チャカついていたが、こんなものか。一時期言われたスローペース症候群とは違う、最近目立つ(10分前の七夕賞も全く同じ展開!)逃げ馬が平均ペースでの行った行ったの競馬。終始押さえ切れない手応えで2番手。4角でも持ったまま。こんな馬を折り合わせる技量を別にすれば「馬の能力があってできた芸当です。(安藤勝己騎手・週刊競馬ブック)」は紛れも無い本心だろう。
稽古やり過ぎたのか、ちょっと馬が硬い印象。良いペースで逃げられたが、1000m通過が59.8だからペースは文句無し。ただ勝ち馬とは力が違い過ぎて、3角で既に手応えに相当の差。常識的には勝ちに行くならば3角で離しに行くところだが、今日は3角で勝負を諦めてなければ、3着も無かった印象。やはりこの距離は長いと言わざるを得ないのだろう。
スタートアオったが、この距離、この頭数だけに問題無し。今日は3角で前2頭にくっついて行ったのが正解。外へモタれながら、もがきながらもヤマカツスズランにあと一歩まで。
あくまでここに入るとだが、地味は地味。降級すれば1000万条件の馬だけに4着でも充分なのだろうが、4角の手応えの差が、3着馬との差と言えるだろうか。
+6kg。若干、立派だったが...。この馬、負ける時は何時もこんなものだが、それにしても4着馬に差し返されるとは情けない。好走時が軽い馬場に集中して、どうも非力な印象。
正月辺りはデキ落ちを思わせていたのだが、これだけ使い詰めでデキ上がってくるのは凄い。今日は何時も通りの競馬。余程馬場が悪いのだろう、4角先頭でも馬場の中程を通ってきた。しかもこの馬、とにかく外から被されるのを嫌うので、その点からも外に出したのは良かった様に思える。
単騎。4角結構早めに来られたが、インの馬場状態が悪くて、この馬以外は外を回って馬体が併さるシーンが無かったのは、不幸中の幸い。インは相当に悪い筈だが、余程ラチ沿いが好きなのか。
デキ良かった筈だが...。どうも集中力に欠ける走り。他馬を気にする傾向が有るのか、荒れ馬場に気を遣ったのか...。
攻め馬動かなかったが、見た目には変わらず。4角見せ場は作ったが、そこから伸び切れず。
まだ太い。最後は力尽きた形だが、寸前まで3着争い。距離はともかく、坂の有るコースをこなしたのは意外。
デキ良かった筈だが、2角の不利が痛い。
ダービー時の横の比較でも5本の指に入っていた程良く見せていて、デキが良いのは戦前から判っていたが、+10kgは逆にデキが良過ぎた印象。後方から矯めるだけ矯め込んで、仕掛けもワンテンポ遅らせた。直線は良く伸びて、G前でもトップギアに入っていない程に見えたが、この相手で最高の競馬をしてハナ差。それにしても、関東の大将格がこの程度の内容では、むしろ失望とさえ思うのだが。
大型馬で、見た目にパワータイプ。従って、こういう馬場を全く苦にしない。一頭だけスイスイ上がって行くシーンが印象的だった。インから完全に抜け出したのだが、勝ち馬の勢いに屈した。
前走時以上。結果的にちょっとネイティヴを意識し過ぎて、早目に動き過ぎてしまった印象。何時も通り、今回のトラストファイヤーの競馬をすれば、勝ち馬との併せ馬にもなっただろうし、その相乗効果を見込めば、2着は有った印象。要は相手を間違えたという事だが、人気だけに仕方が無いのかも知れないが。
将来的にはともかく、あのバランスの良さがこの馬を支えていただけに、今日は馬体増でそれが消えた。良く考えると、朝日杯もNHKマイルCもそうだったが、この馬、勝ちに行くとロクな事が無い。とはいえ圧倒的人気で、しかも抑え過ぎて降ろされた(単に捌き損ねただけだったのだが)菅原勲騎手の一件が有るだけに、そういう訳にも行かなかったのだろう。どうもニュージランドトロフィー辺りから歯車が狂ってきたか。
非力そうで、その意味では芝向きなのだろう。インで渋太かったが、非力そうだけにもっとパンパンの馬場だったら更に際どかったか。
馬体増は将来的には好結果に出るだろうが、現状はやはり良い方には出ない。加えて、馬体を持て余す現状では小回りの忙しい競馬が合わない。
イレ込み相変わらず。これも非力でこういう馬場が辛い上、今年は牝馬と牡馬の能力差が例年以上に激しい。
些か馬体に張りを欠く。やはり、激戦の疲れという事になるのだろう。
正月の毛を刈らなければならなかった頃の酷さを思えば、毛ヅヤも良くなったし、活気も戻ってきた。結局、テネシーガールとテンザンデザートが控えてくれたのが大きい。その分、楽にハナに立てたし、馬場渋化も、インの馬がダッシュがつき辛い分、外枠のこの馬には有り難かった。結果、おいでおいでの大楽勝。
函館の水が余程合うらしい。確かに良くなった。若干スタートアオって後方。その分、押さえ切れない手応えだが、4角で捌くのに一苦労。エンジン掛かってからはこれまでに見せた事の無いような瞬発力を使っているが...。勿体無い印象。
近走イレ込まなくなったのだが、どうもこれがこの距離で悪い方に出てしまった感も。加えてスタート直後、ダイワカーソンに寄られて一旦後退するシーン。そこからジワジワ来ているが、切れる脚が使えないだけにここまで。とはいえ、実質マイルの暫定世界王者。2階級制覇とは行かなかったが、力は充分に見せた。
メジロダーリングと上手く兼ね合っていた筈だが...。どうも良く判らない。こういう馬場も良くないのか?
昔はパンパンの良馬場で無いと全くダメだったが、昨年のスワンステークスがそうであった様に、最近こういう馬場の方が走る。
当欄で繰り返し絶賛している様に、流石に創意工夫の松田国英厩舎、昨年の轍は踏まず。それにしても落ち着いていて毛ヅヤビカビカ、気配抜群。だが、道中隣にいたタイキトレジャーとの手応えの差が対照的。小回りのこの距離では忙し過ぎるか?
馬体増、好仕上がりだったが、インから良い所無し。ただ、これもスタート直後の不利で流れに乗り損ねた面も否定出来ないのだが。
集中力出る。多少行きたがったが、この手の馬を我慢させるのは上手い安藤勝己騎手。4角ではちょっと先頭に立つのが早い印象だったが、そこからがどうして中々渋太い。時計は優秀。
持ち直した印象。前のペースだったのはともかく、4角のイメージはスッと上がって、一旦は先頭に立つシーンも、勝ち馬の渋太さに屈する形。ハンデ差5kg有ったのだが、相手は昇級だけに、一応ダラしが無いと表現しておく。
まだ硬い印象だが、これでも良くなってきた部類。イブキガバメントと似た様な位置にいたが、4角イブキが外から被せに来る手前、引くに引けず。仕掛け我慢しても嵌らなければといった印象も有るが、とはいえG前失速が仕掛けの早さを物語る。ちょっとアンラッキーだったか。
造り過ぎ。4角イブキガバメントについていけなかったのが全てといった印象。バラけてからは一伸び利いているのだが、ここらは休み明けなのか。
一瞬外からコレ!というシーンも有ったが、今日は前が併せ馬の形で、前が止まらなかったのが痛い。とはいえ、このクラスで追い込むにはコンスタントに34秒台の脚が使えないと厳しいのも確かだが。
あまり馬群の中は良くないイメージだが。
オペラオー同様、この馬も一年で別馬になってしまったのだが、今日は一世一代の大勝負と踏んだのか目一杯造って来た。今日はとにかく出来るだけオペラオーから離れて闘う競馬。オペラオーがインで詰まっているのを確認したのかどうかは知らないが、かなり早めの仕掛け。多少アドマイヤボスをカットして制裁金の対象になった程度にアンフェアで、毎回述べている通り坂を駆け上がる脚が鈍いのだが、取り敢えずオペラオーに1 1/4馬身差。それにしても、オサイチジョージの丸山騎手、メジロライアンの横山典騎手、そして安田康騎手と、このレースで大本命を食った騎手は若干素行に問題が有るのは偶然の一致なのか?
この馬は見た目の重量感の有る無しが全てに尽きるのだが、その観点からすれば今日は生涯最高と言っても良い程のデキ。今日は騎乗ミスと言えば騎乗ミスなのだが、各馬にあれだけ目の敵(最初がダイワテキサス、次にトーホウドリーム、そしてトドメにメイショウドトウが邪魔したアドマイヤボス)にされては仕方が無い。まあ、むしろ世界最強馬の力、あの展開で良く来たかと。泣きの岩元調教師が珍しく強気、こういうのは得てして勝てないのが、勝負事の基本では有るが。
近走デキ良いのだが、上位馬の前では霞む印象。逃げ馬なのにダッシュ力が無い事で有名だが、流石にGⅠともなると誰にも邪魔されずハナが切れる。とにかく集中力続けば、GⅡでも上位クラスの力は有る馬。メイショウドトウが坂でもがいて、一気に交わされなかったのも幸い。残れば大銀星だったが...。ここらは物語の違いか。
昔は悪く見せた方が走っていたのだが、最近は見た目と一致する様になって、今日は絞れて走る時のこの馬。一瞬来たかと思わせたが、外にモタれたのが惜しい。どうもこの馬もサンデーサイレンス産駒らしくなってきて、瞬発力が強化された割に我慢が利かなくなっている印象。
昨年と比べてイレ込まなくなったが、まだまだ。ステイゴールドが直線ヨレた時に、連鎖反応でこの馬も外にヨレたのが痛い。とはいえ今日はそんな事よりも、4角でこの馬がオペラオーの外にいなかったらオペラオーに勝たれていた印象も有って、その功績の方が大きいかも。
今季好調。相変らずと言うべきなのか、今日は一段と言うべきなのか、ゲート大きく出遅れる。こうなると流れに乗り損ねる事を一番危惧するのだが、内枠が不幸中の幸いだった様で、それもどうにかクリア。4角で馬群が二分化されるも、上手く先団に取り付いていた。これが悠長に構え過ぎていると、追い上げるのに余計な脚を使ってしまい、しかもこの馬、それ程脚が長く続くタイプでも無いだけに、尚の事応えていただろう。まあ、いうなればほんの些細な積み重ねだが、福永騎手(騎乗馬:マルカコマチ)は昨年このレースをそんな感じで落としていただけに。
相変らずズブいのだが、この雨で若干時計が掛かってくれたのが有り難かった。4角、エイシンに必死で食らいついていくシーンが印象的だったが、勝ち馬とは手応えに相当の差。カウントダウンSも外から差してくる展開だったが、どうも揉まれ弱いらしく、終始外を回ってこれたのも良かったか。
マイルだともうちょっと速い方が、という気もしないでも無いが、この馬としてはこの程度が理想的なのだろう。雨も応えているが、今季の充実振りを思うとエイシンプレストンにここまで完敗するとは考え難いだけに、上記のギャップの分、後方の決め手にやられてしまった印象。
1800mのペースで逃げたヒコーキグモ、1200mでハナ切ろうかというこの馬。こうなると、折り合いに苦労してしまうが、逆に今日は意外な程粘っていたと言えなくも無い。以前は全くアテにならない馬だったが、そういえば最近真面目に走っている印象も。
今日は雨とスローが痛い。勝負所で置かれ加減なのはマイラーズCと同様だが、あの時は1000m通過が57.1だけに、他がバテる分問題無いのだが、こういうスローだと一瞬の間が応える。
インから一瞬伸び掛かったが、止まってしまった辺りは、やはり馬場という事になるか。
この馬としては気合乗り過ぎの印象だが、薄ら汗をかきデキは抜群。調教師の手腕も有るのか、7歳にしてこの充実振りは素晴らしいの一言に尽きる。好発も置かれ加減で中段。とはいえ何故か、3角から外に出したら抜群の行き振り。坂下では既に先頭で、結局5馬身差。強い!!!...のだが、手放しでも喜べない。ガーネットS時もそうだが、手前を替えるのが遅過ぎる。今年の目標レースの一つに大井の新設交流重賞、JBCスプリントが有ると思うが、大井独特のコース形態ではこういう細かい点が命取りになり易い。
フックラ見せてデキ良さそうだったが、今日はブロードアピールが下見の段階から目立ってしまって...。外から上手く流れに乗り切った。直線、外から来たブロードアピールに連れて伸びて、抜け切った分の2着。とはいえ、それにしても追われてからが頭が高い。シープスキンノーズバンドが全く効果が無い印象。
2着馬と同じ位置のイン。勝負所でインに閉じ込められ、砂を被って窮屈そうだったが、外のブロードアピールが根こそぎといった感じで、そんなのに併せていたら戦意喪失だっただろう。そのインでの我慢が有った分、タメが利いたかも。
大型馬だが、今日は幾ら何でも太い。そして、これがブロードアピールの最大の被害者。手前替えるのもソコソコにブッちぎってしまうのだから、如何ともし難い。ただ、本来もっと前で競馬する筈の馬で、あんな位置からの競馬になってしまった事自体も問題。重賞ともなると芝の部分でもそれなりのダッシュ力が要求されるからなのか、それとも重目が祟ってしまったのか...。
最近好調で、自分の力を地味ながらコンスタントに発揮する様になっている。そのうち、3着は有る様な気もしないでもない。まあ、4角上手くブロードアピールから逃げられたのも利いているか?
置かれ加減も、外に出してからは伸びてきた。外枠が好走要件だろうが、ここでも充分に通用する事は判った。
上手く表現出来ないのだが、如何にもセン馬らしい身体付き。900万を勝ったばかりの関東馬がここでもアッサリとは...。この馬自体は中段にいたが、上がりの速い競馬。34.3の決め手を発揮されれば、勝って当然なのだろう。終わってみれば、力が一枚上だった。
ソコソコに速いペースの逃げ。後続に脚を使わせるという意味ではペース的には絶妙かと思われ、一息入れようと目論んでその通り、一息入れられたのだが、勝ち馬にあれだけの決め手を使われてしまえば、仕方が無いとしか。
見た目には好調時の姿。それにしてもワールドスーパージョッキーズシリーズで見せた決め手は何処へやらで、ここでは一枚上の存在の筈が、追って案外。まだ良くなり切っていないのかも知れないが、ちょっとスムーズに競馬し過ぎた嫌いも。この馬の場合は、馬群の中で怒らせて競馬した方が。
手を出したのはこちらが先なのだが、直線でロードキーロフにまともに寄られるシーン。後にお返しを食らう方が堪えるのも有るが、ロードキーロフの方がタフなのだろう。
今日は外から被されずに競馬が出来た。とはいえ、今日の上がり34.5がこの馬の限界だけに、あの位置取りで、この上がりでは必然的に苦しくなってしまう。
集中力に欠ける印象で、レースでもそのまま。