負どころでの底力不足を感じさせる内容だったが、58kgが響いた面も有ったか。今回は57kgと軽化。距離が延びる点も、序盤に脚を使わないという点でいい方に出そう。前走の3着以上の結果を。
逃げそうなミトノオーが対抗。前走中山戦は外枠から頑張って先行。それ故に他馬が控えてくれたのがいい方に出た。今回は内枠。同型がキツいと厳しいが、ここはメイショウフンジン程度で楽に行かせてくれそうな組み合わせ。単騎なら。
ハピは文字通りの単穴。前走は異常歩様で競走中止となったが、短期間で出て来る以上は態勢を整えているとみたい。ダートに戻って、1900mの距離も2戦2着の得意条件。今後の展望という意味でも、ここは何とかしたい一戦。
押さえがスレイマン。前走阪神戦は勝ち馬と同タイムの2着。とはいえ、外枠から頑張って序盤に脚を使い、直線に向いてからも先に抜け出してフワッとしたところを強襲されただけで、力負けではない。その前走から引き続きの騎乗になった鞍上共々、巻き返しに燃えている。
今週からBコース使用。それ故、毎年述べている様に日本一の高速決着となるレース。となれば、マイルの持ち時計No.1のナミュールに期待したい。昨秋京都戦は今は亡き鞍上の一世一代の好騎乗がハマったモノで、能力面で断然とはいえないのだが、その前は不利を食らいまくっており、マイルなら馬場状態を問わず一線級の馬で有ることは確か。昨秋より軽いメンバーでも有り、確実に決めたい一戦。
対抗はマスクトディーヴァ。前々走が悲惨な競馬で、ダメージを案じたところだったが、前々走阪神戦は鞍上が替わってその不安を一掃。リバティアイランドに0.1秒差の能力は伊達ではなかった。その前走はマイルの流れに乗れた点も好材料。あとはゲート。
かつてストレイトガールが連覇した様に、スプリント適性が求められるのがこのレースの傾向だが、今年はそういった馬が少ない。その中でこのメンバーなら、2歳時に1400mで連勝したウンブライルが筆頭か。前走阪神戦は外枠で道中は我慢を強いられる形。内枠を利して脚を矯める形なら、前走以上の走りが期待出来る。
フィアスプライドは前走中山戦がチグハグな競馬。ゲートが悪かったのは仕方がないとしても、途中で動いた際に接触する場面も有り、細かい不利も多かった。適距離に戻って、馬体が絞れれば巻き返せる筈。
リュミエールノワルは左回りの1400mで3連勝してオープン入り。前走だけをいえば、姿勢が高く、トモが甘い様な雰囲気も有ったが、初コースで物見をしていた影響も有っただろう。圧倒的内有利の開幕週で、16番枠から勝った点も能力の高さ。今回は内枠を得て、重賞でも。
昨年の覇者、レッドモンレーヴは走ってみないと分からない部分も多い。前走中山戦は一枚太目だったことも有るが、出遅れて後方ママの競馬。鞍上も無理をしなかった様にも見えた。得意の東京1400m、良馬場と今回は条件が揃ったが、あとはゲート。基本的にはゲートがアテにならないタイプ。
昨年2着のウインマーベルも圏内。前走中京戦は道悪が祟ったモノで、参考外。大外枠はキツいが、頭数が少なくなって18番枠ではなかったのは案外大きい筈。3角迄に上手く先行してコース不利を消す形になれば。
グランデマーレも東京なら何とかしたいところか。前走中山戦は+6kgの数字以上に緩く、最初からひと叩きのつもりだっただろう。得意の東京で今回は正に適条件。500kgを切る数字で出て来れば、前々走程度には走れる筈。
ジャンタルマンタルは前走中山戦が強い内容。4角の仕掛けが結果的に早かったということになるのだが、それでも1分57秒2は従来のレコードを更新するモノ。2歳王者としての貫禄は充分に示した。少し枠は外だが、器用さも有って、上手く立ち回れば。
2歳女王、アスコリピチェーノが対抗。前走阪神戦は少しズブさも感じさせた競馬。ステレンボッシュとは勝負どころでの機動力の差で負けた形。逆にいえば2400mでも保つ筈だが、こちらへ回って来た以上は勝算が有るのだろう。そういう経緯だけに東京は歓迎。
年末の中山戦が不戦敗になってしまったゴンバデカーブースも巻き返しに燃える。兎にも角にも東京マイルで重賞を勝っている点は最大の強み。この中間の動きは少し甘いきもしないでもないが、この鞍上でも有り。
穴っぽいのはロジリオン。前走中京戦は内枠を生かす競馬に徹したが、前が詰まって競馬にならず。スムーズなら際どくなっていた。東京のAコースなら流石に同じ轍は踏まない筈で、捌きひとつ。
ジューンテイクの巻き返しに期待してみたい。前走阪神戦はセコい競馬になったが、結果的に追い出しがワンテンポ遅れる形。もう少し決め手が有ればそれに越したことはないが、馬は抜群に良くて、前々走から力はこのメンバーでも通用するだけのモノは有る。京都に替わって、坂の下りで勢いを付けて行ける形になれば。
ベローチェエラは前走阪神戦が惜しい競馬。勝ったショウナンラプンタは先週の東京戦で強い内容の2着。そのショウナンラプンタとは内外の差が有りながらクビ差。重賞どころか、オープン初挑戦になるが、当然、この馬も勝ち負け必至。
プレリュードシチーも馬は負けていない。昨秋の前走は機動力が足りない印象も有ったが、一頓挫故の休養とはいえ、半年分の進化は有る筈。トビが大きいので、距離は間違いなく合う。渋太く立ち回れば、連は確保出来る筈。
未勝利上がりだが、オールセインツも馬はいい。尤も、未勝利上がりといっても、初戦でのモノ。2200mの距離を既走馬相手に勝つのは余程の実力がないと難しい。しかも、4角で待たされて、仕掛け遅れた感も有っただけに尚のこと強い。あとは下見でイレ込んでいたので、落ち着いていれば。
昨秋当地戦から判断して、単純に一番強いのはドゥレッツァ。前走中京戦も59kgを背負って良く頑張ったといえる2着。GⅠ直行が主流になって久しいが、2000mに使ったのは出脚強化の意味合いも有っただろう。外枠を引いて少し組み立てが難しくなった気もしないでもないのだが、この出脚がいい方に出れば。
対抗は好枠のサリエラ。前走東京戦はテーオーロイヤルの目標にされながらクビ差2着。道中は行き振りが良過ぎた様にも見えただけに、これも内容の有る競馬だった。ガサのない牝馬だけに2戦連続の3000m超戦が応える可能性も有るのだが、2度目の3000mで折り合いが付けば、出し抜けの展開に持ち込めそう。
そのテーオーロイヤルが3番手。この路線の第一人者で有ることは間違いないが、それだけに前走阪神戦は明らかに余計な1走。単純にGⅡの賞金を求めたと考える以外にない。この相手なら連は確保しても不思議はないが、単はどうか。
押さえがワープスピード。前走阪神戦は3着馬の失敗も有ったが、上手い立ち回りで2着確保。今回乗り替わりとなり、追える鞍上ではなくなったが、内枠が当たったのは幸い。セコく回って何処迄。
施行時期、距離、競馬場等、変遷の多いレースだが、今年から3歳馬のダート路線が地方を巻き込んで整備され、このレースは東京ダービーのトライアル的位置付けに。500万を勝ったばかりの馬が多いが、賞金を加算したいところだろう。その中で馬が一番いいのはクロドラバール。レースも出脚が速くスッと流れに乗って、直線で抜け出す優等生的レース。そこから追い付かれて同着になってしまった分、評価されないレースになってしまったが、抜け出してソラを遣った影響も有った。並ばれてから渋太く食い下がっていた辺りに能力の一端を示したとみたい。器用さも大きな武器。
前走阪神戦が強かったのはムルソー。-16kgは絞れたモノで、504kgながら研ぎ澄まされた体付き。レースで出脚が決して速くなさそうだった点がどうかだが、逃げて直線は離す一方。最後は8馬身差の圧勝だった。未勝利とはいえ、1900mで勝っている点も強み。
ラオラシオンも好勝負。前走中山戦は鞍上が雑に乗り過ぎた印象。外枠から行き切れず、向正面で動いて行ったが、強気の騎乗は鞍上のモットーでも、あの形なら叩き切らないと苦しい。ただ、1番人気だけに相手が併せて来るのも当然で、思慮が足りなかったと言われても仕方がないだろう。今回は人気が落ちて気楽に乗れそう。
同じレースに出走していたノットイナフも圏内。出遅れて位置取りを悪くしただけでなく、4角で内の馬に張られて無駄に外を回されてしまったのも応えた。それでラオラシオンと0.2秒差なら、悪い内容ではない。内枠だけにゲートは課題だが、五分の発馬なら。
雨予報も有り、難解。ただ、今冬は内目の馬場が悪く、馬場を固めて来ることは確実だが、むしろ雨ならイン一辺倒は避けられるかも。ゲートに不安が有り、位置取りが鍵となるセリフォスだが、近年のこの路線の主役クラスの実力馬。晴雨兼用タイプでも有り、連の軸には最適。
セリフォスだけでなく、ソウルラッシュも同等の評価が必要。とはいえ、前々走に関してはセリフォスが失敗して、こちらは内目を上手く立ち回っていた利も有った。外枠だけに、展開の助けは要る。
雨がそれ程でもなければ、トゥードジボンには注意したいところ。前走阪神戦に案外感も有るのだが、控えたのが裏目に出たか。先行馬の多い組み合わせでは有るが、最内枠は恵まれた。何かに行かせての番手が確保出来れば面白い。
トランキリテも穴っぽい1頭。鞍上の話では荒れ馬場が得意とのことだが、前走は1分32秒6と、ソコソコの時計。各馬が外へ張り出して来る中で、大外を回されており、それなりに距離損も有った。開幕週でも雨で少しでも時計が掛かれば、好勝負に持ち込めそう。
トーセンローリエが狙い目。3歳時は枠に恵まれず、外枠で競馬にならなかったパターンも有ったが、内で脚を矯める形さえ出来れば、渋太く脚を使えるタイプ。1800mに一抹の不安がない訳ではないが、平坦の福島なら。
コスタボニータも限定戦のGⅢなら上位の馬。昨夏の札幌戦が惜しい3着。4角で少し待たされる場面がなければ、いい競馬になっていただろう。最内枠を引き当て、立ち回りひとつ。
シンリョクカは前走中山戦が好内容。当時の鞍上の話では、馬場を気にしていたとのことだが、3角で置かれる場面。最後は良く差を詰めていた。今回は何とか良馬場見込み。外枠がどう出るかだが、上手くマクる展開に持ち込めれば。
押さえがエリオトローピオ。準オープンで頭打ちになっているが、当地に限れば全て馬券圏内。器用に立ち回って来る。別定戦だけに、簡単ではないが捌き一つ。