牡馬は一長一短有るというのが正直なところ。惨敗の危険は有るのだが、歴史を塗り替えてくれそうなファンディーナに期待。兎に角、前走が圧勝。4角から他馬をチギり捨てる問答無用の勝ち振りだった。引っ掛かる危険も有るのだが、前へ行ける先行力も安心感が有る。
牡馬ではレイデオロ。調整に一頓挫が有って、年明け初戦というのは如何にも不利だが、パフォーマンスだけをいえばこの馬が最上位。とはいえ、追い込み一手で今回はフルゲート。仮に全能力が発揮出来たとしても疑問は残る。
アルアインも先行力が有って狙える存在。今年の牡馬戦線のレベルを考えると、サトノアーサーは決して弱い馬ではなく、前で闘った利が有ったにしても、しっかり押し切った点は評価して良い。勿論、これも頭数が増えてどうかという問題は有るが...。
押さえがスワーヴリチャード。出負けしながら位置を取りに行って良い脚を長く使えた。この点は中山で評価出来るが、ただ、全身を使った走法はダイナミックでは有るものの、この走法は小回り向きではない。内枠で出負けした時もどうか。スムーズなら突き抜けても不思議ないが。
理由は不明だが、東京戦を回避してここへ備える形となったグレンツェント。古馬とはなったが、まだ5歳以上の馬の方が馬体の迫力は有り、裏を返せばもっと強くなる余地を残している。間隔を開けて成長にも期待したいが、現状でも器用さは持っており、58kgもこなしてくれる筈。
アスカノロマンもこのメンバーなら実績上位。妙に淡泊な面が有り、負ける時はサッパリだが、マトモに走ればGⅠでもソコソコ走れる実力の持ち主だ。外枠は両刃の剣だが、揉まれると弱く、この馬にとっては良い方に出る可能性も。
ロンドンタウンは前走中山戦が好内容。交流戦を55kgで勝って、前走が57kgは若干見込まれた感も有るのだが、4角手前で手応えがなくなりかけながら渋太く盛り返して4着。この経験が生きれば前進必至。
ミツバは走ってみないと分からない面も有るが、ひとつだけいえるのは3走前のハナは出脚が足りず、余程のことがない限り望めないということ。せめてバラける展開なら良いが、2走前の様に少頭数でもないだけに...。
歴代覇者と比較しても、ここ迄のパフォーマンスはトップクラスといえるソウルスターリング。全てのレースが文句なしの内容で、前々走は内から、前走は外からとどんな競馬でも出来るところも示した。再輸送が唯一の課題だが、馬体細化さえなければ圧勝迄。
負かす可能性が有るとするなら別路線組のアドマイヤミヤビ。東京だったとはいえ、マイルが若干短い懸念が有った前走が好内容。万事不安なく臨めるのが何よりだろう。今年絶好調の乗り役は桜花賞男でも有る。
ミスパンテールは前走がソウルスターリングに完敗の2着。しかし、こちらは昨年7月以来の休み明け、しかも2戦目だった。ダイワメジャー産駒だが、重心の低い走りは如何にも本物といった雰囲気。次走東京戦の権利を得る為にも、一角崩しは果たしたい。
ミスエルテは走ってみないと何ともいえないが、走られても不思議はない。前走は牡馬のレベルが悲惨とはいえ、あのイレ込みで良く4着に踏ん張ったという見方も出来る。ブッツケは必然といえるところで、折り合いさえ付けば。
雨も有って、馬場状態微妙。晴雨兼用という点ではクイーンズリングが無難な本命。手薄なオープン特別では有ったが、昨夏に重馬場のこの条件で2着。昨秋の実績からいっても、牝馬相手なら力も一枚上。
対抗はデニムアンドルビー。長い休養は有ったものの、牡馬相手でも互角に闘っていた実力馬。前走は小回り中山のスローになって突っ込み切れなかったが、クイーンズリングを負かせるならこの馬だろう。デキも今季は初っ端東京戦から悪くなかった。今は完全に本調子に戻っている。
ミッキークイーンも実績充分。昨年は追い込み届かず2着。惜しい競馬が多かった。前走中山戦の5着が光るといえば光るが、好位で流れに乗る利も有った。外回りとはいえ、マイル戦で位置取りが悪くなった時が課題。
押さえがトーセンビクトリー。3歳時から人気になっていた馬だが、前走中山戦でやっと重賞に手が届いた。好位のインでドンピシャの展開だったにせよ、馬も成長している。マイルも適距離だろう。
フルゲートではなかったものの、例年の少頭数を考えるとGⅠ格上げの意味は有ったといえそう。前走中山戦でケチが付いたキタサンブラックだが、頭数が増えたのは差し馬に苦しくなるという点で有利に働く。ただ、負けた相手がサトノダイヤモンドだから仕方がない面も。2000mは微妙に短いが、中山戦同様にマルターズアポジーが行ってくれそうで、2番手からの競馬は却って良い方に出る筈。単勝は微妙でも連軸には最適。
対抗はアンビシャス。前走中山戦は前有利な展開で、4着でも良く走ったと評価出来る。同レース5着のヴィブロスがUAE戦で勝利した点もセールスポイント。以前より先行出来る様になっており、マルターズアポジーの先行策に乗る形なら一発も充分。
サトノクラウンは昨年末の香港戦が眉唾だったが、前走京都戦で本物というところを自ら証明した。道悪も確かに上手いのだろうが、それ以上に馬体が成長している。血統上はスプリンター色が強く、距離短縮も良い方に出る筈。
ダービー後が冴えないマカヒキなら近況充実のヤマカツエースを残る1頭に。破壊力を感じさせる馬ではないのだが、道中に無駄がなく、終いもしっかりしている。阪神に良績はないが、登坂力に問題はなく、器用さが生きる展開なら。前走中京戦が多少重目だっただけに、絞れていれば尚良し。
難解な一戦だが、無難な本命はグランシルク。オープンでは好走こそ多いものの、勝ち星なしだが、それでも中山マイルは他馬と接触が有った昨年3月戦以外、全て掲示板を確保している。最近の馬場状態を考えると最内が有利とはいえず、このセンター枠も悪くない方に出そう。
対抗はマイネルアウラート。ここは遮眼革着用のダイワリベラルが逃げる形になりそうで、付いて行っての2番手から競馬が出来そうなのは何とも有利。この馬とてベストがハナなのはいう迄もないが、前走東京戦で2番手の競馬を経験しているのは大きい。
キャンベルジュニアも初重賞制覇のチャンス。昨年は逃げて止まってしまったが、考え様に依ってはマジックタイム、ロゴタイプといったメンバーを考えると、今年のメンバーは如何にも低調。今回は好位からの競馬が見込まれるが、その形の方がむしろ結果も出ている。
穴中の穴はクラリティシチー。近走サッパリ、しかも休み明けと悪材料が揃ったが、一昨年2着で中山マイルは合っているのと、この馬は内枠時の方が圧倒的に好走例が多い。2番枠なら狙い目に。
世代交代の時期ということも有るのだろうが、回避した馬も多く、過去10年で最もメンバー低調。となれば4歳馬に期待する方が確率は高いだろう。シュウジに◎。前走阪神戦は1400mは乗り難しさが有ったということ。上手く行けば良いが、負けた時に脆いのは仕方がない。1200mで改めて。
ソルヴェイグも同じことがいえる。前走京都戦が動けなかったが、出脚が速過ぎてハナへ行く形となり、そこをネロが突いて苦しくなった。とはいえ、馬体増を伴っての出脚強化は相当成長していると見て良い。
レッドファルクスは昨秋のチャンピオン。11着迄、クビ,ハナといったカタカナ着差の競馬で、その中で展開が向いた感も有ったが、3走前に当地で強い勝ち方をした点に安心感が有る。ただ、年末は香港で惨敗。少なくとも能力面で抜けている感がないのと、冬場の休み明けは常識的にマイナス。
波乱期待ならティーハーフ。掲示板に乗った最後が一昨年8月札幌戦と、着順上は近走サッパリだが、2走前の中山戦は前述のカタカナ着差の間に潜り込んでいた。能力差はそこ迄ないだろう。一発狙うなら最内枠も絶好。この人気なら。
前走京都戦で多少ケチが付いたサトノアーサー。とはいえ、滑る馬場を気にしていた感も有ったか。ここは頭数も少ないが、例年以上にメンバー恵まれた印象。馬場状態もパンパンの良馬場が望めそうで、人気でも今回は必勝態勢。
次位争いが接戦だが、一応トラストが本線。2番手で行きたがって甘いレースが続いているが、それでもソコソコ頑張っている。今回もテイエムヒッタマゲの出方がカギだが、ハナ、若しくは2番手でもバラける形なら粘り込み有っても。
3番手がクリアザトラック。前走は僅差だったが、見方を変えれば接戦を凌ぐ勝負根性を見せたともいえる。+14kgも成長分。あとは気性面だが、その前走は折り合いが付いていた。少頭数でノビノビ走れるなら。
アルアインも勿論圏内。前走京都戦は道悪の上に直線で不利が有って参考外。マイル戦では有ったが、前々走から折り合い面も問題はなさそう。1F延長さえこなせば巻き返して不思議なし。