2人曳き。面白い馬になって来た。今日は他馬を迫力で圧倒。手先のスナップも利いていた。全く無理する事なく、この馬のスピードでスッと2番手。道中も絡まれる事なく、極めてスムーズ。4角だけ気が逸る馬を少し我慢させる場面も有ったが、坂下で追い出してからはダイナミックなフットワークで完勝だった。3400mは流石に長過ぎる様だが、東京のこの辺りの距離はベスト。前へ行けて長く良い脚が使える現代的な東京巧者。ジャパンカップでも面白い。
テンション高いのは何時もの事。デキは良い方の平行線。この馬の出脚で好位。先行有利はダービーの通りで、1角でのポジション争いで少しゴチャつく場面も有ったが、そこからは折り合いスムーズだった。これもトビの大きいタイプ。しっかり伸びているが、スマートロビンに外へ寄られる場面が有ったのと、ラスト100mで左手前になって突き放された。前走の京都戦も3200mにも関わらず折り合っていたが、ここに来て折り合いがスムーズになったのが大きい。
数字の割に馬が軽い印象だが、腹袋はしっかり。体調面に問題はない。出脚はあまり速くなさそうだったが、ジワッと中段。前で決まる展開で、苦しい位置に押し込められた印象も有ったのだが、直線向いても外へ出せず、仕方なしに最内へ。東京2500mはラスト100mで態勢一変という競馬も多い、中々タフなプラットフォームだが、最後に脚を使って3着浮上。中山戦でも褒めた様に、渋太いタイプ。
-6s。スカッと見せ過ぎな位の印象だったが、数字的にはこれがこの馬のベスト。歩様も悪くない。ゲートも速かったが、この枠も有り、積極的に乗られて3番手。ただ、1角では折り合ったもの、そこ迄と3角過ぎに少し力む場面。追ってからも外にモタれ気味。折り合えば、とも思うが、距離は微妙に長い。
歩様は悪くないが、馬体に張りを欠く。この枠でも有り、ジワッと中段。多少力むのはこの馬の癖。枠の関係も大きいのだが、上位2頭を思うと、ちょこまかした走法。末脚の持続力で見劣ってしまう。最後の最後に甘くなった。2400mで内枠ならまだしも、東京は向いていない。
気配は文句なし。毛ヅヤも良かったが、馬体の張りが一息。これもトウカイパラダイス同様、1角でゴチャつく場面。結果的に中段やや前から。そこからは問題なかっただったが、追い出してラスト200m辺りでスマートロビンの影響を受けたトウカイパラダイスに寄られる不利。コーナーの脚がなかった割には直線渋太い印象も有ったのだが、全部スムーズなら3着争い有ったか。
馬体も冴えなかったが、何より歩様が硬い。出脚は速い方だが、この枠で中段。外回ったにせよ、折り合いも付いて道中は過不足なく行けた筈だが、追ってサッパリ。下見も大概だったが、中間一頓挫有ったとの事。デキが敗因だろう。
2人曳き。-6kg。相変わらず馬には迫力。気配も維持出来ていた。例に依って出脚は抜群に速い。1角迄は少し行きたがっていたが、そこからは宥め切って好位のイン。逃げるゼロスをトーセンホマレボシが突く展開、前のグループがバラけて、揉まれずに行けたのは大きかっただろう。直線向いても前と距離は有ったが、早目に捕まえに行ってラスト200mで先頭。ここで左手前になってしまい、かなり苦しくなったが、フェノーメノの強襲を一杯一杯振り切った。前走中山戦も気性面で厳しい展開になってしまっただけで、粘り腰は見せていた。この馬場でスムーズに運べたのが何より大きい。毎度の事ながら、ディープインパクト産駒は時計勝負の我慢比べに強い。
2人曳き。スカッとした仕上げ。毛ヅヤも相変わらずピカピカ。これは誰が見ても分かるメイチの仕上げ。この馬の出脚で中段やや前。序盤はともかく、ペースも流れて、ノビノビ走れていた。仕掛けのタイミングとしてはこの馬ジャスト。ハマッたかに見えたが、ラストで150mで一瞬外にヨレて左手前に。そこからも良く伸びているのだが、結果的にこれが痛恨のハナ差を生んだ。勿論苦しかったのはディープブリランテも一緒。今日のところはディープブリランテと岩田騎手の気迫が勝った感も。
+6s。更に馬体増。明らかに太かった。出ヅヤや馬体の張りからデキの良さは窺えるが、ダービーでこの仕上げは勿体なさも。出脚はディープブリランテだったが、戦前の想定通り2番手から。ただ、道中はむしろ押し気味で、とにかく積極的。普通なら、1000m通過は精々60秒程度だった筈だが、この馬が突いて59.1秒のペース。4角で前へ並び掛けて坂下で先頭。この仕掛けも早かったが、ただディープブリランテに交わされてからも渋太く粘って3着確保。前走京都戦の時計は本物だった。これもディープインパクト産駒の特徴が良く出た結果。
2人曳き。前走中山戦を思うと、若干落ちるかも。右後肢の出が微妙に甘い。今日はゲート五分に出て、中段やや後方。この馬場で前に行きたいのは山々だろうが、外枠から先行した馬も多く、それは仕方がないところ。直線向いて、フェノーメノの2馬身後方。脚は使っているが、前走程ではかった。馬場状態は勿論有るのだが、強ければ最低3着は確保出来る展開だった筈。物足りなさも残った。これが中間のアクシデントの影響なのだろうが、中山の様な小回りでも脚が使えるという点でこの馬は凄いのだが、東京で他馬にノビノビ走られると難しさも。一昨年のヴィクトワールピサを思い出させる結果に。
名前はゴールドだが、毛ヅヤはプラチナ。馬体の張りを含めて、今日は更に良くなっていた。折り合いには不安のない馬で、もっと前へ行くかに思われたが、押しても全く行けず後方に近い位置。ワールドエースの後ろから競馬していたのは意外だった。早目に外へ持ち出し、直線も大外。伸びてはいるが、瞬発力をいえば、ワールドエースや他のディープインパクト産駒に分が有るのは当然。出脚のなさが何処から来たのかは分からぬが、前走中山戦の待機策がここで裏目に出てしまったかも。
-8s。イレ込みは各馬似た様なモノだが、馬体が萎んで映った。道中は例に依って後方から。ただ、3角で既に手応えが怪しくなっており、直線もサッパリ。数年前から発表している木曜日時点の馬体重から-20kg。輸送に失敗したかも。故障でなければ良いが...。
2人曳き。+4kg。まず馬体増に好感。今日もしっかり踏めており、完璧だった前走阪神戦以上。ただ、馬場に入ってからがテンション高かった。行く気なく、後方で折り合いに専念。返し馬を見て止めたファンも多かっただろうが、後方ながら馬群のバラけた位置。揉まれずに競馬が出来たのが折り合い面でプラスに出た。超高速馬場でも、このハイペースならと3角から外へ持ち出して追撃態勢、直線も大外。恐らく回り脚がない影響でコーナー回っている最中は手応え少し怪しく見えたが、追い出して前を捕えてからは突き放す一方だった。左手前になった関係で少し外にヨレてみたり、レース後引き上げて来る際にも1角で内ラチに接触していたが、全てはこの時計。有無を言わせぬ勝ち振りだった。
2人曳き。バネの利いた歩様。毛ヅヤピカピカで、これもデキは文句なし。好発。出脚も抜群に速いのだが、ハイペースを読んで中段。アイスフォーリスの右後ろ辺りに居た。普段は2,3番手で運ぶ、器用なタイプだが、乗り役の判断はベストだったとはいえ、慣れぬ競馬に道中の手応えが一息。追ってからも渋太く脚は使っているのだが、このペースではジェンティルドンナに分が有った。例年のオークスにはならなかったという事だろう。ただ、京都2000mは、ジェンティルドンナに更に辛いプラットフォーム。逆転の目はまだ残されている。
馬体維持出来たのは何より。多少歩様が硬いのだが、首でリズムを取って気配は上々。もっと前で競馬するかと思われたが、前に居たアイムユアーズが好位に控えた為、成り行きその後ろから。ペースが速くなって、これはこれで正解だった。折り合いも、多少怪しい場面も有ったが、スムーズだった方だろう。直線向いてアイムユアーズに寄られてしまい、最内切り替える場面があったのは、2着争いが際どくなっていた程度だが、良いスタミナが有るのは前走で触れた通り。今日は距離適性で掴んだ3着だ。馬体が成長すればGⅠでも通用する馬に。
-6s。この時期の牝馬は増えた方が良いのだが、落ち着いていた。一応は平行線。内からジワッと先行。戦前はハナ迄想定していた筈だが、マイネエポナが押して行った関係で、好位に控える形。折り合いも問題なく、スムーズに運べたが3〜4角中間から勝ちに行って、最後が甘くなった。ただ、掲示板に乗った組では一番マイラー色が色濃い印象も有った馬、この距離で良く走っているといえるだろう。これも今秋京都で巻き返しの期待は当然。
2人曳き。シープスキンノーズバンド。数字の有る馬だが、腹回りが少し上がり気味。イレ込んでいたのもマイナス。最初からの決め打ちで、後方に下げて直ぐに内ラチ沿いへ。4角迄はひたすらインを回り、直線も内から。ハイペースの影響で前がバラけ、ジワジワ伸びて入着。母フューチャサンデーは2000年クイーンカップ勝ち馬。能力差は相当有るとしても、東京は堅実。
2人曳き。今日は気合が乗っていた。数字の割に馬体に迫力が有る。出たなりで中段から。ヴィルシーナが1角で下げて、丁度その直後に居た。折り合いも勿論問題はなく、追ってからも一瞬だけ反応しているのだが、その刹那に躓く様な素振り。そこで止まってしまった。案の定故障判明。小島太厩舎 (騎手) がラッパを吹いて、終わってみれば勝つのは関西馬。時計だけは超近代的ながら、結果は昭和のそれに近い。
馬体はまだ良くなる余地を残しているが、踏み込みに力強さが出た。ゲート少し怪しかったが、押して好位直後。この馬はインでジックリ脚を矯めていたが、グリッターウイングが大外マクりに出て、それに内から併せる形で、外に居た馬は少し早目に進出する展開。直線向いてから追い出して、最後はキッチリクビ差。今日は競馬が上手かった。馬体からまだ本格化とは言えぬが、まだ5歳。逆に言えばGⅠも見えて来た。
多少イラついていたが、馬体は文句なし。今日は出脚付いて、ジワッと好位。ペース自体は然程速くなかったものの、前述した様に、少し出入りの激しい展開。4角で早目に動かざるを得ない展開になったのが痛かった。結果、ラスト200mで先頭。頭が上がってしまい、最後にソリタリーキングの強襲を食らってしまった。勝ちに等しい内容ながら、勿体なさが残る。
シープスキンノーズバンド。ダート馬にしてはスカッと見せているのだが、変わらずデキは良い。特に今季は毛ヅヤがピカピカ。押して押して何とか中段やや後方。最内枠ながら、4角で一瞬大外へ持ち出そうとしていたところが出し切れず、ソリタリーキングの後を追う形。脚は有った様に見えたが、ラスト1F辺りで、一瞬待たされる場面。着差が着差だけに痛かっただろう。アテには出来ぬ馬だが、近走デキが良い事も有って、コンスタントに走れている。
2人曳き。歩様が硬いのは何時もの事。馬体もこの馬としては悪くない。毎度の事ながら、出遅れ1馬身不利。最後方で我慢させて、直線は大外。全身使った走法は中々ダイナミックだったが、東京以外でこの形は厳しい。ただ、通った位置の差を考えると、サイレントメロディと同等の評価も出来る。今日はサイレントメロディの方が人気がないという異様な状態だったが、次走は逆転する筈。そういう観点からの狙いは有って良い。
馬体はこんなモノとしても、この馬のこの歩様はマイナス。好発。最初から内を狙っており、ソリタリーキングの左後ろから。グリッターウイングのマクりも気にせず、脚を矯めていたが、入りたいところをソリタリーキングに入られて、直線は外へ。一瞬は脚を使ったものの、ラスト100mで甘くなってしまった。この距離、この馬場で、真っ向勝負となるとパワー差が出てしまう。この馬としては、下が渋ってくれた方が良いだろう。
+8s。パシュファイヤー。数字の影響なのか少し緩く映った。今日は案外。この距離なら出脚は速いのだが、ニホンピロアワーズに被されるのを嫌って2番手。2角で一瞬行きたがる場面が有り、その後もニホンピロアワーズにびっしり併せられて、道中余裕がなかった。ただ、ニホンピロアワーズが僅差の2着に粘っていた以上は、今日はダラしない印象の方が強い。デキ落ちと見たい。
2人曳き。+12s。テンション高いのは何時も通りだが、この数字では少し立派過ぎる。道中は中段の外。展開的に決して楽ではなかったのだが、4角で既に圏外といった手応え。直線もサッパリだった。大外枠で馬が諦めた様な止まり方だったが、太い影響も多少有りそう。
馬は然程目立たずも、悪い時の硬さがないのは何より。ゲートの怪しい馬だが、今日は五分に出て、好位から。3角手前でインに潜り込んで折り合いを付け、内から抜け出して、ラスト200mで先頭。そのまま押し切った。マイルでの決め手不足だった面は否めない馬だが、土曜日とは違い、内有利となった馬場状態を読み切った好騎乗。今年から乗り役替わって...という部分は有るのだが、前へ行っても折り合い付く様になったのはクラシックの距離を使って来た部分も大きい筈。
+12kg。輸送を無事クリア出来たのが大きい。京都戦の状態に戻っていた。出脚速く、スッと2番手。前に馬が居ない状態だったが、我慢も出来ていた。ただ、4角で少し外へ逃げ加減。直線向いてホエールキャプチャと同じ位置に居て、追ってからも暫くは真っ直ぐ走れていたのだが、ラスト250mでも大きく外へヨレる場面。最後は差し返し気味だっただけに勿体ない競馬になってしまった。左回り未経験がここに来て最悪の形に。ただそれでも、今更ながらディープインパクト産駒はパンパンの良馬場で強い。
デキが良いかと言われると若干微妙だが、このくらいがベスト体重。ゲートが少し悪く、後方から。最内を走っていた分、他馬よりはマシだったのだが、内が有利という馬場状態も有って、後方馬群が妙に密集している状態。かなり窮屈に走っていた。直線向いてからは前も開いていたが、あくまで捌きながら。最初から思い切り追える状態だった上位2頭とは位置取りの差が大きかった。能力は示したものの、終わってみれば出遅れが痛恨だったか。
チャカつき気味ながら、馬体フックラ。まずまず。出脚は速かったが、内枠の分、レディアルバローザに良い位置を取られてしまったのは少し誤算。直線向いても、ホエールキャプチャとドナウブルーの間をマルセリーナと同時に狙う形。最終的にはドナウブルーがヨレて前が開くのだが、一瞬の脚でマルセリーナが勝ち、ここで逡巡したのも痛かっただろう。器用さだけではなく、ソコソコ強い馬だが、もう少し機動力が欲しいところ。
2人曳き。シープスキンノーズバンド。-6kg。デキ自体は良さそうだが、もっと絞っても。この馬の出脚で中段から。マルセリーナの様に最内だとまだマシなのだが、内外前に馬が居て、かなりゴチャつく位置。直線も暫く待たされていたのだが、あれだけ揉まれ込むと厳しいところ。もう一絞り有った方が良いのは間違いないとはいえ、スムーズなら結果は違った筈。
2人曳き。-10kg。下見だけならコレ。首でリズムを取って気配も上々。出遅れ1馬身不利。同じ後方からの競馬でも少し痛かった。ただ、池添騎手にしては珍しく、そのまま馬群へ突っ込んでしまい、アパパネ同様、かなり揉まれ込んでいた。直線向いてからも外へ持ち出す意思は見せていたが、オールザットジャズがタイトに回って進路がなくなってしまった。最近乗れていない池添騎手、リズムの悪さがモロに露呈した。
馬体は中々目立っていたが、少しイレ込み気味。ゲートも少し悪かったが、出脚が鈍く中段やや後方から。内有利の馬場で外回された分もは有るのだが、それにしても直線伸びていない。6〜7着辺りなら展開が理由になるのだが、負け過ぎ感が有る。敗因不明。
+8kg。今日に限って言えば多少太いだろうが、良い時の張りが戻っていた。ゲート少し悪かったが、出脚で中段。結構抑えてはいたが、これがこの馬の行き振りだ。追っての反応が一瞬怪しかったのは休み明けなのか、距離面なのかは微妙だが、ジワジワ脚伸びてV。一枚力が違う勝ち方だった。デキが戻って完全復活。今にして思えば菊花賞を無理に使ったのが"遠回り"させられた原因という気もしないでもない。
2人曳き。-8s。馬体にボリューム感。もっと絞っても良い位。出脚は速い方だったが、下げて中段やや後方から。道中は枠の関係で内に居たが、直線は外へ持ち出し、サダムパテックの直後。前述した様に、サダムパテックもモタつき気味だったのだが、この馬は更にモタついていて、通常なら終わった様な場面から伸びて2着浮上。最後は物凄い脚だった。今は余程デキが良いのだろう。次走も穴で一考。
コンパクトに纏まった馬体。まずまず。やや出負け。折り合いが怪しいのは毎度といえば毎度だが、3角では折り合っていた。直線は外からサダムパテックとの併せ馬。外が利く馬場状態で上手くハマッたが、ラスト200mで左手前になってしまい苦しくなった。東京1400mは実績有る馬だが、GⅡでは少し家賃が高い。
馬体は出来ていたが、気配が散漫。休み明けの影響は有りそう。出遅れ1馬身不利。前に馬が居ないと引っ掛かる馬で、今日が典型的なそのパターン。それでもこの上がりの速い展開でここ迄だから格好は付けたと見て良いだろう。
少し細く映った。歩様も頼りない。この馬の出脚で好位の外。折り合いは付いていた。直線向いてサダムパテックの内へ併せる形。そのサダムパテックとは決め手の差がかなり有った。デキが良くなればオープンでも通用しそう。
-6kg、トモの送りに硬さ。明らかに悪い部類。珍しくゲート五分。押して好位を取りに行った迄は良かったが、道中少し行きたがる場面。追ってからも頭が上がり気味で、全く伸びず。行かせたのも良くなかった筈だが、今日はデキの問題が大きいだろう。この時期は毎年良くない。
-10s。妙に非力な歩様。馬体減が響いた? 出遅れ1馬身不利。直線は内を突いて、一瞬だけ脚を使ったが、ラスト200mで甘くなってしまった。距離が合わないのか、東京の直線が長過ぎるのか...。
今日も良く見せた。歩様にもバネが利いていた。ゲート五分も、行く気なく後方から。折り合いも付いてスムーズに追走出来た様に見えたが、いざ追ってからがサッパリ。距離を敗因とする向きも有るが、ガツンと来る場面が一度としてなかった。前も開いていただけに不可解。
-6kg。歩様が伸びない。要は前走中山戦と変わらず。ゲートは僅かに分が良い程度だったが、出脚利かせてハナ。道中引っ張っている馬が多く、見た目にも遅かったが、1000m通過が59.9秒のスロー。直線向いて突き放し、最後はオイデオイデの大楽勝だった。ただ、直前の土砂降りも、後続が差し辛くなるという点で有利に働いた印象も。前走も含めて器用さは買えるのだが、この2走だけを言えば枠順含めて上手く行き過ぎた。
2人曳き。血統も有るが、馬振りはNo.1。2歳時が太かっただけで、数字もこの位がベスト。これも出脚はかなり速かったが、一旦下げて好位の外。通った位置の差は相当大きかった筈だが、僅差ながら2着は死守した。直前の雨はこの馬にとってはマイナスに働いた筈だが、評価出来る2着。一番強い競馬をしたと迄は言えないにしても、底力を感じさせる競馬は見せてくれた。
デキはそこ迄悪いとは思わないが、歩様が硬い。出たなりで中段の外。3角で少し行きたがる場面が有ったのが勿体なかった。直線向いてもジワジワ脚を使い、ここ迄。極端に悪くなるとパワーのなさが出るのだが、京都でデイリー杯2歳ステークスを制した時も芝が生え揃った道悪。微妙に上滑りする馬場は上手い。そんな条件は中々ないのも確かだが、近走は明らかに条件合っていなかった。
増減なし。これでは少し細く映る。ゲートは速い方だったが、無理せず中段。前走中山戦も外枠で折り合い付いていたが、今日も折り合いはスムーズだった。直線向いてからの追い比べは熾烈だったが、僅かに見劣って4着。まずは輸送をクリア出来る様になるのが先決。勿論クジ運の悪さも大きいのだが...。
馬振りは決して悪くないが、トモに甘さ。ゲート五分も、行く気なく後方から。折り合いは問題ない馬にも関わらず、前走中山戦は最後止まり気味。これは頭に有っただろう。スローで展開向かなかったが、外へ持ち出し、最後に一脚使って掲示板は確保した。横山典弘騎手が考えて乗ったといったところだろう。この馬自身はまだ成長の余地が有る。
2人曳き。-8s。テンション高目。馬体の張りも一息。出遅れ1馬身不利。ただ、前走阪神戦は差しに徹して結果を残しており、今日は最初からこの策だったか。直線向いて外へ持ち出し、自分の競馬は出来たが、このペースでは流石に厳しかった。今日は6着でも悪い内容ではない。あとは展開の問題。
今日は水平首にして、気配は文句なし。馬振りも相変わらず中々。伸び上がる様に出てしまい、出遅れ1馬身不利。メンコの効果なのか、この馬にしては折り合っていた。例の落馬事故も上手く避けられたが、決め手身上の馬に滑る馬場状態は最悪。降るならもっと降って欲しかったところだろう。
まだ緩慢には映るが、以前思えば大分マシに。出たなりで中段から。ずっと枠なりにインを通っていたが、新潟らしく直線は横一線の追い比べ。成り行き、内も空いた。スッと抜け出して2馬身差の快勝。この馬自身も道悪は上手いのだが、掲示板を確保した組が皆一桁馬番。開幕週らしい結果になったと言えなくもない。
オーストラリアンブリンカー。-6kg。今年は好調。腹袋ボテッと映るのは体型。元々はマイラー。2000mの相手なら出脚は分が良い方で、ジワッと2番手。折り合いも最近は付く様になっている。出来るだけ追い出しを我慢して、ラスト400mで先頭。上手く乗られたが、この馬としては出来れば良馬場でやりたかったところ。基本的には道悪の上手い方ではない。
-8s。ここ目標に馬体絞って来た。出遅れ1馬身不利。このコースでも有り無理せず、そのまま後方から。直線は躊躇なく外へ。内で決まる競馬で、今日の展開ではここ迄だが、直線だけなら一番いい脚を見せた。新潟は走る。4着以下に中途半端に乗って失敗した馬も少なからず居て、ゲート五分に出て、ヒットザターゲットの競馬が今日のベストだったとしても、次善策として思い切って乗ったのが好結果に繋がった。
+6kg。ちょっと余裕残し。一息入った影響は有りそう。ディープインパクト産駒には一番キツい馬場状態で、少し出脚が怪しかったが、少し押して中段。それでもこの馬ン敷いては折り合いは付いていた。直線向いて外へ持ち出し、伸びてはいるのだが、相変わらず詰めが甘い。乗り役の話では、道中落鉄したいたとの事だが、メイショウカンパクの項で述べた様に、乗り方自体も少し中途半端になった印象。
-10kg。前走が太かった。休み明けでもキッチリ出来ていた。近走出脚が鈍っているのだが、ダンツホウテイの先行策に乗ってジワッと好位。ずっとダンツホウテイを見ながらの競馬で、上手く運べたが、直線向いての追い比べで僅かに見劣った。昨秋京都戦で追い込み一撃の場面は有ったが、基本的には決め手で甘いので、もう少し前で戦える様にしたいところ。
シープスキンノーズバンド。今季は好調期間長い。少し出し気味に中段やや後方。新潟故に、決してペースは速くないにも関わらず、道中の行き振りは決して良いとは言えなかった。追ってからも伸び案外。前述した様に、開幕週で内有利の決着になった面は有るのだが、こういう馬場も向かない。
+6s。ディープインパクト産駒は何とも言えないのだが、見た目にはもっと増えても良い位。例に依って後方から。これはこれで良いのだが、直線向いてからずっと内にモタれており、全く追えなかった。左回り自体は問題ない筈で、これもこういう馬場はダメ。
ディープインパクト産駒にしては馬を大きく見せるが、案外もう一絞り出来そう。出脚は速い方ではなかったが、少し出して2番手。この辺りは馬場を読んだ乗り役の判断だろう。1000m通過58.0秒と結構流れて、道中追走楽ではなかった様に見えたが、強気に4角先頭。そのまま押し切った。毎年この開催は馬場状態良過ぎるとはいえ、JRAレコードは立派。次走反動案ずるケースでは有るのだが、この時計なら無視は出来ないだろう。
馬体の張りが少し甘い様にも見えたが...。万全ではなかった筈。この枠でも有り、無理せず後方に近い位置。3角過ぎからジワッと進出、4角で好位に取り付いた勢いは勝ったかに見えたが、そこからトーセンホマレボシとの差が最後迄詰まらなかった。位置取りの差が有るにせよ、0.4秒差。一応は完敗だろう。皐月賞の後で、デキが若干怪しかった面も否めないが、かといって次走上向くかといえば時間がなさ過ぎてそれもまた難しい。本物になるのは秋以降か。
コンパクトに纏まった造り。皮膚を薄く見せて、デキは文句なし。位置取りよりは内に入れたかった様で、出脚争いに負けて一旦下げてから中段のイン。狙い通り、コースロスなく運んで一瞬は2着の場面も有ったが、最後に甘くなってしまった。案外の内容。レース後、1〜4着はディープインパクト産駒が独占した点が話題になっていたが、この4頭、着順が見事に馬体重順。ディープインパクト産駒の傾向として、「数字が有った方が距離が保つ」という事は言える。
2人曳き。数字の割にトモのしっかりした造りだが、歩様は頼りない。ゲートで横向いている時に開けられ、出脚が付かず後方から。腹括って最初からイン狙いの競馬。直線向いてから暫くモタついていた様にも見えたが、そこで外へ持ち出してからの伸びが強烈。エキストラエンドにはアタマ差迄迫った。ディープインパクト産駒について、「数字が有った方が距離が保つ」とは述べたが、この馬とエキストラエンドとの比較においては適性は逆転していると見た方が良いだろう。
2人曳き。シープスキンノーズバンド。テンション高いのは元々。近走のデキは維持。戦前の想定通りハナ。決め手勝負で分が悪く、前述したように1000m通過が58.0秒。ハイペースは狙い通りだったのだろうが、4角トーセンホマレボシに早目に来られてからが無抵抗だった。落鉄していたとの話も有る様だが、これだけ時計が速くなると厳しかったのも間違いないところ。
バネの利いた歩様。馬振りだけなら一番。ゲート少し悪く、中段やや後方から。道中は過不足なく進められた筈だが、3角過ぎから手応えが怪しくなり、4角では付いて行くのがやっとの状態だった。まだそれを思えば直線は盛り返している方なのだが、案外感の残る内容。時計勝負がダメなのか、京都の坂がダメなのか...。
馬体は元々良く見せるタイプ。少しトモの送りが硬いのも血統。昨年の日経新春杯でハナへ行って大失速。石橋脩はこれを知ってか知らずか、スタート直後にかなり押していたのだが、ゴールデンハインドに行かせて2番手。結果的に2頭で大逃げの形となり、後続に2周目3角で15馬身程の差。4角でゴールデンハインドを見切って先頭。直線はそのまま押し切った。菊花賞3着馬ながら中々重賞勝てなかったのは気性的に競馬を投げる場面が多かったから。気を抜かせない競馬が出来たのが最大の勝因だ。勿論最内枠も良かっただろう。
2人曳き。叩いて順当に良化。何より気配が良くなっていた。この枠では深追い出来ず、前を除いた馬群の4番手。後ろにオルフェーヴルが居て、早目に前を捕まえに行く様な雰囲気ではなかったが、何時でも動ける位置に居た分の2着。天皇賞はハイペースでたまたまハマッたが、2000mでは若干機動力不足の嫌いが有り、距離が延びた方が自在性が出て来る印象。この馬の力は示した。
前走中山戦より少しマシになった程度。もう少し馬体に張りが欲しい。安藤騎手とは違い、殿から行く様な事はなく、中段やや後方で折り合いに専念。2周目4角で内が突けていればまだ違ったのだろうが、それが叶わずオルフェーヴルを待つ形になってしまった。位置取りも大きいが、仕掛け遅れ。それで3着だから相変わらず堅実なのだが、勝ち切るには何かの助けが要る。
少し細く映ったが、気配は上々。出脚サッパリで後方のイン。折り合いは付く馬で道中はスムーズだった。ずっと内を回り、直線も内から。一旦は3着かに思われたところをウインバリアシオンに強襲されて4着に。一昨年の覇者、乗り易さは有るのでこの距離は向くのだが、現状これ以上も望めない。レース後、故障も判明し。
この歩様なら許容範囲。前走阪神戦の状態は維持。この馬の出脚で好位から。道中はトーセンジョーダンのうちに居て位置取り的には競馬になる位置だったが、4角で前の馬が下がって来て、一旦立て直す場面。直線も蹄鉄が外れたそうで、確かにフォームがバラバラになっていた。今日は参考外。
2人曳き。今日は逆に落ち着いていた。これはこれと思ったが、少し細く映ったのは確か。例に依って後方から。もっと掛かる筈の馬が、今日は妙に折り合っていた。勝負どころでの反応もイマイチで、コーナー曲がり切れずに外へフクれていたが、直線もサッパリだった。調教再審査のダートコースが悪かったのか、今の京都芝が悪いのか、諸説有る様だが、何れにしても競馬会の責任。戦前は負けたら「切腹モノ」と触れたが、競馬会も始末書一枚では済まない様に思うのだが...。
2人曳き。コンパクトに纏まった馬体。毛ヅヤピカピカ。1馬身出遅れも、折り合いに不安のない馬で、出して中段。上手くインへ潜り込んだが、蛯名騎手、有る程度自信が有ったのだろう、3角で外へ持ち出す形に。坂下からエタンダールとの併せ馬。これを200mで決着付けて、そこからの200mは独走だった。東京ならやはり決め手が違った。相手関係どうかだが、今年は2400mベストという馬が少ない印象も。時計もまずまず速く、有力馬の1頭に。
ディープインパクト産駒らしさは有る。踏み込みも力強い。好発も、出脚は速くなく好位直後。折り合いは付いていた。直線向いてフェノーメノとの併せ馬だったが、ラスト200mで脱落。前走中山での上がりが妙に速かったが、結局のところ良い脚が一瞬しか続かない。2400mも少し長いかも。
2人曳き。シープスキンノーズバンド。チャカつき気味だが、馬体はこれ位が現状のベスト。道中は中段やや後方から。自在性は有る馬で、3角手前あたりから徐々に番手を上げて行ったが、直線向いてエタンダールに内へ押し込まれたのが痛い。最後は差を詰めていただけに、尚の事勿体ない印象が残った。前走の上がりが示す通り、エタンダールとは差のない馬。
-6kg。馬体は悪くないが、トモの送りが硬く映った。ゲート出た時に躓く様なシーン。これで出脚が鈍ったが、立て直して中段から。その意味では外枠が不幸中の幸いだったが、4角でフェノーメノに被される場面。この辺りは機動力にも大分差が有った様にも見えたのだが、追い出しを待たされたのが痛かった。何れにしてもジリッぽい。スローでこれだけ上がりが速くなると、この馬にはキツい。
-8kg。距離は保つタイプなのだろうが、少し腹が巻き気味。少し仕掛けて好位。結構強気に乗って、先頭に立たんかの場面で、外から2頭。最後は脚が上がっていた。器用さは有りそうだが、現状の実力差だろう。前走阪神戦は2400mでの勝利だったが、あの行き振り思うと距離も少し長い。
+10s。下見は相変わらずトボけているが、太い印象はない。出脚は少し分が悪い方だったが、少し行きたがった勢いに任せて好位直後。折り合いは向正面で付いた。直線向いて追い出してからの反応も軽快。最後は抑える余裕が有りながらの、上がり33.4秒も出色だ。力を言えば桜花賞組だが、マイラー色が強い馬が多いのも確か。このレース、本番で馬券になるケースが少ないのだが、この馬ならむしろ狙ってみたい。
この時期にして、既に真っ白だが、少し細く映った。その分、距離は保つのだろうが...。これもスタート直後は少し行きたがっていたのだが、そのまま行かせて2番手。ただ、ミッドサマーフェア同様に折り合いは直ぐに付いた。直線向いてからの決め手勝負ではミッドサマーフェアに完敗だったが、少し前へ行き過ぎたにも関わらず2着は確保。スタミナ面での評価は出来る。
2人曳き。トモのボリューム感はこの厩舎独特だが、発汗も目立ち。枠の利も有るが、少し出して好位。1000m通過62.1秒のスローペースなのだが、むしろズブく見えた。追ってからも沈みそうで沈まず、中々渋太い。前走京都戦は2400mで行きたがっていたが、間隔開けて別馬になっていた。休み明けの影響なのか、何とも言えないが、穴を開けた馬は何処かで再度一発が考えられるところ。次走、別の意味で注目したい。
毛ヅヤピカピカ。デキ自体は良い筈だが、馬体の迫力がない。相変わらず出脚がもうチョイで中段から。直線だけ外へ持ち出し、坂下でミッドサマーフェアの直後。瞬発力の差は歴然だったが、器用さは有る馬。正月に中山マイルの内枠で狙って案外だったが、出脚がもう少し来ればこういう条件で面白い馬になれる。
-8kg。細い印象はないが、馬体に張りがない。非力に映った。出遅れ1馬身不利。道中は最後方から。腹括って一旦下げて内へ潜ってからの競馬に。ラチ沿い通れた事を思えば、次善策としては最良だった。直線向いても馬群を捌きながらで、中々思う様に追えていないのだが、走りは中々ダイナミック。馬に力が付いてくればかなりのレベル迄行けそう。
2人曳き。馬自体は近走変わらず。今日も硬さがなかったのは何より。最近は出脚が鈍って来たが、押してハナへ。同厩コスモセンサーが内のトウショウフリークを一度叩いており、トウショウフリークは立て直してからの2番手。深追いが出来なくなった点も大きいが、それでも1000m通過が57.5秒。まあまあ速いペースで飛ばしたのだが、上がり35.7秒にも関わらず、差して来る馬が居なかった。開幕週で内外均等な馬場状態の上に雨。結果的に馬場状態が相当味方した印象。
寸の詰まったマイラー体型。トモの迫力は有り、デキ自体は悪くない。前走東京戦を思えばゲートはマシ。中段やや後方から、ひたすら内を回っていた利は大きかったが、それでも最後の脚は際立っていた。ゲートの分を差し引いても今日は前走以上に走っている。次走GⅠになるだろうが、圏内だろう。
馬体に強調点はないが、手先にスナップが利いていた。ゲートは一番速かったが、同厩シルポートが何が何でもの構えで行って好位から。シルポートにとっては良い壁役になっていたが、この馬としてはもう少し早目に動いて行きたかったところだろう。最後は決め手の差が出てしまった。ベストは中山。
かなり白くなった芦毛だが、太くは見せず。ゲートは五分に出ているが、一旦後方迄下げて内へ入れる形。スルスル伸びてここ迄来たものの、馬場の利は大きいだろう。前走で前へ行って失敗しており、差す競馬の方が良いのは間違いないのだが。
-6s。完調ではなさそう。張りが若干甘い。出遅れ1馬身不利。出脚も鈍く、後方から。ずっと内ラチ沿いを通り、それなりには伸びて来たが、この馬本来の脚ではなかった。デキの問題が一番大きいが、出脚の鈍さから道悪はマイナス材料なのだろう。