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競馬回顧 2019年5回阪神

第36回ホープフルステークス(GⅠ)

コントレイル

+6kg。迫力が有るという程ではないが、トモが筋肉が付いて、前走東京戦より数字分だけ馬が良くなっている。毛ヅヤも冴えていた。ゲート五分。出脚が速いという訳ではないが、包まれるとややこしいところで、少し出して位置を取りに行ったら、掛かり気味。1角でバラけて、暫くしてやっと折り合いが付いた。1000m通過60.9秒は勿論決して速くないのだが、ワンペースだった影響か、結構苦しくなっていた馬が多い中で、3角過ぎの手応えが1頭だけ違っていた。ジワッと前を捕まえに行って坂下で先頭。あとは独走だった。単純に強い。ソラを遣う面が有りそうで、前走は抜け出してからも結構しっかり追っていたのだが、今日はその点もマシだった。馬体が少しでも成長していた点も好感。正直、前走の時点ではクラシックはどうかと思っていたが、これならノーザンファームに一矢報いる場面が有るかも。

ヴェルトライゼンデ

このメンバーなら馬は一枚上。もっとトモにボリューム感が出るとベストだが、伸びやかな歩様で、気配も良かった。出脚は決して速くないが、直ぐに内へ潜ったのが正解で、コントレイルの直後を確保。道中も只管コントレイルマークして運んだが、コーナーでの手応えが違っていた。直線に向いてからは同じかそれ以上の脚が使えているが、捕まえるには至らず。逆転するには成長が欲しい。馬力が来れば回り脚と出脚は良くなりそう。ただ、現状でも東京向きといえる。更に距離延長を苦にしない点と折り合いが付く点も強み。

ワーケア

+6kg。下見所の外を周回していた点は好感。もう少し歩様に力強さが欲しいのと、多少腹回りが緩いが、この時期の2歳馬ならこれでも許容範囲。馬自体はこのメンバーでも負けていない。ゲートは若干安目を売る形。ただ、出脚は有りそうだったが、一瞬引っ掛かりそうになった上に、他馬と接触したことも有って、無理せず中段やや後方から。3角からの手応えは決して悪い様に見えなかったが、4角でオーソリティの外を回さざるを得なくなり、ここで1馬身ロスしたのが勿体なかった。最後はそれなりの脚で詰めている。序盤の位置取りの差が痛いところ。ヴェルトライゼンデとは五分の評価が出来る。

ラインベック

+10kg。2歳馬の馬体増は無条件で歓迎だが、数字は腹回りに多少余裕が有る程度。ちょっと歩様が頼りない点はマイナス。枠も遠かったが、パンサラッサが主張して2番手。向正面迄は行き振り悪くなかったが、ズルズル行きそうな程、3角から急に手応えが怪しくなった。逆に登坂力でパンサラッサを交わし、何とか4着で堪えたのは良く踏ん張ったという見方も出来る。当面は絞って機動力を求めるということになりそうだが、古馬になってからは東京2500mで馬券になりそうな馬。

オーソリティ

2人曳き。+10kg。少なくとも緩い印象はない。ただ、500kgを超える馬で、もう少し迫力が有ると理想的。歩様はそれなりにしっかりしていたが。この馬自身の出脚も決して速くなかったが、スタートして100m程走ったところで、接触。これで馬が怒ってしまった。向正面で前を壁にして漸く折り合いを付け、勝負どころは早目に動いて行ったが、坂が上れず最後は甘くなった。今日はアクシデントの影響が大きく、参考外。

第64回有馬記念(GⅠ)

リスグラシュー

2人曳き。歩様に力強さが有って、デキは文句なし。2歳時と比較すれば明らかに成長しているが、古馬になってそこ迄成長したかどうかは? ゲートも微妙に悪かったが、内外の出方を窺っている間に自然と番手が下がり、後方に近い位置。兎に角、内ラチ沿いから離れず、只管我慢して4角から大外へ。一気に5馬身突き抜けた。このメンバーでの圧勝は化け物レベルとさえいえるだろう。4歳秋になって成長するハーツクライ産駒の典型的パターン。前走豪州戦も圧勝だったが、更に強くなっていた。牝馬でここ迄変わったのは初めてで、調教技量の進歩は大きいのだろう。頂点を極めて引退となった点も繁殖に上がった際に良い方に働きそう。「アーモンドアイをはじめ、さすがにメンバーが強かったですが、先生からは『更に成長している』と言われていましたし、自信を持って臨みました。メンバーを見てもかなりいいペースになると思っていて、その通りの展開でしたし、ラチ沿いの進路を取れてロスなく運べました。あとは馬の能力に任せて、スペースも開いてくれて強い勝ち方でしたね。直線の手応えはとんでもなく凄かったです。こんな素晴らしい有馬記念に参加するだけではなく、素晴らしい馬に騎乗できたことも嬉しいです。今回特例で免許を取得できたことにはJRAに感謝していますし、投票していただいたファンの方にも感謝しています。みなさんにありがとうという気持ちで一杯です(レーン騎手・週刊競馬ブック)」

サートゥルナーリア

前後肢にバンテージ。下見は案外落ち着いている。前走東京戦と比べると重量感も有り、流石に馬は負けていない。ゲートをソロッと出して、出脚も使わず、これも後方に近い位置。枠の並び故、リスグラシューの様に内ラチ沿いへ寄せるという訳には行かなかったが、前に馬を置く分には折り合いが付いていた。先に動いたアーモンドアイを意識しつつ、外を追い上げて坂下で一旦は先頭に立ったが、リスグラシューの脚が違い過ぎた。この馬が自爆したケースを除けば、デビュー以来初めての完敗。今日は評価が下がる内容だった。幾らリスグラシューが引退するとはいえ、このままでは来年即最強とはいい難い。2500mは本質的に長いという部分は有るだろうが、クラシックディスタンス迄は保たないと話にならない。気性的に追い込めない部分は有ったとしても、可能な限り鍛錬していくしかない。

ワールドプレミア

2人曳き。前肢にバンテージ。+8kg。これでもかなりマシになった方だが、相変わらずテンションが高い。ただ、馬は数字が増えて更に成長している。前走京都戦はゲートを出たが、今日は微妙に悪く後方から。尤も、今日の枠の並びではゲートを出ていたとしても、待機策しか考えられず、決め打ちで乗られた。3〜4角中間から外へ持ち出し、坂で脚が鈍る馬が多かった中で最後迄力強く伸びて3着浮上。ただ、ズボズボの展開が向いた感も強く、本命を背負って勝ちに行く競馬をした時に疑問が残る。気性的にもインで脚を矯めるか、後方からソロッと乗らざるを得ず、今後もアテにはし辛い。

フィエールマン

海外遠征帰りだが、それなりに出来ていた。牡馬にしては、多少フックラと見せる程度。多少歩様が頼りない様に見えるのも何時ものこと。ゲート内で少しガチャついて半馬身程出負けしたが、出して行って中段から。ここで少し行きたがったが、直ぐにコントロールは利いた。結果的にこの位置を取ったことでアーモンドアイが引っ掛かり、あとはアーモンドアイをマークする形。4角手前からもアーモンドアイを潰しに行く乗り方だったが、流石に最後は脚が上がった。ただ、凱旋門賞帰りで出走するだけで1000万円が手に入る規定なのだが、ちゃんと造って勝負しに行ったのは立派。馬を強くする内容。キタサンブラック引退以降は、ディスタンス戦でイマイチの馬が多い中で、来春の本命は間違いないところ。

キセキ

前後肢にバンテージ。首でリズムを取って気配絶好。筋骨隆々の馬体で良く見せるが、尤もこれは毎度。悪くはないことは確実だが、それ以上は良く分からないところ。最近、またゲートが悪くなっており、出脚もイマイチで後方から。道中は有る程度内に居たが、決め手勝負では分が悪いところで、3角から外へ持ち出して進出。回り脚の違いで一旦は交わしたサートゥルナーリアにマクられていたものの、最後迄渋太く脚を伸ばしてここ迄。これも凱旋門賞帰りで1000万円の対象だったが、出来る限りのことはやれた。

アーモンドアイ

シープスキンノーズバンド。後肢にバンテージ。熱発云々の影響かどうかは何ともだが、馬が少し緩く映った。キセキは出遅れたにせよ、外枠にアエロリット、クロコスミア等、先行馬が揃い、一旦叩かれる形は想定内だが、フィエールマンに内から粘られて、前に壁が造れなかった。そこに大歓声が加わり、我慢し切れず行きたがってしまった。何とか1周目の決勝線通過後は落ち着いて走っていた。ただ、勝負どころでもフィエールマンに急かされる展開で、見せ場は坂下迄で最後は追うのを止めていた。強さに疑う余地はないが、今迄は枠の並びに恵まれていたことも確か。大本命馬といえども、競馬で勝つには立ち回りが重要。

第14回阪神カップ(GⅡ)

グランアレグリア

2人曳き。数字通り、キッチリ出来ていた。馬自体も上位。間隔が詰まるとコズむ馬で、休み明けで歩様がスムーズだったのも何より。前走同様、ゲートの悪かった方だが、枠の利とこの馬の出脚で好位直後から。ゲートを失敗した分、ちょっと序盤は行きたがっていたが、3角ではスムーズに走れていた。4角の手応えが抜群で、一気に抜け出して後続に5馬身差。脚が違い過ぎた。ただ、これだけの脚を使えば一戦毎の消耗度が激しいのも致し方ないこと。万全で出て来れるならマイル以下で負ける場面は考え辛いが、それが難しい。如何に状態を維持しつつ、鍛えて行くかが鍵となる。名門厩舎ながら、技量を問われる馬。

フィアーノロマーノ

前後肢にバンテージ。数字は大差ないが、叩いて明らかに良くなった。歩様もキビキビして、明らかにここ目標の仕上げ。半馬身程出遅れたが、押して中段。通常なら行きたがるケースだが、あまり馬群の中が得意ではないことも有って、むしろオッツケ気味の追走。4角迄は包まれる形で、勝負どころでも決して手応えは良くなかったが、バラけて前が開いてからは渋太く伸びて2着浮上。グランアレグリアとはレベルが違ったが、阪神1400mは得意としている様。尤も、2〜4着は僅差で、外国人騎手の腕っぷしがモノをいった可能性も高い。次に同じ条件で過剰人気する様なら嫌ってみる手も。

メイショウショウブ

2人曳き。+10kg。今春はイレ込んでいたが、今日は落ち着いていた。馬体もフックラ見せて、明らかに別馬。好発決めてハナ。ただ、クラシックを目標にしていたことも有って、出脚が足りず、グランドボヌールに突かれる展開になった。幾ら今開催は内が有利といえども、800m45.2秒、1000m56.6秒を競られる展開はキツいところだが、それでも一旦突き放す場面は造った。グランアレグリアには敵わなかったにせよ、僅差の3着と結構強い内容。GⅠでも2,3着には押さえたいレベル。距離も保つので、毎年時計勝負となる今春東京戦が特に狙い目。

レッツゴードンキ

+13kg。毛ヅヤは悪くなかったが、流石に緩い印象。普段はもう少しキビキビ歩ける馬だが、動きもモッサリしていた。3歳時は1200mでも引っ掛かっていた馬だが、近年は流石に苦しくなって中段やや後方から。それでも行き脚が付いてからの行き振りは悪くなく、追ってからも渋太く伸びて来た。これで引退とのことだが、馬券圏内は年に1回有るなしでも、4,5着が多く、確実に賞金を咥えて来た。5年半無事に現役を続けての牝馬の生涯獲得賞金4億5000万は誇れる数字。

ノーワン

この時期の牝馬にしては毛ヅヤは保っている方。一息入ったが、馬体の張りも悪くない。強いていえば480kgの割に小ぢんまりと見せる。出遅れ1馬身不利も、出脚でカバーして中段やや後方から。出した割には折り合いは付いていた。ただ、4角の手応えは結構良かった様に見えたのだが、手応え程は伸びていない印象も有る。唯一のタイトルが阪神1400mの馬だが、平坦の方が良いかも。

第71回朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)

サリオス

2人曳き。このメンバーなら迫力で一枚抜けた存在。前走東京戦は腹回りがボテッと映ったが、大分マシになった。ただ、ハーツクライ産駒らしい歩様の硬さも有る。決して出脚が速い訳ではないのだが、出して行って好位から。ビアンフェの逃げは1000m通過57.2秒と速く、折り合いは付いていた。右回りが初めてだった影響が有ったか、4角で少しフクれる場面は有ったが、直線に向いてアッサリ抜け出して後続を完封した。ただ、脚勢だけ見ればこの馬が伸びたというよりは、他が止まった印象。今日のところは心肺能力とスタミナを評価したいところ。ハーツクライ産駒は本格化前には追い込み一手で勝ち切れないというパターンが多いのだが、この馬は最初から先行出来ている。これが3歳になってどうなるのか、未知数な部分も有るが。

タイセイビジョン

2人曳き。バランスの取れた馬体で、垢抜けた造り。落ち着きが有って、一歩一歩がしっかりしていた。ゲート五分。出脚も有る筈だが、距離を意識してか、下げて後方から。折り合いは付いてスムーズに運べたが、4角手前から外を進出、勝ちに行く競馬をして坂が上れず最後に甘くなった。とはいえ、2着は何とか確保。サリオスの馬力が凄過ぎただけで、10年前なら楽勝級だろう。この内容ならマイルもこなせるとみたい。器用さで誤魔化しが利く分も含めれば、最低でも2000m迄は保つ様になりそう。

グランレイ

前後肢にバンテージ。コンパクトに纏まった馬体。悪くいえば緩いのだが、柔軟性の有る歩様。ルーラーシップ産駒としては異質。前走京都戦もゲートは悪かったが、今回は更に外のエグレムニが内へ飛んで来て出脚が鈍り、後方から。過去2走は道中力んで走っていたが、今日はバラけた位置で折り合いが付いていた。3角過ぎからはむしろこのペースでズブい位だったが、4角で行き脚が付き、前崩れの展開に乗じてここ迄。外へ逃げる癖が有るとのことだが、乗り役が有る程度警戒していたことも有って、今日はマシだったことも大きいだろう。現状でもフットワークは軽快だが、もう少し馬力が付いて、頭が下がってくれば更に上を目指せる筈。

タガノビューティー

胸がい。+6kg。ちょっと腹回りがボテッと映る。小走りが入ってチャカついていた点もマイナス。半馬身程出遅れ。出脚もなく後方から。道中の行き振りは決して宜しくなかったが、これも動き出して一瞬見せ場を造った。坂を上り切れずに甘くなったが、初芝で多少太かったことを考えれば上出来といえる内容。現状だとオープンでは少し足りないということになるが、新馬で砂を被って行き振りがサッパリだった馬が、2走目で一変していた。学習能力が高い馬で、今日の経験は今後に生きて来そう。

プリンスリターン

トモにボリューム感が有って、444kgの割には良く出来ているが、もう少し落ち着いてくれるとベスト。外枠、この馬の出脚で中段から。道中は流れに乗れていたが、4角で包まれてゴチャつく場面が有ったのが痛かった。結果的に4着タガノビューティーの外へ持ち出す形となり、そのタガノビューティーを交わせず、更に後方に居たグランレイに捕まっての5着。今日の展開だと、少し待たされたのは結果的に良かった筈で、距離は微妙かも。次走もマイルへ使う様だが、人気なら外してみたい。

第5回ターコイズステークス(GⅢ)

コントラチェック

春から成長がないのは確かだが、スカッとした造り。もう少し歩様に柔軟性が出て来るとベスト。ゲート五分。ゲートを真っ直ぐに出ずに外の馬と接触。これで出脚が鈍ったが、内の馬に行く気がなく、その確認だけして一気にハナへ。序盤3F33.9秒、5F57.3秒とソコソコ速かったが、2番手のトロワゼトワルの行き振りが悪く、後続と数馬身距離を取った逃げで、5F通過後に息を入れる余裕が有った。暫く引き付けて、坂下から再スパート。楽勝だった。単騎でラチが頼れる形なら強い。ただ、距離を考えると2000mでもキツい位だが、その割に出脚がイマイチ。毎回、希望通りの競馬が出来るかどうかは疑問も。

エスポワール

前後肢にバンテージ。前走京都戦とほぼ変わらずで、多少フックラした造り。しっかり踏めていた点も何より。ゲートは少し怪しかったが、見通しの良い位置迄出して行って好位直後で折り合いを付ける形。4角手前からディメンシオン、シゲルピンクダイヤが外から仕掛けて来て、これに併せる形で進出。前のコントラチェックに並び掛ける迄の脚はなかったが、シゲルピンクダイヤ以下は振り切って2着は確保。もう少しゲートを出てくれると更に楽になるが、競馬は上手い。器用さを生かすという意味で小回り1800mがベストということもいえるだろう。

シゲルピンクダイヤ

前後肢にバンテージ。-6kg。落ち着いて歩けていたが、数字分だけ腹が巻いて来た印象。歩様は落ちていないが。ゲート入りには少し梃子摺ったが、今日は五分の発馬。ただ、今日は行き振りが悪く、少し気合を付けながらの追走。前述した様に、4角手前からディメンシオンに併せる形で動いて行ったが、3着確保がやっとだった。典型的な2,3着タイプで、相手が弱くなっても結果は一緒というのは良く有る話だが、道中の行き振りが悪かったのは気になるところ。これではアテにし辛い。

フィリアプーラ

シープスキンノーズバンド。+8kg。馬体増は好感が持てる。見た目にもトモに丸みが出て、緩んだ印象もなかった。出遅れたというよりは、他馬と接触して出脚が付かず最後方から。コーナーで徒に動かず直線に賭けたが、前でデンコウアンジュが右往左往して進路に迷ってしまったのが痛かった。アテには出来ないものの、中山ならひと脚使ってくれる。ただ、レース後に故障が判明。

メイショウグロッケ

前肢にバンテージ。この時期の牝馬にしては毛ヅヤが冴えて、馬体に張りが有る。手先にも柔らか味が有って、集中して歩いていた。好発。最内枠で出脚も有って、行こうと思えば行けた筈だが、前走東京戦同様にコントラチェックが主張して好位で控える形。ただ、4角手前から手応えが怪しくなり、ズルズル行きそうだったが、何とか踏ん張って掲示板は確保。時計に限界は有りそうで、コントラチェックとはスピードが違ったという以外にないが、渋太いのは確か。

阪神競馬場開設70周年記念 第71回農林水産省賞典阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)

レシステンシア

前後肢にバンテージ。例に依って見栄えのする馬。ダイワメジャー産駒らしく、トモにボリューム感が有り、この点では1頭抜けていた。好発。ゲートで半馬身抜け、出脚も速く、一瞬でハナへ。単騎で引っ張り気味の追走だったが、それでも1000m57.5秒は馬場状態を考慮してもハイペース。要は単純にスピードが違った。直線は何度か手前を替えて遊びながら走っていたが、1分32秒7のレコードに加え、後続を5馬身チギる圧勝で、文句なしの2歳女王といえる。ただ、ダイワメジャー産駒ということで気分が乗らない時、若しくはスムーズに運べなかった時のポカは警戒した方が良いだろう。4年前の覇者、メジャーエンブレムは桜花賞で消え、今日香港で復活したアドマイヤマーズにしても、前走東京戦が大惨敗だった。

マルターズディオサ

寸が詰まったマイラー体型。この数字の割にはメリハリが利いて良く出来ていた。毛ヅヤが冴えて現状のデキとしても良さそう。出ッパは直ぐ外のクラヴァシュドールの方が前に居たが、掛かり気味に先行して好位の外。このハイペースだが、道中はずっと力んでいる様に見えた。直線向いてレシステンシアには突き放されたが、クラヴァシュドールには競り勝って2着。この馬としてはこれでもゲートを決めた方でも、スタートして急かされ、更に道中は力んでと、勝ち馬がブッちぎる展開で追っ掛けバテし易い中で良く踏ん張った。もう少しリラックスして走れる様になるとベストだが、良いスタミナを持っている。追い込みに徹した方が良いかも。

クラヴァシュドール

前後肢にバンテージ。452kgしかない馬だが、それ以上に大きく見せる。歩様にもバネを感じさせたが、2歳牝馬となるともう少し落ち着きは欲しいところ。好発も、折り合い重視で乗られ、中段から。道中は位置取りが決まる迄は少し力んでいたが、隊列が落ち着いてからはリラックスして走れていた。コーナーで少し早目に動き、大外から前を追ったが、マルターズディオサとの2着争いにも競り負けた。相手は引っ掛かっていただけに、課題の残る敗戦。馬は間違いなく良いが、もう少し鍛える余地が有りそう。ただ、下見で気負う点はネックで、何処迄鍛錬を積めるかが鍵となる。

ウーマンズハート

+14kg。馬体増は全て成長分。皮膚を薄く見せてデキも文句なし。歩様もスムーズで、落ち着きも有り、下見はケチが付けられない。レシステンシアとはゲートの速さが違ったが、外国人騎手らしく1枠2頭は叩いて、レシステンシアの番手から。ハイペースだったとはいえ、流れには乗れた。ただ、直線は完全に追っ掛けバテ。新潟でスローしか走っていなかったことに加え、このハイペースで休み明けはキツかった。ただ、こういう競馬は馬を強くする。馬体が成長していた点も好材料で、距離が延びても問題なさそうな点も今後有利となる。

ヤマカツマーメイド

シープスキンノーズバンド。前走京都戦と比較して、多少歩様に伸びがない気もするのだが、増減なしでも馬体は良くなっていた。レシステンシアは速かったにせよ、行こうと思えば行けた筈だが、ウーマンズハートにも抵抗せず、中段のイン。前述した様に追っ掛けバテし易い展開で上手く脚を矯められた。直線向いても、一瞬2着かと思わせる脚が有ったが、坂が上れず。新馬も中京で掲示板を外していたが、これも要は鍛錬不足。

リアアメリア

前後肢にバンテージ。胴長の馬体。脚も長く、垢抜けた造りだが、今日はマイラー志向の力強い馬が多く、その中に入ると馬が貧弱に映る。ゲートは出たが、進んで行かず後方から。今日は折り合いを欠く場面こそなかったが、ずっと行き振りが悪かった。追っても内にモタれそうになるのを矯正するのがやっとで、流れ込んだだけ。トビの高さに能力は感じるのだが、まだ競馬が分かっていない。

第12回カペラステークス(GⅢ)

コパノキッキング

2人曳き。後肢にバンテージ。前走浦和戦の状態は維持。皮膚が薄皮1枚のレベルで、デキは高いレベルで安定。気負っているのは何時ものこと。好発。押して行けるだけ行っておいて、好位の外。コーナーで一息入れて、4角から再び前を追う形。直線向いてハンデ58kgは決して楽ではなかった筈だが、ゲートを決めたことと、このペースでも道中の矯めが利いていたことでしっかり反応して伸びてくれた。何かと騒がれる鞍上だが、如何なる状況でもゲートは決めるに越したことはなく、ダートスプリントなら尚更。その点でゲートだけは確実に決めてくれるこの鞍上は最適ともいえる。尤も、前走にしても目標にされた分の2着で、この馬に関しては道中の判断は常に間違っていない。実力が付いて来た時に良い馬と出会えた印象も。

テーオージーニアス

2人曳き。これでも走っているが、腹袋が目立つタイプ。毛ヅヤは冴えており、歩様もしっかり踏めていた。ゲートは出ているが、元々出脚はない馬だが、芝だと更に苦しく後方から。前走京都戦の様にダートスタートだとまだ付いて行けるが、今日は特にテンから速い展開で、道中は追走に汲々だった。それでも直線は何時も通り大外に持ち出して1頭違う脚で伸びて来た。この内容だと1400mの方が向いている気もするのだが、良績は1200mに集中。ただ、この競馬で重賞を勝ち切るのは中々難しいのが現実。

シュウジ

パシュファイヤー。舌がハミを越していた以外は、水平首で淡々と歩いていた。毛ヅヤも良かったが、ちょっとずつ筋肉は落ちている印象も。芝での出脚はコパノキッキングよりも速かった位だが、最近のこの馬としては深追いはせず、好位直後から。道中もコパノキッキングを目標に脚を矯めて乗られて、直線はこの馬の脚は使っているが、コパノキッキングとの差は最後迄詰まらず、ゴール前寸前で追っ掛けバテして3着。前走京都戦より0.5kg軽くなったとはいえ、まだハンデがキツいのは確かだが、詰めの甘さは残る。

レッドアネラ

前後肢にバンテージ。気配が薄いのは何時ものこととしても、休み明けの分か、多少腹回りに緩さが有った。歩様は悪くないが。出脚は一番速かった位だが、ゴールドクイーンが内から主張して2番手から。前半3Fは32.9秒だったが、これ位のペースは仕方がないところ。コパノキッキングには並ぶ間もなく交わされたが、取り敢えず眼前に居たゴールドクイーンに先着した点は評価出来る。枠やメンバーの関係で少しでも前半楽が出来る展開になれば充分通用する。

ゴールドクイーン

胸がい。前後肢にバンテージ。トモに厚みが有って、454kgの割には良く出来ている。一歩一歩に力強さが有った。良い時はもっと楽に行ける出脚が筈だが、何時も通りのハナでも今日は無理矢理感が有った。バタッと止まっていない辺りに能力の一端は見せているのだが、序盤のロスが応えて最後は甘くなった。前走浦和戦が小回りの1400mだった影響も有りそうだが...。

第55回中日新聞杯(GⅢ)

サトノガーネット

歩様に硬さはなく、それでいて踏み込みもしっかりしていた。毛ヅヤは多少怪しくなって来たが、牝馬だけに仕方がないところ。基本的にズブい馬で、ゲートを出ても進んで行かず後方から。最初から結構手が動いており、2000mでもやはりズブさは見せていた。基本的にはアイスストームをマークする形で乗られ、直線向いて直線は大外。エンジンが掛かってからは1頭脚が違っていた。距離はもう少し有っても良さそう。2500m迄は保つ筈。次走は、来年は愛知杯が小倉ということも有ってか、京都へ回る様だが、賢明な判断だろう。引き続き有望。

ラストドラフト

デビュー当時から見栄えのしない馬だが、その中でも成長は有りそう。初遠征でも、前走東京戦より落ち着いていた点も何より。出脚自体は有る筈だが、ゲートを真っ直ぐ出ず、行き足が鈍って中段から。とはいえ、上手くインへ潜り込めた。直線向いて行き場がなく、外へ出そうとしてもジェシーにフタをされていたが、脚でコジ開け、一瞬の脚で突き抜けたが、ラスト100mで先頭に立ち、フワッとソラを遣ったところをサトノガーネットに強襲されてしまった。今日は仕方がない。クラシックの時点では成長途上だったが、今ならソコソコ稼げそう。

アイスストーム

休み明けの前走京都戦は気負っていたが、今日は集中力が有った。馬体も数字通りの重量感が有って、ドッシリ見せる。半馬身位出負けして、後方に近い位置。外を回ったとはいえ、スムーズな競馬は出来た。直線もしっかり伸びているが、最後に甘くなった。準オープンを勝った時が強い内容で、オープンでも通用する筈だが、ここ2走は2000mで案外の結果。今日は矯めて乗られて誤魔化したが、ベストは1800mかも。

ショウナンバッハ

下見で煩いのは何時ものこと。前走東京戦からここ目標に乗られたという触れ込みで、年齢分のマイナス分は有るにせよ、馬体もそれなりに良くなっていた。出脚が甘く、例に依って後方から。サトノガーネットを前に置く形で進めて、4角の手応えはこちらの方が遥かに余裕有ったが、大外へ持ち出せなかったのが痛かった。結果的にアイスストームの後追いの様な形となり、最後は良く詰めているが、あと一歩が届かず。スムーズなら2着有った競馬で、勿体ない内容だが、中京は堅実。

サトノソルタス

+6kg。首を使って前進気勢が窺え、気配は良好。同馬主サトノガーネットと同様、こちらも毛ヅヤは微妙。馬体の張りは悪くないが。出脚が速いという訳ではなさそうだが、出して行って好位直後。基本的には馬群の外に居たが、4角で外の馬に被されてしまい、直線は行き場がなくなってしまった。最後の最後に伸びているが、この馬自身がエンジンが掛かるのが少し遅いタイプでも有り、今日は最悪の形になってしまった。

ジャパン・オータムインターナショナル 第20回チャンピオンズカップ(GⅠ)

クリソベリル

+11kg。数字が増えた割に締まった印象。3歳馬は迫力負けするケースが多いのだが、流石に550kgも有ると負けていない。ゲートは五分程度だったが、出脚は有りそう。インティの先行策に乗りつつ、その番手のインを確保。今日の様な決め手勝負の展開だと、好位置で脚を矯められた馬が有利。直線向いて、コジ開ける脚も有ったが、進路だけなくさない様に乗られ、先に抜け出そうとしていたゴールドドリームと逃げているインティとの間を割って伸びて来た。枠が替わって一つ間違うと、不利を食らって負けていた可能性も高いのだが、抽選運も含めて勝負強い。馬に勢いも有るのだろうが、馬群を苦にしない気性はダートで強い。

ゴールドドリーム

前後肢にバンテージ。+10kg。攻め強化しての馬体増は素直に好感。多少硬さは有ったが、前走船橋戦よりは明らかに上向き。時々ゲートで失敗する馬だが、今日は五分に出て積極策。前が団子の展開で、後方から行けば外を回らざるを得ないのは明らかで、これがベストの選択。王者の責務として、早目にインティを捉えに行ったが、内で脚を矯めていたクリソベリルにやられたのは責められないところだろう。基本的には枠の差だが、これという強力な取り柄が有る訳ではなく、総合力で勝負するタイプだけに、何かにやられるのは仕方がないところ。

インティ

前後肢にバンテージ。-4kg。前走京都戦でもほぼ出来ていたが、見た目はその状態を維持。歩様にも柔らか味が有った。好発。出脚の違いで楽々ハナへ。1000m通過60.8秒ならハイペースとはいえず、4角も単騎で回って来れたが、直線向いて突き放すだけの脚がなかった。ラスト200m辺りから脚色が鈍り、3着止まり。前走は最後追っていなかったとはいえサッパリで、そのダメージがなかったことが分かっただけでも良しとすべきなのだろうが、今日は上位2頭との底力の差を見せ付けられた感も。ベストはマイルかも。

チュウワウィザード

前後肢にバンテージ。胴長の造りだが、馬体締まって気配も良好。手先のスナップも利いていた。先行馬の割に出脚は速い方ではなく、頑張ってインティに付いて行こうとしていたが、クリソベリルに入られてしまう形。今日は結果的にこれが痛恨だった。道中は何の問題もなくスムーズに運べたが、直線で待たされゴールドドリームの外へ持ち出していては一手遅い。上がり3F36秒を切る展開では尚のこと厳しかった。これも馬は責められないところ。

キングズガード

トモにボリューム感が有って、8歳馬でも筋肉は落ちていない。集中力が有って、気配も良かった。前走京都戦同様、出遅れ1馬身不利。1400mなら有る程度付いて行く手も有るが、1800mなら何時も通りの待機策。直線は馬群を割る形で良く伸びている。左回りは例に依って内にモタれる嫌いが有るとはいえ、充分矯正が利く範囲。届かなかったのは相手関係よりも展開だろう。アテには出来ないが、何処かで一発も。

第70回チャレンジカップ(GⅢ)

ロードマイウェイ

+6kg。胴長の470kgを考えればしっかりした造りの馬。歩様にも伸びが有って一歩一歩がしっかりしている。けヅヤも悪くない。ゲートを真っ直ぐ出ず、ダッシュ付かず後方から。距離云々は関係なく、元々そういう傾向の有る馬だが、道中はちょっと掛かっていた。ただ、直線で外へ持ち出されると1頭脚が違った。掛かり気味だったことも有って道中は頭が高いのだが、いざ追い出すと首が下がるのが長所。これで5連勝だが、前走,今回はアタマ差と中々勝負強い。今日の競馬ではGⅢ云々は論じ辛いのだが、折り合いさえスムーズなら通用する下地は持っている。

トリオンフ

2人曳き。前肢にバンテージ。+18kg。緩んだところがなく、休み明け云々関係なく、550kgでこれだけ仕上げるのは難しい。馬に活気も有った。戦前はブラックスピネルが逃げるという想定も有ったが、ブラックスピネルに行く気がなく、ならばとハナへ。1000m通過61.2秒とスロー。1馬身後ろにノーブルマーズが居た程度で、基本的には単騎で運べた。直線向いて二の脚で突き放し、一瞬はやったかの場面だったが、最後にロードマイウェイ。最後は休み明けというより、あくまで頭が高い走法の弱点が出た形。これだけ出来ていれば2走目のポカということも考え辛く、次走も普通に走れる筈。

ブレステイキング

初関西遠征だったが、特に問題はなさそう。緩んだところがなくしっかり出来ていた。多少物見はしていたが、イレ込んでいる気配もなかった。出脚はイマイチだったが、押して枠の利も手伝って中段から。道中は折り合いも付いてスムーズに運べた。ただ、今日はコーナーでジッとしていたことが裏目に出て、捌き損ねではないものの、結果的に仕掛け遅れになった印象。外へ出せる雰囲気でもなかったが、上手くやれば2着は有った競馬。少なくとも馬は頑張っており、このメンバーでも通用する。

ハッピーグリン

前肢にバンテージ。馬体に迫力が有るということはないが、毎度のことながら如何にもヤル気充分といった気配。下見は何時も良く見せる。恐らく最初からの決め打ちで後方、直ぐに内ラチ沿いへ寄せていた。直線だけ外へ持ち出して、ロードマイウェイを一旦行かせてからの追い出しで、実質ラスト1Fの競馬でここ迄伸びて来た。半ば入着狙いとはいえ、中々の内容。長い距離でも走っているが、重賞だとワンパンチ足りない面も有り、本当のベストは2000mかも。

ゴーフォザサミット

3歳時はもっと格好良く見せていた馬だが、ちょっと馬体がボテッと映る。歩様にも伸びがなくなった。ゲートは五分に出たが、出脚も内の馬と似た様なレベルで諦めてインへ入れて後方から。道中は宥めながらの追走。これも外へ持ち出せず、仕方なしのインを突いたが、一瞬だけ脚を使ってここ迄。今季は案外の競馬が続いていたが、差す形でも脚が有ったのは収穫。

第53回スポーツニッポン賞ステイヤーズステークス(GⅡ)

モンドインテロ

オーストラリアンブリンカー。迫力が有る訳ではないが、コンパクトに纏まった馬。毛ヅヤも悪くなく、何時もながら落ち着いて歩けていた。ゲートを決め、少し出して3番手から。2周目のホームで出入りが激しくなり、我関せずで一歩下げた位置に引く形。2000m通過で2分9秒1と遅く、ロングスパートの競馬になったが、昨年ズブさが裏目に出て3着だった様に、反応が悪い面が有り、徐々にスピードに乗せる様に乗られ、登坂力で決着を付けた。単純に早目に動かすと2016年の様に終いが甘くなる面が有り、脚の使いどころが難しいのだが、ビュイック騎手は昨年3着の失敗を上手く生かした。馬よりも、鞍上の手腕を評価したい。

アルバート

前後肢にバンテージ。この時期にしては毛ヅヤが冴えている。この馬としては気合も乗っていて、歩様に硬さもなく、この年齢としては満点。ゲートも微妙に悪かったが、行く気もなく後方から。前述した様に、2周目のホームから出入りが生じる展開だったが、今日は兎に角ジックリ乗られ、マトモに動かしたのは2周目の3角から。この回り脚が速く勢いを付けて、更に登坂力を生かして2着浮上。これも大事に乗ったのが正解だったということになるのだが、転厩前は馬の状態が悪く、明らかに環境が変わったのが良い方に出た。まだやれる。

エイシンクリック

前後肢にバンテージ。-10kg。どちらかといえば寸が詰まった体型だが、数字分だけスッキリした印象。馬に活気が有ってデキも良さそう。スタート直後に最内枠のオジュウチョウサンが外に大きくヨレ、接触こそなかったが、行き場なく後方から。最初は折り合いを付けるのに汲々としており、1周したところで乗り役が諦めて外へ持ち出してハナへ。そこからは一時は2番手に4〜5馬身付ける大逃げに近い形を採る場面も有ったが、3角辺りからオジュウチョウサンが追い掛けて来て、息を入れる暇がなかった。流石に最後は甘くなったものの、今日の展開なら良く頑張っている方だろう。間違いなくスタミナは持っている。あとはゲートを決めて序盤をスムーズに運べる様になれば。

メイショウテンゲン

シープスキンノーズバンド。今季はデキ一息。明らかに馬体が緩い。歩様が多少硬いのは春と同様だが。アオり気味に出て1馬身出遅れ。そのまま後方からジックリと。距離が未経験ということで、多少序盤は行きたがる場面が有ったが、前を壁にして我慢させる形。ただ、似た様な競馬だったアルバートとは回り脚で差が有り、2周目4角でチェスナットコートに弾かれる様な場面も有った。それで4着なら良く走っている方だろう。下見は感心しなかったが、キッカケは掴めたか。

サンシロウ

遮眼革。冬毛が目立って、見た目はイマイチだが、馬体の張りは悪くない。水平首でノンビリ歩いていた点も好感。これもオジュウチョウサンに寄られた形だが、何とか立て直して中段のイン。基本的にはジッとしていたが、これも経験不足で力む場面は有った。最後は内からジワジワ来ているが、細かいところは経験の問題だろう。1000万で5戦連続2着の馬だが、戦績通り相手なりに堅実。