ナムラクレアに全ての条件が揃った。昨年の5着は外枠に泣いたが、今回は最内枠。テイエムスパーダのゲート次第で、2列目か3列目かが変わることになりそうだが、出脚が有って、競馬が上手い。メンバー的にも4角で上手く捌けさえすれば、まず勝てる組み合わせ。
アグリは前走阪神戦が強かった。直線に向いてから進路を探す形になりながら、内回りで上がり3F32.4秒は出色。今開催は意外に雨が少なく、それなりにいい馬場で出来る点も歓迎。これも捌けるかどうかは運次第だが。
ピクシーナイトは文字通りの単穴。前走阪神戦は馬体が緩かった上に、出遅れも響いた。別定の58kgも楽ではなかっただろう。勝ったテイエムスパーダから0.5秒差は大きく負けた訳ではない。デキは上向いている筈で、マトモに走れば勝ち負け。
ウインマーベルが押さえ。昨年の2着馬だが、使う度に強くなっていった印象。ただ、道悪はサッパリで、前走札幌戦に至ってはスタート直後に挟まれて流れに乗れなかったのも応えた。良馬場見込みの今回は好走必至。
4年振りの本来の阪神での開催。芝スタート故に序盤にパワーが要らず、芝馬が活躍するケースが多いのが特徴。となればアイコンテーラーに期待する外ない。初ダートの前走新潟戦が鮮やかだっただけに、むしろ嫌いたい面も有るが...。負けるとすれば、初めて背負うハンデ55.5kgだろう。
実績最上位はハギノアレグリアス。とはいえ、プロミストウォリア,グロリアムンディといったGⅡクラスには完敗。何時もながら、最後の詰めが微妙に甘い。それでも前走大井戦は馬体が絞れて馬は良く見えた。馬体維持なら勝ち切っても不思議はない。
サンライズホープは一昨年の覇者。といっても、中京開催時のモノだが、準オープンで勝っている芝スタートの阪神2000mは歓迎材料。テンの入りに工夫が要るタイプ。芝スタートは絶対に悪い方には出ない筈。外枠もその点でプラス。兎にも角にも、上手く流れに乗れさえすれば。
押さえがロードブレス。前走札幌戦は全く動けなかったが、一枚重目だったのが応えた格好。明らかに500kg前後の方が終いのキレがいい。元々重賞での2,3着が多いタイプ。叩いて馬体さえ絞れれば。
春に示した結果や適性を踏まえて判断するなら、サトノグランツが本命。基本的にズブい馬で、毎回の様に勝負どころでモタついているが、スローで4角15番手だった前走東京戦は競馬になっていない。少頭数になって、東京よりも坂のキツい阪神2400mへのコース替わりもプラス。今回は条件が揃った。
ハーツコンチェルトはこのメンバーでは前走東京戦で最先着となる3着。ただ、スローを読んで、向正面で動いた鞍上の好判断が生きた面も有る。トビは大きいが、回転数が少ないのが最大のネック。馬券からは外せないが、連軸にも出来ず、アテにし辛い。
ファントムシーフも好勝負。前々走中山戦から、東京は向くかに思われたが、スローに泣いたクチ。当時、レース後にハーツコンチェルトの様に途中で動かなかったことを鞍上が反省していたが、それだけに今回は何とかしたいところ。前々走の内容から力は世代トップクラスなのも疑う余地はない。
押さえがマイネルラウレア。前走京都戦はかなりチグハグな競馬。ゲートでアオッて出して行こうとしたが、頭を上げて行きたがってしまい、位置取りを悪くしてしまったのが応えた形。結果的にもう少しジワッと乗るべきだった。それで居て、勝ったサトノグランツとは0.1秒差。賞金面に余裕の有る前述3頭と違い、権利取りという点でも何とかしたい一戦。
使い方が現代的ではない点がどうかだが、ドゥラエレーデの巻き返しに期待してみたい。昨年の暮れの中山戦はフロック感も有ったが、前走阪神戦は先行馬総崩れの展開だっただけに、10着でも捨てたモノではないだろう。前々走東京戦でいきなり落馬した鞍上にとっても気合が入る一戦。
ソールオリエンスもこれ以上、評価は落とし辛い。前走東京戦は序盤で出して馬が行きたがってしまい、更に直線でも中々前が開かなかった。結果は鞍上の技量不足に尽きる。馬の能力には、特にケチを付ける部分はないが、中山2200mは些か微妙か。
セブンマジシャンも秋に懸ける期待は高い。ただ、競馬は下手な部類。3走前の当地戦は不利が有ったとしても、前走小倉戦の取り溢しは少し情けない部分も有る。その点ではこれも中山2200m向きではないが、逆に力勝負になれば。
そのセブンマジシャンに前走小倉戦で負かしたウィズユアドリームにも警戒が必要。未勝利からの3連勝は全て逃げ切り勝ちだが、出脚が抜群に速いのが最大のセールスポイント。距離が延びる点は走ってみないと分からない部分だが、ここは単騎逃げが望める組み合わせ。
ソーダズリングに期待。前走東京戦はリバティアイランドが強過ぎて仕方なし。2着馬とは0.9秒差なら悪くない部類だ。素材は間違いなくこのメンバーなら上位。阪神1800mを経験している点も強み。
ラヴェルが対抗。リバティアイランドに不利が有ったとはいえ、リバティアイランドに土を付けたのは今のところこの馬だけ。その後が案外だったが、前走東京戦は久々に底力を示したといえる4着。あの力が発揮出来れば勝ち負け。
コンクシェルも好勝負。ここ2走は500万,1000万と特別戦を逃げ切って連勝。出脚が抜群に速いという訳ではないが、前々走で中京マイルの1分32秒3は速い。この手のタイプは自分の形に持ち込めば、格は関係ない。
大穴がレミージュ。休養前の3走は重賞で壁にハネ返された格好だが、比較的ゆったり使われていたことも有って、馬は確実に良くなっていた。前走東京戦にしてもソーダズリングから0.3秒差、ラヴェルから1.1秒差とそこ迄の差はない。立ち回りも上手いタイプで、展開ひとつ。
ピクシーナイトの復活に期待する。前走東京戦は8着に負けたといっても、2着馬から12着迄全てクビ差の大接戦。少し前が詰まる場面も有った。少なくともキッカケは掴めたといえるだろう。今年はレベルが低く、地力では抜けた存在。得意の1200mに戻って中山戦へ弾みを付ける勝利を。
対抗はビッグシーザー。前走京都戦の敗戦に案外感も有るのだが、一枚重目が残っていたのが動きの鈍さに繋がった感も有った。今回も休み明けで、下見に出て来ないと何ともいえないのだが、オープン特別4連勝の内容は何れも横綱相撲。新星になれるだけの素質は有る。
3番手も3歳馬のロンドンプラン。前走小倉戦は骨折明けだったが、8着でも悪い内容ではなかった。負けたのは位置取りの問題で、馬は頑張っていた。新馬以外は全て出遅れており、その点で開幕週の最内枠は厄介な条件だが、上手く捌けば。
押さえがジャングロ。前走新潟戦は1年3ヶ月休養して、いきなりの新潟直線1000m。如何にもキツかった。上位馬は外から来る展開で、内目に居たのも応えただろう。レースはちゃんと出来ており、馬をピリッとさせる意味でもいい経験になった筈。今年のメンバーなら。
今年からGⅡに昇格。先行有利の開幕週故にハイペースとなり、結果的に力勝負となり、フロックが少ないレース。それ故、本番にも直結することが多いことが僅か8回で昇格した一因となった。今回もそういった競馬を期待するなら、エミューが一番強いか。春はGⅠで結果が出なかったが、馬格のない馬が権利取りで一杯一杯だった面も有り、余力もなかった。ひと夏を越して、態勢は整っている筈。変に揉まれるリスクを考えれば、外枠も悪くない。
対抗はヒップホップソウル。当地でエミューの2着が有るが、不良馬場での早仕掛けがマイナスに出た面も。ただ、この馬自身、気性的に前向き過ぎる面が有るのも確か。前走東京戦も良く頑張っているといえばそうだが、折り合いがもっとスムーズなら掲示板も有った。ただ、そういう気性だけに中山のマクり合戦は合う。
グランベルナデットが3番手。阪神でオープン特別を勝ったが、東京戦は体調不良で使えず、今回はそれ以来の競馬。当時、坂は上っているが、トモが甘くハイペースになると疑問は残る。ひと夏越して、成長が有ればいいが...。
大穴ならミタマ。春の話になるが、休養前の京都戦が最後方から大外一気の強い内容。絶対性能は高い。少しズブい面が有り、中山2000mで最内枠となると、捌きの面で些か微妙な面も有るのだが、展開がハマれば台頭も。