先週だけでなく、水曜も強いところをやるつもりだった様だが、馬場が悪くて軽めの調整。そこで金曜日に坂路を一本時計にした分が好結果に繋がった印象。デビュー以来最高体重でも、スカッと見せている上、馬体に張りが有ったし、何よりも踏み込みが素晴らしい。道中はスマートボーイを眺めながらの競馬。ジャパンカップダートでは行きたがっていたが、今日は折り合いがピタリと付き、当時とはそれだけデキが違うということだろう。4角までを大事に回り、直線向いて一気にスパート。最後は詰め寄られたが、どうにか堪えて、追分ファームJRAGⅠ初勝利。今日は負けられないレースだっただけに結果を出した事に関しては一定の評価はするとしても、4角の乗り方は不満。まあ、元々が自在性の有る芝馬だし、乗り役は我慢しながらも馬が勝手に動いているのだからそれで良いのかもしれないが、もしジャパンカップダートの様に執拗なマークを受けていたら保たなかった筈。本気で海外を目指すならばゴマカして乗ってはダメで、もしこの競馬しか出来ないというならば、この馬にとって差す競馬は合わないということ。無論、芝となれば話は別なのだが...。
馬体も絞れ、スカッと見せていたし、落ち着いていた。横山典弘騎手、サーガノヴェルもそうだが、こういう行きたがるタイプの馬を宥めて次善手を打つ事に長けている印象。ただ、4角の手応えが違い過ぎたし、とにかく向こうは芝馬、直線向いた時に一瞬の脚を使われてスッと突き放された。結果この分が応えての2着だが、それでも最後まで諦めずクビ差まで追い詰めたし、この馬が示すパフォーマンスは走る度に高くなっている。横山典弘騎手とは鞍が合っている印象で、陣営はこれから先も横山典弘騎手を確保しておくべきだが、とにかくここに来ての急成長は目立つ。
数字が示す通り太いことは太いのだろうが、重いという印象は無く、有馬記念時と違って馬に緩みが無い。デムーロ騎手ということもあるだろうが、ダートだと前で流れに乗れる点が良い。まあ、結果的に3角でのスマートボーイ絡みのロスと、直線でポケットにハマった分が届かなかったが、それは柳の下には2回も鰌はいないということで仕方が無い。今日の前しか来れない馬場状態で、無理やりでも何でも前に来れるだけで立派。ダートは意外に堅実ということなのだろうが、この馬がダートで走れば走る程この9馬身前にクロフネがいた事がクローズアップされてくる気も。
相変わらずパッとしない。前走GⅠ勝ちした馬だが、復帰以降中々デキが戻らない。中舘騎手ということも有ったが、内枠でスタート決めて何が何でもハナへの構え。スマートボーイはそれ程ダッシュ力の有る馬ではないだけに、この馬程度でも本気になれば競り掛けられ様が無い。結果、単騎で行けたし、ゴールドアリュールが4角で可愛がってくれたのも利いて、ここまで残ってしまう。最初に述べた通りとにかくデキが無い現状、今日は馬場と展開利以外の何物でもない。
2人曳き。これもイーグルカフェ同様に「太いが重目感はない」といった気配。時期が時期だけにこれ以上を望むのは酷なのだろう。元々行けなかったが、2角でアドマイヤドンがレギュラーメンバーから食らった不利の二次災害に遭ってしまって、更に位置取りが悪くなってしまった。結果、動きたい時に動けず直線勝負の形。競馬が終わってから突っ込んで来たが、流石に渋ったダートは走る。
これも絞ってきた。中段から流れに乗ったが、イーグルカフェが自力で動いていったのとは対照的に、距離が不安なのか脚を矯めなくてはならない分が届かない。やはり距離が長いということだろう。
絞れてきて出てきて欲しかったのだが...。思ったよりも行けなかった上、4角で既に一杯。とにかく絞れてこないことには。
2人曳き。多少イレ込むのは何時も通りで、絞れていたし、毛ヅヤも良好。前で流れに乗れていたが、例に依って4角で遊んでしまう。時計勝負でこうなると致命傷で、つまりは馬場が合わないということ。
2人曳き。大型馬の割に地味に見せる馬だが、何時も通りの気配。終始外を通らされた。馬場も合わず、今日は参考外。
2人曳き。デキが無く、細い。その一言に尽きる。スタート直後に躓いて位置取りが悪くなり、2角でレギュラーメンバーから寄られる不利。今日は競馬になっていないが、戦前にも述べた通り、こういうデキの無い時の劇走は馬にダメージが大きいだけに、むしろ今日は競馬にならなくて良かった印象も。ドバイ行きは諦めて馬を立て直す方が今後の為だと思うのだが。
デキ変わらず良好だが、今日はダート戦の割に踏み込みの柔らかい馬が多く、その点では見劣った。ホットシークレット同様にダッシュ力の無い逃げ馬、カネツフルーヴがハナを主張した以上、どう足掻いてもハナへは行けず、この段階でアウト。この馬、雨が当たると嫌がるだけに、今日は願っても無い条件だったのだが。
2人曳き。-16kg。絞れて良く見えたのだが、結果的には坂路で時計を出し過ぎたということか...。終始内にモタれて競馬にならず。稽古やり過ぎた反動か?
2人曳き。香港の気配は分からないのだが、マイルチャンピオンシップとほぼ同じ気配。従って、天皇賞時を思えば数段マシの気配。前半からとにかく行き振りが悪く、全く競馬にならなかった。いくら香港の叩き台だとはいえ、ここまで酷いとは意外。
2人曳き。ローカル重賞だとブツけられる可能性も有るだけに、多少気負っていた方が結果が出るのだが、広いコースで気負うのは良くない傾向。とはいえ、皮膚を薄く見せて馬体はとにかく素晴らしかった。好発馬。トウカイパルサーに行かせての2番手だったが、人気どころが差し追い込みばかりだった上、自力勝負が出来ないタイプで、後続が釘付けになってしまった。勝負どころで全く無理することなく相当楽が出来た印象で、今日は展開の影響が大きい。
今日は普段以上に煩い印象だが、良く出来ている。中段より前での競馬。インを地味に立ち回っているのだが、流石に歴戦の古馬といった印象で、中々強かな競馬。まあ、地方所属騎手ということで、後続をあまり意識せずに乗っていた分も有るだろうが、血統通り道悪に適性が有ったということだろう。
もう一絞り出来る筈。望み通りの単騎、これがオープン特別だと下手に人気になって、目標にされてしまう訳だが、今日は流石に別定戦のGⅡ。全くの人気薄で競馬出来たし、マイソールサウンドの項で述べた通り、人気どころが動けなかった分が楽だった印象。まあ、どうしても力んで走ってしまうタイプの馬で、2200mは微妙に長いのだが、とはいえスムーズならば相変わらず侮れない。
一枚重いだろうが、この馬の場合はそんなことよりも、もっと気合を表に出して欲しい。外枠で掛かり気味だったが、この馬はこの位の行き振りで良い。まあ、瞬発力で勝負するというよりは、叩き合って渋太さを生かすタイプで、中々京都では思う様な競馬をさせて貰えないが、とはいえ普通に競馬してもここまで持って来れる様になったのはこの馬の成長以外の何モノでもない。
結局のところ、成長力不足。相変わらず子供っぽさが抜けない。展開不向きとかそういう以前の問題として、終始外にモタれて競馬していた点が気掛かりなのだが、どうも骨折した脚元を気にしている印象。ちょっと先が暗くなってしまった。
ダービー時を思えば、馬体が緩んでいる嫌いも有るのだが、脚元と相談しながらの仕上げで良くここまで持ってきた印象。今日は珍しく先行策。最近は、展開構わず馬の個性に合わせて乗る騎手が多いのだが、河内騎手、最後に意地を見せた印象。まあ、結果的には堕ちたダービー馬よりも、イブキガバメントを選んでおくべきだったということになるのだろうが。
2人曳き。数字上は問題無いが、今日は歩様が悪過ぎた。末不発だが、今日は前述の通りデキが無かった。元々道悪も良くないし、叩けば変わる筈で、良化待ち。
2人曳き。多少歩様が硬い印象も、何時ものこの馬。これも後方ママ。まあ、道悪も合わないのだが、何よりも距離が長い。
展開によって結果が変わるだけの話で、近走デキ安定。まあ、もうちょっとシッカリ踏み込んでくれると理想的だったが。前走の轍を踏まない様、今日は我慢して自力では動かなかったが、如何せんこの馬も良馬場でこその馬、今日は競馬になっていない。
落ち着いていたし、好仕上がり。中山マイルの最内枠はスタート五分に切るだけでスムーズに流れに乗れるという、不公平極まりない程の絶好枠。インで脚を矯めるだけ矯め、前が開いてからは一気の差し切り。まあ、中山マイルの経験が有った分も相当有るだろうが、とはいえ中々の決め手。
細くはないが、ギリギリ。この馬には好発過ぎた印象で、多少行きたがっていたのだが、こういう時に内枠というのは有り難いモノで、外から来た馬を壁にして、何とか宥め切った。直線も上手く外へ出して伸びてきたが、スムーズに捌き過ぎた分が仕掛けが早くなってしまった印象で、結果的にインからチューニーの強襲を許してしまった。しかし、これも中山マイルの定跡通りに乗った印象で、この馬も中々センスが有るといえそう。
遮眼革。馬体は良い。前述した通り中山マイルは内枠有利な訳だが、とはいえそれを上手くカバーする様に外からジワッと乗れた割に、直線はイマイチ伸び切れなかった。折り合いついての敗戦は言い訳が利かないだけに、距離が長いと言わざるを得ない。
2人曳き。遮眼革。馬体と歩様は確かに芝向き。内枠で好発、遮眼革が裏目に出た様で引っ掛かってしまった。前半のロスを思えば直線良く踏ん張っていて、折り合いさえつけばここでもやれる筈。芝はむしろプラス。
多少煩いのは仕方が無いが、馬体自体はシッカリした造り。思い切ってハナへ行ったが、最後甘くなってしまった。経験すれば変わってくるかも知れないが、折り合いは付いただけに、一応現段階では距離が長いということだろう。
2人曳き。薄く見せるのは血統だが、流石に薄手に見せ過ぎる。まだ本物ではない。道中は前々での競馬。多少行きたがっていたが、逆の見方をすればこんな馬場も苦にしないということ。4角で外に膨れたダイワプレスイングに弾かれる不利があったが、そこから立て直して伸びてくる。人気馬に不利もあったし、今日の内容自体はそれ程でも無いのだが、それでもこの相手に勝ったことは大きな自信になる筈。まだ良化する余地が相当あるだけに、良化してくれば面白い存在になれそう。
あれだけの攻め馬やっただけのことは有って、最近ではテンション高い方だが、馬体だけをいえば数年に一頭クラスの凄い馬になってきた。馬場先入れ。道中は後方。馬場が悪い分も有るだろうが、今日はピタッと折り合いついた。結果的に直線で前の馬がフラついて逡巡してしまった分が届かなかったが、この馬とにかく学習能力が高く、同じ過ちは二度と繰り返さない。今日で折り合いと馬群を割ることを覚えたならば、もう実戦での課題は殆ど無い筈。これから先は全能力を競馬に振り向けることが出来る様になったとみて良いだろうが、別の見方をすれば、競馬で全能力を使ってしまう以上、一戦毎の消耗度が今まで以上に増すデメリットも。従って、もうこれ以上ステップレースを使うのは無謀以外の何モノでもなく、皐月賞直行は大英断だろう。戦前、調教技量云々に触れたが、こういうところにも技量の差というのは現れてくる。
2人曳き。良い気合をしていたし、毛ヅヤも冴えていたが、馬が削れて中身が見えてくるに連れて、華奢に見せる様になってきた印象。まだ馬が若いということだろう。案の定出遅れたが、道悪を嫌ったのか直ぐに中段位置へ。4角上手く外へ出したつもりが、ネオユニヴァースの外へ回しているだけに、ダイワプレスイングからの二次災害を食らってしまった。まあ、それでも最後諦めずに伸びてはいるが、前半付いていった分と、道悪の分で差し切れず。今日はかなり苦しい競馬をしていて、内容自体はかなり評価出来るが、ルメール騎手がこの後乗れなくなる分と、今日の3着で賞金的にかなり苦しくなってしまった分が痛い。サイレントディールがもうステップレースを使わないと宣言出来るのも、単に賞金面で不足が無いからであって、もう一回使ったことが後々響かなければ良いが。
数字は無いが、中々シッカリした造りの馬で。非常に好感が持てる。道中は前にマッキーマックス、後ろにサイレントディールを置く位置取り。4角を捌き損ねた分もあるのか、マッキーマックスが体勢を立て直すまで待ってから追い出して良く伸びた。まあ、今日のところは溜め過ぎの嫌いもあって、競馬が終わってから突っ込んできた印象もあるのだが、コマンダーインチーフ産駒だけあって道悪に適性が有った模様。
例に依ってユッタリと歩いているが、些かトモが甘い。例に依ってバテずに中段から雪崩れ込んだだけ。とにかく決め手不足。
馬体重こそ変動はないが、如何にも急仕上げといった印象で、馬が緩い。理想的なペースに落とせた筈だが、そこまで。デキが無いからだろう。
叩いて馬体良化。数字上は重目に見せても良い筈だが、今日は太い印象が無かった。グルグル回る中山2マイル、外枠のホットシークレットが行けなかった上、戦前から決め打ちしていた様でハナへ。ホームストレッチでペースを落とした以外はワンペースの競馬。ただでさえ人気薄、加えて2番手のホットシークレットが斤量背負っての道悪で無理が出来ないだけに、逃げているこの馬にはプレッシャーが皆無。4角でも誰も競りかけて来ず、あとはそのまま押し切った。今日は展開利が全て。
攻め馬動かなかったし、一枚重いと思ったが...。道中は好位の外で、ホットシークレットをマークするイメージ。上手く流れに乗って、この策自体は成功したが、前に逃げた馬が残ってしまったということだろう。前述した通り、一枚重かったことを思えば良く走っている。
馬体絞れていたし、今日は現状望みうる最高のデキ。例に依って道中は後方から。イングランディーレがペースを落としたスタンド前で行きたがる素振りを見せていたが、それ以外は折り合っていた。しかしそれにしても江田輝男騎手、競馬を解っているだけあって、道悪で背負っていても絶対に自分からは動かない。今日はその分の3着という印象で、人気だからといって自分から動いていては、例えパンパンの良馬場でも失速は必至だった筈。今日は不利な条件が揃い過ぎていて最初から来る余地が無かったことを思えば、馬券対象にしただけでも凄いこと。
最近は判で押した様にデキが変わらない。イングランディーレの項で述べた通り、クルクル回るコースの外枠はこの馬にとって不利。それでも2番手から流れに乗って格好だけは付けたが、やはりこの馬何処かで抜け切ってしまう展開が理想。道悪でハンデ頭ではそんな競馬出来る筈もなく。
流石に皆が色気充分のハンデ戦。デキの悪い馬は殆どいないのだが、多少非力な印象も。中段の外、流れに乗ったが伸び切れず。ハンデ見込まれた嫌いも有ったが、今日のところはサッカーボーイ産駒の道悪ということだろう。
絞れていたし、今日は踏み込みが深く、好調馬が多い中でも抜けていた。道悪走る筈だが、この距離だとスローになり過ぎる分が合わない印象。2400〜2500mで終いの我慢比べになった時が一番強い。
この位の方がカッコ良いという気もするのだが、流石に競走馬としては不適。まあ、元々道悪も走らないが、今日はサッパリ。
青鹿毛だけに毛ヅヤはアテに出来ない上、元々が如何にもというタイプのサンデーサイレンス産駒。とはいえ、歩様のスムーズさも目に付いた。例に依って後方からということになる訳だが、時計の掛かる馬場になったこともあって、6F戦でも追走が楽になり、それがラスト200mの強烈な瞬発力に繋がっている。まあ、前走強烈だった様に、元々能力は重賞級。追込馬の能力把握というのは難しいとはいえ、あれだけ強い勝ち方をしながらの54kgは過小評価だった。
前走小じんまりと見せて、今日はそこから-12kg。ただ、今日の方が明らかに良く見えた。前走は単純にデキが無かったということなのだろう。スタート直後は内を窺っていたが、誰も行かないと見るやスッとハナへ行ったのが好判断。直線突き放した時は逃げ込み体勢、勝ち馬にあれだけの脚を使われては仕方が無いが、この型をマスター出来れば成績は安定してくる筈。
スプリンターとして見るとまだ馬が薄い印象もあるが、硬さが無くなった。好発を控えたのが失敗で、内外から来られて行き場を無くしてしまった分、届かなかった印象。背負っているだけに、背負っているなりの乗り方をすべきだと思うのだが、福永騎手はヨソ行きの競馬をしないことで成績を上げてきた騎手、ハンデも見込まれ加減だっただけに、今日は同情の余地もある。
2人曳き。キッチリ出来ていたし、気合も乗って好気配。舌がハミを越していたのもあったが、どうも馬が喜んで行き過ぎた様な印象。北海道場所でインで立ち回るならあの位でも良いと思うが、京都であの策では止まる傾向。
2人曳き。また馬体増。まあ、馬が緩んでいなかったのがせめてもの救いだが。ゴールデンロドリゴに連れて動いて行ったが、そこまで。このハンデで、この馬場ということになるだろう。
前回も述べた通り普段は良く見せる馬だが、今日は後肢に力強さが無いのと、全体的に馬が緩んでいて、数字通り太い。3角での不利が全て。
2人曳き。馬体は絞れつつあるが、今日は例の不利に尽きる。
毛ヅヤは時期が時期だけに気にならないとしても、馬体が緩い印象。数字が示す通り太いという訳ではないのだが。好位で流れに乗る競馬。上手く外へ出して砂を被らずに競馬出来たことも有るだろうが、4角で既に手応えが他馬とは全く違っていた。まあ、地力があるのは解っていたことで、圧勝だからといってもそれ程驚くことではないのだろうが、如何せん今日は馬が緩んでいただけに、このあとの反動が一番心配。
良く出来ていた。前半に外から寄られて位置取りが悪くなり、中段の外。結局、終始外を通らされたし、不凍液を撒いて前が止まらない分と前半のロスの影響で届かなかった印象。ただ、ダート1400mは連を外したことがない様に、堅実であることは間違いない。
体形はともかく、ダート馬とは思えないノビノビとした歩様。これも後方からで外を回って差して来たクチ。軽ハンデで家賃の高さを上手くゴマカす競馬が出来たとはいえ、この馬場で伸びてくるのだから大したモノ。目下充実一途。
2人曳き。綺麗に見せるタイプの馬で、もうちょっと歩様が良くなれば芝でもやれそう。ツルマルファイターと前後する位置で上手く乗っているのだが、マトモに前を追い掛けてしまった印象。まだどうもオープンでは「家賃が高い」様で、マルイチバンバンの様に上手くゴマカす競馬をしないと通用しない。
細くはないのだが、覇気が無い。またインで詰まってしまった。ただでさえ1F長いのだが、ハンデを背負っているだけにスムーズに乗れないと辛い印象。近走どうも運が無い。
近走では一番のデキ。同厩シャンハイダロンに行かせて望み通りのハイペース。しかし、今日は置かれるどころか無理に押さえ過ぎて掛かってしまった。直線インを突いたのもダメで、今日は騎乗ミスの部分も。
2人曳き。-8kg。絞れたとみて良さそうだが、馬振り自体がそれ程ではない気も。道中は好位のインで手応え充分。4角を持ったままで外へ出し、あとは道中の貯金を直線で吐き出すだけといった感じの競馬。距離こそ違うが、エイシンチャンプの朝日杯フューチュリティSと良く似た内容で、要するに「展開利もあったが、展開利を呼び込む器用さも有った」ということ。無論、内田博幸騎手の手腕も無視出来ないだろうが。
このメンバー、能力表上だけでなく、下見の気配からも低レベルさが伝わってくるが、この馬は気合も乗っていたし、一番マシと思えた。道中は勝ち馬の外。マイネルモルゲンとは対照的に折り合いはついていたが、4角での反応の悪さはラントゥザフリーズと対照的。それでも中々渋太く追い詰めてきたが、しかし勝ち馬はブライアンズタイム産駒であの反応の良さ、こちらはDanzigを父に持つシャーディー産駒でこのズブさというのだから、血統というのは解らないモノ。
シープスキンノーズバンド。トモが甘い。ゲートは互角に出ているのだが、外からドッと来られて後方から。道中はひたすらインを通っていても、4角では完全に圏外いたが、そこからが良く伸びた。もうあと50m良い脚が使えていたら突き抜けていただけに惜しいが、1勝馬がここまで通用してしまうレース、やはりこのメンバーの質がそれだけ低いといわざるを得ない。
2人曳き。歩様が硬く、テンション高い。例に依って掛かるのを必至に宥めながらの追走。逆にいえばあれだけ行きたがりながらも4着に...ではなく、今日は後藤騎手が決勝線手前で追うのを止めてしまって3着だったところを寸前でリワードシンバルに捕まって4着に落ちてしまった。今は3連勝式もあるのだから、こういう騎乗も制裁対象になるべきだと思うのだが。
シープスキンノーズバンド、2人曳き。落ち着いていたが、一枚重い。道中気負っている様にみえた分なのか、追い出してサッパリ。今日は重目が祟ったということになるだろう。
前走同様の気配。従ってまだまだ。注文をつけて後方から。ただ今日は前で決まっただけに。
叩いて順当に良化。道中は中段よりやや後方の外。折り合いついていたとはいえ、他馬の早仕掛けに助けられた面も否定出来ないのだが、それにしても大外から1頭際立つ伸び。まあ、外有利な馬場状態に助けられた面もあるとはいえ、ハマった時は相変わらず強烈。
絶好調。距離を嫌われて人気が落ちていた馬だが、のんびりと歩いていて、この点も上手く仕上げた印象。道中は後方で馬場の良い所を選びながらの競馬だったが、伊達に今年はリーディング上位にいない幸騎手、、4角からの捌きが今日は冴えていた。距離を考えてインへ潜り込んで脚を矯め、しかもソラを遣わせない様上手くエーティーダイオーに馬体も併せと完璧な競馬。最後は内外の馬場差と馬自身の決め手の差で仕方が無いとはいえ、今日は幸騎手を褒めるべきだろう。
流石に重いだろう。道中は中段、坂の下りから持ったままで来た時にはコレというシーンも有ったのだが、そこからが甘い。戦前懸念されていた距離不足をスローで上手く帳消しにした様に見えたのだが、やはり距離が短い分切れる馬には分が悪かったということだろう。まあ、今日は最初に述べた通り、一枚重かった分も相当効いているのだが。
スカッと見せていたし、今日は良く見えたが...。好位のインで立ち回って最内枠を生かし切った理想的な競馬が出来た筈だが、如何せん脚が一瞬しか続かなかった。インの馬場状態が悪かったとはいえ、もうちょっと頑張らないと準オープンでは辛い印象だが、これが東西格差という現実かも。
毛ヅヤ冴える。歩様からは芝もこなせそうだったが、いきなりから走るとは驚き。これも位置取りの差こそあれ、インで脚を矯めていた部類。ビュッと伸びたというよりは、ジワジワ来たという印象で、もうワンパンチあればこのクラスの芝でも。
チャカつく。+12kgだが、460kg台後半で競馬していた事も有り、ムチャクチャ太いとまでの印象は無い。前半は多少行きたがっていたが、以前のことを思えばマシで、一応宥め切ったといえる部類。4角で外から寄られる不利が有って、この段階では万事休すだと思ったが、そこを立て直して外に出してからが強かった。戦前、牡馬とも互角に競馬しているだけに地力が一枚上と述べたが、一枚どころか二枚上だった印象。
イレ込まなくなって、馬体細化しなくなった。1000m通過59.9秒のスローで他馬が行きたがる中、この馬一頭だけが折り合いついていて、1200mまでしか勝ち鞍の無い馬とはとても思えない様なレース振り。加えて京都は正月から外一辺倒だったが、先々週辺りからインの馬も来る様になっていて、この点も救われた。道中ロス無く捌いた分とスローを前で立ち回った利を生かし、渋太く脚を伸ばす。
毛ヅヤは悲惨だが、攻め強化して絞れてきた印象。リビングデイライツに行かせて、2番手からの競馬。まあ、この馬の場合はタメても良い事が無いだけに、坂の下りを利して素直に4角先頭。一応自分の競馬は出来た (最もこの馬の場合、何時も自分の競馬は出来ていて、相手関係で着順が決まるだけの話) が、内に楽をしていた馬と、外には強過ぎる馬がいた。今日のところはそれ以上でもそれ以下でも無い。
この中間、不安説が流れていたが、全く問題無し。とはいえ、マイルチャンピオンシップ時の様な究極のデキとまではいかないのだが。インで我慢させる策はデキが有るだけに悪くないが、スローで掛かると、ハッピーパスの様に能力差が無い限りは、中々終いが残せない。
とにかくトモに力がついたのは大きい。こういうところに調教師の手腕が出る。ゲートアオったが、直ぐに中段に取りついた。しかし、これも掛かり気味。インから伸び掛かってはいるが、ガサの無い馬に56kg。今日のところは仕方が無い。
とにかく緩い印象で、今日はレース以前の問題。マークされるのを嫌って意図的にゲート遅らせたが、前半行きたがっていたし、このスローでは成す術無し。デキも含めて、今日は最初から勝ち目が無かった。
3歳時は叩くと変わってきたモノだが、恐らくは脚元に不安が有って攻め馬強化出来なかった分だろう、今回は変わり身が無い。思ったよりも前での競馬。外枠で馬が喜んで行ってしまうのを乗り役がそのまま行かせてしまったが、スローだけにあのタイミングで出て行くのはむしろ当然のこと。桜花賞2着馬で、オークスでもソコソコの競馬をしていた馬だが、今日の内容だけをいうならばマイルでも長い印象。
エリザベス女王杯の様にイレ込んではいなかったにせよ、またプラス体重。折り合いついていただけに今日は敗因不明だが、乗り役は外に出そうとしていた様で、それで成し崩しに脚を使ってしまったか...。だとすればスローで外に出そうとする事自体が無謀で、騎乗ミスということになるのだが。
遮眼革。悪くないと思ったが...。終始掛かってしまった。遮眼革が裏目?
2人曳き。連闘、しかも京都から帰ってきての馬体増。まあ、京都戦はスカッとし過ぎている印象も有っただけに、全てが予定通りなのだろう。道中は最後方で折り合いをつける策。向正面では馬場の良い所を選んでいたが、流石に外を回っては届かないとみたか、4角からイン狙い。結果、これが見事にハマった形だが、ラスト1F12.1秒を差し切ったのは立派。しかし、この馬もシンボリクリスエス同様に武豊騎手が競馬を教えた馬、今年の武豊騎手はレースとなると尽く運が無い印象だが、レースを勝つだけが乗り役の仕事でないことをまざまざと見せ付けた。
流石に昔の様なイレ込みは無くなったが、今日は数字通り全体的に緩んでいた。見た目には楽に行けているが、スタート直後にマルターズスパーブにコスられて、前半1000m通過が57.1秒。それでもマルターズスパーブが控えてからは単騎で行けたし、4角先頭で回ってきて、好位勢には成し崩しに脚を使わせて全て潰した。馬場状態を思うと時計も相当速いし、今日のところは相手を讃えるしか無いだろう。
元々が太く見せる馬だけに、これでもこの馬としては普通の状態。インで折り合いつけて、中山マイルの絶好枠 (=最内枠) をフルに生かした競馬だが、前半多少行きたがっていた分と、好位勢が余りにダラしなかっただけに、自力で動かざるを得なかった分が痛い。まあ、外から差してくる馬には辛い展開だったのも事実だが、ここに出てこれば圧勝していたであろうデュランダルの2着は伊達ではないということなのだろう。
馬体に張りはあったし、夏場でもこの位の数字で走っていたのだから、昨秋の2戦が減り過ぎていたということ。道中は中段位置。まあ、今日の上がりと馬場状態で外へ回すと辛くなるが、馬がボケた状態でインを突いても良い事は無い訳で、大型馬の休み明けの割には良く走っている。
結局のところ、脚元に不安があるから稽古を加減せざるを得ないという1点に全てが集約される。明らかに太かったし、歩様もガタガタ。加えて、藤田騎手が述べている通り、モタれる癖が毎回酷くなっている。恐らくは何処か既に痛めている筈で、1回休ませて立て直した方が良さそう。今日はハッキリ言って競馬内容以前の問題。
2人曳き。イレ込んでいたが、これは以前と一緒だし、相変わらずスカッと見せている。道中はインにいたが、終始掛かり気味。少々イレ込もうがマトモなら折り合いつく筈で、叩いての変わり身待ち。
毛ヅヤも良かったが、今日は凄い踏み込みをしていた。流石にここ一本に絞っていただけの事はある。道中は2番手だが、結局のところタガノチャーリーズの造る前半32.8秒のペースを持ったままで追走出来たのが最大の勝因。4角でタガノチャーリーズを早々を捕まえ、最後は珍しくソラを遣ってしまうも、危なげなく押し切った。デキさえマトモならば、やはりこの馬がダートスプリント最強馬ということなのだろう。
2人曳き。前走と比べると、ほんの僅かだが、馬体の張りが足らない。ペース自体は前走と変わらないのだが、今日はとにかく行き振りが悪く、追走だけで手一杯。前走は持ったままで4角先頭だったことを思えば、デキと相手関係の差ということになるのだろう。まあ、それでも最後クビ差まで追い詰めた様に、前走の圧勝が本物であるところは見せてくれたが。
馬体減は然程気にならないが、今日は普段以上に気合が乗っていた。前で流れに乗っていたが、如何せん59kgが辛い。外からジワジワ来ていたのだが、そこまで。今日は仕方が無い。
戦前にも述べたが、Broad Brush産駒は枯れてからが本領発揮といった印象。一昨年にフェブラリーステークスを勝った時よりも断然良く見える。道中は後方から。外からニホンピロサートに被せられたし、直線はインにモタれて競馬にならず。この馬も、ノボジャック同様に59kgの時計勝負ということ。
2人曳き。これも近走では最高といって良い気配。近走差す競馬を教えていることもあって、今日は中段から。ただ、今日は位置取りが後ろ過ぎたし、ニホンピロサートに置き去りにされてしまった。大外に回されたこともあって、今日は競馬にならず。