悪くは無い。ただ、もう少し馬体に中身が欲しいのと、歩様が硬い。誰も行きそうに無いのを確認してハナへ。2番手マイネサマンサが折り合いに不安の有る馬で、となればこの馬に勝って下さいと言わんばかりの展開。しかも、阪神の荒れ馬場は他場と違って追い込み全滅の馬場状態になる事が多く、今開催もそのパターン。逆に言えば今日は条件が良過ぎた。下見に関しても、前走の中京戦の方が雰囲気は上で、これが良くならないと中々飛び付き辛い。
歩様も冴えず、パッとしない。ゲートをアオり気味に出てしまい、一旦下げてから1角外を回って2番手へ。元々折り合いには難有りの馬だが、ここで中途半端に脚を使って、折り合いが意識に有る分、前のマークが甘くなる。ただ、今日は前述した通り馬場が馬場。無理矢理でもこの策が正解で、控えていれば3着も無かっただろう。安藤騎手、スタート以外は好騎乗。
2人曳き。馬体の張りは悪くないが、これも歩様が硬い。この馬は自分の競馬に徹して後方から。スローと見て、各馬早目に動く中、この馬だけ我関せずで直線勝負。前とは相当差が有ったが、自分の競馬に徹している分、終いが切れた。まあ、これしか策が無い馬では有るが、この馬場で差し込んで来れたのは自信になっただろう。このコースも得意。
何より歩様に伸びが有った。馬振りはともかく、毛ヅヤも目立ち、デキ文句無し。道中は後方のイン。流れに乗りつつ外へ出しながらの競馬だったが、コーナーリングの下手さ加減が如何にもトニービン産駒だし、追い出してから頭が上がり気味。ただ、特筆すべきはデキの良さ。ハンデ戦ならもっと際どかった筈。
細いのはともかく、ワースト級に硬い歩様。これも後方。ただ、直線迄待ってから追い出したかったところだろうが、スローを嫌って前が早目に動いてものだから、この馬も早目に動く形になってしまった。まあ、人気馬だけに仕方が無いのだが、今日の歩様で余所行きの競馬では絶対に伸びる筈が無かった。まずは、もうちょっと歩様が良くして、勝てる展開の幅を拡げないと。
馬の造りは悪くないが、例に依ってトモが甘い。道中は中段。前が楽をしているだけに、早めに動く策も決して間違っていないが、坂下で既に脚が無かった。トモが甘いので、坂で止まるのは仕方が無いのだが、それ以前で終わっているのだから、問題外。荒れ馬場は全くダメなのか．．．。
硬いなりに歩様が伸びていたのは良いが、左右のバランスが悪い。無理に外へ出さず好位のイン。この手の馬場は苦にしないだけに、この策で間違っていない筈だが、直線全く伸びなかった。強いて言えば荒れ馬場の割に時計が速過ぎた嫌いは有るのだが、案外の内容。
また馬体減。ただ、今日は数字通りにスカッとした造り。道中は中段やや後方。福島リーディングの後藤騎手、何処を通れば良いのかというのを知り尽くしているのだろう、最内立ち回るマルタカキラリーを別にすれば一番内を回っていた。4角でガラ開きの内からトーセンダンディーに併せ、そのまま押し切った。前走の東京戦で嫌な馬体の減り方をしていただけに軽視したのだが、今日は乗り役の好騎乗を差し引いてもここでは力が一枚違った様な内容。
落ち着いていたのが何より。馬体の張りも目立って、デキだけを言えばコレ。馬場の3分どころを通りつつ2番手。最終週の荒れ馬場、どうしても馬群がバラけて、折り合い面に不安が出て来るのだが、近走通り今日も折り合いは付いた。ただ、4角で内からダイワレイダースに併せられた時には既に怪しい手応え。まあ、手応えよりは渋太く頑張ってくれたし、荒れ馬場の先行策は競馬が難しい面も有るのだが、本質的には2000mは1F長い印象。2000m以上はオールカマーの様に誤魔化しが要る。
遮眼革。悪くは無いが、もう少し張りが欲しい。最初から行く気無く後方から。外からマクり加減に進出して直線は一番外へ。これでダイワレイダースに連れる形で動いているとまた結果も違うのだが、自力勝負になった分で、ここ迄が精一杯。とはいえ、マイルの馬が2000mでやれたのだから立派。渋い馬場も得意。
2人曳き。良いとは思わないが、休み明けにしては出来ている方。道中は中段やや後方。4角でダイワレイダースの通ったルートを抜けて来た時には上手く捌いたと思ったのだが、グラスボンバーにさえ交わされる始末。今日は休み明けを言い訳にしたい。
遮眼革。毛ヅヤ良かったが、ちょっと細い。道中は後方から。4角は無理に外へ回さず、その位置通りの内を突く形。直線は流石に伸びなかったが、外の馬も止まっていて、5着には残る形。1000万でも苦労の多い馬、重賞5着は陣営としても満足だろう。
馬体の張りは目立つ方。ただ、もうちょっと歩様に力強さが欲しい。北村宏司騎手、スタート直後からとにかく外に出したい様子で、位置取り構わず外へ。4角、トーセンダンディーを目標に仕掛けているのだが、馬が全く反応してくれず、直線も伸びなかった。まあ、あまり荒れ馬場強いタイプでは無いのだが、案外な内容。
シープスキンノーズバンド。一息入って、研ぎ澄まされたモノが無くなった気がしないでも無いが、毛ヅヤや造りは休養前同様に良い。道中は最後方から。3〜4角中間から徐々に動いて行くのだが、グラスボンバーとは行き脚の差が歴然。ハンデ差と休み明けの分という事になるのだろうが、近走大崩れの無かった馬だけに、ズルズル行ってしまう危険も有って．．．。
遮眼革。もうちょっと活気が有った方がとも思うのだが、馬体のバランスは良い。また出負け。ただ、今日はそれ以前に今迄東京のスローで走っていた馬、今日は小回りのハイペースで追走に汲々としていたが、4角、マクり加減に進出し、直線フラつきながらも押し切った。先行馬多く、差し馬有利なのは戦前から見えていたが、ここ迄上がりが掛かるとは正直意外。弱い馬だとは思わないが、終い止まり加減だったのがイマイチな印象も有って、今日の内容では高く評価出来ない。
シープスキンノーズバンド。+12kg。極端に太くは無いが、歩様に力が無い。これも出負けして後方。3〜4角中間辺りから、コンラッドに連れる様に動いて行く形。コンラッドが展開ズバリだったのだから、当然この馬も展開ハマッている訳だが、シープスキンノーズバンドがちゃんと効いているのか、終いの伸びだけならコンラッド以上。未だ力を付け切っていない現状で、この内容。素質は中々。
-8kg。芦毛という事も有るのだが、まだ多少緩い嫌い。歩様も案外。これも後方。ワンテンポ待った仕掛けは間違いでは無いが、4角、器用に乗ろうとして、コンラッドとトーセンロッキーの間へ行ったのが今日は裏目。まあ、そこしか無い様にも見えただけに、仕方が無いとはいえ、一旦先に抜け掛かったコンラッドがヨレて狭くなり掛かった。悪い内容では無いが、これが乗り役の差。
多少硬いのは何時もの事。馬体のメリハリが良くなって来た。控えてというよりは、以前の先行力が無くなって、後方から。終始、内を立ち回って4角も最内へ。スルスル抜けて、悪くない競馬だが、外の勢いが違い過ぎた。福島も3週目となると、馬場が荒れて来るのは仕方無いところ。
2人曳き。テンション高いのは何時もの事。それよりも、小走りしているにも関わらず柔らか味を感じさせてくれたのが好感。道中は中段の外。前々走の中山戦の様にマクッて4角先頭に立った時には一瞬やったかに見えたが、このペースで結果的に早かったのと、直線向いてから手前を替えるのが遅かった分で伸び切れない。とはいえ、自分の競馬に徹してのモノ。上々の内容。
2人曳き。前走の東京戦は発汗が酷かったが、今日はこれでもマシな方。造りもまずまず。無理に行かず好位のイン。怪しいながらも一応折り合えていた様に見えたが、これも手前を替えるのが遅く、直線モタれ気味になってしまい、伸び切れない。まあ、ペース的にはここでも結構厳しい位置なのだが、それにしても案外。
シープスキンノーズバンド。-12kg。極端に細くは見えないし、歩様もスムーズ。中段やや後方。4角で外へ出してコンラッドよりも一歩前での立ち回りだったが、追ってサッパリ。これも評価し辛い内容。
遮眼革。物見は前走の中京戦同様。今日は前走の馬振りの良さが無くなったのと、毛ヅヤが全く冴えない。中段の外。スプリント戦の後だけ有って、このハイペースでも多少行きたがっていたが、直線はピサノグラフにマクられている有様。そのピサノグラフを差し返した辺りには一抹の期待も抱かせてくれたとはいえ、ここに来てデキが落ち加減なのは気掛かり。
2人曳き。相変わらず歩様,馬体共にギスギスした印象。道中は中段。これもマクッて行ったクチで、シンボリグランを交わし掛かった時には結構勢い良く見えたのだが、反対に差し返された。この馬も今後が厳しくなったか。
2人曳き。+4kg。多少緩い造りには見えたが、これは当日輸送の無い分とイレ込み対策。それでも煩いは煩いのだが、何時ものこの馬としてはマシな方だし、何より毛ヅヤが良かった。外の様子を見ながら前へ。行こうと思えば行けた様にも見えたのだが、ディープサマーが主張し無理せず2番手で折り合う形。4角でディープサマーに並び掛けた時には勝負有った様な感じで、そのまま押し切った。今日は文句の付け様の無い競馬。完勝。
2人曳き。コズミは一応は許容範囲。ブライアンズタイム産駒で、腹回りボテッとして不恰好に見せ勝ちなのだが、今日は締まっいて、むしろバランス取れて良く見せる。出負けして後方。3〜4角を上手く捌いて内々潜り込み、直線も前が開いていた。前走の福島戦が初スプリントだったが、終いは意外に良い脚を使えていて、今日は前走よりも前の位置取りで同じ脚が使えた分の2着。今日はオープンにしてはペースが遅く、外回ると厳しい展開で、やや恵まれた面は否定出来ないのだが、元々はマイルで実績の有った馬、少なくとも復調アピールとはなっただろう。
オーストラリアンブリンカー。馬体はこんなモノだが、歩様が頼りなく映る。ダッシュ力は内のシーイズトウショウ有利だったが、無理矢理にでもハナへ。無論、その無理矢理で結構脚を使わされているのだが、シーイズトウショウが控えてくれたのは不幸中の幸いで、前半3F33.6秒なら遅い部類のペース。4角ではシーイズトウショウとの手応えが違い過ぎ、最後は仕方が無いが、3着には残れたのだし、行き切った価値は有っただろう。欲言えばもう少し歩様が良くなって欲しいところだが、今後へ向けても良い経験にはなった筈。
2人曳き。一息入ったが例に依って気配絶好。馬体の張りはメンバー中抜けたNo.1。例に依って後方。4角良い感じだった割に、一瞬モタついたのは右回りより左回りの分だろうが、それでも終いの脚は強烈。この馬にしてみれば、もうちょっと前が遣り合ってくれればといったところだろう。とはいえ、今季のデキの良さは本物。
2人曳き。気合を表に出し、造りもこの馬なりにまずまず。ダッシュ付かず最後方から。4角一気に仕掛け、一瞬コレというシーンも有ったのだが、内のゴールデンロドリゴに伸び返された。もうちょっと前で競馬出来るなら話は違うが、どうも脚の使いどころが難しい印象。
ダートならこれでもとは思うが、一枚重い様な印象。歩様も最近のこの馬にしては硬い。好発も、無理せずジワッと。4角の手応えを思うと意外な程渋太いのだが、芝は1分10秒以上掛かる馬場で無いと厳しい。そういう意味では現状はダート。
2人曳き。現状下見の感じはこれで仕方が無いだろう。ただ、やはりもっと増えて欲しい。好発も、控えて中段。ゴールデンロドリゴの項で述べた様に、今日は意外にスローで、4角回ってゴールデンロドリゴと同じ位置では厳しい展開だったが、斤量差有りながらゴールデンロドリゴに伸び負けたのは頂けない。3歳牝馬に多くを望むのは酷では有るが、何といっても51kgでの競馬。ちょっと案外の内容。
遮眼革。+8kgは回復分。まだピリッとしない部分は有るのだが、トモに力が付いて来たし、歩様の伸びが目立った。道中はダッシュ付かず後方から。殆ど直線迄待って追い出す形で、一瞬伸び掛かったところが決勝線。下見の気配から良化は明らか。1200mは元々が短いタイプで、ベストの1400mならオープンでも怖さが。
歩様は仕方無いが、造りや気配は前走の東京戦より遥かに良い。仕掛けて好位。道中は悪くない感じだったが、追ってバッタリ。追って一瞬の決め手で勝負する馬、前へ行き過ぎた様な嫌いも無い訳では無いが、今日はペースがペース。下見は良い様に思えたが、未だ本当では無いのか。
下見,返し馬で遮眼革。+6kgは一枚重い様にも見えた。チャカついていたのは許容範囲だが。出ッパ自体はそうでも無いが、二の脚が意外に速く、割と好きな位置が取れる様になっているのが今季の特徴。道中は中段のゼンノロブロイを見ながらの競馬。内で躊躇するゼンノロブロイとは対照的に4角外を進出、坂下では既にゼンノロブロイより前に出ていたのだから、位置取りも良かったのだろう。以前は、ゲート入りから難しい馬だったが、ここに来て乗り易くなった上に、前に行っても同じ脚が使えているのが良い。今日のアドマイヤグルーヴがそうで有る様に、牝馬はどうしても牡馬相手となると萎縮してしまう嫌いが有るのだが、難しい馬だけ有ってプライドも一流なのだろう。
毛ヅヤが良いのが今季の特徴。馬が萎んでどうしようも無かった昨秋を思うと、馬体が減って来ないのも良い。例に依って道中は後方で、直線迄死んだ振り。ただ、今日は横山典弘騎手、4角の捌きが冴えていて、ゴチャつく中を上手くスリ抜け、最後は馬がそれに応えてくれた。4角大外へ出していれば、3着に落ちていた危険も少なからず有って、今日は好騎乗。
-8kg。昨春迄のスカッとした造り。ちょっと歩様が硬いのも気になった。中段のインで折り合いを付ける策。タップダンスシチーが前を掃除してくれたのも有るのだが、徐々に進出し、3〜4角中間で逃げたコスモバルクの直後に付けた時には乗り役も夢を見ただろうが、コスモバルクがフラついて右へ左へとヨレ、ここでブレーキを掛ける形になったのが痛い。器用さ身上の馬で、飛び道具には元々脆いのだが、4角スムーズならもうちょっと前で併せる形になっていただけに。
2人曳き。菊花賞のデキはもう望めないのだろうが、良い時の張りがかなり戻って来た。道中はゼンノロブロイと先後する位置。4角でゼンノロブロイが躊躇している横を一気に進出。タップダンスシチーに並び掛けた時には一瞬やったと思った筈だが、結果的には早かった感じ。ただ、3200mと違って、折り合い面気にせず乗れる分、積極的にレース出来たのは良い傾向。デキも漸く上向いて来ただけに、秋へ繋がる内容。
2人曳き。以前を思うと下見で張り詰めた感じが無くなったのだが、これが折り合い面で良い方に出ている様。戦前指摘した歩様も一応は許容範囲。外から色々来られて多少位置取り悪くなった面は有るのだが、それでも直ぐ前にゼンノロブロイならまずまずの位置。ただ、4角で動くに動けず、待っている間に狭い位置に入ってしまい、ゴチャつく不利。直線はハーツクライを行かせてからの追い出しで、それでここ迄来れるのなら阪神の中距離戦はホームグラウンドだという事なのだろう。勿体無い競馬。
馬体充実。バネの利いた歩様で、今季の上昇振りは下見からも確か。これもゼンノロブロイマークの競馬。ただ、道中の追走に余裕が無さ過ぎた。2200mも実績無い訳では無いが、今日の内容だともう少し時計の掛かる馬場が理想なのだろう。
馬振りは良いに決まっているが、今日は歩様が案外。好位の外。向正面でビッグゴールドとシルクフェイマス2番手に上がり、3〜4角中間でコスモバルクを叩く形。ただ、前3頭は全部引っ掛かっていた馬で、昨年の様に奇襲で動いているのとは訳が違うし、元々がラチを頼って走る馬、それだけに、1周丸々ラチ沿い走れなかったのも大きいだろう。昨年の成功体験が有るだけに、どうしてもこの競馬にならざるを得ないのだが、理想は最初からハナ。奇襲はあくまで奇襲。
2人曳き。前のスイープトウショウを思うと本当に大人しい。ただ、細く見せる方が走る傾向の馬、今日の造りでは細く見えない。例に依って後方。4角回った時にはハーツクライと同じ位置に居たが、思った程伸びなかった。折り合いは付いていただけに、失望の内容。
2人曳き。-4kg。前走の東京戦は多少立派過ぎる嫌いも有っただけに、今日は文句無し。中段やや後方。道中の感じは悪くない様に見えたし、4角外を回ったにせよ、一瞬伸び掛かっているのだが、追って案外。相手が違うので単純にそうだとは言い切れないが、前走の東京戦より内容が悪化。何れ走ってくる筈だが、もうちょっと見せ場が欲しかった。
2人曳き。-16kg。減った数字が減ったように見えないのが良くないのと、歩様の硬さが目に付いた。馬を外に置けなかった事も有るのだが、抑え切れずに1角でハナへ。向正面では既にタップダンスシチーがプレッシャーを掛け始めていて、これは逃げ馬にはあまり酷な条件。結局は折り合いが全て。
-8kg。数字の分、前走よりはスカッとした造り。出負け。それでも外枠の利で位置取り悪くなる事無く、好位。4角で既に手応えが無くなっていたのは距離の分だが、渡辺騎手、急遽の代打にしてはソツ無く乗った印象。
馬体は良い方の部類だが、ちょっとトモに力が無い様な歩様。折り合えた前走とは違って、今日は道中気負い気味。加えて、タップダンスシチーに掻き回された分も有るのだが、それにしてもシンガリ負けとは。コスモバルクもそうだが、気持ちが切れている感じの負け方で、こういうのはズルズル行くパターン。今後は厩舎技量が求められる。
気配抜群! 何時もはスカッと見せるタイプの馬だが、トモの張り目立った。もうちょっとスナップの利いた歩様が理想だろうが、デキの良さで伸びていた感じ。サンライズキングが先行したところをなぞる様にジワッと好位へ。3〜4角中間から徐々に進出し、4角で先団へ取り付いた時には勝負有った様な印象。タイレコードは、優秀な時計というよりは時計の速い馬場だからこの馬が勝った気もしないでも無いのだが、馬体が示す通り、目下充実している分も大きいだろう。
2人曳き。大型馬の+8kgで、嫌な材料だったが、まだスカッと見せる位の造り。行こうと思えば行けた筈だし、阪神1400mのこれが出来るから外枠が圧倒的に有利なのだが、同厩のサイレンスボーイが主張し、無理せず好位へ。ただ、前を有る程度可愛がらなくてはならない分、思い切って乗れないのが2頭出しの辛いところで、その分決め手勝負になってブルーコンコルドにやられてしまった印象。まあ、今日はブルーコンコルドのデキが究極だったのと、この馬にとって時計が速過ぎた分も利いていて、それが無くても着順は変わらなかっただろうが、少なくとも着差程の能力差は無いだろう。重賞も手に届く位置に入って来た。
馬振りは例に依って良いが、前走の東京戦でスムーズだった歩様が硬くなってしまった。今日はゲート五分。ただ、向正面で狭い位置に入ってしまい、一瞬乗り役が立ち上がるシーンが有ったのが堪えたか、今日は4角での手応えが悪過ぎた。直線向いてジワジワ来てはいるが、前走の様な脚では無かった。レース後、故障判明だそうで、これに原因を求める外無いだろう。
-12kg。何時もの気合が無いのは気になったが、細くないし、歩様も最近はスムーズ。内枠で、思い切ってハナへ。2番手が、最初から圏外のムーブオブサンデーと、同厩のサイランズキングで、比較的有利な条件で逃げている筈だが、それで直線サッパリなのだから、阪神1400mで内枠から先行するのは相当脚を使わされるのだろう。まあ、時計が速過ぎるのと、直線向いてからの手前の変換云々も有るのだが、それは何時もの事で、ロクに替えないのに残るのがこの馬の身上。芝コースが荒れている時を別にすれば、内枠圧倒的有利と思わせる競馬が多いのだが、ここ迄外枠有利なコースは最近珍しい。
歩様が硬いのは許容範囲。ただ毛ヅヤが冴えないのと、一枚重い。思い切って待機策という話も有った様だが、中段で流れに乗る形。例に依って一瞬の反応は悪いにせよ、ジワジワ伸びているのだが、ここ迄。時計面で限界有る馬とはいえ、今年に入ってから不甲斐無いレースが続いていて、今回ベストの条件でこの内容。そろそろ限界。
2人曳き。+8kg。はちきれんばかりの造りだが、立派過ぎる。気合付けて好位のイン。サイレンスボーイの項で内枠不利と述べたが、それにしても追ってからがサッパリ。原因は、攻め馬に失敗して終いがバタバタになっていた影響以外に無く、自分で稽古付けた小牧騎手、攻め馬の失敗をカバー出来る立場だっただけに、こういう時は何が何でも結果に結び付けなくてはならないだろう。地方から中央へ移籍した騎手はこれ迄4人、その中で小牧騎手の粗相が唯一目立つ嫌いが。
-12kg。絞れたが、それ迄張っていた中身が無くなってしまったし、トモの送りも硬い。道中は中段。ただ、3角で挟まる不利が有ってズルズル後退してしまい、万事休す。今日はデキも無かったのだが、デキの無い馬は展開も向かない典型例。
後ろを歩いていたのがニホンピロサートだったが、この数字でもトモの張り目立って、格負けしない印象。ただ、多少歩様に硬さが出て来た。ゲートは出ているが、そこからが遅く後方から。4角外へ回したが、直線向いてからが全く伸びない。時計面に限界有るタイプとはいえ、負け過ぎで、敗因不明。