勿論アグネスタキオンが強いのは百も承知だが、やはりあの調教過程にはエクスキューズが付く。従って、対照的に好調教のダンツフレームを本命に推す。アーリントンCは、開幕週でしかもスローと二重の悪条件が重なっていたが、その中で後にニュージーランドTでネイティヴハートを押さえ込んだキタサンチャンネルを差し切った。絶好枠を得て、第3の男が中山で主役の座を掴む。
3番手には熱発明けも先週辺りから息を吹き返したシャワーパーティー。この大外枠は痛恨とも言える枠だが、折り合いに専念する為、一旦下げてインを突く競馬になりそう。今までこの馬の能力の大半を無駄な自己の闘いに費やしてきた。このハイペースで折り合えば、漸く本来の力発揮のシーンも。
共同通信杯1分47秒台は大物の証という説が流れているらしいジャングルポケット。加えて、最早伝説にまで昇華した2000年9月2日札幌5レースの新馬戦、そしてあの札幌3歳Sの勝ち馬だ。がしかし、シャワーパーティーとは対照的に痛恨の最内枠。しかも、ここ2年ゲートすら出られない皐月賞とは最も縁の無い枠だ。真に伝説の継承者ならば、そんなジンクスも吹き飛ばしてくれるのかも知れないが、やはり割引が必要。
ロードアヘッドがハナを叩く展開になるだろうが、最近の同馬はダッシュ力も衰え気味。とはいえ、エイシンルーデンスの存在が五月蝿く、一応ハイペースの展開を見込めるが、遂に一番人気になりそうなチェックメイトは間隔を開けた方が良いタイプ。ならば、前走は距離が長くて気持ちが続かなかったメイショウキオウを◎に推す。3走前に僅差で負けたグレイスナムラは重賞勝ち。芝に転向して未だ間もないが、最近珍しく終い切れた調教内容に賭けたい。
中山記念で、勝ち馬はともかく3着のダイタクリーヴァ以下は完封したジョウテンブレーヴもハイペースを歓迎するクチ。後はイレ込まない事、そしてマイルの流れでもなし崩しに脚を使わない事。これがクリア出来れば好勝負可能。
ビハインドザマスクはスプリント戦のイメージが強烈だが、ローカルにマイル戦が無い所為も有るのではないか。阪神マイルは準オープン時代にスプリント戦同様の瞬発力で完勝しているだけに、多少試金石的な側面は有るものの、充分届くと見るが。
押さえに阪神走るメイショウオウドウ、折り合ってダイワカーリアン。
テイエムオーシャンは前走で追って伸びるイメージをマスター。この中間も順調。ならば、ここでは一枚上の力。余程で無い限りは負け様が無い。
そのテイエムが矯める競馬を覚えたとならば、相手はテイエムより前で競馬をする組に賭けたい。オイスターチケット、テンザンデザート、そしてポイントフラッグで、中でもテンザンデザートの前走は、前半3F33.6で行かされながらの3着。流石にここまでのハイペースは考え辛く、これが相手筆頭。ポイントフラッグもチューリップ賞でテイエムに相当早めに来られながら、最後まで脚色衰えずの2着。これも中々怖い。
押さえに一応、ダイワユージュと前走不利に泣いたリキセレナード。
朝日杯3歳S3着のネイティヴハートがここから始動。正直、馬体に成長を感じず、秋までの期待はどうかと思うのだが、それでもその朝日杯の内容が秀逸。外厩にいたらしいが、成長度は案外でも仕上がりは上々。あの馬の為にもここでは負けられない所。
前走圧勝のカチドキリュウは再度外枠を引いた。今回もハイペースなりそうな上、しかも一雨来そうな気配。今の中山の馬場は相当に悪く、下が渋れば先行馬壊滅になるだけに、これも好都合。
同様にクリスタルカップ2着のシンボリスナイパー。これもハイペースならば確実に切れる。前走は多少仕掛けが遅れた分の差だけ。折り合えばここでも。
押さえに切れ味秘めるスーパーウインザー。
昨年2着のシンコウエドワードは詰めの甘さが目立つものの、ここらでは流石に地力上位。天敵チェックメイトが重斤を背負わされるだけに、千載一遇のチャンスを何とかモノにしたいところ。
ここに来て立ち直ってきたグリーンプラネットが相手筆頭。京都金杯でも2着とは差の無い競馬。少なくともエイシンプレストンには先着しているのは紛れも無い事実だ。
前走は雨に泣かされたグレイスナムラ。どうやら今回も雲行きが怪しいが、晴れさえすれば牡馬相手でも充分に通じる破壊力。
逆に雨を歓迎するのが、ルネッサンスとトッププロテクターの2頭。ここらは天候次第。
押さえに休み明けでもGⅠ馬、シンボリインディ。
シアトルフレームは休み明けになるが、ハナさえ切れれば強い。ここはとりあえず先手だけは取れそうなメンバー。外枠でジワッとハナ切る形ならば、何とかならぬものか。
ゲイリーエクシードは小回りだと置かれる競馬になりがちだったが、中央場所ではペースが落ち着く分末脚切れる。ペース一つで先行勢総崩れになる阪神コースだけに、一発の魅力。
同様にイソノウイナーだが、近走どうもあと一歩止まりの印象。が、数字上は展開ひとつだけに一概には。
人気が予想されるネオポリスだが、前走の時計が平凡。ノーマークという訳にもいかないが、重い印も打てず。
確かに、今まで芝未勝利馬だった馬に負けた馬をGⅠの本命に推すのは気が引ける面も有るのだが、それでもユーワファルコンの速力と若さが最上位と判断。まあ、よく見れば前に行く面々は大したことの無い馬ばかり。これならば相当に楽に逃げられる訳で、目下抜群のデキを持ってすれば、案外楽勝してしまうのではないか。
対抗には勿論ダイタクヤマト。一連のキャンペーンは要するに折り合いを覚えた結果が、この大躍進に繋がった。左回り云々はあくまで巡り合せの問題で気にならず、本来は本命にするのが妥当なのだが、このカテゴリも世代交代が叫ばれて半年経つだけに、◎馬の若さと破壊力を上位に。
このレースはユーワファルコンがブッちぎるレースと予想しているのだが、その通りになれば大外一気のビハインドザマスクにもチャンスは有ろう。こんな脚質だが、小回りでも平気で突っ込んでくるのも中々面白い所。後は気持ちの問題だが、今週になって漸く根性を見せた。
中間一頓挫のトロットスター、勝負所で置かれる心配の有るブラックホークは押さえに。
今年から開放で、何が何でもダービーに出走したいクロフネだが、まさかこんな所で負ける訳にもいくまい。前走見せたモタれ癖も、松田国英調教師の創意工夫でどうやらクリア。そして、今週坂路一番時計。ここまでお膳立てが揃えば、必ず何とかしないと。
相手もコイントスとルゼルの関東馬2頭。関東大将格のスィートゥンビターが骨折の憂き目で、クラシックのフルゲートが関西馬で埋まってしまう事態も有り得るだけに、ここらで頑張って貰う必要が。