Sakura Archives

競馬回顧 2001年1回阪神・2回中山

阪神大賞典(GⅡ)

ナリタトップロード

馬のシルエットは変わらないが、前走とは毛ヅヤが違う。例の3頭に引っ張って貰って、願ったり適ったりの展開。4角持ったままで気付いてみたら、後続に8馬身差。馬がこういう展開が合っていた事も有ろうが、乗り役さんが何も考えなくても良い展開だったのも事実。ちなみに走破タイム3.02.5は世界レコード。

エリモブライアン

仕上がる。道中掛かり気味ながらも、後方待機。その割に勝負所でも手応え良い。この距離、この頭数で、この展開だけに、道中バラバラの展開。それでも阪神だけに4角一団になり、窮屈なシーンも有ったが、セコくインを突いて2着確保。

ホットシークレット

例に依ってワンペースで引っ張ってくれるタガジョーの存在は有り難い。3角から一気に来られたが、粘り込むというよりは最後までワンペース。

タガジョーノーブル

スタート若干後手を踏まされた様に見えたが、逃げてハナ。1000m59.8→2000m63.4→3000m59.3というペースだが、13秒台のラップを2回踏んでいる。ナリタの圧勝は変わらなかったかも知れないが、これを12秒後半に出来るともっと面白かったのでは。

イブキヤマノオー

ナリタトップロードをマーク。しかし、ナリタには置き去りにされた。やはり、前走はペリエマジック?

サンエムエックス

デキ落ちた印象も。変に教科書通りに乗らずに、前をもうちょっと追い掛けた方が良さそうに思えるが...。

マックロウ

馬が硬くなって気配落ちた。後方から動けず。

フジテレビ賞 スプリングステークス(GⅡ)

アグネスゴールド

前走同様に気合を表に出す。道中中段のインも、この馬をマークしていたのが5頭位いて、4角捌き損ねたが、スペースを強引に見つけて割って来る。ここからの瞬発力は流石の印象だが、何よりもこの後骨折が判明。どうもこの血統は運に見放される。

シンコウカリド

イレ気味も好馬体。好位での競馬で、勝負所も早め早めの立ち回り。最高の騎乗で乗り役さんも「勝った」と思った筈だが、勝ち馬の決め手に屈する形。仕方が無いとしか表現出来ない。

ミレニアムバイオ

物見激しかったがこれは初コースで仕方無し。ちょうど、昨年のグランプリのアドマイヤボスのイメージで勝ち馬を徹底マーク。4角で勝ち馬をインに閉じ込めた事を確認して、勝ち馬よりも先に進出。とはいえ、グランプリとは違って流石に兄弟子には手加減が有るのか、1頭分だけスペースを残してしまった。しかしながら、他のマークしていた馬は半ば置き去りにされただけにこれも並の馬では無いのだろう。

ミヤビリージェント

道中2番手。他馬も分かっていて避けて走っていたが、真っ直ぐに走らず、恐る恐る追い出さなければならない。案の定、その外にヨレてしまう。

テルマカポネ

骨量豊富な馬で完成時には相当と思えるが、まだまだ荒削り。好位から雪崩込む形で善戦と言えそうだが...。

トラストファイヤー

やはり太目残し。

フジノテンビー

落ち着いてはいたし、馬体減は地方馬に多いパターンで見た目には気にならない。掛かる素振りも見せず、単純に力が足らない。

時事通信杯 フラワーカップ(GⅢ)

タイムフェアレディ

3歳牝馬のこの距離はどうしても矯めて乗られがち。従って、前がバラバラの展開。それを外目で眺めながらの競馬で、かなり楽に競馬が出来た印象だが、今日は着差はともかく勝てさえすればの競馬。「取りあえず大事に回ってきたら、外にオイワケヒカリ、これに負けなければ」の感で、相当に余力残しの勝利。

オイワケヒカリ

終始勝ち馬をマーク。勝ち馬のジワッとした進出に対して4角押して押してで手応え悪かったが、流石にダンスインザダーク産駒、そこからも渋太い。こういう馬場も得意そうだが、やはり勝ち馬の力が一枚上。

フィフティーンラブ

馬体減も影響しているのだろうが、見た目はかなり非力。揉まれ込むシーンは無くとも、インの悪い所を通らされているだけにどうかと思ったが、意外な程の根性を見せた。見た目は非力でも、ピッチ走法だけにこういう馬場も苦にしないのか。

セイウンユウカ

これも細い。3番手のインも多少掛かり気味。3,4角中間辺りから外に出そうとするのだが、結局出せずじまい。結局諦めてインを突く形になるのだが、最初からインを突くつもりならば3着が(「3着は」ではなく)有った印象。とはいえ、外に出さないと勝ち負けに絡めず、痛し痒し。

ノブレスオブリッジ

スタートしてすぐ躓く不利。それ故、後方からの競馬だが、それでももっと来れる馬だと思っていた。失望の一戦。

ローレル競馬場賞 中山牝馬ステークス(GⅢ)

エイシンルーデンス

前半1000m1分ちょうど。好発馬でかなり楽にハナに立てたし、道中2番手のタイキが距離不安を抱えていて、ガッチリ抑えてくれる競馬。4角持ったままで回ってこれたし、上手くいく時には全てが上手くいくものなのだろう。例に依って尻尾を振りながらも押し切った。関東の新・代打屋、柴田善臣騎手の面目躍如。

グリーンプラネット

馬体回復。揉まれるのを嫌って後方の外目だが、逆に前に馬がいない分掛かり気味。それでも、3,4角中間からのロングスパートで決勝線までしっかり伸びていただけに、このハンデはかなり恵まれていたか。

ラティール

大外枠だが、一旦引いて馬群の中へ。4角最後方で大外も手応え良く、勝ったかの印象も案外伸び切れず。この馬何時もこんなものだが、一説には坂が原因との声。成る程、坂を駆け上がってくる時にはもがいている様に見えなくも無い。

グレイスナムラ

ゲート後手を踏まされる。従って殿りからの競馬。瞬発力で勝負するだけにこれでも問題無い筈だが、意外に伸び切れない。もうちょっと前で流れに乗って一瞬の決め脚を生かすタイプなのか?

ジェミードレス

中段のイン。雪崩れ込んだだけだが、この距離1F長い。

タイキダイヤ

折角絞れてきたにも拘らず、今度は馬が硬くなってしまった。ただ、今日はやはり距離が全て。

エリモセントラル

馬体減で気負ってしまって、一周丸々掛かってしまった。

チューリップ賞(GⅢ)

テイエムオーシャン

例によって掛かり気味だが、今日は600m程で折り合えた。持ったままで先頭に並び掛け、ターフビジョンで後続を確認する余裕も見せつつ、殆ど追う所無く圧勝。とりあえず桜花賞は当確。ただ2400mになってしまうと気持ちが続かなさそうで、やはりNHKマイルカップの方を目指した方が。

ポイントフラッグ

スッと2番手だが、ラガーページェントが大逃げを打ち、実質ハナを切っているのと同じ形。この展開は意外に厳しく、惨敗になりそうなものだが、それでも最後まで頑張っていた。アネモネSの例の2頭程度は見込んで良い。

ビッグエリザベス

こちらは逆に展開向いた形。有力馬を眺める形で、如何にも3着狙い。ただ、この馬あまり追って伸びるイメージでは無かっただけに、ブリンカーが利いた可能性も。

ハクバノテンシ

好発も何時ものポジション。手応え有ったが、坂下で挟まれる不利。そこからは嫌気を出して頭が上がってしまい、伸び切れず。惜しい印象。

ラガーページェント

大逃げ。テイエムがいなければもうちょっと楽が出来ただろうに。

タックスシェルター

細い。

エアセンス

坂下で故障発生。

阪急杯(GⅢ)

ダイタクヤマト

多少余裕残しも逆に王者の風格。この馬の良さは、この距離でも前で矯められる事だけに、デムーロが早く仕掛けてしまったのは良くない。今日は力で押し切った内容だが、これで今までのダイタクヤマトに戻らない事を切に祈る。

ブラックホーク

自分で身体を造るので、鉄砲利くのは有名だが、今回は坂路で入念にやって、緒戦から勝ちに来た。インで折れ合って中段。差し場無くなって捌くのに苦労したが、バラけてからは流石の伸び。最近こんな競馬が多い印象で、どうもこの距離では1F短いのか?

アドマイヤコジーン

気合乗って走る気は出てきた様。前で闘っていて、距離短縮。久々に最後まで気持ちが続いた印象。恐らくまた距離伸びたら気持ちが続かない事は想像に難くないだけに、暫くはスプリントでの狙いか。

タイキトレジャー

気配変わらず。ブラックに置き去りにされた辺り、平坦の方が良いか?

ラティール

インでついて回る事すら出来なかったが、エンジン掛かってからはそれなりに伸びたが、外の馬を弾いてしまい降着。

中山記念(GⅡ)

アメリカンボス

腹袋が大きく、太く見せる体型。こういう馬場も苦にしない。折り合い自在。追い出した時の反応の凄さ。どれをとっても一枚上の内容。まあGⅠ馬を袖にして、この馬を選んだのだからコレ位は走って当たり前の気もするのだが。

ジョウテンブレーヴ

スカッと見せるが、若干イレ込み。前々で流れに乗る展開。ペースも淀み無くこの馬向きの流れ。理想を言えば、アメリカンボスに脚を使わせる為に、もうちょっと前に頑張って欲しかった所だが、実はアメリカンボスも相当に脚を使っていてこれ以上は高望みというもの。やはり勝ち馬を讃える以外に無いだろう。

ダイタクリーヴァ

目立たなかったのは確かだが...。ゲート失敗して後方。アメリカンボスに連れて動いたものの、アメリカンボスに置き去りにされてしまって、3着を確保するのが精一杯。レース後骨折判明だそうだが、その影響が無かったのだとしたら、この馬の能力がその程度だったという事。

メイショウオウドウ

後方待機。しかし来たのは競馬が終わってから。

エイシンプレストン

まだ本調子を欠く。隣のダイタクが気になったか、これもゲート失敗。それはともかくマイルCSを寸法に取れば、一応現状の力は出し切った印象も。

アドマイヤカイザー

如何にも瞬発力の有る雰囲気で、出来良さそうだったが、ノメってしまった。

アーリントンカップ(GⅢ)

ダンツフレーム

まだかなり太い。ゲート若干後手を踏み、阪神マイルの性格上、後方にされる。一気に脚を使わず、3角辺りからジワジワ上がっていき、最後何とか指し切る形。この時期だけに一気にブッ放す競馬をしがちだが、改めてセンスの高さを示した形。

キタサンチャンネル

イレ込みも気配目立つ。スタートして直ぐは様子見の形だったが、誰も行かないのを見て、スッとハナへ。阪神開幕週は先行有利というより逃げ馬有利だが、終始主導権を握り、スローに落として逃げ粘った。坂を駆け上がってくる脚も中々のモノ。

リキアイタイカン

まだ緩い印象。キタサンチャンネルの2番手。折り合いもついていたし、手応えも悪くなかった筈だが、2着馬には坂で突き放される。坂を上り切ってからはまた差を詰めていて、単純に坂が合わないと見て良さそう。

ユノピエロ

多少行きたがる素振り。それなりに伸びているが、あと一押しが必要。胴の短い体型だけに、短距離向き?

メイショウドウサン

スカッと見せる。シンボリスナイパーが何回か引っ張るシーン、従ってその直後にいたこの馬も引っ張らざるを得ない。そしてコーナー曲がり切れず、他馬と接触。前々走だったかで述べた通りそんなに器用でないので、素直に最後方待機に賭けていれば、こんな不利も無かったのだが。

エイシンスペンサー

イレ込みもだが、後肢の送りが硬い。良く解らないが、なぜか終始フラつき加減。まともに走れていない。