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競馬予想 2002年2回京都・2回東京・1回小倉

フェブラリーステークス(GⅠ)

ポストクロフネが焦点だが、そのクロフネ抜きでも、今年は史上最高のメンバー構成。そしてトレンドは昨年トゥザヴィクトリーが切り開いた芝ダート両刀使い。今年は昨年とは一転しての内枠だが、これで作戦が明確になった。この相手を思えば、競り掛けられる事など有り得ず、望み通りの一人旅。しかも、当日は雨が見込まれ、上がりの速い決着になりそうな気配。明らかに展開向いた上での、あの攻め内容。詰めが甘いのは百も承知でも、敢えてこの馬に賭けてみたい。

相手は当然アグネスデジタル。これも芝ダート両刀使いの馬だが、香港は相手が弱く、マイルチャンピオンシップと天皇賞は展開が向いた印象が有るだけに、どちらかといえば本質はダートにある筈。加えて、3歳時は良い脚が長く続かなかった馬、その意味では東京向きでは無かったのだが、香港のレースで脚が続いた辺りが成長の跡。ただ、多少急仕上げの嫌い、攻めと実戦が一致するタイプだけに、状態面が鍵。

単穴には当日引退式のウイングアロー。こちら上位2頭とは正反対で、ダート一本で頂点まで上り詰めた。ただ、とにかく昨年はあまりに劇的な変化で、異業種からの参入組に持って行かれるシーンが続出。これまでとは全く変わってしまった印象、GⅠ2勝もスッカリ色褪せて見えるのだが、とはいえ昨年のジャパンカップダートでも2着。東京コースでの強かなレース振りは評価出来るところ。今週から復帰の岡部騎手、昨年の苦い思い出も有るだけに、二の轍は踏ませない筈で。

昨年の覇者ノボトゥルーも、ウイングアローと同じ事が言えて、この程度の評価がやっと。ただ、昨年このレースを勝って以来、ずっと不向きな条件を使われ続けて来た。そんな中でもジャパンカップダートのアワヤのシーンは記憶に新しく、我慢の効果が出たのが59kgを背負って2着に来た前走。この馬、ペリエ騎手が乗ると水を得た魚の様に動きが変わるが、但しこの内枠は懸念材料。

トーシンブリザードは時計勝負が未知数なのだが、血統からは向く筈。正直、これまで示してきたパフォーマンスには不満も残るのだが、とにかく前が止まらない馬場で、トゥザヴィクトリーのスローを前で流れに乗れる展開利が有るだけに、一概にはといったところ。

同様に、前走で折り合いに新境地を開拓したサウスヴィグラスもスローで押さえに。

馬連
3-9 3-7 2-3 3-12 3-5

京都記念(GⅡ)

デムーロ騎手にハリソン騎手。過去2勝が外国人ジョッキーというのは偶然とは思えないボーンキング。確かに当時はズブい面も否定出来なかったが、ところが前走、休み明けにも関わらず、反応が良過ぎて早目先頭がアダになっての3着。一瞬の切れが出てきたという事は、明らかにサンデーサイレンス産駒が本格化してきた時のサイン。ここはスローが予想されるのだが、むしろこのスローで究極の決め手を発揮出来るだけに買い材料。

前走は一枚重かったマチカネキンノホシが相手筆頭。ただ、休み明けはどちらにしても走らず、叩き2走目が一番好結果というデータも。ここはその叩き2走目、京都は初コースになるのだが、出来ればラチ沿いピッタリを回りたい気性からすれば、却って向く様な気も。珍しく直前セーブの攻め内容、これが折り合いに繋がれば。

落馬の京都大賞典を除けば、京都はオール複勝圏内のナリタトップロード。例の馬群に突っ込めなくなった気性がどうなったかが問題だが、あまり馬場の悪いところも通りたくないだろうから、ここは差しに徹しても良い感も。ただ、例の60kgが鍵。今開催は同世代のビハインドザマスクが58kgでアッサリ持っていっただけに、追い風は吹いているのだが...。

トウカイオーザは追い通しになる事で有名な馬、従って前走は終始外を回って勝てるだけの決め手が無かったという事。ここもスローな気配なのだが、ただサクラナミキオーがいるだけに、前走のどうしようも無い流れよりはマシな筈。馬場悪いだけに、内枠は微妙なのだが、どちらにしても決め手不足。内々回って相殺出来れば。

スローで折り合いが鍵になるが、休み明けはあまり気にしなくて良さそうなテンザンセイザを押さえに。

馬連
2-4 4-9 1-4 3-4

きさらぎ賞(NHK賞)(GⅢ)

ローマンエンパイアと同じ位置にいながら伸び負けたとはいえ、東京Cコースでスローの決め手勝負、決して力負けでは無かったカゼニフカレテの差し切りに期待。とにかく折り合い自在なのが強み。攻め馬ではタップダンスシチーに突き放されたが、これでもデビュー当時と比較すれば、かなり動く様になった。従って、トモの甘さもかなりマシになり、これならばスタートの心配はしなくて良いだろう。この相手ならば互角以上を見込める筈。

相手はマイネルアンプル。前走は久々で気負っていた分行きたがっていたし、何より不利に泣いた。一気の相手強化が問題とはいえ、ハイペースになり易い京都1800mならば、少なくとも折り合いの問題は消えるだけに、一発見込んで。

単穴はアグネスソニック。レースに行けば折り合いはつくのだが、下見の段階からとにかくイレ込む気性で、しかも今回は当日輸送。能力が抜けているのは判り切った事だが、この気性が距離に不安を抱かせる。気性の割には掲示板を外した事が無く、意外にレース振りは安定しているが、初距離は明らかに不安材料。

オースミエルストは前走で折り合いに進境が見られたが、朝日杯フューチュリティーSではレース前から気負っていた事を思うと、気性の成長というよりは環境の変化に弱いのだろう。ここは走り慣れた京都だけに期待が持てるが、攻め馬では引っ掛かり気味。こういう気性の馬が使い詰めというのはあまり良い傾向とは思えないだけに。

馬連
8-10 6-10 7-10 6-8 7-8 6-7

すばるステークス

今年に入っての京都のダートは距離問わず逃げ馬ばかりが目立つ。加えてここは、逃げ馬がニホンピロサート一頭。ならば、この馬の逃げ切りに期待する一手だろう。昇級は確かに辛い。とはいえ、見込まれたハンデは今年のトレンド、しかも逃げ馬で有るだけに、どちらにしても影響度は少ない筈。加えて今年は、武豊騎手の金杯からの3連勝が象徴的な、メインレースを連勝する騎手も目立つ傾向。

相手はその武豊騎手のホシオー。唯でさえ前が止まらないのに、先行激化の望めないとくれば、相当辛いのは事実なのだが、こちらは追い込み一辺倒だけに、斤量が軽ければ明らかに有利。ただ、元々この距離は忙しい嫌いが有った。今回ペースが速くならない事で、追走に手擦らずに済むのならば、却って好結果に繋がらないか。

距離実績はネオポリス。根岸Sは大事に乗り過ぎたのが仇になった形。好位で折り合って抜け出すタイプのこの馬には4番枠も絶好枠といえるだけに怖い存在。ただ、京都が初コースな点と、近走どうも一枚重い印象。絞り辛い時期だけに馬体重を見ない事には...。

ガーネットSのスタンドオンエンドは、輸送で馬体細化、加えて左回りも良くなかった様だ。この中間は、攻めセーブして馬体回復に専念。ダート1400mは無敗で、しかもニホンピロサートにもネオポリスにも勝っている実績。ただ、京都ダートも一時期程は時計が掛からなくなった印象、持ち時計が無いだけに、その点が鍵。

見た目は何処も悪くないのだが、どうも他馬を気にする傾向が出てきたセレクトグリーン。ここは願っても無い大外枠で一変の余地。時期が時期だけに爪の不安も有るのだが、今回から遮眼革着用でその効果にも期待。

馬連
13-14 4-14 8-14 14-16

シルクロードステークス(GⅢ)

一応というべきか、それとも押し出されてというべきか、それでもGⅠ2勝馬トロットスターに敬意を表して◎。昨年は、結局スプリント戦に限っては全勝。トップハンデはガサが無い馬だけに尚の事厳しいのだが、この馬の場合、不利な条件でも気で走ってしまう傾向。ただ、下手に気で走ってしまうと次走の反動が怖いだけに、今回無理はしない様な気もするのだが...。

タイキダイヤを相手筆頭に。久々の1200mになるが、このメンバーならば極端なハイペースになるとは思えず、従って結果に影響する程、馬が戸惑うとは思えない。また、道悪も上手く、インの荒れたところをスイスイ抜けてくるシーンも有り得る。ただ、今回ハンデが軽過ぎる嫌い。最近、この手のハンデ恵まれ過ぎた馬が尽く来ない傾向だけに。

単穴は連勝中のサイキョウサンデー。具体的に変わった点は、以前と比べると良い脚が長く使える様になった印象。恐らくは折り合いがつくようになって、道中のタメが利く様になったのだろう。ここも前走程度のペースが見込め、折り合いに関しての心配は無い筈。ならば、突き抜けるシーンが有っても不思議で無くて。

CBC賞のジョンカラノテガミは、多少早く動き過ぎた分、リキアイタイカンの強襲を食らった印象。ただ、一番人気だっただけに早目進出も止むを得ないだろう。ここは流石に一番人気にはならない筈。ハマれば、といったところだが、問題はあまり荒れ馬場が得意では無い点。今回、内枠だけに上手く外に出す必要が生じるだけに。

どうもマイルだと引っ掛かるキタサンチャンネル。スワンステークスで4着に来ている様に、現状は折り合いの心配の無いスプリントの方が合う感も。そのスワンステークスは、出遅れて差しに回ったが、ここも恐らく差しに回るだろうし、その方が好結果に繋がる筈。とにかく、復帰以降デキの良さは際立っているだけに、ここらでソロソロ一発が無いものか。

押さえには必ず残しておきたいのが、過去に小倉で30万馬券の片棒を担いだスニーカー。ここは微妙に時計の掛かる馬場になりそうだし、ハンデ49kgならば、キレにキレて突き抜けるシーンも充分に有り得る。トロットスター辺りが早仕掛けでもしてくれて、縺れる展開になれば。

馬連
2-14 10-14 5-14 12-14 2-10 2-5 2-12 1-2

斑鳩ステークス

前走は1400mでどうかと思われたが、それでもあと一歩まで詰めたサイドワインダーを推す。やはり、瞬発力は母同様で、差しに徹してからの2戦は評価出来る。前走もどちらかと言えばスローだったが、今回もスローが予想されるメンバー構成。差し馬でも、スローは追走の苦労が緩和されるだけに却って有り難い。内目の荒れてきた馬場だけに、大外を突き抜けるシーンに期待。

相手は当然ミレニアムバイオ。幾らハンデ戦とはいえ、京都金杯3着の実績はここでは上位。ただ、オープンの速いペースでこそ折り合いの不安もマシにはなるが、所詮この相手、遅いペースが予想出来るだけに、相手弱化が却って仇にならなければ。

テイエムサンデーは芝を使われてから、コンスタントに走る様になった。マイルの前走は、早目の競馬がどうなるかと思われたが、それでも京都牝馬S3着のフサイチユーキャン以外は抑え込んだのだから、立派という外無いだろう。とにかくデキは良いだけに、折り合いさえつけばアッサリも。

昇級でもニホンピロハーレーも怖い。3走前にはミレニアムバイオと僅差の競馬、前走もあのスローの中グロリアスサンデーを差し切っている訳で、ここでも決め手は最上位のそれ。近走スロー続きなのだが、それでも届く辺りが心強い。ここはスローで大丈夫だと思うのだが、ペース速くならなければ差し切りのシーンも。

前走はハナ切るのに無理し過ぎて、最後失速してしまったキンシストーンが大穴。その前走は、仕上がりが悪かった訳では無く、むしろデキに関しては出走馬の中でも目立っていた部類。マイルは未経験だが、年齢を経てズブくなっている印象が有るだけに、今は好結果に繋がる筈で。

確かに展開向いたかも知れないが、トップハンデだったのだから、決してフロックとも思えないメイショウタツジン。元々芝でもソコソコには駆けていたし、芝のレースで不利を被った事が多かったのも事実。1F延長に関しては、歓迎材料とは思えないだけに一応評価を手控えるが、地力はここでも上位クラス。

馬連
1-2 1-8 1-3 1-5 1-10 2-8 2-3 2-5 2-10 8-10

京都牝馬ステークス(GⅢ)

雨で渋化馬場になる様で、元々展開微妙だったところへ、これがどう影響するかだが、近走力をつけてきたジェミードレスの差し切りに期待。良い脚が長くは続かない馬だが、京都ならば何とかなる筈。道悪も、経験こそ無いものの回転の利いた走法からはこなせるだろう。54kgも他が背負っていての道悪、相当有利な筈で。

相手は道悪も実績の有る逃げ馬エイシンルーデンス。ハンデ戦で54kgだった馬が別定戦で57kgと、かなり条件は厳しいのだが、逃げ馬の場合はむしろプレッシャーが甘くなるだけに、案外好結果に出る可能性が。

前走のダイヤモンドビコーはレース前からかなり気負っていたのも大きいが、ハイペースもこの馬の本質では無い。叩いた効果をアテにすれば、今回は折り合いの心配は無さそう。加えて、今回矯めて瞬発力を生かす競馬だそうだが、確かに若鮎賞の切れは圧巻だった。あれが道悪で出来るかどうかは問題だが、折り合えさえすればここでは上位。

連勝中で一番人気が予想されるエアトゥーレは、このレース、賞金別定だけに55kgで競馬が出来るのは有り難いところ。ただ勝ち鞍こそ有るが、トビが大きいだけにこの渋化馬場は疑問。前走はなる程強かったが、ハイペースで展開向いたのも確か。ここは、逃げ馬はエイシンルーデンス一頭で、スローの展開予想。スローも本質では無いだけに不安も大きくて。

馬連
4-5 5-11 5-10 4-11 4-10 10-11

根岸ステークス(GⅢ)

GⅢとはいえ、流石にフェブラリーSへのステップレース。GⅠと見間違う様なメンバー構成でハイレベル且つ混戦だが、斤量差を買ってアッミラーレを支持。前走は芝で惨敗したが、左回りのダートは無敗。しかも東京1400mのレコードホルダー。中京で勝ったとはいえ、函館の結果を思えば本質は小回りではない筈。攻め強化の効果にも期待。

相手は実績馬、ノボジャック。やはりブロードアピールを完封したJBCスプリントが光る。連勝止まった前走とて、59kgを背負って時計の掛かる馬場での3角先頭は辛過ぎた。スプリントのイメージが鮮烈だが、馬群に揉まれても砂を被っても平気な気性なだけに、安定感ではむしろこの距離の方が上。強いて弱点を探せば時計が無い点だが、札幌1000mでサウスヴィグラスを差し切っているだけに、それ程気にしなくて良い筈で。

そして3番手評価が同厩、同馬主のノボトゥルー。○馬が地方を得意としているのに対し、こちらは勝ち鞍が無い辺りは同厩で有りながらも対照的。フェブラリーS勝ち、そして一番キツい競馬を強いられながら寸前まで2番手確保していたジャパンカップダートの東京が本質なのだろう。ただ、ダート馬の割にガサが無い、だからこそ地方は不向きなのだろうが、だけに59kgが意外に応える可能性も。

6F戦の前走は、流石に追走手一杯だったゴールドティアラ。とにかくブロードアピールより更に後方にいたのでは届く筈も無かった。その前走は-16kgと減っていたが、見た目にはあれ位で丁度良く、またこの中間稽古ビシビシやれている辺りはデキの良さを裏付ける。ただ、牝馬の57kg。ソロソロ背負い慣れた頃だとは思うが、軽量馬との差が紙一重だけに、果たしてどうか?

前走は展開に泣いたイシヤクマッハが連闘。実戦ではそれなりにスムーズとはいえ、稽古だと追って頭が上がる癖が有るだけに、直線長い東京は微妙。それでも、背負っている組は早目の競馬が予想されるだけに、差し込むケースを警戒。

同様に差し込む余地の有るワシントンカラー。この年齢だけにデキは最早平行線なのだが、近走ソコソコには駆けている印象、これも斤量差利し展開一つ。

馬連
7-8 7-10 4-7 3-7 7-10