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競馬回顧 2009年1回京都・1回中山

第16回平安ステークス(GⅢ)

ワンダースピード

攻め馬サッパリという話だったが、見た目は全く問題無し。むしろ最近の中でも良い方のデキ。毛ヅヤも抜群。出脚甘い馬だが、中山のネヴァブション同様、この枠だけに何が何でもの構えで先行。折り合い付く馬だから出来る芸当だが、芝だけではなく、今週はダートもイン逃げ馬場で、これは大きかった。あとはエスポワールシチーを目標に運ぶだけ。2kg差有っただけに余裕は無かったが、キッチリ捕まえて快勝。単純に格が違った感。

エスポワールシチー

小走り気味。バランスの取れた馬だが、オープンへ入ると重量感が足りない。出脚抜群にハナ。ただこの馬、気を付けて乗らないと暴走するのだろう、1角迄には既に抑えに掛かっていた。それでも道中はずっと単騎。単勝1倍台の1番人気故、多少早目来られているが、自分の形は造った。最後は前述した様に格の差が出た格好。もう一つ付け加えるなら、オープンで走るには馬力が足らない。まあ、前走の様な高速馬場ならまだ良いが、冬場で元々時計が掛かる上に、今年から砂が厚くなっており、余計に痛かった。

マコトスパルビエロ

+10kg。この時期の芦毛にしては毛ヅヤが良い。馬体にも張り。出脚でエスポールシチーと差が有ったが、少し出して好位から。道中はスムーズに運んでいたが、4角の手応えがエスポワールシチーとは全く違っていた。最後はイン逃げ馬場で雪崩れ込んだだけ。出脚でやられたのが何より駄目。イマイチ感が残る。

ネイキッド

キビキビ歩いてデキは良さそうだが、馬が足りない。半馬身程出遅れも、出脚と展開で中段のイン。4角でワンダースピードの直後。3着マコトスパルビエロとは差が開いてしまったが、前走阪神戦はピサノデイラニ以下、準オープンでもメンバー低調だった一戦。この相手でこれだけやれれば上等といえる馬。

タガノエクリプス

毛ヅヤがピカピカ。デキは有りそうだが、やや余裕残し。出脚鈍く後方のイン。終始、インを回ってここ迄来たが、ネイキッドにすら追い負け。イン馬場で枠の利活かしただけ。

サンライズバッカス

+6kg。多少イレ込んでいるのと、少し太い。昨秋の状態とは少し違って来たか。歩様も硬目。ゲートも少し悪かったが、出脚が無くて後方から。少しでも動ければまた話は違うのだが、4角でも前が詰まって後方。これでは競馬にならない。今日は乗り役のミス。ただ、出脚が鈍ったのはデキ落ちのサイン。乗り役に言わせると挟まれたとの事だが、怪しい面が出て来たのは確か。

第50回アメリカジョッキークラブカップ(GⅡ)

ネヴァブション

-8kg。ここ目標に仕上げて来た印象。昨季から馬体に張り。出脚はサッパリに近いが、押して押して何とか好位のイン。馬場が悪いので、スピード感には欠けるのだが、坂下でキングストレイルを並ぶ間も無く交わし2 1/2馬身差。見掛けは、前走から条件好転して本来の力を出した格好だが、スタート直後の出し方を思うと今日は乗り役の気迫勝ちといった印象も。

エアシェイディ

前走時に述べた様に、この数字だと多少太く映るが、先週のアドマイヤモナークの件も有り、今日のところは現状維持で上出来といったところ。これも出脚に難の有る馬だが、人気でも有り、ネヴァブションの様なギャンブルは出来ず、中段から。渋った馬場は良くない筈だが、それでもむしろ引っ張り気味の追走だった。ネヴァブションに押し切られたのは展開上止むを得ぬところで、最後は底力で差し込んだ2着だろう。以前と違い確実にパーで纏めて来れる様になり、大叩きが無くなって本格化。GⅠ勝つ迄は微妙に遠いにしても、GⅠ連対か、GⅡをあと1本取って引退したいところ。

トウショウシロッコ

+6kg。少し腹回り重目に映るが、弛んだ印象は無く、好調持続。今日は出して行った馬が多く、この馬の出脚でも中段。それでもコースロス無く回って一旦は2番手も外からエアシェイディ。メンバーのレベル差も有るが、関東圏なら堅実。

マイネルキッツ

遮眼革。前走よりは多少マシに見えた。出脚甘い馬だが、最初からインへ入れ丁度エアシェイディを見ながらの競馬。例に依ってコーナーの脚が微妙に怪しいのだが、それでもジワジワ伸びてここ迄。前走でも述べたが、ベストは東京。距離の問題は有るにしても、来週のマイル戦で良かった気もするのだが。

キングストレイル

近況は良くも悪くも平行線。歩様も悪くない。昨秋の同条件戦同様、押してハナ。サンツェッペリンのマークも然程ではなく、昨秋よりは今回の方が楽に運べた筈だが、その割に追ってからが甘かった。元々ムラ駆け傾向だが、今日は走っていない。

アルナスライン

-8kg。絞れたのは良い事だが、まだ馬体が何か違う印象。張りが無い。出脚は有る馬だが、無理せず好位直後。道中は流れに乗れている様に見えたが、追ってサッパリ。基本はアドマイヤベガ産駒の道悪なのだろうが、一応は良馬場発表。力が要るだけで滑る馬場ではない筈だから、これがこなせないのは単純に馬力が足らないという事になろう。

ドリームジャーニー

2人曳き。チャカつくのは問題無いと思うが、今日は少し緩慢映った。毛ヅヤは良いので、デキは有りそうだが、ガサの無い馬で前走後多少緩めたところが出たか。出遅れて後方から。3角過ぎからマクりに行こうとしていたが、内からグラスボンバーに併せられた影響も有って、マクりになっていない。今日はこの馬を一番人気にする方が間違い。

第56回日経新春杯(GⅡ)

テイエムプリキュア

歩様はこの程度なら許容範囲。ずっとデキが良いのは何度も述べている通り。好発。押してハナ。出脚が鈍いので前走中京戦の様な競馬では競馬にならないが、この距離なら大逃げが打てる。差せない馬場で4角で10馬身弱差。上がり3Fを36.6秒で纏めて後続に3馬身1/2差の快勝。戦前述べた様に、人気馬が不器用な差し馬だったのもこの馬には好都合だった。50kg以下の軽ハンデに勝たれた場合、基本的にはハンデキャッパーは責めを負う形になる事が多いが、これだけ走っているのにハンデ49kgは有る程度覚悟していたと同時にファンが望む結果でも有った。ただ、これで引退撤回というのが兎に角無粋。

ナムラマース

2人曳き。+8kg。気配絶好。ただ、今日は太い。少し出し気味に中段やや後方。それでも例に依ってコーナーの脚が無いので、直線向いた時にはアドマイヤモナークに出られる格好になったが、地力で差し込んで2着。戦前は距離と道悪を嫌う向きも有ったが、全く問題無さそう。特に道悪をこなしたのは地力強化の証だ。色々注文の多い馬だが、完全に本格化。

タガノエルシコ

毛ヅヤ,馬体の張り上々。ただ、小さく纏まっている印象。折り合いに専念して中段から。道中外を回さずジックリ乗ったが、ナムラマースには伸び負け。ナムラマースがそこらのGⅢ級より遥かに強く、この馬も重賞級と見て良いだろう。馬体から決め手身上と思えるだけに、こういう馬場が向かないことを思えば良く走っている。

ホワイトピルグリム

キビキビ歩いてはいたが、少しトモの甘い歩様。出たなりで中段。多少折り合い怪しいのをジワッと緩めつつ徐々に前へ。直線向いて一旦は2番手に出たのだが、そこからが無かった。能力面も有るが、こういう馬場で非力なのが余計に応えた形。

アドマイヤモナーク

+20kg。太いのもそうだが、それ以前に歩様が硬過ぎる。ゲートがサッパリで後方。それでも徐々に番手を上げ、4角追撃態勢には有ったが、これも直線の脚が無かった。レース後、競走能力喪失の故障が判明し引退との事だが、それが必然と思える程、下見の歩様は酷かった。今日は防げた事故。

ヒカルカザブエ

2人曳き。連勝馬らしい気配と馬体の張り。ただ、タガノエルシコ同様に馬振りは目立たず。出遅れて中段やや後方。道中は枠なりにインから。ただ、4角内でゴチャ付く場面。追っても中々ハミが掛からず、サッパリの内容。馬場?

第49回京成杯(GⅢ)

アーリーロブスト

+8kg。多少散漫に映ったが、毛ヅヤが良くてデキは悪くない。ただ、大物感には欠く。出脚は一番速かった位だが、モエレビクトリーが主張して好位。この競馬が出来ると道中余裕持って運べる。あとは追い出すタイミングだけ。後続に最後詰められた辺りは能力面で上位ではないからだろうが、前走阪神戦がそうだった様に出脚が速いので道中楽が出来るのが大きい。

ナカヤマフェスタ

2人曳き。前走東京戦より落ち着いていた。馬体も変わらず纏まっている。歩様にも伸び。ゲートを真っ直ぐに出ず、出脚が付かずに中段から。4角でサンライズキールが故障したが、虫の報せでも有ったのか、1分前の2角で目の前に居たサンライズキールを馬が勝ってに追い抜こうとして引っ張るシーン。これは折り合い付く馬だと思っていただけに意外だったが、それでも追っての渋太さは変わらず有った。前走時に述べた様に完成度が高過ぎる嫌いが有るのがどうかだが、世代上位の馬。

モエレビクトリー

2人曳き。+8kg。多少太い気もするが、張りが有る。気配も絶好。出脚というよりは主張してハナへ。ただその割には序盤から折り合い付いていた。3着になったのは故障馬が居て後続がゴチャついた分も有ろうが、粘りが有ったのは折り合いの分だろう。昨年暮れでもコリコパットが中山で穴を提供していたが、注目のすずらん賞組。とにかく距離問わず折り合いが付くのが良い。

モンテトウルヌソル

2人曳き。シープスキンノーズバンド。+6kg。今日の見た目だけをいえば余裕残しだが、まだ線は細い。これを実にしたいところ。スタート直後に寄られた分は有るが、出脚も一息で後方から。3角からの回り脚もイマイチ鈍かったが、直線だけでここ迄。力はオープンでも足りるが、タニノギムレット産駒らしい不器用な馬。これだけ不器用だと東京でも取り溢す危険は高い。人気薄で新潟なら。

ハイローラー

テンション高いが、メリハリの利いた馬体。ゲートも少し悪かったが、初距離で折り合い意識して中段待機。ただ行きたがって待ち切れずに早目早目の競馬。しかも今の馬場で外回って5着なら粘ったといえる部類だろう。初距離だけでは無く、初芝でも有ったが、メドは立てた。

第43回日刊スポーツ賞シンザン記念(GⅢ)

アントニオバローズ

パシュファイヤー。出来ればもう一絞り欲しいが、この時期ならこれで上等。馬振りも最上位だが、まだトモが甘い。またスタート失敗も、馬が行きたがって好位のイン。序盤のロスはそれなりに有った筈だが、最内突いて来たダブルウェッジとの叩き合いを制して1着。スタートもそうだが、追い出して直ぐのフォームが怪しくなった辺りに完成度の低さが見え隠れするのだが、それでも勝ち切ったのだから能力は有る。ただ、今年から中山でマイルの限定戦が施行され、メンバーが低調だった感は有る。まあ、ファンドリポポは昭和の話にしても、シーキングザパール,フサイチエアデール,そしてダイワスカーレット等、ここで好走した牝馬は牡馬相手でも走る馬が多く、それがこのレースのレベルを維持していたのだが。

ダブルウェッジ

2人曳き。脚長で寸詰まり。イレ込んでいて分かり難いのだが、トモの送りが一息。出たなりで好位のイン。向正面でアントニオバローズに内から出られたが、初距離で折り合いが頭に有るだけに仕方無いところ。最内狙って直線入り口の脚が速く、一旦は先頭。今の馬場だと教科書通りに外へ持ち出すよりは、この形の方が案外結果が出るモノだが、アントニオバローズに競り負け。マイネルラヴ産駒独特の、脚が長く続かない症状が出た形。未だ連を外さず堅実だが、出脚で稼いでいる分も大きい。

トップカミング

2人曳き。トモに力が無い。出脚悪くなさそうだったが、中段から。道中ずっと手応えが悪く、坂の下りでもオッツケていたが、その割に渋太かった。ミッキーパンプキンが駄目過ぎるという話も有るのだが、化ける要素は持っていそう。あとは成長待ち。

ミッキーパンプキン

-6kg。今日も歩様が伸びていた。変わらず良いデキ。前走中山戦同様、ツルマルジャパンの出脚が速くて2番手から。例に依って折り合いも付き、過不足無く運んでいるのに追って伸びず。今日の中山もそうだが、1番枠で先行して負けた馬は駄目。兎に角決め手が無い。現状打破には極端な競馬も一考を。

タキオンクール

2人曳き。-8kg。毛ヅヤが冴えず、馬も平凡。出負けも、出脚でカバーして中段やや後方。ただ、今日の馬場で外を回していては競馬にならない。外回った組では最先着。ダブルウェッジよりは強いという評価は出来る。

第25回フェアリーステークス(GⅢ)

ジェルミナル

-4kg。良い馬だろうという雰囲気は有るが、如何せん細い。好発。出脚使わず、好位のイン。今更ながら、持ったままでこの位置が取れるのだから、中山マイルは1番枠が圧倒的に有利。ここで脚を矯め、直線迄待ってから追い出すだけ。JpnⅠでも競馬になる位の馬が最高の展開になったのだから勝って当然。極論すればステッキ一発使った段階で駄目だろう。

アイアムネオ

寸詰まりで480kg。数字も絞れたと見て良い。かなりしっかりした造りの馬。出遅れも、内枠の馬が皆先行してくれて中段やや後方。ペース遅くて団子の展開、当然4角行き場が無く、バラけるのを待っていたら、丁度目の前にジェルミナルが居た。それなりに伸びてはいるが、最後も脚が上がり掛かっていて、これで人気になる様なら嫌って妙味。

グッデーコパ

シープスキンノーズバンド。-10kg。トモの丸みは有ったが、この時期の牝馬の馬体減は基本的にマイナス。これ以上減らない方が。出してハナ。ゲートの差も有るが、出脚はジェルミナルの方が余裕有った。それでも乗り易さが有るのか、抑えが利いて1000m通過60.9秒はかなりのスロー。直線は渋太かったというよりは決め手負け感有るのだが、この自在性有れば食い扶持に困る事は有るまい。あとは馬体が維持出来れば。

カツヨトワイニング

この数字を思えば良く出来た馬。毛ヅヤ,気配共上々。出脚が鈍くて後方から。コーナーで動かず、直線迄待った分は有るが、それでも外を回ってここ迄来れれば上等。坂を上がる際に内へモタれてエリザベスムーンと接触する場面も有ったのだが、モタれた甘さよりも、それでも伸びた根性を強調しておきたい。ただ、シルクナデシコもそうだが、能力同じでも馬格の有る無しで数千万は稼ぎが違う。この辺りが今後への鍵。

マイティースルー

シープスキンノーズバンド。+10kg。テンション高いのと、馬にメリハリが無い。下げて後方から。道中はインに居て、4角から外へ持ち出したが、今日の展開では競馬が終わった後。それ思えば良く差して来ている方。レースレベルに疑問は有るが、自己条件は勝てる。

イナズマアマリリス

下見だけならコレ。堪えも利いていたが。出脚速く好位も、序盤行きたがっていて、3角過ぎに落ち着き掛かったところでまた外から来られる最悪の展開。今日は仕方が無いが、それよりも権利の有る馬がこんなところへ使って来る事自体に疑問。唯でさえイレ込む馬だけに、使うレースは選んだ方が良いと思うのだが。

第47回スポーツニッポン賞京都金杯(GⅢ)

タマモサポート

何時ものこの馬。トモの甘さが解消され、キビキビ歩けていた。出脚は一番余裕が有った位だが、行きたい馬に行かせて離れた好位。折り合いは特に下り坂で怪しいが、前とあれだけ離れているのだから矯めは利いていた筈。あとは普通に追い出すだけ。展開向いた感は有るが、毎回述べている様に展開呼び込む出脚も一つのタレント。本質非力な馬が57kgで勝った辺りにも地力強化の跡が。

マルカシェンク

+6kg。少し余裕が有る様にも映るが、張りが有って、毛ヅヤも上々。半馬身程出負けして中段やや後方。目の前に居たアドマイヤオーラを見ながらの競馬になるのだが、アドマイヤオーラが外回したのを確認して最内へ。決め手勝負の馬で、斤量含めた僅かな事で力を出し切れなくなる嫌いは有るのだが、鈍りながらも決め脚がゼロにならなかったのは収穫。

ファリダット

馬体の重量感は流石だが、如何にもスプリンター。使い詰めて歩様も落ち気味。ゲートは出ているが、下げて離れた最後方。この形で一応我慢は利いていたが、これでは課題クリアとは言えない。4角も大外。脚は見せたが、何とか3着といったところ。毎回同じ話になるが、競馬が下手過ぎる。

アドマイヤオーラ

+10kg。馬体に張りが無く、毛ヅヤも一息。真っ直ぐにゲート出なかった分、出脚が鈍ったが、何とか中段。過不足無く回れている筈だが、追って然程伸びず。デキに原因を求める外無かろう。ただ、叩いて即となると微妙な面も。次走人気になるなら嫌ってみたいが。

バトルバニヤン

連闘もコズミ無し。悪くないが、特には目立たず。出していたが、出脚が鈍く後方から。坂の下りで行き脚を付けて、この辺りの雰囲気は悪くなかったが、追ってイマイチ。出脚もそうだが、決め手に欠く嫌い。マイルも少し忙しい。

ショウナンアルバ

シープスキンノーズバンド。下見は落ち着いている。デキも悪いとは思わないが、前駆が勝ち過ぎている嫌いが。ゲートソロッと出して折り合いに専念。それでも行きたがって中段。今回も我慢が利かず、直線失速。2走続けてこれでは...。

ヴィクトリー

同じ休み明けのアドマイヤオーラよりはマシだったが、休み明けは感じさせる馬体。出遅れて後方。ただ、結果的に折り合っていて、これならと思われたが、3〜4角中間で既に手応えが無かった。休み明け有るにしても、今日は駄目過ぎ。暫く掛かりそう。

第58回日刊スポーツ賞中山金杯(GⅢ)

アドマイヤフジ

取り立てて強調出来る程では無いが、戦前述べた様に昨季からデキは悪くない。毛ヅヤもこの時期にしては良い方。ゲートも少し分が良かったが、出脚も速く好位のイン。逃げたミヤビランベリは何時でも捕まえられる手応え、あとは後方の馬に差されない様に乗るだけ。今日は最内枠を最大限に活用。ただまあ、58kg背負っていたとはいえ、それだけ感も。何時も思う事だが、関西馬の人気が無さ過ぎるだけで、関東のこの路線は低レベル。

ヤマニンキングリー

変わらず好調持続。毛ヅヤも落ちていない。先行出来る出脚では無く中段から。この分、勝負どころから外を回って追い上げる形になったのが痛かった。アドマイヤフジにはまだ余裕が有ったのも確かだが、良く差を詰めている。今日はトリッキーな中山コースに泣いただけで、昨年暮れの中京戦で述べた様にGⅡ級は有る馬。

ミヤビランベリ

少し張りが足りない印象。テンション高いのも良い材料ではない。好発。出脚というよりは何が何でもの構えで、1角迄真っ直ぐ走ってハナ。この枠にしては比較的楽に行けた方。1000m通過59.7秒も遅過ぎず速過ぎずで、ペース配分も絶妙だったが、決め手の無いシャドウゲイトが3〜4角中間からマクりに来て少し早目に動かされたのが痛かった。しかも上位2頭は力量的に一歩抜けた存在。乗り役の話では右回りの方が良いとの事だが、何れにしても関東のこの路線なら上位。

マイネルキッツ

一時を思うとデキが落ちて来た。出脚サッパリで後方から。3角からヤマニンキングリーの後を追う形で進出したが、位置取りの差が最後迄詰まらず。中山よりは東京向きの馬で、コース替わればといった感は有るが、東京に替われば更に強い関西馬が必ず出て来るのがジレンマ。

ネヴァブション

張りが出て来た。これなら走れる状態。流石に2000mでは先行出来ず、中段やや後方。道中は馬群の中に居て、4角外へ持ち出しマイネルキッツの内から併せる格好。坂を上がって脚が鈍った様にも見えたが、着差は僅か。無論、中山2000mは適条件ではなく、今日のところはマトモに走れる事が分かっただけでも。

オペラブラーボ

2人曳き。シープスキンノーズバンド。中身の詰まった馬体。気配も絶好。今日はゲート五分。中段のインで立ち回って、絶好の展開だったが、4角手前の反応が悪く、アドマイヤフジに付いて行けなかった。結局、回りを問わずコーナーの脚が無い。直線レーサー。

シャドウゲイト

馬体に張りが有って間違い無くデキは良かった。キビキビ歩く姿にも好感。ミヤビランベリが主張して、無理せず好位。ただ、出脚を使わない内に少しずつ鈍っている気も。あとはお決まりの、3〜4角からマクりに行って直線失速。競馬に進歩が無い。デキは良いので、思い切ってハナへ行くだけだと思うのだが...。