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競馬予想 2006年3回京都・2回東京

ヴィクトリアマイル(GⅠ)

近年の東京は雨が降ると内が有利になるという摩訶不思議な馬場状態。となると、かなり苦しい立場になるのだが、力はヤマニンシュクルが最上位。前走の中山戦にしても、前崩れの展開だったにせよ、外を回って圧勝。牡馬相手は、暮れの阪神戦が不甲斐無い競馬だったが、これもあくまで前残りの展開を外から強引に動いて末脚無くしただけ。スイープトウショウをマイルで負かした数少ない馬の一頭。限定戦なら。

スイープトウショウをマイルで負かしたという点ではダンスインザムードも当て嵌る。ただ、この馬の場合は本質がマイラーでは無く、あくまで2000mの馬で、マイルだと瞬発力でやられてしまう傾向。前述した様に、最内枠は願っても無い枠だが、マイネサマンサは出脚が有る馬で、これに叩かれると位置取り悪くなる危険が。

当然ラインクラフトも単圏内。こちらはシーザリオをマイルで負かした馬という事になるのだが、折り合い面は課題になろう。特に前走の阪神戦が1400mで速かっただけに、前の速くならない東京マイルででは尚更だ。

枠が遠いのと、元々のパンチ力が不足しているので勝ち切る迄はどうかだが、エアメサイアの堅実振りも侮れないだろう。以前と違って歩様が良化し、元々出脚抜群の馬。あとは乗り役が如何に上手く回って来るか。

大穴候補は内枠から2頭。一頭は前述したマイネサマンサ。繰り返しになるが、とにかくこの馬出脚が強力で、相手が競り掛けるのを諦めたくなる程の速さ。引っ掛かるデアリングハートの枠が遠いのもこの馬には好都合で、自分の競馬は出来る筈。あとは後続が差して来ないのを祈るのみ。

もう一頭の大穴候補がたスナークスズラン。元々はスプリントの馬だったが、近走ズブくなっていて、前々走の阪神1400mでも反応悪そうに見えただけに、今ならマイルが良いだろう。とにかくデキが抜群だし、道悪も上手い。

馬単
10=1 10=6 10=18 10=2 10=4

京王杯スプリングカップ(GⅡ)

今年で4年連続出走テレグノシスが中心。毎回述べている様に、実績有る東京と言えども、左回りは手前の替え方が下手なのだが、前走の中山戦でも休み明けにも関わらず一番気配目立っていた程で、今季はというより今季もデキが良い。イン圧倒的有利な競馬が続いていて展開面は課題だが、能力は最上位。

次位接戦だが、絶好位が取れるトールハンマーが筆頭格。ロードフラッグに以前の脚が無く、グレイトジャーニーは折り合いに難が有って出せないだけに、ローエングリンの直後は取れるだろう。頭の高い走法で、東京は中山以上に脚の使いどころが難しいが、今年のメンバーなら能力に差は無い。

当然、そのローエングリンも押さえるべきだろう。前走の阪神戦は控える競馬をしていて、もうちょっと長い距離を使って来るのかと思っていたのだが、意外にもここへ出て来た。それだけに、この馬がトールハンマーを叩いて2番手という可能性も考えられ、硬い歩様も距離短縮が良い方に出ると見たい。

距離短縮が良い方に出るのはインセンティブガイも同様。前走の中山戦は行きたがった分、直線失速。東京1400mは前が速くならないコース形態だが、マイルよりは良い筈で、外のニシノシタンに行って貰って折り合えれば。

一応の押さえがシンボリグラン。ここ2走、良い脚で詰めてはいるのだが、何れも出負け。その良い脚が果たして額面通り受け取れるかどうか微妙な面も。ただ、オレハマッテルゼと違い、折り合い面は不安の無い馬、ゲートさえ五分で今年の相手なら無視は出来ない。

馬単
4=2 4=5 4=7 4=9

NHKマイルカップ(GⅠ)

前走は、金子オーナーにセレクトセールの恨みを中山で晴らされた形になったフサイチリシャール。ナイアガラ含めた金子オーナーの馬が居ない以上は、全能力発揮出来る筈。枠は確かに遠いのだが、出脚が抜群の馬で、雨が降るのなら、そこ迄不利では無い。一連の実績から力は一枚上。

相手は好枠のマイネルスケルツィ。前走の中山戦も好枠だったが、乗り間違えて梃子摺ったにも関わらず、一応は完勝。ただ、ここはあまり行く気無さそうなファイングレインに叩かれる展開も。あまり位置取り悪くなると追ってからの決め手に難が有るだけに苦しくなる。

前述2頭は人気で馬券的妙味が無いのだが、馬券的妙味はタガノバスティーユ。トビの大きい馬で、前走は中山コースが合っていなかった印象。あれだけトビが大きければ、むしろマイルの方が向く筈だし、当然広い東京に替わるのも好材料。雨はやってみないと判らない部分も有るが、先行有利で無くなるだけでも悪くない。

馬単
18=1 18=11

京都新聞杯(GⅡ)

トビが大きくて、器用さ欠く嫌いは有るのだが、中山1800mよりは遥かに条件好転と見て、トーホウアランに期待。その前走は外々回され、馬体減で、何も出来なかったが、一息入れて馬体さえ回復していれば。

相手はアエローザ。下見は胴が詰まった印象で、距離延びて良くなさそうだが、折り合いそのものはスムーズだし、前に行って中々の決め手。ただ、今年の関東500万条件は全く信用ならない。先週の東京戦を見ても解る様に、総じてレベルが低い。

一発はエリモエクスパイア。連闘の後の中一週と最悪の条件だが、前走はコズミも軽く、今回迄は堪えてくれると見たい。まあ、この週はイン圧倒的有利で、最内枠のこの馬に利が有ったのは否定出来ないのだが、タニノベリーニは弱い馬では無いだろう。関東の500万なら、内容度外視でも関西の500万の方が。

一応の押さえがマルカシェンク。アッサリやられた場合は仕方が無いが、骨折明けは常識的には不利。加えて、この馬、デビュー戦の下見があまり良く見えず、叩き良化タイプの印象。距離の経験も無く、ゲートも下手。正直、狙う材料が無い。

馬単
5=6 5=10 5=3

天皇賞・春(GⅠ)

長距離の追い込み馬は何時の時代もアテには出来ないが、印上の中心はディープインパクト。このレース、一頭強い馬が居る場合は大抵頭数が少なくなるのだが、何故か今年は17頭も出走。これもこの馬には良い方に出ないだろう。せめてもの救いは、デキが暮れの中山戦より悪くない。ただそれだけ。

そうはいっても唯一負かせるのはトウカイトリックの逃げ切り位なのが寂しいところ。前走の阪神戦は強風吹き荒れ、最後は各馬脚バタバタになる中、良いペースで飛ばして中々の粘り。シルクフェイマスを筆頭に、距離に不安が有るか、折り合い面難しい先行馬が多く、これらが壁になりそうなのも好都合。

あとは連下の扱いだが、配当的妙味を考慮すればストラタジェム。ただ、これも長距離の追い込み馬で、アテには出来ないのだが、最内枠は当然有利だし、距離が延びる分、もうちょっと前に付けられるだろう。デキも悪くないが、前に行くとジリッぽくなるのは課題。

似た様な理屈で、マッキーマックスも圏内。こっちの方が人気になっている分、評価を下げたが、こちらは有る程度付いて行っても良い脚が使える訳で、ストラタジェムより可能性は高い。ただ、前走の阪神戦で道悪と2000mをこなして目下の充実振りをアピールしたとはいえ、下見の印象は良くなかった。反動出るケースも想定しておきたい。

当然デルタブルースも押さえる必要が有る。前走の阪神戦は情けないやられ方だったが、暖かくなって少しでも絞れて来たのは良い傾向。ズブさが有って、一瞬の脚が無いのが苦しいところだが、この距離と暖かくなって絞れた分でマシにはなっている筈。太い分を差し引けばデキもメンバー中一番良い筈。

最後の押さえがファストタテヤマ。正月の京都戦が生涯最高に近いデキで、あれを思うと前走の阪神戦は物足りない嫌いも有るのだが、ディープインパクトに動かされて一番キツい競馬を強いられた。本来はジックリ乗りたいタイプだけに、これは勿体無かっただろう。ディープインパクトが前を潰してくれるなら。

馬単
7=5 7=1 7=2 7=9 7=13

テレビ東京杯青葉賞(GⅡ)

権利有る馬がここに使って来る以上、勝ちに来たと見てアドマイヤメインが中心。3走前の京都戦の様に、控えると引っ掛かるのだが、行き切ればスムーズに行けていて、距離も問題無いだろう。切れる馬にやられるケースも充分有り得るが、連軸ならば。

相手はタマモサポート。前と3馬身差。まあ、大きいは大きいのだが、それでも前走の中山戦は相手が相手。一瞬の脚でドリームパスポートにやられて、前をカットされた不利も。今の東京は、器用さ最優先で、再度鋭さ負けする危険も有るのだが、それでも中山よりは良いだろう。ただ、枠が遠過ぎるのは確か。

一発は前走の阪神戦でも狙ったマイネルアラバンサ。その前走は、アドマイヤメインが良いペースで飛ばし、ハイペースに対応出来なかった印象。今回も、アドマイヤメインが出て来るが、距離が延びて追走自体は楽になる筈。これも瞬発力に課題は残るが、地力そのものは高い。

大穴はトロフィーディール。結構、出脚が有りそうな上、早目動ける辺りは折り合いも然程心配無いのだろう。勿論、絶対能力は未知数では有るのだが、この枠も最高に良い。

押さえは2頭。マチカネゲンジは、暮れの阪神戦でケチが付いたが、性能自体は本物。ただこの馬、良い脚が長く使える割に出脚が甘い。馬群自体は苦にしないので、少々後手に回されても内枠ならとは思うが、アドマイヤメインに真っ先に叩かれる展開が見え見えなだけに乗り難しさが有る。

もう一頭の押さえがタニノベリーニ。これも一瞬の脚が無いタイプで、前走の京都戦でも勝てるレースを落としているのだが、馬振り自体は本当に素晴らしい。今回、連闘でもう少しシャキッとしてくれれば違う結果も。

馬単
6=17 6=8 6=1 6=4 6= 6=16

アンタレスステークス(GⅢ)

京都は時々こうなるが、内枠圧倒的有利。それならヒネッてオーガストバイオから入りたい。近走は差しに回っているが、冬場は絞り切れずに動けていないだけで、元々は出脚の良い馬。今回絞れれば、良い位置取れるだろう。昨年2着馬がこの人気の無さ。実績馬にデキが無いのも好都合。

出脚という点ではサカラート。以前なら逃げたくなかっただろうが、以前と違って、折り合う様になっているので、この枠なら迷わずハナだろう。近走デキが無いのがどうかだが、暖かい時期になって走る馬だけに、その点に期待して。

人気のヒシアトラスは3番手評価。人気でコケた冬の京都戦同様、内枠に先行馬が揃い外回されそうなメンバー構成。ただ、前走の中山戦が秀逸で、馬場がここ迄極端で無ければ本命にして良い程。その前走、デキが無い様に見えた点がどうかだが、57kgになるのは良い。

逆にデキが良いのはカフェオリンポス。とにかく目下のデキは本物。ただ、プライドキムが壁になりそうなのと59kgは課題。以前の印象からアテにならないイメージが有って、それ故実績程の評価が為されていないのだが、デキが無かったたけで、デキさえ有れば話は違う筈。

馬単
3=2 3=11 3=8

福島牝馬ステークス(GⅢ)

馬場の悪化も有って、その巧拙が把握し辛いが、その辺りを無視すればアズマサンダースが中心。距離は実績無いが、平坦なら何とかなるだろう。一息入れた効果は絶大で、目下のデキは本物。あとは内枠がどう出るか。

相手はレクレドール。前走の中山戦は不利が有って、参考外。毎回述べている様に勝てる展開の幅が狭いのだが、奇襲がハマり易いのは平坦小回り。これも現状のデキは悪くないし、この枠なら何でも出来そう。

一発はプリンセスグレース。前走の中山戦は不利さえなければ際どい競馬で、この相手なら当然通用だが、前々走の京都戦にしてもトビが大きく、小回り向きでは無い印象。人気先行の嫌いも有る。

馬単
3=10 3=6