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競馬回顧 2021年5回中京

第55回スプリンターズステークス(GⅠ)

ピクシーナイト

前後肢にバンテージ。前走中京戦と変わらず。数字も有る馬だが、古馬相手でも迫力負けしない。歩様が軽やかなのも変わらず。この馬より内枠の3頭がが出遅れたことも大きかったが、意外と出脚が有り、楽に好位を確保。更にモズスーパーフレアが飛ばしてくれたお陰で、内枠の割には前もバラけて揉まれない競馬が出来た。4角で外へ持ち出す際に、ビアンフェと接触したが、馬格が有るだけに当たり負けせず、抜け出してからは独走だった。ただ、見た目は鮮やかでも、展開が恵まれ過ぎて何とも言えない部分も有り、次走が試金石。スプリントも世代交代の時期なのは確かで、先々この馬が王者として君臨する可能性は高いだろうが、スプリントは香港で勝ってこそで、現状はそこ迄の迫力はまだ感じない。

レシステンシア

前後肢にバンテージ。前走中京戦からキッチリ出来ていたが、今日も首でリズムを取って、動き軽快。モズスーパーフレアにはスタート後1F地点で2馬身位やられていたが、控えたというよりは意外と押していた印象。それでも行き脚が付いてからは、何時も通り楽に追走出来た。追ってからもそれなりには伸びているが、この馬にスパッと切れる脚を求めるのも酷なことで、ピクシーナイトに馬体を併せる迄には至らず、シヴァ―ジとの2着争いを制するのがやっとだった。勝つならもう少し積極的に乗っても良かっただろうが、モズスーパーフレアと喧嘩するのは得策ではなく、スプリントだともうひと出脚が足りない。この馬がビアンフェの位置なら、ピクシーナイトが出て来れない可能性も有った。GⅠ2着病は深刻。

シヴァ―ジ

遮眼革。前後肢にバンテージ。+6kg。多少、腹回りがボテッと映る面は有るが、毛ヅヤが良くて、踏み込みもしっかりしていた。半馬身程出遅れたが、押してピクシーナイトの直後を確保。押して行った割には流れに乗れていた。そのピクシーナイトが頑張ってくれたお陰も有るが、この馬も4角の手応えは抜群。鞍上も夢を見られたで有ろうレベル。1分7秒前半の決着だけに、流石に最後は苦しくなったが、大健闘の3着だった。ただ、長打力が有るというより、外傷等が有って、ローテーションが上手く組めなかったのが人気薄の原因で、力は有りそう。気の早い話だが、来年の中京戦でも面白い存在。

メイケイエール

前後肢にバンテージ。-8kg。歩様に硬さはないが、数字分だけ細い印象。下見で大人しいのは毎度。恐らくゲートはわざと遅らせたと思うが、スタート直後から制御不能になっており、直ぐ外のタイセイビジョンとエイティーンガールに幅寄せ。この2頭はこれで競馬が終わっており、無理矢理では有ったが、外へ持ち出し、何とか馬群と距離を少し取ったところ、中段位でこの馬としては我慢して走れていた。ただ、流石に1200mでこの時計では切れるということはなく、止まった馬を交わしながらも、前と離れた4着止まり。力が有ると言えばそうだが、その中でも段々レースの迫力がなくなって来た感も有る。調教はやっていても、鍛錬がマトモにやれていない印象。

モズスーパーフレア

叩いた分、馬体に張りは出たが、500kgを超えている少し厚ぼったい。もう少し絞った方がいい。気配はこれでいいが。好発。出脚も速く、迷わずハナへ。大外からの逃げだったが、1F地点で先頭に立っており、600m通過33.3秒ならこの馬としては早くない方。ただ、大外からの逃げも悪くなかった筈だが、4角で意外と手応えが怪しく、直線入口で突き放す脚がなく、最後止まって5着止まり。使い方が雑なのも確かだが、GⅠだと現状はこんなモノか。

ダノンスマッシュ

馬体が少し緩い様な気もしたが、これは許容範囲。それよりも少しイラついていたのが気になった。モズスーパーフレアには叩かれたが、レシステンシアに付いて行く形で、全体では5番手辺り。鞍上は色々パターンを想定しただろうが、一番確率の高いパターンだった筈で、馬群の外とはいえ、流れにも乗れていた。ただ、4角での手応えが汲々で、むしろ置かれ加減。最後の最後に詰めているが、掲示板すら確保出来なかった。休み明けの影響も有るだろうが、それよりも年齢を経て時計勝負に対応出来なくなっている。

第25回シリウスステークス(GⅢ)

サンライズホープ

3走前から遮眼革。前後肢にバンテージ。540kgの割にそこ迄重苦しさがないのがいい。歩様にも力強さが有る。出脚は有って、少し気合を付けた程度で楽に好位。5番枠のリアンヴェリテが逃げ、6番枠のゴッドセレクションが2番手、8番枠のこの馬はそれらを見ながらの競馬と、枠の並びも良かったが、4角手前でゴッドセレクションの脚がなくなる中で、こちらは余裕タップリに進出。坂下では既に先頭に立っており、少し早過ぎたかにも見えた位だったが、内から進出して来たブルベアイリーデを力でネジ伏せ、外から来たウェスタールンドの猛追も凌ぎ切った。トビが高く、馬力も有るのだろうが、遮眼革を付けてから踏ん張りが利く様になっているのがいい。

ウェスタールンド

オーストラリアンブリンカー。-4kg。今にして思えば、やはり休み明けの中京戦は立派過ぎたか。馬体の張りに年齢を感じなくもないが、歩様に硬さがないのは何より。最近は意外とゲートを出る様になっているが、何時も通り、全く行く気なく離れた最後方から。最近はコーナーで外を回るケースも多かったが、今日は3年前のGGⅠで2着に来た時同様、インを突く策に出て、これがハマった。着差が着差だけに、アシャカトブとダノンスプレンダーをパスする際に、それぞれ切り替えるロスが有ったのが痛かったが、これは仕方がないだろう。デキも上向いていたのだろうが、イン突きがハマる中京は合っている。

ブルベアイリーデ

迫力が有る方ではないが、しっかり筋肉の輪郭も浮いて、悪くなさそう。下見所の外を周回して、馬に活気も有った。前述した様に、3枠2頭が先行する形になったが、その番手。道中はサンライズホープを右前に置く形。インで脚を矯め、サンライズホープが早目に動いてくれる展開も向いたが、内から並び掛ける迄は良かったものの、ラスト100mで明らかに止まった。前走新潟戦で初めて1800mを走って、いきなり結果を出したが、1900mは流石に長かった様。

ダノンスプレンダー

遮眼革。-6kg。最近の中では一番軽い造り。スカッと見せてこれでいいが、発汗が多いのは少し気になった。ゲートで横を向いている時に開いて、出脚が少し鈍り、ブルベアイリーデに叩かれ、その直後。全体では8番手辺りから。遮眼革着用の割に、インで砂を被っても道中は全く問題なく、4角もサンライズホープが早仕掛けしてくれたお陰で、外へ持ち出す進路も取れたが、いざ追ってからがジリジリ。最後は詰めた様に見えたのはブルベアイリーデが止まっただけ。これで阪神1800m、小倉1700m、中京1900mと色々使ってみたが、何れも4着。どうもワンパンチが足りない。

サクラアリュール

只管地味なのは何時ものこと。昨年述べた様に、ダートを走る馬の割には馬体にパワフルさがなく、歩様も何処となく頼りない。ゲートが開く直前で馬が潜りそうになり、ダッシュが付かず後方の内目から。ウェスタールンドと似た様な競馬だったが、エンジンが掛かってからの脚が全然違っていた。昨年2着馬だが、昨年よりメンバーが揃っていたか。今年に入ってオープン特別3着が多いが、これもパンチ力不足。

第67回産経賞オールカマー(GⅡ)

ウインマリリン

2人曳き。+14kg。春が少し細かっただけに、数字はこれ位がベスト。落ち着きも有って、いきなりから満点に近い。半馬身以上の好発。出脚も有って、1周目坂下ではハナに立っていたが、ロザムールが主張して、その番手から。ロザムールは大外からの逃げだったが、その割にペースは遅く、1000m通過60.7秒とスローに近い流れ。無論、道中の折り合いには全く問題なく、このクラスの馬がこのペースでこの競馬が出来れば負けようがないところ。直線に向いてロザムールとレイパパレの間が割れず、一瞬はヒヤッとしたが、レイパパレの外へ立て直して突き抜けた。展開が上手くハマったことも有るが、競馬が上手いのが何より。

ウインキートス

-14kg。元々細身の馬で、休み前の東京戦位が丁度だと思うのだが、数字分だけスッキリ。少し煩いのは毎度。これも出脚は有る方だが、ウインマリリンが好発を切って、無理することなく、その直後。全体では前から6番手辺りから。道中のリラックス度ではウインマリリンの方が長手綱で走れていたが、下見の気配とペースを考えれば我慢してくれていた方だろう、直線に向いて、ウインマリリンが狭くなりそうになっており、こちらはグローリーヴェイズの外へ。前のグローリーヴェイズ、レイパパレが坂を上り切った辺りで脚が上がる中、最後迄伸び切って2着浮上。これも上手く枠を生かした。ただ、外枠でも何とか格好は付けるウインマリリンに対し、こちらは外枠だと前走札幌戦の様なことが有り、まだ注文は多い。

グローリーヴェイズ

前肢にバンテージ。+12kg。馬体増といっても、香港遠征で減ったもので、国内戦は何時もこんなモノ。コロンとした体型だが、馬体には張りが有る。ゲート内の駐立が悪く、出遅れ1馬身不利。あまり器用な方ではないだけに、基本的には外に馬を置かない形。1角進入時は後方14番手だったが、3角過ぎから一気に追い上げて4角で好位。只管、レイパパレを目標にして乗られたが、レイパパレを捕まえる迄にウインマリリンに内から交わされ、更に外からウインキートスにも来られ、3着止まり。ただ、この馬は基本的に京都向き。仕方なしにここを使った面も有るだろう。目標は捕まえただけに、一応は許容範囲の内容。

レイパパレ

+10kg。まだ細く映るが、増えるのは単純にいい傾向。この馬体からこれだけ力強い踏み込みは過去にないレベル。ゲートで若干、横を向いていたことも有るが、外からロザムールに一気に来られ、これには抵抗せず、ウインマリリンとの並走2番手で我慢させる形。ただ、2番手だとどうしても序盤に行きたがる面が有るのは明らかで、どうしてもロスが有る。更に、前述した様に、グローリーヴェイズが動いて、こちらも付き合わされる展開。内でジッとしていたウインの2頭に捕まるのは仕方がないところ。ただ、それだけに3着は欲しかっただろう。馬格から来るパワー不足は仕方がないのだが、もうちょっと折り合いをスムーズにしたい。気持ち一本で走っているから、これだけ走れるのかも知れないが...。

ステイフーリッシュ

-10kg。前走札幌戦はこの馬としては少し立派だったが、心房細動明けの割には絞れていた。歩様も含めてまずまず。出脚はそこ迄速い方ではないが、外枠だけに挽回が利き、押して好位。レイパパレをマークする形。ただ、グローリーヴェイズが3角で動いた際にペースが上がったが、4角で置かれ気味になっていた。それでも、最後は良く追い込んで僅差の5着迄押し上げて来た。GⅡなら何とかなる馬だが、もう少し全体に流れて欲しかったか。勿論、今日はそれ以前に心房細動の影響がなさそうなのが何よりということになるのだろうが。

第69回神戸新聞杯(GⅡ)

ステラヴェローチェ

2人曳き。+18kg。立派は立派だが、緩い印象もなかった。この馬としては落ち着いていたのも何より。ゲート内の駐立が悪く、アオり気味に出て後方から。隊列が固まる迄の最初が特にヒドかったが、1000m通過が63.8秒と、馬場状態を考えても遅く、道中は少し力んでいた様にも見えた。4画で無理に外へ持ち出さず、直線迄待ってから進路を探す形。馬群のド真ん中、馬場の3分どころから抜けて、最後はレッドジェネシスとの一騎打ちを競り落とした。行きたがっていたのは他馬も似た様なモノだが、道悪の根性勝負になると強い。ただ、これで3000mが保つのかといえば、甚だ疑問だが、今年は他馬も似た様なモノ。あとはゲートと距離適性の有る条件上がりにやられなければ。

レッドジェネシス

春と大きくは変わらず。迫力が有る訳ではないが、緩んだところもなく、バランスの取れた造り。歩様もスムーズ。ゲートも微妙に分が悪かったが、それ以上に出脚がなく、後方から。同じ後方でもステラヴェローチェは比較的外を通っていたが、こちらは内目。他馬と比較して、折り合いはスムーズだった方。内目に居た分、ノメる場面も有ったが、4角で距離を稼ぎ、上手く捌いて抜けて、ラスト350m辺りで先頭。3着以下は3馬身突き放しているのだが、ステラヴェローチェの道悪適性に屈した形。次走へ向け、出脚がないのがどうかだが、距離面の心配は少なく、良馬場なら格好は付けてくれそう。

モンテディオ

スケールの絶対値は別にして、単純にデキ自体が良さそう。馬体に張りが有って、馬に活気も有った。出脚には余裕有ったが、外からテイエムタツマキが押しながら主張して2番手から。バランスを崩す場面がなかった訳ではないが、道中はこれも上手く走れていた方。ただ、4角を左手前で回った様で、外にかなりフクれていた。着差が着差だけにどうしようもなかった可能性も高いが、内から来た2頭にやられたのは悔いが残るところ。ただ、先行力が有るの強み。右回りで変わる可能性も有る。

シャフリヤール

2人曳き。+8kg。ダービー馬だけ有って、当然ながら見栄えはするのだが、数字分だけ重い。テンション高いのもマイナス。最初から行きたがっており、短手綱でイクスプロージョンを前に置いて我慢させる形。向正面で何とか折り合ったが、4角手前から動いた強気な競馬が今日はアダとなった。モンテディオが外へフクれて来たのもかなり痛かったか。ラスト200mで脚が上がった。弱い馬ではないが、基本がマイラーだけに悪条件が重なるとキツい。3000mは論外。

キングストンボーイ

+4kg。多少チャカつくのは雨の影響も有るだろうが、数字の割に腹回りがボテッと映った。春はもっと雄大に見せていた筈。出脚も微妙だったが、鞍上に行く気がなく、控えて中段やや後方から。シャフヤリールを只管マークする形。直線に向いた際にはシャフヤリールは捕まりそうだったが、並び掛けたところ迄だった。トビが大きい分、道悪は合わないということもいえるのだが、シャフヤリールも別の理由で今日は条件が向いておらず、そこは底力の差だろう。馬体を絞って改めて。

第75回朝日杯セントライト記念(GⅡ)

アサマノイタズラ

-4kg。どちらかといえば腹回りがボテッと映るタイプだが、数字分だけでも締まって来た印象。ただ、今日は妙に発汗が目立つ。ゲートは五分に出たが、行く気はなく後方から。中山2200mということで積極策に出た馬も多かったことも有るが、序盤は馬群に取り付いてすらいなかった。3角過ぎにやっと追い付いたが、そこでも動けず、実質直線だけの競馬。ただ、今日はこれがハマった形で、1頭だけ脚が違っていた。春と違って、折り合いが付いた点は収穫といえるが、それも他馬のプレッシャーがなかったことも大きい。次走何とも。

ソーヴァリアント

2人曳き。骨格のしっかりした馬で見栄えがする。チャカつくのは毎度で、これで力は出せるタイプ。外から積極策に出たグラティアスに抵抗しつつ、好位5〜6番手。内に入れたこと自体は間違っていないが、1角でゴチャついて、少しムキになる場面が有ったのは痛かったか。それでも今日は積極的に乗られ、3角過ぎから動いて直線入口で先頭。好位勢は完全に突き放したが、別の競馬をしていたアサマノイタズラに捕まった。それでも競馬の内容としては一番強い内容。次走阪神戦では狙い目に。

オーソクレース

2人曳き。前肢にバンテージ。-4kg。今年初戦だが、皮膚を薄く見せてキッチリ出来ていた。ただ、数字が示す通り、成長もない。歩様に力感が欲しい。外から来た馬も居たが、この馬の出脚で中段やや前辺り。ソーヴァリアントの1馬身後方位に居たが、上手く揉まれずに立ち回れた。マクり合戦となった3〜4角は休み明けの分、反応が悪かったが、それでも何とか3着。地力の一端は示したといえそう。あとは変に造り過ぎていただけに、反動が出なければ。

カレンルシェルブル

シープスキンノーズバンド。馬主の好みは胴長の体型だろうが、その中では腹袋が有るタイプ。もうひと絞り有っていいかも。出遅れ1馬身不利。それでも馬群には取り付いており、全体で8番手辺り。外で揉まれない様に乗られ、向正面からはソーヴァリアントに付いて行く形。良く食らい付いていたが、ずっと外を回っていたことも有り、坂が上れなかったのは仕方がないところ。かといって、今日の展開で内に居ても前が詰まっていた筈で、4着でも最善は尽くせた。500万を勝ったばかりでの参戦だったが、準オープン迄のメドは立ったか。

ヴィクティファルス

後肢にバンテージ。少し頭が高く、硬目の歩様。春と比較して馬体は締まって来たが、ダート馬らしくなって来た。この馬としてはゲートを出た方だが、出脚が足りず、何とか中段。ただ、今日は内に居たのがアダ。道中は折り合いも付いて問題なく運べたが、前が開いたのが坂を上る途中で、実質150m程。元々、一瞬の脚を生かすというより、持続力勝負の馬だけにこうなるとキツい。今日は参考外。

第39回関西テレビ放送賞ローズステークス(GⅡ)

アンドヴァラナウト

血統馬だけに品の良さは有るが、もう20kgは増えてもいい位の造り。ただ、母父ディープインパクトらしい独特の歩様。キングカメハメハ産駒だが、ディープインパクト色が強いならこんなモノかも。エイシンヒテンの逃げに有る程度、付いて行って、好位6番手辺り。馬群の外ながら、前に馬を置く形。何とか我慢して走れていた。直線の反応も軽快で、エイシンヒテンが外へ張って来ても怯まず真っ直ぐ走れていた。500万勝ったばかりの割に、ソコソコ人気になっていたが、正攻法で勝ち切った形。あとは年々、この手のトライアルの地位が低下している現状で、別路線との相手関係。

エイシンヒテン

2人曳き。馬体は決して目立たないが、下見の歩様から蹴りが強く、その部分だけは1頭違っていた。ただ、これ以上は気負って欲しくないところ。出脚が本当に速いかというと若干の疑問も有るが、注文を付けてハナへ。外へ張り気味で、鞍上も気を遣いながらの逃げだったが、その分、ペースは遅く、1000m通過61.2秒とスロー。4角を単騎で回って、直線も外へモタれ気味だったが、内から差して来る馬が居なかったのが不幸中の幸いで、何とか踏ん張って2着。現状はしっかりラチが頼れる右回りの方がいい。

アールドヴィーヴル

前後肢にバンテージ。+8kg。中々馬体が増えて来ない馬が多い中で、増えたのはいい傾向。ただ、今日の見た目だけを言えばメリハリに欠く。最初から急かす気はなく、中段位置でジックリと。序盤は掛かり気味にも見えたが、ペースが遅く、他馬も似た様なモノだった。基本的にはアンドヴァラナウトを追う形で展開的には悪くなかった筈だが、直線に向いて中々手前が替わらず、伸びあぐねた。4角では置かれそうになっていたことを考えればよく頑張っているということもいえるが、今日に関しては反応の悪さがアダとなった。ただ、そんな状態でも権利が取れたことは何より。叩いて反応が良くなればもう少し走れる筈。

ストゥーティ

-6kg。小さいなりに良く出来ているが、420kg台だけに、増えるに越したことはないところ。ちょっと細い。その割に気配は良かったが、左後肢の出が微妙に甘いのも気になった。徹底先行のエイシンヒテンには叩かれたが、こちらも出脚は速く、スッと3番手。ただ、行き振りが良過ぎて引っ張りながらの追走。それでもオパールムーンを壁にして、何とか宥め、直線はエイシンヒテンが外へモタれてくれたお陰で、進路も出来たが、坂を上り切った辺りで苦しくなった。2000mが未経験だっただけに同情の余地は有るが、今日の内容だけをいえば距離が長い。

タガノディアーナ

小さい馬が多かった中で、バランスの取れた造りで、良く出来ていた方。歩様もしっかり踏めていた。この馬自身も出ッパが甘かったが、外のオヌールに寄られて後方。ならばと、内へ潜ろうとしていたが、そこにも壁に阻まれ、外々を回される形。ならばと3角過ぎから動いて行ったが、マクり切るには至らず、最後に甘くなった。馬は頑張っており、このメンバーでも互角とみていいが、枠に殺された格好。

サマーマイルシリーズ第4戦 第66回京成杯オータムハンデキャップ(GⅢ)

カテドラル

下見だけパシュファイヤー。前後肢にバンテージ。寸の詰まったマイラー体型だが、マイラーに有り勝ちな歩様の硬さがなく、実に滑らか。一完歩目が遅いのは何時ものことで後方に近い位置。かつては日本一のスピードレースだったこのレースらしく、今日もコントラチェックがそれなりに速いペースで引っ張り、縦長の展開になったのは不幸中の幸いだったが、それでも4角になればインは馬群が密集。中々捌けず、実質はラスト200mを切った辺りの競馬だったが、脚が違った。今年はマイルの重賞で3回2着が有ったが、漸く決めた。ただ、今日も2着コントラチェックとはクビ差。差し一手だけに危うさは常に残る。コントラチェックが55.5kgということを考えると、このハンデ56kgが恵まれていた印象も拭えないだろう。

コントラチェック

右だけオーストラリアンブリンカー。馬体の見た目は平行線。ただ、何時もより活気が有って、下見から集中していた様に見えた。その分、歩様にも勢いが有った。ゲートを決め、出脚も速かったことも有り、ならばとハナへ。気分次第の馬で、こうなったら徹底先行しかなく、1000m通過56.8秒とソコソコのペース。好位勢はほぼ全て追っ掛けバテの形となり、一旦は完全に突き放したが、最後に甘くなった。とはいえ、前述した様に牝馬が55.5kgを背負ってのモノ。折角なのでタイトルが欲しかったところでは有るが、良く頑張っている。

グレナディアガーズ

前後肢にバンテージ。重心が低く、如何にも重厚感が有るタイプの馬だが、それ故スプリント色は強い。最内枠からゲートは決めたが、折り合いを考えると急かす訳にも行かず中段から。ただ、今日はハイペースだっただけに、これはこれで正解。ただ、むしろゆったり造り過ぎたのか、今日はむしろオッツケる位の行き振りだったのは気になった。3〜4角からも人気を背負って無理に内を突く訳にも行かず、勝負どころは外へ。これも結果的に悪い方に出た。エンジンが掛かってからは良く伸びて来たが、今日だけをいえば1800〜2000m位有っても良さそうに見えた程。レース後の鞍上の話通り、調教から工夫が要る馬。

スマートリアン

2人曳き。胴回りがボテッと映るのは何時ものこと。多少、歩様に伸びがないのも毎度だが、手先のスナップは利いていた。外枠だが、意外に出脚が有り、ジワッと好位。見た目の折り合いは付いていたが、外々を回された上に、コントラチェックがハイペースで飛ばすキツい展開。流石にコントラチェックに並び掛ける迄はなかったが、坂を上がって一旦は2番手。最後は甘くなったが、好位勢の中では一番頑張っていた。重賞でも足りる。

カラテ

前肢にバンテージ。+12kg。馬体は増えたが、緩い印象はないだけに、上積みと考えて良さそう。歩様もスムーズ。出脚は速い方ではなく、内外から行かれるのは仕方がないところで中段から。それでもこの馬としては前に付けられた方だろう。ただ、コーナーで動ける回り脚がなく、直線もジリジリ。前走新潟戦と比較して走っていないといえなくもないが、中山よりは東京向き。

サマースプリントシリーズ第6戦 第35回産経賞セントウルステークス(GⅡ)

レシステンシア

前後肢にバンテージ。+4kg。下見は外を周回。元々が気のいいタイプだが、キッチリ出来ていた。手先のスナップが利いていた点も好印象。自爆覚悟で行けば、ハナへ行ける出脚は有るだろうが、徹底先行の構えを見せたシャンデリアムーンには抵抗せず、2番手から。前日迄、雨予報だった割に馬場は保ってくれたとはいえ、中京で前半600m32.8秒はかなり速いペース。現行レコードはビッグアーサーが勝った2016年の高松宮記念で、この時が前半32.7秒だったが、要は史上最速に近い猛ラップ。それをほぼ急かすことなく楽に追走。登坂力で後続を突き放し、最後は詰められたが、一杯一杯振り切った。今日は取り敢えず強い内容。今日の競馬からマイルではスピードが有り過ぎるのは明らかだが、高いスプリント適性を改めて証明したといえる。あとはGⅠ2着病がどうかだけ。

ピクシーナイト

前後肢にバンテージ。+8kg。数字は成長分。3歳馬だが、馬自体が上位。若さ故の特権ともいえるが、歩様が軽やかなのがいい。開幕週の外枠で出方が難しかったが、ジワッと行かせて好位直後。それでも行きたがって少し引っ張る場面は有った。隊列のまま直線は外へ持ち出し、左手前のままながらも良く伸びているが、あと一歩が届かなかった。惜しい2着。この競馬で勝ったところで対レシステンシアでこの馬の方が強いという評価にはならないが、何か一つ噛み合えばひっくり返していた。単純な賞金面だけでなく、サマースプリントシリーズのチャンピオンもダメになり、逃した魚は大きい。

クリノガウディー

一息入って少し気配は地味だが、こんなモノといえばこんなモノ。馬体も含めて、いいのか悪いのか分かり辛いタイプ。好発も、引っ掛かる馬なので無理は出来ず好位、この鞍上らしく、まず内へ潜りに行って、レシステンシアの直後から。直線だけ少し外へ持ち出したが、この馬としては比較的真っ直ぐ走れていた。今日はこのハイペースで少し甘くなった形。かつての問題児だが、鞍上が岩田康成騎手に替わってからは安定して走れる様になっている。中京限定だろうが、力は重賞でも足りる。

ジャンダルム

-2kg。コロンと見せるとはいえ、もうひと絞り有ってもいいかも。今日はトモの甘さも目についた。前走小倉戦もそうだが、単純に出遅れたというより、駐立の悪さからアオったところで開いてしまい、最後方から。3角から少し動いて行ったが、それでも外を回っている分、4角でもまだ最後方に近い位置。ハイペースが向いたとはいえ、最後の最後は1頭違う脚で追い込んで来ていた。漸く復調して来たところだったが、出遅れが癖になっており、暫くは手が出し辛い。

カレンモエ

前後肢にバンテージ。+8kg。馬体はフックラ程度。ただ、今日は明らかに歩様が良くなっていた。一完歩目が怪しかったが、出脚で立て直して好位は確保。ペースは速くとも、レシステンシアを目標に動いて行ったが、最後に甘くなった。一緒に差して来たクリノガウディーには先着したかったが、内外の差が有り、これも仕方がないところ。今日のところはGⅠクラスの壁に阻まれた格好。

第6回紫苑ステークス(GⅢ)

ファインルージュ

2人曳き。+2kg。今春東京戦以来となるが、数字よりはフックラした仕上げ。賞金の足りている馬としてはこれで充分だが、歩様も含めて今日のデキだけをいえば満点はやれない。直ぐ外のアビックチアに叩かれる形となったが、出脚でカバーして好位6〜7番手辺り。スタート直後は外から来られた関係で出脚が余っている位の行き振りだったが、馬群の外でも馬を前に置くだけで折り合いは付いていた。3〜4角中間から動いて、坂下で先頭。登坂力の違いで後続を振り切り、1馬身3/4差ながらそれ以上の圧勝だった。戦前は距離が長い印象も有ったのだが、次走阪神戦を見据えて敢えて正攻法で勝った点も好印象。あとは春の実績上位馬との相手関係。今日は条件上がりの馬が多く、この馬以外で唯一、重賞を勝っていたホウオウイクセルが大出遅れと、能力比較の点で良く分からない部分が多い。

スルーセブンシーズ

前肢にバンテージ。430kgの馬としてはかなり大きく見せる。歩様がスムーズで、落ち着いていたのも何より。この馬としては珍しくゲートは決めたが、スタート直後に内へヨレて出脚が足りず、トウシンモンブランに叩かれ、中段。道中は動くに動けない位置でジッとするしかなく、それ故折り合いは付いていた。勿論、開幕週だけに内目の馬場は良好なのだが、結果的に馬群が密集して勝負どころでも前が壁。実質坂を上り切る直前に前が開いた様な格好で、100m有るなしのところから2着浮上。前々走もそうだが、掻き込む走法の割に一瞬の脚が有るのがいい。

ミスフィガロ

+8kg。416kgの馬で、当然ながら増えたのはいい傾向。少し硬目の歩様も含めて、ディープインパクト産駒らしい馬。ゲートの駐立が怪しかったが、何とか五分。それでも出脚が甘く後方に近い位置。眼前にスルーセブンシーズを置く形。ただ、スルーセブンシーズでも前が詰まっている位だから、4角から外へ持ち出し、ここで数馬身ロスが有りながらも最後は1頭違う脚で追い込んで来た。惜しいハナ差3着。500万を勝ったばかりで、阪神戦への権利が取れたのが何より。ただ、ゲートに課題が有り、1000万で人気を背負うと過信禁物かも。

シャーレイポピー

430kgの馬だが、数字の割にはトモが立派。淡々と歩けていたが、もう少し歩様に柔らか味が欲しい。出脚は速く、内の馬を叩いて好位のイン。道中は流れに乗れており、直線もスッと前が開いたが、先頭に立つ前にファインルージュに交わされており、坂を上り切った辺りでは内にモタれ気味で伸びあぐねた。ファインルージュが強過ぎたことも有るが、現状だと2000mを走り切るには体力が足りない印象。

トウシンモンブラン

もう少し馬体にメリハリが欲しいところ。前を合歩くスルーセブンシーズとは40kg差有るが、迫力に差がない。スルーセブンシーズは出脚で叩いたが、外からシャーレイポピーには叩かれてその番手。全体で前から6番手辺りのイン。道中は隊列に動きはなく、ジッとするしかなかったが、ジッとしていただけで直線は自然と最内が開いた。ただ、それだけにもっと伸びて欲しかったところだが、前のシャーレイポピーは捕まらず、直後に居たスルーセブンシーズにやられている様では話にならない。1000万でも厳しい。