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競馬予想 2005年4回京都・4回東京

エンペラーズカップ100年記念 天皇賞・秋(GⅠ)

難解というよりは、有力馬にそれぞれ泣き所が有るといった印象だが、一応無難なのはサンライズペガサス。元々良い脚が一瞬しかないのがネックだった馬で、それ故GⅠでは苦しい部分も有ったのだが、出脚が良くなった今ならこれでも通用する筈。ただ、ネックは大外枠。

相手はスイープトウショウ。前走の東京戦は完全にトライアルと割り切った仕上げで度外視。今回、デキに関しては叩けば問題無い筈だが、課題はゲート。この馬、意外に出脚が良いだけに、ゲートさえ良ければ中段位置取れる筈で、それさえ可能なら大仕事可能。

逆にこの2頭を更に後方から差さねばならないのがハーツクライ。何度も述べている様に、直線向く迄追えないタイプの馬、それだけに東京はベストだが、前に切れる馬が居て纏めて負かせる迄はどうか。ただ、今年に入ってからデキが抜群。勢いで突破も。

直線向く迄追えないという意味ではテレグノシスも同様。前走の東京戦はスローの中を一頭だけ追い込んだ形だが、他の追い込み馬が動けなかったのも確か。今回、この馬より前で競馬出来て同じ脚が使える馬が2頭、この点がどうかだが、昨年と違って今年は馬群がバラけ易い馬場状態。内にモタれる癖の有るこの馬にとっては有り難い。

一応の押さえがゼンノロブロイ。昨年の覇者だが、器用さ身上のこの馬にとっては宜しくない方向に馬場状態が変化しているし、昨年より一枚上のメンバー構成。距離延長を歓迎しないタイプの馬だが、この馬場なら東京2000mで破壊力勝負になるよりは、東京2400mや中山2500mの方が。

馬単
16=14 16-10 16-15 16-13 14-10 14-15 14-13

毎日放送賞 スワンステークス(GⅡ)

近年毎年難解なのだが、ビッグプラネットの逃げに期待。前走の阪神戦は内からタニノマティーニに好発切られて、ハナへ立つのに脚を使い過ぎた。今回も同型居るが、ギャラントアローの出脚ならこの馬の方が分が良い筈。スンナリなら押し切る。

能力最上位はサイドワインダー。ただ、この中間有った一頓挫はそれ程気にならないとしても、直線向く迄動けないタイプの馬で、前走の新潟戦が鮮やか過ぎた嫌いが。今回1F短縮で、コース替わり。確実に条件は悪化しているだけに。

逆に前走コーナーで脚を使ってしまったのがマイネルハーティー。阪神は、先行馬が坂下迄待ってから追い出すケースが多く、それ故前半ペースが遅いと追い込み馬にはキツいのだが、前走は正にそのパターン。京都の外回りなら話は違う筈で、良い脚が一瞬しか無いタイプだけに、距離短縮も良い。

一発はキーンランドスワン。海外遠征の前から、今年はデキに疑問符付くのだが、それでも前走は不得意な坂でも諦めずに伸びて来た。1400mには実績無いのだが、あの内容で平坦コースならこなせても不思議は無いだろう。手前さえスムーズに替えてくれればもっとやれる筈。

馬単
10-1 10-9 10-16

菊花賞(GⅠ)

前走の阪神戦で更なる成長が窺えたディープインパクト。下見では落ち着きが出て、馬体のバランスが良くなり、実戦では、エンジン掛かってからの行き脚の凄まじさを見せ付けた。7番枠は、菊花賞史上最も低い勝率だそうだが、同じ事は12年前のビワハヤヒデも言われていた話で、最早ナンセンス。唯一の課題ゲートも、落馬さえ無ければといった程度。

相手にはシックスセンス。今年初っ端の中山戦辺りはとても一線級とは呼べない競馬振りだったが、前々走の東京戦で脚力を見せた。前走の阪神戦でも、ディープインパクトには敵わなかったにせよ、早目に動いて好時計の2着。距離は他馬も似た様なモノで、この2着を信頼。

アドマイヤフジも前走の中山戦で終いの脚は目立った。結果は4着だったが、出遅れて大外へ回してのモノだけに尚更。ただ、その前走は前々走の東京戦から+18kg増。出来れば馬体絞れて欲しいが。

馬単
7-11 7-5

富士ステークス(GⅢ)

とにかく好調期間の長いニシノシタン。前走の中山戦も直前の土砂降り有りながらあとちょっとの惜しい内容。昨秋よりも逃げの決まり難い今開催だが、ここは単騎望めそうなメンバー構成。最内枠も願っても無い枠。

相手にダンスインザモア。ノドが強くないそうで、その意味でも距離延長はマイナスだった。初重賞勝ちとなった今春の中山戦は最内立ち回った利が有って、能力的には試金石的部分も有るのだが、決め手と斤量が魅力。

同じく3歳馬マイネルレコルト。前走の中山戦は、折り合えたにせよ、大外を回される不利。それでいて勝ち馬と0.5秒差なら悪くない内容だが、元々は掛かり気味の行き振りが身上の馬。前走2200mで折り合えてしまった辺りは、デキの無さが原因だろう。2歳時の内容から左回りも微妙。ベストのマイルで何処迄。

コスモサンビームは前走の中山戦がサッパリ。ただ、下見の気配は悪くなく、あくまで気持ちの問題。そういう意味では却ってアテにし辛い面も有るが、ベストはGⅠ勝ちの中山では無く、あくまで東京。コース替わりに望みを託して。

馬鹿にされ過ぎなのがダンツジャッジ。今春の阪神戦でも不向きなスローを追い込んで変わらぬ脚力を見せた。東京マイルはGⅠでしか走った事が無く、実績は無いのだが、条件的にはベスト。休み明けでも力量で。

馬単
1-8 1-3 1-13 1-15

秋華賞(GⅠ)

前走の阪神戦は掛かり気味になりながら突き放すシーン迄造ったラインクラフト。その前走は下見の気配が悪く、叩いて変わってくれれば折り合いも付くだろう。前売の段階では意外に一本被りの人気だが、京都の内回りなら押し切れる筈。

相手は当然エアメサイア。前走は-8kgながら、下見の気配が良く、折り合い対策で余裕残しだった東京戦から更に良化した印象。現実にラインフラフトを負かしているのは立派だが、穿った見方をすれば更なる上積みという点で疑問。京都の内回りに替わるのも相手が有利になる分がマイナス。

一騎打ちは中々その通り決まらないのが通例で、縺れればショウナンパントル。下見の気配はまだ本当では無い様にも見えるのだが、それでも前走の中山戦は今春一連の競馬とは打って変わって脚の有るところを見せた。スローを後方からスペース探しながら追い込んだのだから、仮令メンバー弱かったとしても評価を上げて。

デアリングハートは前走の札幌戦がキツい競馬。スターリーヘヴンとダンスインザムードが内外から来て連られ、しかもレクレドールに早目に来られる展開。デキそのものももう一つだった嫌いが有って、今春の東京戦同様の気配なら。

押さえがエイシンテンダー。前走の阪神戦は戦前の報道通りデキが悪過ぎた。高々一ヶ月で変われるとは思わないのだが、最内枠で行く一手。ラインフラフトが折り合いに専念してマーク甘くなる様なら。

馬単
5-10 5-12 5-8 5-1

デイリー杯2歳ステークス(GⅡ)

近年の傾向通りメンバーが手薄。ならばヒネッてスーパーホーネットから入る手だ。前走の札幌戦は未勝利戦ながら強力なメンバー。ゲート自体は五分に出ていたが、挟まれたのか、控えたのか、何れにしても後方からマクッた行き脚は中々。最後はディープウイングに詰められたが、あちらも只者では無く、この馬自身も抜け切ってソラを遣っているだけに、仕方無かろう。歩様面でもう少し柔らか味が有れば理想的だが、馬体的にも上位の馬。

相手にダイアモンドヘッド。この馬も歩様がイマイチで、非力に映るのだが、馬体は流石にサンデーサイレンス産駒。デビュー戦の前走は好発切って流れに乗り、馬場悪い内目を避けて4角外へ回した時はどうかと思ったが、坂を上がってエイシンチャンドラを突き放した内容は秀逸。非力な歩様から直線が平坦な京都に替わるのも良いだろう。あとは一息入っての状態面だけ。

一応3番手評価だが、人気のマルカシェンクは妙味が無い。前走の阪神戦は出負けしたのをジワジワ乗ってカバーしていたが、少頭数で2000mだから出来る芸当で有って、あれが多頭数のマイル戦で出来るのかどうか。そういう乗り方だけに、決め脚という点でも未知数。

エムエスワールドも連圏内。前走は、勝ったアルーリングボイスの後を続く形で内から抜けて来たが、直線向いたところ迄。ただ、渋い馬場にノメッたとの事で、この一戦は度外視して良いだろう。良馬場なら。

大穴にゴウゴウキリシマ。前走の小倉戦は直線入り口で挟まる不利。それで居て直線はメンバー中一番の脚を使っている。キングヘイロー産駒らしく頭の高い走法で、距離延長が課題だが、ハマれば一発。

馬単
5=8 5=1 5=7 5=11

農林水産省賞典 京都大賞典(GⅡ)

決め手欠くメンバー構成だが、リンカーンが一応の中心。今季初っ端の阪神戦はデキもう一つの印象で、マイソールサウンドに差し返される有様だったが、前走の阪神戦は往時の90%近く迄戻って来た様に見えた。実戦でも、最後は失速したにせよ、ゼンノロブロイを自力で潰しに行って4着なら悪くない内容。究極のデキだった3歳秋季の様には行かないかも知れないが、前走同様の気配なら。

逆転候補が逃げるコイントス。前走の中山戦は出負けしてから、外を回して2番手へ付ける展開。従って、本来の競馬では無かったのだが、その割には良く粘っていて、今季は意外にデキが良い。行けさえすれ単騎バレバレのメンバー構成。藤岡騎手、2戦続けての出遅れは許されない。

ボーンキングは好い加減走って良い頃。前走の阪神戦は早目スパートでソラを遣ったところを最後3頭に急襲食らう形。一枚重かったし、若い子に決め手でやられるのは浦島太郎なこの馬としては仕方無いところ。今回馬体絞れて距離延長、ここかアルゼンチン共和国杯のどちらかを勝たせてやりたいが。

チャクラも距離延長に望みを託したい。休み明け緒戦の新潟戦でもソコソコ良かったし、前走の中山戦は更に良化。前走は超の付くスローペースでどうしようも無かったが、その中でも4着迄詰めて来るのだから目下のデキが本物だからだろう。ただ、ここもスロー予想されるだけに、展開面が微妙。

距離延長という点ではサクラセンチュリーも同様だろう。前走の阪神戦は、出負けして後方からの競馬を余儀無くされる形。最内突いて来てはいるが、距離がベストでは無いだけに挽回し切れなかった。歩様面相変わらずなのだが、少しでも馬場が渋るのは好都合。最内突くのも結構上手い。

押さえにビッグゴールド。前走の阪神戦は全く流れに乗れず競馬にならなかった。この馬もサクラセンチュリー同様渋い馬場は好都合。歩様の良化が確変の裏付けだが、前走で既にデキ落ち気配。ダイタクヤマトやカルストライトオら確変馬のその後にお約束となるそれ迄の休み明けとは打って変わっての真っ当な攻め過程だが、馬が応えてくれるかどうか。

馬単
6=12 6=7 6=9 6=1 6=2

夕刊フジ杯 大原ステークス

毎年このレースとオーストラリアトロフィーの度に述べているが、京都の開幕週は差し馬有利。ただ、今年のメンバーは末脚確かな馬が不在で、たまには逃げ馬ベストタイクーンに期待。今年からハンデ戦に変わって斤量恵まれ、前走の中山戦は前でやり合ってしまう形。今回こそ単騎で行ける筈で、前走辺りから馬体も良化。

相手も中山からの転戦ブライトトゥモロー。その前走は昨年暮れ以来の実戦だったが、坂で止まってしまい、本質的には平坦向き。ただ、気合自体はいきなりから本来のモノで、叩いて馬体締まって来れば更なる前進も可能だろう。あとはスローでの折り合いがどうかだけ。

3番手が上記2頭を負かしたビッグコング。ただ、前走はハイペースでハマッた印象だし、下見の気配もそんなに良いとは思えなかった。道中も頭の高い走法で、京都実績有っても、本質的には直線の長いコースは向かないタイプ。トップハンデでも有り嫌ってこそ妙味。

大穴がレキシントンブルー。休養前の前走は大外枠の東京1400m、これでは全く競馬にならないのも仕方無いだろう。好馬体の持ち主で、素質は有る筈。折り合いさえすれば一発。

馬単
4=5 4=6 4=9 5=6