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競馬予想 2003年3回京都・1回東京

京王杯スプリングカップ(GⅡ)

安田記念が6月開催になって今年で8年目、つまりこのレースが2回東京の最終週になって8年目ということだが、最早ダイナアクトレスとニッポーテイオーが叩き合ったのは完全に過去のこと。実績馬がコロコロ負けるケースが目立つ様になって、上り馬の台頭が著しいだけに、本命は勢いを買ってキスミーテンダー。前走のマイラーズカップも、ローエングリンを最後追い詰める好内容で、7歳にして生涯最高とも思えるデキ。人気が無いのが不思議な位だ。

相手は距離短縮を味方に付けるローマンエンパイア。淀短距離Sの仕方無しに使ったスプリントが意外と本質だった訳だが、本格的に路線変更してここへ登場。東京は不向きの2000mで、ヤマニンセラフィムと同着の重賞勝ち。東京は得意な筈だが、ただ骨折後初めての左回りでこの点は未知数。

京都のみだが、 テイエムサンデーは1400mで2戦2勝。ただ、左回りには前走でメドを立てたとはいえ、東京は初コース。多少折り合いに課題が残り、この点が課題だが、決め手はここでも最上位。

芝5連勝のミッドタウンだが、全て中山コースというのが気掛かりな材料。ダート戦だったが、左回りはユニコーンSで全く見所が無かった上、道中気負い気味に走るので、スローになり易い東京で末が持たない可能性も。まあ、デインヒル産駒、弔い合戦の様相を呈していて、国内外問わず妙に活躍が目立つのだが。

折り合いに関してはビリーヴも同じこと。トロットスターではないが、前走は気で走らせたのが真相で、そこをエコーエディとショウナンカンプで造ったハイペースが気負うこの馬にハマったということ。前走同様に如何に安藤騎手が気を抜かさずに乗るか課題。

ボールドブライアンを押さえておきたい。休み明けと1400mが初距離になる分がマイナスだが、折り合いを覚えて、追っての決め手が出てきた。ハマれば。

馬単
6=12 6=2 6=10 6=9 6=7

朱雀ステークス

今の京都は全くといって良い程器用さを要求されない馬場状態。力通りに決まるとみて、マチカネメニモミヨを本命。外枠とはいえ、フルゲートの追い込み馬、常識的には割り引いて考えるところだが、これをアタマから狙えるのが今の京都コース。昇級も、休養前の実績から能力はオープンクラスのそれであることは明らか。少々馬場が渋っても問題無い。

相手は当然トゥルーサーパス。休み明けで多少重い分がマチカネメニモミヨとの差になるが、実績はこの馬の方が上で、距離不適だったにも関わらず朝日チャレンジカップでは、タップダンスシチーの0.2秒差。更に、この馬も競馬が下手なタイプだけに、今の京都コースは合う筈。

トゥルーサーパスとは対照的に、マヤノアブソルートは休み明けが良い方に出そう。大原S辺りからデキ落ち気配を感じられていただけに、少なくとも悪くなって出てくることは無い筈だが、マイルが多少短いのと、かなり力の要る馬場状態になっている分が牝馬だけに多少不利。

力の要る馬場状態が不利なのはミスキャストも同じ。まあ、現級勝ちもあり、安定勢力の1頭であることは間違いないのだが、ここはオープンでも人気になる程の馬が2頭。阪神なら競馬の上手さで狙う手もあろうが、京都では割引。

大穴はマルブツカイウン。前走も33.8秒の脚を使っているのだが、如何せん不器用過ぎて競馬にならず。繰り返しになるが、不器用なタイプに今の京都はピッタリで、ハマれば突き抜けても。

馬単
18=7 18=14 18=12 18=4 7=14 7=12 7=4

NHKマイルカップ(GⅠ)

このレースはそうでもないのだが、同じ東京マイルのGⅠ安田記念ではスプリントからの転向組が2年連続制覇。中距離馬の台頭著しいマイルチャンピオンシップとはこの点対照的で、東京マイルというプラットフォームが変わりつつあるのだろう。そこで狙うはスプリントから来たヒューマ。勿論、いくら傾向が変わりつつあるとはいえ、一介のスピード馬でこなせる舞台ではないのだが、1200mはむしろオッツケ通しになる程で、あくまでたまたまスプリントを使われていただけの話。インを捌き切って混戦を断つ。

相手もスプリントから名を挙げたギャラントアロー。これも単純なスピード馬という訳では無く、オッツケて行く先行馬。一頭で抜けるとフワッとしてしまうので、勝ち切るまでを望むのはどうかと思われるが、今回はハナ切らず、敢えて馬にプレッシャーを与え続けての競馬。こういう気性だけにこの策はむしろ良い方に出る筈。

一発の魅力はエイシンツルギザン。連闘ということで、馬自身の問題よりは藤原英調教師の手腕を問われる舞台になってしまったが、とはいえこの中間は同厩の調教大将ゼンノショウグンと互角の動きで、むしろ充実一途。ゲートは多少不安だが、スタートさえ五分なら上位馬とは差は無い。

大外枠を引いてしまったトーセンオリオンだが、ニュージーランドトロフィーはあくまで不利を食ったモノで、決して上位とは差が無い内容。まあ、この馬もスプリントから来た馬、脚質に幅が出て、こういう馬が今の東京マイルにはピッタリ。

サクラタイリンのニュージーランドトロフィーは枠順の差。従って、この馬も上位馬とは差が無いのだが、ただ、破壊力という点では見劣りする印象。攻め馬内容を買う向きも有る様だが、ジョッキーが乗ってのモノだけに、鵜呑みにするのはどうか。

前走は殆ど競馬になっていないだけに、一応ユートピアを押さえる。あれだけスローに落とせば残って当然、むしろ乗り手に自信が無かった分、スロー過ぎて切れる馬の強襲を食った感も。まあ、距離短縮は悪くはない筈だが...。

馬単
2=7 2=3 2=18 2=8 2=11 7=3 7=18 7-=8 7=11

京都新聞杯(GⅡ)

ホシコマンダーは一応前走の馬体減を案ずるが、その前走の皐月賞5着は不利が有ってのモノで、マトモならば3着は有った内容。京都外回りも差し馬でも存分に能力を発揮出来る舞台で、この馬向き。ダービーへの出走権を賭けて止むを得ず出走だが、突き抜けるシーンまで。

相手にはチャクラを取り上げたい。脚長でスカッと見せるタイプの馬、前走は道中行き振りが悪く、道悪がマイナスに出ただけで決して悪くない内容。イレ込みがネックだが、あまり暑くなりそうにない天気予報も好材料で、良馬場で改めて真を。

前走で○馬チャクラを負かしたウインジーニアスも有力。確かに道悪だったが、京都2400mはマギレの少ない舞台で、チャクラとは互角の評価が出来る。ただ、その前走は-18kg。確かに細くは見せなかったものの、あまり歓迎材料とはいえないが。

皐月賞でホシコマンダーから0.2秒差、若葉Sで0.1秒先着のビッグコング。ただ、皐月賞こそ評価出来るものの、若葉Sは明らかにホシコマンダーには辛過ぎる展開で、展開向いたこの馬はアドマイヤグルーヴに競り負けたという体たらく。見掛けの実績程ではない。

若葉Sは競走除外になったが、ここはサウスボールが単騎で行けそうで怖い。競走除外明けでも休まず乗り込めており、この点は気にしなくて良い筈。あとは1F延長がどう出るかだけ。

テイエムテンライは切れる脚こそ無いが、追っての渋太さが魅力。ここはホシコマンダーが一本被りになりそうで、先行馬有利な点も強調材料。前走でアスクジュビリーに0.1秒差ならここでも差は無い。

大穴はキーファクター。前走は休み明けで気負っていた上に、大外枠で引っ掛かってしまった。今回距離延長は微妙だが、内枠と叩いた分の上積みで折り合い付く可能性も。実績はまだまだだが、馬振りの良さはここでも最上位で、纏めて面倒見る可能性も。

馬単
13=9 13=14 13=7 13=3 13=10 13=5 9=14 9=7 9=3 9=10 9=5

天皇賞・春(GⅠ)

1995年以来、久々のフルゲートになった春の天皇賞。まあ、それだけ混戦ということなのだろうが、その時の勝ち馬ライスシャワーと同じリアルシャダイ産駒サンライズジェガーに期待。前走の阪神大賞典は直線全く追えず終いで、マトモならばといった印象。また、このメンバー他力本願な馬が多く、自在性の有るこの馬が一番有利。デキに関しても申し分無く、後藤騎手、アドマイヤコジーンに次いでのGⅠ2勝目が濃厚。

相手も自在性の有るイングランディーレ。ダイヤモンドSはハナ切っての単騎逃げが功を奏した形だが、前走は逃げずにバランスオブゲームを完封。折り合いにも全く不安は無い上、この路線に転向してからまだ日が浅く、底を見せていない点も強調材料。今の京都は決め手の有る馬が有利だが、早目抜け出しの形が出来れば。

ファストタテヤマは確かに他力本願だが、一つ間違えば突き抜ける破壊力の持ち主。日経新春杯で痛い目に遭った安田騎手に迷いは無く、この馬本来の追い込みに徹してくれることだろう。まあ、例え届かなくとも、少なくとも得意の京都で不発に終わる事は無い筈で、あとは展開次第。

ダイタクバートラムは人気になり過ぎた。勿論、マシになったから今の活躍が有るのだが、とはいえ昔からトモが甘いだけに、良い脚が長く続かず、坂下でタメの利く阪神向きで、3〜4角から脚をジワジワ使わされる京都は合わない。まあ武豊騎手、人気を無視した乗り方が多いだけに追い込みに徹するケースも有り得るのだが、それはそれで前残りを許す可能性も高い。他力本願な追い込み馬の一番人気、果たしてどうか。

春になって、かどうかは判らないが、とにかくダンツフレームが復活。前走は多少太かった印象も有ったのだが、元々こういう馬だし、昨秋は全くデキが無かったことを思えば、数段マシ。距離が長いのは承知だが、古馬相手にGⅠ勝ちがあるのはこの馬だけで、底力で突っ込んでくるシーンも。

もう1頭のGⅠ馬ヒシミラクルを一応押さえておきたい。前走は多少細い嫌いもあっただけに、馬体回復して出てきて欲しいところだが、稽古はやれている以上、この点は心配無いのだろう。あくまで各馬がダイタクバートラムを意識し過ぎた時、というエクスキューズ付きだが、早目先頭で活路を。

馬単
14=3 14=1 14=12 14=7 14=11

テレビ東京杯 青葉賞(GⅡ)

阪神戦時はまだ馬が若く人気先行タイプに見えたが、前走の中山戦で漸く中身が追い付いた印象のゼンノロブロイが本命。一瞬の決め手で勝負するタイプ、前有利な今の馬場であまり後方からの競馬は良くないだろうが、中山で成し崩しに脚を使わされるよりはマシだろう。まあ、昨年のシンボリクリスエス級まで望むのは酷だが、昨年よりは相手も弱くなっただけに。

相手が絞り辛いが、一応筆頭格はスズカドリーム。皐月賞を熱発で回避した形になってしまったが、テイエムリキサンには先着しているだけに、この世代上位の性能。前走太かった馬体も絞れてくるだろうから、毎日杯3着以上は走れるだろう折り合いに難はあるが、力で。

タカラシャーディーはハードスペック的には一枚落ちるが、ソフトウェアの優秀さでカバーしている印象。ただ、今の東京は特殊過ぎる馬場状態で、そのソフトウェアがモノをいうシーンも有りそう。加えて内枠を引いたのも好材料だが、スズカドリーム同様、既に賞金面で不足が無いだけに、この点は割り引いて考えたい。

クラフトワークは前走の中京戦が圧巻。この内容ならば確実に本質は左回りにあるだけに、東京で更に期待出来るだろう。前で流れに乗って直線も一瞬の決め手が使えるタイプは今の東京向きで、あとは器の問題。

何故か重賞へ来ると5着止まりのマイジョーカーだが、右回りは直線でモタれる嫌いが有るだけに、左回りで前進を望めそう。ただ、使い込んで馬が硬くなっている以上、直線一気の競馬しか出来ないので、前崩れ待ち。

馬単
11=13 11=4 11=7 11=8 13=4 13=7 13=8

アンタレスステークス(GⅢ)

国際情勢の激流に飲まれた形になってしまったゴールドアリュールだが、ドバイ回避が決まってからは早々にここ目標を表明。まあ、ハナ切らないと能力2割減といった印象も無い訳ではないが、例え2割減でもクロフネに次いで日本競馬史上No.2のダート馬であることには変わりが無いだろう。初めて背負う59kgにスマートボーイの存在と悪材料は多いだけに、何かにやられそうな気もするのだが、一応力を信頼。

相手はそのスマートボーイ。この馬の場合は、1戦おきにしか走らず、前走の勝利はむしろ悪材料の嫌いもあるのだが、タニノゴードンが距離に不安が有る以上、ここはどうにか単騎で行けそうなメンバー構成で、逃げない時のゴールドアリュールは例の矯めが有るだけに、かなり展開的には楽な筈。グレード別定ということで、57kgで出られるのも好材料。

当然イーグルカフェも注目の1頭。要するにクロフネの0.9秒差はかなり強いということなのだが、ひたすらインを突く戦法でまた新境地を開拓した印象。その意味では内枠もプラスになる筈で、あとは田中勝騎手次第といったところ。先週の悔しさをここへブツけて欲しいのだが...。

馬単
9=1 9=4

オーストラリアレーシングボード賞 オーストラリアトロフィー

一昨年はヒコーキグモの逃げ切り、昨年はタフネススターにアドマイヤカイザーでズボズボ決着と、展開自体が読めないレースだが、タフネススターの連覇に期待してこれが本命。人気どころにジリッっぽい先行馬が多く、決め手の有る馬が有利なメンバー構成。ただあくまで、前日の雨が残らなければの条件付。

相手も追い込みテンザンセイザ。元々京都コースは得意で、しかも京都1800mは京阪杯で重賞勝ちが有り、連闘で意欲充分。タフネススターとは対照的に道悪でも大丈夫だが、ただ前走はデキが無かったのもまた事実。連闘で気合が乗ってこれば競馬になるかもしれないが...。

当然アンクルスーパーも狙い目。京都1800mは準オープンながら寿Sで33.8の決め手。前走でタガノマイバッハから0.4秒差、前々走でもアサカディフィートのスローの中良く差していて、目下地力強化中。ただ、この馬も雨が良くないので、出来れば良馬場で。

地方出身のサンデーサイレンス産駒ゼンノショウグンは追っての甘さが鍵になりそうだが、安藤騎手ならこの点を誤魔化せそう。近走堅実だし、京都1800mも実績が有る。まあ、1分45秒の決着になると辛いだろうが、雨で時計掛かれば。

馬単
7=13 7=3 7=8 13=3 13=8 3=8